転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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修学旅行〜働き過ぎにご用心〜

…ここは…どこだ…おれはをなにをしてたんだっけ…?

 

 

 

 

 

 

 

「遊海さん!目が覚めましたか!!」

 

「みどり…?あれ?…おれは…?」

 

「覚えてないんですか?ここは病院です!心配したんですから〜!」

 

「???」

 

『遊海様…申し訳ありませんでした…』

寝ているベッドの横からMr.スマイルが顔を出した、とても落ち込んだ顔をしている

 

「スマイル…なにがあったんだ…?」

 

『覚えていないのですか…?』

 

「なにも…しいていうなら…頭がいたい…」

 

『本当に申し訳ありません!!』

 

「?」

 

 

 

スマイルによるとプロリーグの試合中に俺がブッ倒れたらしい、急いで病院に運んだら『重度の過労』という事で緊急入院になったらしく…

 

 

原因は決闘のしすぎ、俺の記憶にある日付から二週間も経っていた。

 

戦績は一ヶ月で40試合(ワカメ〜城之内戦含む)35勝4敗中断1…らしい、なんかダイナソーとかインセクトとかデッキ破壊とかと戦った気がするけど…詳しく思い出せない…

 

『申し訳ありません…わたしがスケジュールを管理しなければならなかったのに…』

 

「いいんだよスマイル…おれが『くるものはこばむな』っていったみたいだし…」

 

「デュエルで過労死寸前って…『レベルスティーラー』じゃないんですから…」

 

「ハハハ…それはしゃれにならない…イタタタ…」

 

『?』

 

「スマイル…つぎのしあいは?」

 

「はい…倒れた一戦で依頼は全てこなしました、あとは現在ランキング1位のDDと戦うだけです、つまりは…タイトル戦ですね」

 

「かいさいじきは?」

 

『DDの決闘ペースでいうと…一晩月後くらいでしょうか…ついでに彼はいま20試合全勝です…強敵ですよ…!』

 

「ありがとう、わかってるよ…こんかいは…おれもほんきでやる…」

 

『遊海様…』

 

「そのまえにからだをしっかりやすめるか…あなたもやすみをとってください!むすこさんたちもさびしがってるでしょうし…」

 

『ありがとうございます、遊海様!…では!』

 

スマイルはそのまま去っていった…いつも苦労をかけて申し訳無いな…とおもう遊海なのであった

 

 

 

 

 

 

「遊海さん…大丈夫ですか…?」

 

「あたまがはっきりしない…しこーのうりょくがかんぜんにおちてる…いまならトムにもまけるな…」

 

「遊海さん…流石にそれは…」

 

 

 

コココン

 

「は〜い、どうぞ!」

 

「よっ!久しぶりじゃの翠ちゃん!」

 

「双六さん!お久しぶりです!お元気でしたか?」

個室の扉を開けて現れたのは双六さんだった…そうか、童実野病院か…

 

「ああ、少し腰が痛いがすこぶる元気じゃよ!」

 

「今日はどうしてここに?」

 

「いやぁ遊海君が入院したと聞いて見舞いに来たのと…彼らを案内して来たんじゃよ!」

 

「かれら…?」

 

 

「遊海先生!大丈夫か!?」

 

「お見舞いに来たドン!」

 

「大丈夫ですか…?」

 

 

「十代…剣山…翔…?どうしてここに…?」

双六さんの後ろから現れたのはアカデミアにいるはずの三人だった…なんでいるんだ?

 

 

「遊海先生!僕達修学旅行が童実野町だったんッスよ!」

 

「それで出発前にプロリーグの試合を見てたら遊海先生が倒れるのをみたんだ!」

 

「それで町に着くなりすぐに見舞いに来たんだドン!」

 

「そうだったのか…すまないな、みてまわりたいところもあるだろうに…そういえばあすかとまんじょうめたちはどうした?いっしょじゃないのか…?」

 

「遊海先生…明日香達…なんか変なんだ…」

 

「なにっ…?」

 

「みんな斎王に洗脳されちゃったんだドン…」

 

「なんだと…!」

 

 

 

 

 

十代達によると俺がアカデミアを離れている間に斎王がアカデミアに編入…万丈目を手始めにブルー生の半分以上を洗脳し「光の結社」を結成、アカデミアの掌握に向けて動き出したらしい…

 

「さいおう…よくも…せいとたちを…!!」ゴゴゴ

 

「うわぁ!?遊海先生落ち着いてくれ!?」

 

「ひっ…!(スゴイ殺気だドン…!?)」

 

「あいつもまちにいるなら…おれが…!!イタタ!?」

 

「遊海さん!?」

 

「ぐっ…あたまが…!」

 

「先生!落ち着いてくれ!アイツら特に何もしてこないんだ!光の結社は俺が止める!だから先生は休んでいてくれ!」

 

「十代…わかった、おまえに…まかせるぞ…!」

 

「ああ!任せてくれ!」

 

「たのむぞ…そういえばおまえたちホテルはどこだ?」

 

「それが「光の結社」に占領されちゃって…」

 

「とまるばしょなしか…みどり、うちにとめてあげてくれ」

 

「遊海さん、いいんですか?」

 

「ああ…あんないしてやってくれ…」

 

「先生ありがとうだドン!」

 

「ありがとうッス!」

 

「いいんだよ…さぁ、りょこうをたのしんできなさい」

 

「「「はい!」」」

そして十代達は俺達の家に向かった…

 

 

 

 

「遊海君…」

 

「双六さん…すいません、おかまいできず…」

 

「いいんじゃよ…遊海君無理をするでないぞ…」

 

「はい…ありがとうございます…」

 

 

 

 

 

 

 

 

「…いるんだろう…『ネオス』…?」

 

《初めまして…いや久しぶりだな遊海…》

 

十代達がいなくなったあと、遊海は虚空に話しかける。

すると白い体のヒーロー・ネオスが現れる

 

「ああ…さんげんまとのたたかいのときはすまなかった…」

 

《いいんだ、君をあれ以上…狂気に落とすわけにはいかなかったからな…》

 

「すまない…十代をたのむ…」

 

《ああ、任せてくれ「優しき闇」に選ばれた彼を守ってみせる…!》

 

「たのんだ…ぞ…」

 

そこまで話して遊海は意識を失った、相当疲れがたまっていたのだろう…

 

 

 

《マスター…》

 

《アヤカ、君のマスターは強い男だ、すぐに良くなるさ…》

 

《ネオス…、そうですね!ありがとうございます!》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くっ…寝てた…のか…」

再び目を覚ますと既に日が傾いていた、少し頭もはっきりしている…

 

「目が覚めたか、遊海…」

 

「海馬…社長…!?」

目を覚ますと病室の壁にもたれかかる形で椅子に座る海馬社長がいた。

 

「どうしてここに…!?社長の執務は…!」

 

「たわけ!そんなモノとっくに終わらせたわ!それよりも我が友であり、所属プロである貴様を気にするのが人だろうが!」

 

「海馬社長…」

 

「すまなかったな…プロリーグにはデュエルの連戦に対するルールを整備するように釘を刺しておいた、今は体を休めるがいい…人々を楽しませるデュエルで過労死するではないぞ…!」

 

「はい…反省します…」

 

「ではオレは帰るぞ、タイトル戦を楽しみにしている…!」 

 

「はい…!」

 

「それから…凡骨との決闘、見事であった!…さらばだ!」

 

 

海馬さんはそう言って去っていった…すいませんでした…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜夜〜

 

「…アヤカ、気付いてるか?」

 

《はい…殺気を感じます…!》

 

「屋上に行こう…!あそこなら被害は最小限だ…!」

 

《はい…!》

 

 

 

 

 

 

〜屋上〜

 

 

「おい…誰かは知らないけど…出てこいよ…?」

 

『フフフ…流石にバレますか…流石は伝説の決闘者…!』

暗闇から姿を現したのは黒い服を着たロン毛の男だった…

 

『ワタシは闇丸、主の命に従い貴様を連れに来た…一緒に来てもらおうか…!』

 

「嫌だと言ったら?」

 

『力づくで連れていく…!』

デュエルディスクを構える

 

「問答無用か…体も辛いし…本気でいくぞ…」

 

 

 

 

 

 

 

       『「デュエル!!」』

 

 

 

 

 

闇丸LP4000

遊海LP4000

 

 

 

『ワタシのターン…ドロー』

『モンスターをセット、カードを2枚伏せてターンエンド』

闇丸 LP4000

伏せモンスター 伏せ2 手札 3

 

 

 

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」

「手札から『天帝従騎イデア』を召喚!」

白い鎧の戦士が現れる ATK800

 

「『イデア』の効果で『冥帝従騎エイドス』を特殊召喚!」 

黒い鎧の魔導師が現れる ATK800

 

「特殊召喚された『エイドス』の効果で俺は追加で生け贄召喚できる!2体のモンスターを生け贄に…現れろ!『天帝アイテール』!」

神々しい天界を治める帝王が現れる ATK2800

 

「さらに『アイテール』の効果!デッキから2枚の帝王魔法・罠を墓地に送り、デッキから『冥帝エレボス』を特殊召喚!」

天帝の開いた門から冥界の帝王が現れる ATK2800

 

墓地送り

烈旋

深怨

 

「バトル!『エレボス』で裏守備モンスターを攻撃!『冥帝崩壊波』!」

エレボスの闇の力がモンスターを吹き飛ばす…すると

 

「ガッ…ゴホッゴホッ…なんだ…呼吸が…」

《マスター!?》

遊海LP4000→3500

 

『破壊されたのは「ジャイアントウィルス」…破壊された時に500ダメージを与え、同名モンスターを2体デッキから特殊召喚する…』

 

 

黒い巨大なウィルスが2体現れる ATK1000 ×2

 

 

「多少のダメージはしょうがない…『アイテール』!」

アイテールがウィルスを破壊する

 

『ぐっ…!』

闇丸LP4000→2200

 

「ぐっ…ゴホッ…!」

破砕されたウィルスの破片が遊海を冒す

 

遊海LP3500→3000

 

「カードを伏せてターンエンド!エンドフェイズに『エレボス』は手札に戻る!」

 

遊海LP3000

アイテール 伏せ1 手札3

 

 

 

 

 

 

《マスター…!大丈夫ですか?》

 

「このぐらいなら問題は…ゴホッ…ゲホッ!!ハア…ハア…!」

 

 

 

 

 

 

『ワタシのターン、ドロー』

『モンスターを伏せ、「ジャイアントウィルス」を守備表示に変更、ターンエンド』

DEF 100

闇丸LP2200

伏せモンスター ウィルス 伏せ2 手札3

 

 

 

 

 

「(なんだ…何を狙ってる…?)」

 

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」

「リバースカード!『真源の帝王』!墓地の『烈旋』、『深怨』を戻して1ドロー!」

「そして手札の『雷帝家臣ミスラ』の効果!お前のフィールドにトークンを召喚し、このカードを特殊召喚!」

電気を纏った女性が現れる ATK800

 

闇丸のフィールドに人形が現れる DEF1000

 

「さらに『ミスラ』を生け贄に『邪帝ガイウス』を召喚!」

黒い鎧の悪魔が現れる ATK2400

 

「『ガイウス』の効果!『ウィルス』を除外し1000ダメージを与える!」

闇がウィルスを包み爆発を起こした

 

『ぐっ…!!』

闇丸LP2200→1200

 

「さらに『ミスラ』の効果で追加の生け贄召喚!再び現れろ!『エレボス』!」

再び冥界の王が現れる ATK2800

 

「『エレボス』の効果!デッキの帝王魔法・罠を墓地に送り左の伏せカードをデッキの一番上に戻す!」

墓地送り

領域

開岩

 

『伏せカード発動『終焉の炎』、2体のトークンを召喚!』

炎の小さな悪魔が現れるDEF0 ×2

 

「躱されたか…バトル!『アイテール』で伏せモンスターをこうげ…」

 

『カウンター罠「陰陽鏡」、相手の攻撃宣言時に発動…ライフを1000払いお互いのフィールドのモンスターを全て破壊し、その数×500ダメージを相手に与える…終わりだ…』

 

「何!?」

 

闇丸LP1200→200

中華風の鏡がフィールドのモンスターを全て破壊し、光の光線が遊海に直撃する

 

「ぐっ…うああぁぁ!?」

 

遊海LP0

 

闇丸 WIN!

 

 

 

 

「ぐっ…貴様…何が目的だ…!」

フラフラになりながら遊海が立ち上がる

 

『美寿知様がお前を求めている、だから連れていく…それだけだ…フンッ!』

 

「ぐぉッ…がっ……」ドサ

 

《マスター!!》

腹部を殴られ遊海は気絶する…

 

「任務完了…帰還する…」

 

遊海を担いだ男は姿を闇に溶かし消えてしまった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…さん!

 

 

 

誰だ…?

 

 

 

遊海……!

 

 

 

遊海さん!!

 

 

 

 

 

「っ…あ…ぐっ…」

 

「ミスター遊海!!」

 

「遊海君!」

 

「双六さん?エド…?」

 

「よかった…」

 

 

 

 

目を覚ますとそこは海馬ランドの青眼像の前だった…

 

「エド…何があった…?」

 

「ミスター遊海!貴方は人質になっていたんです!」

 

「人質…?…ぐっ…!」

 

話によると斎王の妹・美寿知が十代とエドを試すための人質になっていたらしい、他にも翔や剣山、俺を襲った闇丸も人質になっていたそうだ…

 

「また十代に助けられたか…イテテ…」

 

「遊海さん、あなた程の決闘者がどうして…」

 

「いや…バーン対策をしてなくてな…」

 

《マスター…せめて私を使ってれば…》

 

「うわっ!?何だコレ!?」

 

「エド…?アヤカが…精霊が見えるのか…?」

 

「なんと…!?」

どうやらエドも精霊の力に目覚めたようだ…

 

 

 

 

 

 

そして俺達は無事にアカデミアに帰る事ができた…ついでに翠に心配をかけたせいで恐ろしい目にあったが…そこは伏せよう…

 

 

 

 

 

ピリリリ…ピリリリ…

 

「はい!白波です!」

 

『遊海さん、鮫島です』

 

「鮫島校長!お久しぶりです、どうしました?」

 

『プロデュエリストのあなたにお願いがあります…アカデミア主催の大会…「ジェネックス」にでてもらえませんか?』

 

「へっ?」

 

 

 

 

 

そして光との決戦が始まる…

 


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