転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
ペガサス会長から連絡を受けた翌日、メールでコピーカードについての情報が送られてきた。
曰く、会長が三幻神を創造し封印する前に研究用として作ったカードらしい、つまりアテムのラーが「No.1」だとすれば「No.2」、神のオリジナルとほぼ変わらない、いや…アテムのラーが失われた今においてはオリジナルそのものと言っても過言では無いカードである。
しかしやはりコピーカード、使おうとした者には容赦なく神罰が下った。
後に会長がエジプトに三幻神に封印したあと、このカードはI2社の金庫にて厳重に封印されていたが…それをメインデザイナーであるフランツが盗みだしたらしい、理由は今のところ不明、ただフランツは「力こそ全て、デュエリストは強いカードを求めている!」という思想を持っていたらしい、それを会長に戒められた直後に事件が起きたとの事だ…。
そして俺はアヤカやトフェニと一緒にフランツを探しながらノルマのデュエルをしたいのだが…
「お〜い、そこのレッドの君!デュエルしないか?」
「あっ…遊海先生…!すいません…今日はデュエルしたので…」
「そうか…じゃあブルーの…」
「おい!イエローのお前!デュエルだ!」
「あ…ああ!受けてたつ!」
「…」
という具合なんだよな…
《マスター…ドンマイです…そのうちに見つかりますよ…》
《しかし…少し難しいかもしれませんな…》
「トフェニ?どうしてだ…?」
《他の精霊によると昨日の1ターン5キルが噂で広まっているらしく…》
「うん…納得した…」
《ドンマイです、マスター…》
「でもそのうちに相手も見つか…」
ズガーン!!!
「っ!?なんだ!?」
突如爆発が起きた、その方向を見ると巨大な火柱が立っている…そして…
【ギュアアアー!!】
黄金に光る身体を持つ神…ラーが降臨していた…
「ラーの翼神竜!!?しまった!?」
《主殿!》
「トフェニ!頼む!!」
《御意!》
俺はトフェニと共に急いで現場に向かった…
「うわああ!!」
ラーイエロー生 LP0
フランツ WIN!
『フフフ!どうだ!これが『神』の…私の力だ!ハハハ!!』
「そこまでだ!!」
遊海がトフェニから飛び降り銀髪で丸メガネの男の前に飛び降りる
『おやおや…「精霊に愛された決闘者」のミスター白波ではないですか…何をしに来たんですか?』
「お前はフランツだな?ペガサス会長からの指令でお前を止めにきた!今ならまだ間に合う…神を渡して投降しろ!」
『フフフ、会長からですか…嫌だと言ったら?』
「力づくでお前から『ラー』を回収する!」
『フフフ…いいでしょう…!神となった私の力をとくと味わうがいい!』
フランツはデュエルディスクを構える
「神はお前のモノじゃない!我が友の為に…絶対に取り返す!」
「『デュエル!!』」
遊海LP4000 D60
フランツLP4000 D40
「俺のターン!ドロー!」
「手札から『ソーラー・エクスチェンジ』を発動!手札の『ヴォルフ』を墓地に送り2ドローし2枚墓地に送る!」
墓地送り
罠裁き
グラゴニス
『ふっ…伝説の『ライトロード』ですか…』
「そして手札から『光の援軍』を発動!デッキから3枚墓地に送り、『ライデン』を手札に加える!」
墓地送り
黄昏双龍
黄昏イレイザー
黄昏ライラ
「そして『ライトロード・アサシン ライデン』を通常召喚!」
褐色肌の暗殺者が現れる ATK1700
「『ライデン』の効果!デッキから2枚墓地に送り『ライトロード』モンスターがいたら相手ターンの終了まで攻撃力を200アップ!」
墓地送り
芝刈り
ミネルバ
ATK1700→1900
「『ミネルバ』の効果でさらに一枚墓地へ!」
墓地送り
フェリス
「墓地に落ちた『ライトロード・アーチャー フェリス』の効果!自身を特殊召喚!」
獣耳の弓兵が現れる DEF2000
「カードを一枚伏せてエンドフェイズ!『ライデン』の効果で2枚墓地へ!」
墓地送り
裁きの龍
閃光
「ターンエンド!」
遊海LP4000
ライデン フェリス 伏せ1 D41
「ミスター白波!!無事ですか!?」
「「「遊海先生!!」」」
「ペガサス会長!十代!翔!隼人!剣山!」
遊海に少し遅れて皆が到着する
『フフフ…ペガサス会長…見ているがいい!!私が神を従える姿を!!』
「やめるのデース!!神は選ばれたデュエリストのみが使えるカード!ユーでは神の怒りを…!」
ペガサスがフランツを諭すが…
『私は神の怒りを買う事は無い!!見るがいい!私の力を!!』
フランツは聞く耳を持たない…すでに力に飲み込まれているようだ…
「フランツ…ユーは…」
『私のターン!ドロォー!!』
凄まじい風圧が起きる…!
「来るか…!」
『手札から「ラーの使徒」を召喚!』
金色の鎧を着た戦士が現れる ATK1100
「ラーの使徒…!」
『「ラーの使徒」の効果!デッキ・手札から同名モンスター2体を特殊召喚!』
2体の戦士が現れる ATK1100 ATK1100
「モンスターが3体…まさか…!?」
十代は既に気づいたようだ…神が降臨する!
『手札から「トラップブースター」を発動!手札の「ヌビアガード」を捨て、手札から罠カード「血の代償」を発動!そして…3体の生け贄と我がライフを捧げ…眠りし神の魂よ!今その姿を蘇らせよ!神に立ち向かう愚かさを知らしめるのだ…いでよ!!「ラーの翼神竜」!!!』
フランツLP4000→3500
アカデミアの周囲が暗雲に包まれ雷鳴が轟く…そして雲の中から球体形のラーが現れる
「あれが…『神』…なんすか…?」
翔は疑問に思った…たしかに凄まじい力を感じるが…あれでは攻撃できないのではないか?と
「いや、翔…違う…これからだ…!」
「アニキ…?」
そして…本来「古代神官文字」を唱えなければ起動しないラーがその姿をバトルモードに変化させる…何故か…?
ATK 3300
《ギュアアアー!!》
【我が眠りを妨げし者は…使命を果たし眠りについた私を起こすのは…誰だ…!】
「(ラーが…怒っている…!)」
この時点で十代より上の力を持つ遊海はその怒りを感じとった…ラーは怒り狂い…以前会った時の穏やかさは無い…
「これが…『神』…!!」
「ラーの翼神竜…!」
「こ…怖いザウルス…!!」
十代や剣山達はその圧力に恐怖を感じた、以前に出会った「銀河眼」ですら比べ物にならない覇気…これが「神」なのだと…!
「ミスター白波!!気をつけるのデース!神罰が!」
「わかってます…!」
【我が写し身を使う者よ!滅びるがいい!!】
ラーの嘴にエネルギーが集中する…それはフランツへと向けられ…!
『フフフ!「ラー」よ!!怒るがいい! 叫び狂うがいい! そして……この私を憎むがいい!!だが見るのだ、この私がお前の主なのだ!手札からフィールド魔法「神縛りの塚」!発動!』
フランツの言葉と共に地面から鎖が飛び出しラーの身体を拘束していく…
《ギュ…!?ギュアアアア!?》
【人間…何をする!!離…せ!離せぇ!!】
「ラー!!フランツ…貴様ぁ!!」
遊海はラーの苦しみを感じ、声を荒らげる!
「フランツ…!ユーはまさか神を操るカードを作り出したというのですか!?」
ペガサスは驚きを隠せない、神のカードを従わせる…それは並み大抵の事ではないからだ。
『見るがいい…ペガサス会長…白波 遊海! 最強最悪と言われた神を従える、この私を!…私こそが…神だぁ!!』
フランツは神を従わせるカードを作り出した…しかしそれは…
【ぐああぁぁあ!離せぇぇ!!】
神に苦しみを与え、縛るモノだった…
『我が下僕となりし「ラー」の効果!我がライフ1000を糧とし『フェリス」を破壊する!「ゴッドフェニックス」!』
フランツLP3500→2500
フランツの言葉と共にラーが炎の不死鳥と化す
《ギュアアアア!》
【やめろ!我が身体よ!止まれ!止まるのだ!!はっ…お前は…!ぐっ…あああああ!!?】
そして神の炎がフェリスを焼き尽くす…そして…
「ぐあああああ!?」
「遊海先生!!」
炎が遊海の精神にダメージを与える、マリク戦とは違い感覚共有はないが…常人では耐えられないダメージである事は変わりない…。
「ぐっ…ラー…!」
『さらに「ラー」で「ライデン」を攻撃!「ゴッドブレイズキャノン」!』
ラーの背中の輪からエネルギーがチャージされる…
《ギュアア…!!》
【やめろ…ユウミ…!避けろ…!!】
『放て!』
神の一撃が暗殺者を消し飛ばす…
「ぐぅっ…がああぁぁ!!」
遊海LP4000→2600
神の炎が遊海を包み…その身を焦がす。
『さらに『神縛りの塚』の効果を発動!レベル10以上のモンスターが戦闘で相手モンスターを破壊した時!さらに1000ダメージを与える!』
「なんだって!?遊海先生!!!」
雷雲からの雷撃が遊海に直撃する
「がっ!!?あ…ぐっ……」バタッ
雷撃を受けた遊海は倒れ伏す…神の炎、そして雷を受けた体は相当なダメージを受けている
遊海LP2600→1600
『フフフ…これでターンエンドだ!やはり伝説の決闘者と言えど神の前には無力なものだな!フハハハハ!』
フランツLP2500
ラー 手札 1 D32
「ミスター遊海!!立ってください!神を…ラーを救ってください!」
「遊海先生!しっかりしてくれ…先生〜!!!」
「(ああ…やっぱり神の攻撃は効くな…体が動かない…ラー…すまな…い…)」
ピチョン…
気絶しかけた遊海の首筋に水滴が当たる…
「(水…雨か…?)」
【ユウミ…すみません…二度ならず三度まであなたに迷惑をかけてしまった…!】
「(ラー…泣いて…いるのか…?)」
遊海に当たった水滴…それはラーの流した涙だった、主の友人であり二度も自身を救ってくれた恩人に再び攻撃してしまったという悲しみの涙だった…
【ユウミ…私を破壊しなさい…その手段はあるはずです…】
「(ラー…!)」
【私が…生まれなければ…!】
「…ラー、お前は間違ってる…!」
遊海はフラフラ立ち上がる…身体はボロボロだが、その眼には強い力が輝いている…!
『バカな…立ち上がっただと…!』
「遊海先生まさか…ラーの声が…!」
「お前がいなければアイツは冥界に帰れなかった、お前がいなければオレイカルコスの神は倒せなかった!…お前は…皆の目標なんだ!必要とされているんだ!!」
【ユウミ…】
「ラー…今…助け出す!」
『意味のわからない事をごちゃごちゃと…さぁ起きたのならターンを進めるがいい!』
「俺のタァーン!!ドロー!」
「自分の墓地にライトロードモンスターが4種類以上いる時、このモンスターは特殊召喚できる!神を救え!『裁きの龍』!」
神々しき白龍が降臨する ATK3000
『くっ、手札から高攻撃力のモンスターをいきなり召喚か!しかし神には敵わない!』
「『裁きの龍』の効果!ライフを1000払い、自分以外全てを破壊する!誇りを取り戻せ『太陽神』!『カタストロフ・レイ』!!ぐっ…!!」
遊海LP1600→600
『しまった「神縛りの塚」が!?うわっ!』
龍の波動で鎖を破壊されたラーは空へと飛び上がる
《キュオオオ!!》
【ユウミ!ありがとう!】
「そして『ラー』よ!あるべき場所に戻って来い!」
『あるべき場所…だと?』
「スゥ…エム イル シュア ネウ アンフ セフチュ…」
「遊海先生が変な言葉を唱え始めたっす!」
「オゥ…あれはヒエラティック・テキスト…『古代神官文字』デース!」
「神官文字?」
十代がペガサスに問いかける
「そうデース!石版に描かれたラーの効果はワタシには解読できませんでした…なのでラーのテキストは古代のエジプト文字で書かれているのデース!」
「それでなんで遊海先生はそれを唱えているどん?」
「見ていればわかりマース!」
「…フェスィ セトゥ ネブ ケティ!!我が元へ舞い降りよ!『ラーの翼神竜』!!」
空中を旋回していたラーが遊海のフィールドに舞い降りる ATK3300
『なんだと…何故!何故ラーがソイツに従う!!何故だァ!?』
フランツは困惑し叫ぶ、自身がカードを介さなければ従わなかった神が自分から傅いている…それはあるはずの無い事だからだ。
「フランツ!お前は…「ラー」の効果を知らなかった様だな?」
『なにィ?』
「『ラー』は本来使用できる条件がある…1つは『千年アイテム』を所持している事、そして『古代神官文字』を唱える事が出来た者がコントロールを得る事ができる!そして俺はその条件を満たしている!」
遊海はその手に千年玉を掲げる
『そんな事が…!』
「そして最後に…『ラー』は我が友…名もなきファラオの下僕、そして『ラー』自身が我が友だからだ!!」
《キュルルル〜!!》
【ユウミ…ありがとう!】
ラーは嬉しそうに身体を遊海に擦り寄せる
「『ラー』が…喜んでる…」
「オゥ…流石はミスター白波、神を手懐けるとは…」
「あれが…精霊に愛された男…すごいザウルス…!」
「バトルだ!『ラー』でフランツへダイレクトアタック!『ゴッドブレイズキャノン』!!」
【私によくも狼藉を働きましたね…!我が炎にて罪を悔い改めるがいい!】
ラーにエネルギーがチャージされ放たれる、その炎はフランツを飲み込み…
『うああああ!!?』
フランツLP0
遊海 WIN!
「やったな…『ラー』…ぐっ…!」
遊海は膝をつく…神の攻撃の痛みは凄まじいものだった…
「遊海先生!!大丈夫か!?」
十代達が駆け寄ってくる
「ああ…ちょっとダメージが…イタタ…!」
「先生スゴいッス!神のカードに勝つなんて!」
「先生スゴいドン!」
「いや…ラーが助けてくれたからだよ…」
《キュアア…!》
【ユウミ…私は…】
いまだにフィールドに残るラーが声をかける
「いいんだラー、お前が無事でよかった!」
【ユウミ…】
「ミスターフランツ…強すぎる力には大きすぎる悲劇を生む…そして一生、その後悔を抱いて生きていかなければならないのデース…」
ペガサスは髪に隠された左眼をフランツに見せる…その左眼はかつてシャーディに「千年眼」を与えられ、その後バクラに奪われ義眼となっていた…全てはかつて力を求めた代償でもある…
『会長…その目は…!』
「ワタシは大切な部下に…同じ道を歩ませたくないのデース!」
『会長…私は…なんて愚かな事を…!』
フランツはペガサスの想いを知り涙を流す…
「ユーの新しいカードに期待してマース!」
『はい…!はい!!』
「ミスター白波…サンキューデース、あなたのお陰で無事にラーを取り返す事ができました!」
「会長…神のカードです!」
遊海はペガサスにカードを手渡す
「はい、確かに…おや…?」
遊海からカードを受け取ったペガサスは動きを止める…
「会長…?どうしました?」
「『ラー』のカードから…怒りが消えていマース…これは…ミスター白波…!」
「はい?」
「『ラー』を召喚してみてくだサーイ!」
「?はい…『ラーの翼神竜』…召喚!」
「先生!?それはマズイんじゃ…!!」
《キュア〜!》
デュエル外で召喚されたからかバトルモードで現れたラーは遊海に擦り寄る
「へっ!?」
「ラーが…デレてるッス…」
「ミスター白波…『ラー』は貴方が持っていてくだサーイ!」
「「「『えっ!?』」」」
「ペガサス会長…それは…!」
「『ラー』自身が貴方と共にいる事を望んでいる…ワタシにはそう見えるのデース!」
「ラー…いいのか…?」
【ユウミ…私は貴方と共に歩みたい…確かに我が主はアテムですが…彼も許してくれるでしょう…!】
そう言うとラーは輝きその姿を小さく変化させる…それこそ小鳥のようなサイズに…
《我が身命をユウミ…貴方に託します!》
「ラー…よろしくな!」
「ミスター白波!神の事を頼みマース!」
「はい!」
そしてペガサス会長は帰って行った、隼人も十代にカードを渡せたようだ…そして…
「新しく仲間になった『ラーの翼神竜』こと『フレア』だ!みんな!よろしくな!」
《フレアです!この度、ユウミと行動を共にすることになりました!改めてよろしく!》
《「《えっ!?》」》
「遊海さん…えっ?…なんで『ラー』がここにいるんですか!?」
「いや〜『ラー』に認められたというか、なんというか…」
寮に戻った俺は翠達にラーが新しく仲間になった事を伝えたのだが…すごく驚いている。
《新しい仲間…神様…?》
《遊海さん…なんというか…スゴい…》
《よろしくウィンダさん!ウェンさん!》
《アッハイ…!》
こうして新しい仲間が増えたのであった…
遊海メダル 8
翠 2