転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
フランツとラーの事件から2日が過ぎた、なんとか体力も回復しデュエルノルマも達成、所持メダルは俺が10個
翠が4個となっている。
「しかし何人参加してるんだ…この大会…」
「そうですね…全校生徒が400人くらいで…プロやアマの決闘者を入れると…500人位ですかね…」
「多いな…決着までどれくらいかかる事やら…」
《マスター!そろそろノルマデュエルに行った方が…》
「そうだな…俺も普段の業務をしながらだから早めにデュエルしておこうか…行ってくるよ翠!」
「はい!気をつけて!」
そして俺は相手を探しながら校舎に向かう、生徒達は最近、相手をしてくれないんだよなぁ…
《マスター…それはしょうがないと思います…》
《1人で五人を1ターンキルなんて…アテムでもした事ありませんよ…ユウミ…》
「アハハハ…ハア…やりすぎたなぁ…」
俺の肩には小さくなったラー…フレアが乗っている、姿はいつもの翼竜の姿ではなく金色の隼のような姿になっている。その分、神威も抑えられ普通の精霊と変わらなくなっている。
《ユウミ…校舎の前に強い力を持った者がいますよ…!》
《セリフを…取られちゃいました…流石はラー…気配感知もスゴいです…》
曲がりなりにも神様なのでフレアの感知能力はすごい事になっている…でも強いデュエリスト…?誰だろう…?
しばらく歩みを進め校舎に着くと1人の男が立っていた、アカデミアのブルーのコート制服を着た青髪の男…プロランキング15位…『超新星』『皇帝』『ヘルカイザー』と呼ばれるプロデュエリスト…その名は…
「久しぶりだな…カイザー亮!」
「遊海さん!お久しぶりです!…体は大丈夫ですか?過労で倒れたと聞きましたが…?」
「ありがとう、大丈夫だ!まさか一月で40戦もするはめになるとは…」
「でもそれで35勝5敗と言うのも凄まじいと思いますよ…?」
「いや、お前こそデビューして30戦25勝4敗1分っていう記録もスゴいよ!あのエドと引き分けたんだろう?」
「ええ…まるで十代とのデュエルの焼き直しのような激しい試合でした…彼とは良き友人になりました!」
「そうか、よかった!…そういえば今日はどうしたんだ?もしかして…?」
「はい!『ジェネックス』に参加しに来ました!たまには思いっきりデュエルもしたかったですし…」
「そうか…もうデュエルしたのか?」
「いえ…後輩達はプロのオレを避けてて…唯一、吹雪が『ヘルカイザー』のオレの事を見て色々勘違いをして挑んできたぐらいですね…ダークネスの力を借りてまで…」
「ああ…十代が言ってたな…見事に『キメラティック・オーバー』で返り討ちにしたんだって?」
「ええ、あえてマスター鮫島から預かった『裏サイバー』ではなくオレのデッキで戦いました、なんとか誤解も解けましたし…まったく吹雪は変わらないな…」
「ハハハ…アイツはそういう奴だよ!…それじゃあまだ決闘し足りないってところか?」
「はい…遊海さん…」
「それじゃあ久しぶりに相手になろうか?」
「いいんですか?」
「ああ!成長したお前を見せてくれ!」
「はい!胸をお借りします!」
「「デュエル!!」」
遊海LP 4000 D40
亮LP 4000 D40
「俺のターン!ドロー!」
「手札から儀式魔法『影霊衣の降魔鏡』を発動!手札の『シュリット』を生け贄に…降霊せよ!神界の第一位の王の魂…『ヴァルキュルスの影霊衣』!」
フィールドに悪魔の力を宿した壮年の魔道士が現れる
ATK2900
「影霊衣…クロノス先生を倒したデッキか…!」
「そのとおり!生け贄にした『シュリット』の効果!『クラウソラスの影霊衣』を手札に加える!さらに『ヴァルキュルス』の効果!手札の『影霊衣の巫女エリアル』と『儀式魔人リリーサー』を生け贄にして2ドロー!」
「さらに生け贄にした『エリアル』の効果!デッキから二体目の『シュリット』を手札に加える!」
「くっ…!動きに無駄が無い…!」
カイザーは遊海の手さばきを見て再認識する…伝説の決闘者の強さを…。
「さらに手札から魔法カード『儀式の準備』を発動!デッキから儀式モンスター『グングニールの影霊衣』を手札に加え、墓地の『降魔鏡』を手札に加える!カードを伏せて…ターンエンド!」
遊海LP4000
ヴァルキュルス 伏せ1 手札5 D29
「さぁ…来い!カイザー亮!」
「いきます!オレのターン!ドロー!」
「手札から永続魔法『未来融合ーフューチャーフュージョン』を発動!デッキから『サイバードラゴン』を3体墓地に送り…2ターン後のスタンバイフェイズに『サイバー・エンド・ドラゴン』を融合召喚する!さらに速攻魔法『時の飛躍』を発動!全てのターンカウントを3つ進める!」
フィールドに巨大な懐中時計が現われ、ターンカウントが進む…
「そして現われろ!『サイバーエンドドラゴン』!」
カイザーの切り札たる三っ首の機械龍が現れる ATK4000
「いきなり来たか!『サイバーエンド』!」
「いきます…バトル!『サイバーエンド』で『ヴァルキュルス』を攻撃!『エターナル・エヴォリューション・バースト』!」
「手札の『グングニールの影霊衣』の効果を発動!このカードを墓地に送る事で『ヴァルキュルス』は破壊されない!ぐおっ!!」
氷の柱が光線を反射し遊海に直撃する
遊海LP4000→2900
「手札から儀式モンスターの効果とは…!?」
「危ない危ない流石のサイバー流だ!」
「カードを2枚伏せてターンエンド!」
カイザーLP4000
サイバーエンド 未来融合 伏せ2 手札1 D29
「…流石遊海さん…しかしダメージは与えたぞ…!」
「ふぅ…いい線はいってたよカイザー!でもあと一手足りなかったな!」
「俺のターン!ドロー!」
「手札から儀式魔法『降魔鏡』を発動!手札の『シュリット』と『クラウソラス』、そして墓地の『リリーサー』を除外し儀式召喚!現われろ!世界を氷結させし第3の龍の魂!『トリシューラの影霊衣』!」
龍の鎧を纏った戦士が現れる ATK2700
「来たか…!」
「『シュリット』の効果でデッキの『ブリューナクの影霊衣』を手札に加え…『トリシューラ』の効果を発動!フィールドの『サイバーエンド』、墓地の『サイバードラゴン』、そして手札の『サイバー・ヴァリー』を除外!『絶対氷結』!」
カイザーのフィールドが凍りつきサイバーエンドが砕け散る
除外されたカード
サイバーエンド
サイバードラゴン
サイバーヴァリー
「っ!『サイバーエンド』!!」
「バトル!『トリシューラ』でダイレクトアタック!『
トリシューラの剣が槍状に変化しカイザーに迫る
「リバースカード『ご隠居の猛毒薬』!ライフを1200回復する!ぐっ!!」
カイザーLP4000→5200→2500
「耐えたか…でもこれで終わりだ!『ヴァルキュルス』でダイレクトアタック!『
ヴァルキュルスの周りに魔法陣が展開し、絶対零度の光線が放たれる
「リバーストラップ『パワーウォール』!デッキから26枚のカードを墓地に送りダメージを2600減らす!ぐっ!!」
カイザーがデッキからカードを墓地に送る事で黄色いバリアが展開し氷結光線を減衰させる
カイザーLP2500→2200
デッキ29→3
墓地送り
サイバーバリア
サイバーレーザ
サイバーフェニックス2
サイバーヴァリー
ヘビーウェポン2
フリントロック
ウロボロス
ジラフ
プロト
ボマードラゴン
オーバーロードフュージョン
バトルフュージョン
フュージョンサポート
死者蘇生
天使の施し
リミッター解除
フォトンジェネレーター
パワーボンド2
融合
リビングデッド
決戦融合
アタックリフレクターユニット
「耐えたか…亮!一つ言っておく!『リリーサー』を生け贄にした『トリシューラ』がいる限りお前は特殊召喚ができない!さぁ…俺を倒してみろ!…ターンエンド!」
遊海LP2900
ヴァルキュルス トリシューラ 手札3
「遊海さん…オレのデッキには貴方を倒すために新しいカードを加えました…それを引けなければオレの負けです…!」
「そうか…来い!丸藤 亮!自分のデッキを信じ…俺を倒してみろ!」
「…オレのターン…ドロー!!!」
「『強欲な壺』を発動!これでオレのデッキは0…しかし!準備は整った!!」
「何?」
「まず手札から『死者への供物』を発動!『トリシューラ』を破壊!」
トリシューラが地面に引き込まれ破壊される
「そして…墓地に存在する光属性・機械族モンスターを全て除外し…このモンスターを特殊召喚する!いでよ!『サイバー・エルタニン』!!」
「『エルタニン』だと!?」
カイザーのフィールドに6台のピットを浮かばせた巨大な龍の顔が現れる ATK?
「エルタニンの攻守は召喚した時に除外したモンスターの数×500になる!よって…!」
ATK 4000
「さらにこのカードが特殊召喚に成功した時!このカード以外の表側モンスターを全て墓地に送る!『
ピットがヴァルキュルスに突撃し破壊する
「バトル!『エルタニン』でダイレクトアタック!『
極太のレーザービームが遊海を飲み込んだ…
遊海LP0
カイザー亮 WIN!
「勝てた…オレが…遊海さんに…!」
「ぐっ…ハァ…ハァ…成長したな…カイザー…!」
攻撃を受け倒れていた遊海が起き上がりカイザーに称賛の声をかける
「最後の気迫…見事だった!裏のサイバー流に頼る事無く、自身と『サイバードラゴン』達で俺に勝ったんだ!それでこそ正統継承者だ!」
「遊海さん…ありがとうございます!これからも精進し…
「ありゃ…バレてたか…まぁこんな人の前じゃ無理だわな…」
遊海が周囲に目を向けると40人近い生徒達がデュエルを観戦していた。
「スゲェ…これがプロ同士のデュエル…!」
「カイザーが伝説の決闘者に勝った…!最高だぜカイザー!」
「今度はプロの試合で戦ってくれ〜!!」
「カイザー、オレのメダルを持っていけ!」
「ありがとうございます、遊海さん!」
「ああ…!そういえば翔とは決闘したのか?」
「いえ…まだですが…?」
「アイツも成長した…それを見てやってくれ!アイツも待ってるはずだ!」
「はい!わかりました!ありがとうございます!」
「これからも頑張れよ!」
「はい!」
《マスターお疲れ様でした…デュエル負けてしまいましたね…》
アヤカが残念そうに声をかけてくる
「まぁ大丈夫だよ、たまにはこういう事もあるさ!正直言うと少し悔しいけどね…生徒達の成長は嬉しいものさ!」
《ユウミ、落ち込まないでください!わたしを撫でて癒やされてくださいな?》
《あっ!ズルいですよフレアさん!私もお願いします〜!》
「はいはい!二人共部屋に着いたら可愛がってあげるから…」
《やった〜!》
ピルリピルリ…ピルリピルリ…
「ん?この着信音は…もしもしMr.スマイル?どうしたんだ?」
『遊海様!DDとのタイトル戦が1週間後に決まりました!よろしくお願いします!』
「そうですか!わかりました、ではまたスタジアムで!」
『よろしくお願いします!では!』プッ…
「ついにタイトル戦か…さて鬼が出るか蛇が出るか…」
遊海は空を見ながら呟いた、空は血で染めたように紅く染まっていた…。
メダル数
遊海リタイア
翠 5