転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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迫りくる暗黒界の影〜怒りと哀しみ〜

扉を抜けた先は西洋風の町だった…しかし人の気配は無くゴーストタウンとなっていた、所々に破壊の跡がある事から何者かに襲撃されたのだろう…。

 

「これは…ひどい…」

 

「この町にいったい何があったザウルス…?」

 

「…慎重に進もう…まずは情報収集だ…!」

 

明日香や剣山が町の様子を見て不安を感じとる…オブライエンは動揺をみせず情報を集めようとする。

 

「あ…扉が無くなっちゃったッス!?」

 

「…後戻りはできんという事か…」 

扉を通り抜けた直後、跡形も無く扉は消失した…後戻りはできない、前進あるのみである…

 

 

《ねぇ〜万丈目の兄貴見てみて〜彗星よ〜!》

 

「何〜?…本当だ、しかし…動きが遅いか…?」

空には青白い彗星が尾を引いて流れていた…

 

 

「!?…あの彗星は…!」

 

(いつの日か…掛替えの無い朋友を救わねばならぬ時…オリハルコンの眼が奇跡を起こすだろう…あの星を見よ…あの星が教えてくれる。彗星の灯火が消える時…それは運命の星がお前に向かって落ちて来る時だ。その時こそ奇跡を起こし、お前が朋友を救うのだ。それが…世界を破滅から救う事になる…)

 

 

 

「(オールドマン…ミーの運命の星が落ちてきた…!これは…!)」

 

「ジム?どうした?顔色が悪いぞ?」

 

「オゥ遊海先生、ノープログレム!少し立ちくらみがしただけです!」

 

「そうか…無理はするなよ?今は体力を温存する時だ…」

 

「サンキュー!スカーヒーロー!身体は大事にするよ!」

 

「…誰が傷だらけの英雄かッ!!」

 

「「「「(珍しく的を得たあだ名だな…)」」」」

 

「とにかくヨハンはこの世界にいるはずだ!行こう!!」

十代を先頭に俺達は調査を開始した…。

 

 

 

 

 

 

 

「…食事の準備をしていたようね…スープが鍋に残っているわ…」

 

 

 

「こっちは壁がブレイクされて中が荒らされている…まるで何かに攻め込まれたみたいだ…」

 

 

「こちらには戦士と息子と思われる写真があった…、戦える者達がいたのだろう…」

 

 

「でも…人っ子1人…猫の子1匹もいないッス…」

 

「この町にいったい何が…」

 

 

 

十代達は慎重に情報を集めたが有力な手がかりは見つからなかった…謎は深まるばかりである…。

 

「ヨハン…いったい何処にいるんだ…!せめて…人がいれば…!」

 

 

ガタン

 

 

「誰かいるのか!?」

 

『…!!』スタタタッ…

 

廃虚の中から1人の少年が写真立てを抱えて走りさっていった…

 

「あっ…!待ってくれ!ヨハンをヨハンを知らないか〜!?」

十代は少年を追って行ってしまった…。

 

「!?待つんだ十代!単独行動は危険だ!!」

 

「アニキ〜!待つんだドン〜!」

 

仲間達も十代を追いかけた…

 

 

 

 

 

 

 

〜一方その頃…〜

 

 

 

 

 

 

 

「…惨いものだな…」

 

「ええ…きっと普通の生活を送っている時に襲われたんでしょう…」

 

「知識として知っていても…実際に見ると…辛いな…」

 

遊海と翠は別行動をとっていた…十代達が調べている場所の反対側の調査をするためだ、しかし2人の心は傷付いていた…それは当然の事である。

 

二人は現代の日本からこの世界に転生してきた、転生して10年近くの時が過ぎたが二人はあくまでも転生前は「普通の人間」である。

 

日本は長い間戦争を起こす事はなかった…よってこの町のような廃虚を見る機会は無かったと言っていいだろう…ましてや人の手による破壊など…教科書やニュースの中での出来事だった。

それが目の前に広がっている…数々の修羅場をくぐり抜けた二人とはいえ…辛いものは辛いのである…。

 

 

「確か生き残った人達は何処かの砦に避難したんだっけ…」

 

「確かそうだったと思います、そろそろ十代君達がスカーに出会う頃だったかと…」

 

「そうだな…なら俺達は…」

 

《お〜い…誰か助けてくれ〜…》

 

「!?誰かの声が…!」

 

「行ってみよう!」

二人は声のした方に向かう…!

 

 

 

 

 

 

 

《誰か〜…この瓦礫を退けてくれ〜!》

声を頼りに進むと瓦礫の山があり、その中から声が出ていた…

 

「おい!大丈夫か!!」

遊海が声をかける

 

《誰かいるのか〜…!頼む〜、動けないんだ〜…!》

 

「わかった!今どかしてやる!待ってろ!翠!」

 

「はい!ウィンダ!お願い!」

《まっかせて〜!ウィンドストーム!》

翠がウィンダを呼び瓦礫を吹き飛ばす…

 

《おお〜瓦礫が無くなっだ〜ありがとよ〜!》

瓦礫の中から一体のモンスターが現れる…それは…

 

「なっ…!?」

 

「お前は…!」

その姿を見た二人は戦闘態勢をとる…!

 

《ち…ちょっと待っでくれ〜!?オデは何もしないだよ〜!?》

暗黒界のモンスター…「暗黒界の番兵 レンジ」だった…

 

 

 

 

 

「…で、どうしてお前は瓦礫に埋まってたんだ…」

 

《話すと少し長くなるんだども…大丈夫か…?》

 

「ええ大丈夫ですよレンジさん!私達も情報が欲しいので…」

遊海達は敵意の無い事を確認しレンジから話を聞いていた…少し訛りがあるが大丈夫だろう…。

 

《わがった!じゃあ聞いてくれ〜…実は…》

 

レンジによると暗黒界のモンスター達はこことは別の次元でライトロード達との小競り合いはあるものの平和に暮らしていたらしい、ブロンが民を纏め、ゴルドやシルバが兵を鍛え…ライトロード達と少しの事で小競り合いを起こし…そんな毎日を送っていたそうだ…しかしその日々は突然に変わったらしい…。

 

突然暗黒界のモンスターが時空の裂け目に巻き込まれ、この世界に漂着したのだ…そして暗黒界は変わり始めた…ブロンが狂気に呑まれ「狂王」となり、他のモンスター達も次第に変貌していった…。

レンジは王から離れた場所に居たからか狂気の影響を受けず、暗黒界の仲間から逃げ出したらしい。そしてこの町の優しい老夫婦に匿われていたが町を暗黒界のモンスター達が強襲、老夫婦は逃したものの建物の崩壊に巻き込まれて埋まっていたそうだ…。

 

 

 

 

《本当はみんな優しいんだぁ…ズールは子供達のヒーローだったし…ブロン様も無茶振りもするがみんなの事を考えてた…いい王様だったんだよ〜…なのに…どうしてみんな変わっちまっただよ〜!!》

レンジは涙を流しながら頭を抱える…

 

「そんな事が…辛かったな…」

 

「レンジさん、この町の人達は?」

 

《決闘者はオデらの砦に連れて行かれただ…それ以外の人達はみんな……。生き残った人達は近くの隠し砦に逃げたらしいだ…》

 

「そうか…、そうだ!青い髪の少年を見なかったか?たぶんペガサスやリスみたいな精霊を連れていたと思うんだけど…?」

 

《オデは見てないな〜…》

 

「そうか…、これからどうするんだ?」

 

《う〜ん…オデは暗黒界の裏切り者だぁ…何処かに身を隠すだよ…》

 

「それなら…俺達と一緒に来ないか?」

 

《へぇ!?》

 

「俺達はたぶんそこに向かう事になる、その時の案内を頼みたいんだ!対価は…お前の身の安全、俺達はそこそこ強いからな!お前の事を守ってやるよ!」

 

《いいのが?オデは一応暗黒界のモンスターだど?》

 

「困った時はお互い様ってね!どうだ?」

 

《…わがった!あんた達に協力するだよ!そういえば名前は何ていうだ?》

 

「俺は遊海だ!」

 

「私は翠です!」

 

《ユウミとミドリかぁ!よろすくなぁ!》

レンジは大きな手を差し出してくる。

 

「よろしく!レンジ!」

遊海も手を差し出し…

 

《ああ…!》

 

 

 

 

『放て!!』

 

《危ねえ…!!うわぁぁ!!?》

 

突如たくさんの投げ槍や矢が降りそそぐ…レンジはそれを身を挺して遊海と翠を守りきった…

 

「「レンジ!!」」

 

《二人共…無事かぁ…?うぐぅ…!!》

 

「くっ…何者だ!姿を現せ!!」

 

『見つけたぞ!裏切り者のレンジ!ブロン様に逆らった罪!死をもって償うがいい!』

 

廃虚の周りから現れたのは「暗黒界の狩人 ブラウ」と「ゴブリン突撃部隊」だった…。

 

 

 

 

 

 

《ブ…ブラウどん…!》

 

『ふん!情報があったのさ、「廃虚で間の抜けた助けを求める声を聞いた」っとな!一発でお前の事だとわかったぜレンジ!』

 

《ブラウどん、オデ達友達だったでねぇか…どうしてだ…どうしてなんだぁ!》

 

『お前がブロン様に逆らったからだろうが!反逆には死を…!死んで償え!ゴブリン共!槍を放て!!』

 

「「アイツを倒せばエリートだ!死ねぇ!!」」

 

ゴブリン達が槍を投げる…レンジの守備力は2100、突撃部隊の攻撃力は2300…レンジの守りを突破できる数値だ…。

 

《ユウミ!ミドリ!逃げてくれえ…!あんな槍の雨を喰らったら…!!》

レンジは瀕死の体で2人を守ろうと立ちはだかる…

 

『ふん!お人好しめ!その人間共々死ねぇ!!』

槍が降りそそぐ…

 

 

 

『反射の陣!』

 

〈風の防壁!〉

 

 

『…何…!?』

 

 

降りそそいだ槍はバリアと風の障壁に弾かれた…それを成したのは聖刻の鎧を纏った遊海と紫色の戦闘正装(バトルドレス)を着た翠だった…!

 

『さっきから大人しく聞いていれば…!お前、友達を傷つけて楽しいのか!!』

 

〈レンジさんは変わってしまったあなた達に耐えられなかったんです!!その悲しさがわからないんですか!!〉

 

遊海も翠も怒りをあらわにする…純粋に仲間を想っていたレンジの思いを踏みにじったブラウに対して…!

 

 

『むっ、ただの人間かと思ったら決闘者だったか!なら丁度いい!貴様達も我らの糧になるがいい!』

ブラウは決闘盤を構える…!

 

「お前のような奴に負けてたまるか!レンジの痛み…少しでも思い知れ!!」

 

 

 

 

 

 

 

      「『デュエル!!』」

 

 

 

 

 

ブラウLP4000

遊海LP4000

 

 

 

 

『オレのターン!ドロー!』

『いでよ「ゴブリン突撃部隊」!!』

武器を持ったゴブリン達が現れる ATK2300

 

『さらに魔法カード「強者の苦痛」を発動!お前のモンスターの攻撃力はレベル✕100ポイント下がる!』

 

『そしてカードを2枚伏せてターンエンドだ!』

 

ブラウLP4000

突撃部隊 苦痛 伏せ2 手札2

 

 

 

 

 

『さぁ人間、足掻いてみせるがいい!』

 

「見せてやるよ…星を繋ぐ絆の力を!」

 

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」  

「手札から『星因士ウヌク』を召喚!効果によりデッキから『星因士ベガ』を墓地に送る!」

蛇座を守護する戦士が現れる ATK1800→1400

 

「さらに手札から速効魔法『天掻ける星因士』を発動!『ウヌク』をデッキに戻しデッキから『星因士アルタイル』を特殊召喚!さらに『アルタイル』の効果により墓地の『ベガ』を特殊召喚!」

ワシ座と琴座を守護する戦士が現れる ATK1700→1300 ATK1200→800

 

「そして『ベガ』の効果により手札の『星因士デネブ』を特殊召喚!効果によりデッキから『覚星輝士ーセフィラビュート』を手札に加える!」

白鳥座を守護する戦士が現れる ATK1500→1100

 

『そんな低レベルのモンスターを並べて何になる!…まぁ高いレベルのモンスターを出しても弱体化するがなぁ…!』

 

 

「低レベルだからって馬鹿にすると…痛い目みるぜ!いくぞ!俺は『デネブ』『ベガ』『アルタイル』の3体でオーバーレイ!」

3人の戦士が頷きあい銀河に飛び込む!

 

『なんだと!?』

 

「3体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築…エクシーズ召喚!宙に輝く星達よ!絆を繋ぎ力を示せ!ランク4!『星輝士 デルタテロス』!」

夏の空に浮かぶ大三角を象徴する戦士が降臨する ATK2500

 

『攻撃力2500…!しかも「強者の苦痛」の影響を受けてないだと!?』

 

「エクシーズモンスターである『デルタテロス』は『レベルを持たないモンスター』だ!よって『強者の苦痛』の影響を受けない!」 

 

『なんだと!?』

 

 

 

「『デルタテロス』のモンスター効果を発動!ORUを一つ使い『突撃部隊』を破壊する!」

 

『なんだと!?』

 

デルタテロスから光の斬撃が放たれゴブリン達を一刀両断する

 

「バトルだ!『デルタテロス』でダイレクトアタック!『スターデルタ・スラッシュ』!」

デルタテロスがブラウに斬りかかる

 

『ぐっ…リバース罠「重力解除」!!そのモンスターを守護表示に変更する!』

 

デルタテロスの身体が浮き上がり守備表示になる DEF2100

 

「防がれたか…!カードを3枚伏せてターンエンド!」

 

遊海LP4000

 

デルタテロス 伏せ3 手札2

 

 

 

 

 

 

 

『ぐっ…おのれぇ!オレのターン!ドロー!』

『ふはは!いいカードを引いた!「ブラックホール」を発動!消え去れ!』

星の騎士が重力の渦に飲み込まれ消滅する、しかしブラックホールの中から一筋の光が飛び出す…!

 

「『デルタテロス』のさらなる効果!このカードがフィールドから墓地に送られた時、デッキの『星因士アルタイルa』を特殊召喚!さらに墓地から『デネブ』を特殊召喚!効果によりデッキから『竜星因士ーセフィラツバーン』を手札に加える!」

再びワシ座の戦士と白鳥座の戦士が現れる ATK1700→1300 DEF1000

 

『くっ!小癪な…手札から「ジャイアント・オーク」を召喚!』

青白い肌の棍棒を持った巨漢が現れる ATK2200

 

『バトル!「ジャイアント・オーク」で…!』

 

「リバース罠『デモンズ・チェーン』!『オーク』の効果を無効にして攻撃をできなくする!」

紫色の鎖がオークを絞め上げる

 

『くそっ…うっとおしい!ターンエンドだ!』

 

ブラウLP4000

オーク(デモチェ) 苦痛 伏せ1 手札1

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」

「手札から『死者蘇生』を発動!墓地の『アルタイルb』を特殊召喚!さらに効果により墓地の『ベガ』を特殊召喚!」

ATK1700→1300 ATK1200→800

 

「『ベガ』の効果により手札の『ツバーン』を特殊召喚!」

白き竜の鎧を着た戦士が現れる DEF2100

 

「そして『デネブ』『ベガ』『アルタイルa』でオーバーレイ!エクシーズ召喚!『デルタテロスb』!」

再び大三角の戦士が現れる ATK2500

 

「『アルタイルb』の効果を発動!ORUを使い『オーク』を撃破!」

オークが両断される

 

『ぐっ!?』

 

「そしてリバース罠『リビングデッドの呼び声』を発動!墓地の『デルタテロスa』を特殊召喚!」

星の騎士が並び立つ ATK2500

 

「さらに俺は『デルタテロスa』でオーバーレイネットワークを再構築!ランクアップエクシーズチェンジ!」

デルタテロスが銀河に飛び込む!

 

「星を繋ぐ戦士達よ!その身を昇華し龍へと至れ!ランク5『星輝士セイクリッド・ダイヤ』!!」

星達の繋いだ絆が古き龍の面影をもつ輝士を呼び出した ATK2700

 

「バトルだ!『デルタテロス』でダイレクトアタック!『スターデルタ・スラッシュ』!」

デルタテロスがブラウに斬りかかる

 

『リバースカード「魔法の筒」!これでダメージを反射だ!』

 

「カウンター罠!『神星なる因子』を発動!俺の場の『アルタイル』を墓地におくり『魔法の筒』を無効にし破壊する!その後俺は1ドロー!」

 

『な…に…?』

ブラウLP4000→1500

 

 

「これでトドメだ!『セイクリッド・ダイヤ』でダイレクトアタック!『邪滅のダイヤモンド・スパイラル』!!」

星の輝きを束ねた光線がブラウを飲み込んだ

 

『ぐわぁ〜!!』

 

ブラウLP0

 

遊海 WIN!

 

 

 

 

 

 

『ガッ…やっちまったな貴様ら…お前達は仲間に目を付けられた…!逃げ切れると思うなよ…!』

 

「元から逃げるつもりは無い!ブロンを倒し、教え子をヨハンを救う…それだけだ!」

 

『ふッ…やれるならやってみるがいい…!!』

それだけを言い残してブラウは金色の粒子となり消滅した…。

 

 

 

 

《ユ…ユウミは強いだなぁ…これならブロン様も…ガフッ…》

 

「レンジ!大丈夫か!今治療を…」

 

《無理だなぁ…オデの事はオデが一番わかっとる…でも最後におめえ達みたいないい人間に会えて…よかった…だ…》

レンジも粒子となり消滅する…その顔は笑っていた…

 

「すまない…レンジ…せめてアヤカを連れてきていれば…!」

 

ヒュン!

 

〈遊海さん!危ない!!〉

 

カキンッ!

 

遊海に迫った弓矢を翠が叩き落とす、弓矢を射ったのは残っていたゴブリン達と新たに増えた頭の大きい暗黒界のモンスター、「暗黒界の刺客 カーキ」だった。

 

《まったく…ブラウはコンナ人間ドモに負けるトハ…貴様ラ…俺達ニ反逆シテ生キテ帰レルと思ウナ…!》

 

「「「うおぉぉ!!」」」

ゴブリン達が遊海達に襲いかかる…!

 

「遊海さん!!」

『…下がってろ翠…オレ1人でやる…!』

青白い龍の鎧を纏った遊海が前に出る…

 

《生意気ナ!ヤッチマエ!!》

 

「「「うおォォ!!」」」

ゴブリン達が遊海に殺到する…!

 

 

 

 

 

 

『絶対零度』

 

 

 

 

その瞬間、ゴブリン達やカーキは痛みを感じる事無く、世界から姿を消した…それは遊海の慈悲だったのかもしれない…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「遊海先生〜!無事か〜!!」

 

「十代…みんなは無事か?」

皆と合流しようと氷の町を歩いていると十代が駆け寄ってきた。

 

「ああ!今暗黒界のスカーとデュエルして生き残った男の子とフリードと出会ったところだったんだ!そしたら急に町が凍りだして…」 

 

「すまない、こっちも暗黒界のモンスター達と交戦してな、数が多かったから皆氷漬けにしたところだったんだ…驚かせて悪かったな…」

 

「やっぱ先生はつえーな…大丈夫だよ!これから生き残りの人達のいる砦に行くんだ!先生達も行こうぜ!」

 

「ああ、わかった…行こう十代!」

 

 

そして十代達は「放浪の勇者フリード」に案内され隠し砦へと向かった…。

 

凍りついた町には一輪の氷の花が咲いていた…。


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