転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話 作:S,K
[ダメージ量が規定値を突破…拘束封印を破棄…魂の浸食率100%…実行コード・ティエラ…起動します]
「えっ…?」
その場を離れようとした十代達は聞こえてきた機械音声の方を見る…そこには立ち上がった悪魔の姿があった、胸の傷は不気味に蠢き修復されていく…
「何故だ…あの傷は完全に致命傷だった筈だ…!」
「嘘だろ…!」
オブライエンも十代も自分の目を疑う…確実に倒したはずの相手が立ち上がる、それは悪夢以外の何者でもない…
《!?この反応、まさか…そんな…ありえない…!!》
アヤカは感じた力を否定する…その力は既に消えたはずのモノだったからだ…
【ハッ…フハハハハハハ!!やっとだ…!やっと忌まわしい封印が解けた!!甘かったな
悪魔は突如笑い出す、その口調はさっきまでと違い饒舌になっていた…その纏うオーラは比べものにならない程強くなっている…
「なっ、貴様は…誰だ…!!」
十代は悪魔に問い掛ける…
【ん〜?…ああ、初めて会うなぁ…この世界の「覇王」!いいだろう名乗り直しだ!】
【我が名は破王…世界を壊す者、そして新世界を支配する神!…破王ティエラだ!!】
悪魔…ティエラはそう名乗りをあげた…。
《『創星神tierra』…!お前は『
アヤカはティエラを警戒し問い掛ける…
【お〜?元我が下僕のクリフォートじゃないか…ああ、確かにデュエルに敗北して消えたよ…
「な…に…?」
《なんですって!?》
【コイツはしぶとくてな〜…魂の最後の力で我の理性を封印してやがったんだよ…「理性がなければ誰かが止めてくれるはず」…とでも思ったんだろうな〜まぁその考えは甘かったって事だ…あの小娘は自分の旦那にトドメを刺しただけだったんだよぉ!アハハハハハハ!!まぁ最後にはうざかったから小僧を狙う振りして斬り裂いてやったけどなぁ!】
ティエラは遊海と翠をあざ笑う…ただの無駄死にだと…
《貴様…マスターを…翠さんを…笑うなぁぁぁ!!》
アヤカは怒りと共に本来の姿を顕現させる
《受けなさい!!デストロイ・キャノン!!》
破壊の極光がティエラを呑み込む…
【ああ…そこにあったか、ありがとよ…破壊の力を預かってくれてて!!】
ティエラは極光を振り払いキラーに肉薄、コアに腕を突っ込む…
《ア…しまっ…マスタ…オヤク…タテズ…ごめんな…SA…I…》
【フン…!】
バキン
ティエラはキラーのコアを砕き紫色の小さな球体を取り出した…キラーは空中で分解し消滅した…そしてコアの砕けたアヤカが十代達の近くに落下する、コアは黒く染まり機能を停止している…。
「アヤカ!!」
「そんな…!?遊海先生の相棒を一撃で…!」
エドも十代もそれを見ているしか無かった、自身の数百倍もある要塞を一撃で破壊した…それだけで力の差がわかってしまったからだ…
【これでいい…!これで再び我は神に成れる!!フハハハ!!】
ティエラは紫色の球体…破壊の力の結晶を掲げ笑い声をあげた…
「あ、あれがウィンダさんの世界の『神』…!」
「ア、アニキ…!」
「明日香!翔!アイツが何者か知ってるのか!?」
十代は2人に問い掛ける
「アイツはウィンダさんやウェンちゃん達の世界の破壊の神様だった奴よ!でも…もう倒されたはず…!」
明日香が簡潔に説明する
【ああ、その説明をして無かったなぁ…確かに我は神星樹の後押しを受けた「Sopia」の民に敗北した、千日千夜に及ぶ戦いで身体は砕け我は斃れた…それと同時に我が世界の輪廻転生を制御していた神星樹も燃え尽きた事で我が魂は世界から弾き出された…そして我は長い年月を彷徨った…それはつまらない日々だった…!】
そう話ながらティエラは破壊の結晶を弄ぶ…
【しかしある時、面白い力を感じた、そうだな…純粋な
「お前…いったい何をするつもりだ!」
十代が問い掛ける
【決まっているだろう?この次元の全てを破壊し…再び神となるのだぁぁぁ!!】
全てを破壊する…その声と共に破壊の結晶が光を放つ…それに触れたモノは生物・非生物関係無く「無」へと還っていった…。
「うわあぁぁ!?」
「滅茶苦茶すぎるザウルス〜!?」
「ひえ〜!?」
「キャアア!!」
十代達は必死に光を避け続けた
【フン…やはり欠片は欠片…出力は足りないな、しかしこの力と我の力があれば充分だ…!さぁいざ全てを破壊しに…】
「待て!!」
【ん?どうした小僧?貴様から破壊してやろうか?】
「アニキ!?」
十代が立ち去ろうとするティエラの前に立ちはだかる…
「ティエラ…俺はお前を許さない!!皆を傷つけた事も…遊海先生と翠さんを利用して嘲笑った事も…ここで決着を着ける!!俺とデュエルだ!!」
【フ…身の程知らずが、我とデュエルだと?…面白い自分の心の闇すら制御できぬ若造が…!死をもって己の愚かさを噛みしめるがいい!!】
「【デュエル!!】」
破王ティエラLP4000
十代LP4000
【矮小なる人間よ…まずは小手調べだ!ドロー!】
【手札から永続魔法『煉獄の消華』を発動!効果により手札の『インフェルノイド・シャイターン』を捨てて効果発動!デッキから『煉獄』と名の付いた魔法・罠カードを1枚手札に加える!我が手札に加えるのはフィールド魔法『煉獄の氾爛』!そしてそのまま発動だ!】
闘技場を蒼い炎の洪水が包み込む…
「アッチ〜!?熱い!熱いザウルス〜!!」
「ここにいるのは不味い!離れるんだ!!」
蒼い炎は熱を伴って翔達に襲いかかった、翔達は闘技場から離れようとする
【逃がすか!…ハァ!!】
ティエラが腕を振るう、すると炎が意思を持ったように出口を塞いだ…
「閉じ込められたわ!?」
「逃げられないッス!!」
「明日香!みんな!!ティエラ…お前…!!」
【フフフ…さて貴様が負けるのが早いか、アイツらが燃え尽きるのが早いか…どちらだろうなぁ?】
「いや…3つ目の選択肢がある…!貴様を倒す!!」
【ほう…やれるならやってみるがいい!我のフィールドの効果モンスターのレベル合計が8以下の時、墓地の『シャイターン』、手札の『インフェルノイド・ベルゼブル』を除外し『インフェルノイド・ヴァエル』を特殊召喚!】
色欲を司る緑色の真空管を持った悪魔が現れる ATK2600
「攻撃力2600…、いきなりか…!」
【我はカードを1枚伏せてターンエンド!さぁ…乗り越えてみせろ!!】
ティエラLP4000
ヴァエル フィールド氾爛 消華 伏せ1 手札1
「十代…!ボク達の事は気にするな!自分達でなんとか防いでみせる!」
「アニキ!遊海先生と翠さんの仇をとってくれザウルス!!」
「アニキ!頑張って〜!僕も…頑張るッス!!『レスキュー・ロイド』!放水開始!!」
「十代…!頑張って…!!」
メンバー達も力を合わせ炎を防ぎ始める…
「皆…ごめん、耐えてくれ!!」
「俺のターン!ドロー!」
「魔法カード『テイクオーバー・5』を発動!デッキトップから5枚を墓地におくる!」
墓地送り
ネクロダークマン
ネオス・フォース
ネオス
ワイルドマン
エアハミングバード
「そして…手札から『融合』を…!?手が動かない…どうして…!」
融合を発動しようとした十代はその動きを止める…いや、止まってしまった…頭では発動したいのに身体が動かなくなっている…
「アニキの様子が変ザウルス!!」
「まさか…融合を使う事を怖がっているのか!?」
エドの予想は当たっていた…超融合を完成させるために覇王は数多のデュエリストを犠牲にした…その罪の意識が『融合』というカードを使わせる事を躊躇わせているのだ…
「くそ…みんなを助けなきゃならないのに…!!動け…動いてくれ!!」
【ハハハ!これは傑作だ!これだから人間は脆いのだ!少し傷ついただけで動きが鈍る…こんな奴が『覇王』を名乗るとはな!アハハハ!!】
「覇王…俺は覇王なんかじゃ…!」
『あなたにとっては辛い象徴かもしれない、でもそれは使う人の心次第で変わるの…人を傷つけた邪悪な力なのか…人を助ける事のできる正しい力なのか…それは心で変わるのよ…』
十代は翠の言葉を思い返す…力を制御するのはその人の心次第だと言うことを…
「俺は…」
【ん?どうした…サレンダーか?人間…】
「オレはみんなを助けるんだ…!だから力を貸せ!!覇王!!』
十代から力が溢れ出す…圧倒的な力でありながら全てを包み込むような優しさを持った冷酷なる金眼の王…覇王、それを十代は再び呼び覚ました…!
「アニキが覇王の力を…!?」
「蘇らせたというのか…!」
『…いくぜ!オレは手札から「融合」を発動!「フェザーマン」「バブルマン」「スパークマン」を融合!来い!「E・HEROテンペスター」!』
翼を持つ嵐のヒーローが現れる ATK2800
『バトルだ!「テンペスター」で「ヴァエル」を攻撃!カオステンペスト!!』
嵐の戦士の一撃が悪魔の体を打ち砕いた…!
【ぬぅ…!それが「覇王」の力か…!!面白い!】
ティエラLP4000→3800
「カードを1枚伏せてターンエンド!!」
十代LP4000
テンペスター 伏せ1 手札0
「(ありがとう覇王…力を貸してくれて…)」
『(オレは奴が気に入らないだけだ…馴れ合うつもりはないぞ十代)』
【フン…土壇場で闇を克服したか…しかしどこまで耐えられるかな?】
【我のターン、ドロー!】
【スタンバイフェイズに永続罠『遡光する煉獄』を発動、効果により除外されている『インフェルノイド・シャイターン』を墓地へ戻す!さらに『氾爛』の効果を発動!インフェルノイドトークンを一体特殊召喚!】
真空管が一つフィールドに現れる DEF 0
【そして『消華』の効果を発動!手札の『インフェルノイド・ネヘモス』を墓地に送りデッキから永続魔法『煉獄の虚夢』を手札に加え、そのまま発動!これによりフィールドに存在するレベル2以上の『インフェルノイド』モンスターはレベルが1になり相手に与えるダメージは半分になる!そして手札から魔法カード『名推理』を発動、効果は知っているだろう?さぁレベルを言え!】
『オレは…レベル4を選択する!』
【フッ…ではいくぞ…!】
墓地に送られたカード
ルキフグス
リリス
ベルフェゴル
アスタロス2
ヴァエル
アドラメレク2
アシュメダイ
煉獄の死徒
消華
狂宴
激流葬
【レベル1『インフェルノイド・デカトロン』を特殊召喚!】
真空管をたくさん付けたボロボロの悪魔が現れる DEF200
【そしてフィールドの『インフェルノイド・トークン』と墓地の『アスタロス』『アドラメレク』を除外し墓地から現われろ!破壊の翼『インフェルノイド・ネヘモス』!!】
赤い翼と虹色の真空管を持った『アポクリフォート・キラー』と対を成す悪魔が現れる ATK3000 レベル10→2
「攻撃力3000…!?」
「あのモンスターは…!?」
「町を襲ったモンスターだドン!!」
【『ネヘモス』の効果を発動!このカードが特殊召喚に成功した時、フィールドの自身以外のモンスターを全て破壊する!蒼焔の洪水!!】
蒼い炎の波がフィールドを覆い尽くす
『しまった!?』
【バトルだ!『ネヘモス!』小僧を焼き尽くせ!『ブルーファイヤ・オブ・リンボ』!】
蒼い焔が十代に襲いかかる!
『ぐああぁぁぁ!!』
十代LP4000→2500
【その程度か小僧?我を倒すのではないのか?ターンエンド!】
ティエラLP3800
ネヘモス 氾爛 消華 虚夢 遡光 手札0
『ガッ…ハァ…ハァ…なんだこのダメージは…?』
十代は炎に焼かれボロボロになっている…そのダメージは今までの闇のゲームとは比べ物にならないレベルだった…
【フハハハ…宿主は貴様の数十倍の力を持っている!それを全力で開放しているのさ!コイツは誰かを救うために力を使っていたが我は違う!破壊のためにこの力を活用してやろう!!】
その言葉と共にティエラからの圧力が増し、周囲の炎も勢いを増してゆく…
「アッチ〜!?炎が強くなったザウルス!!」
「みんな!1箇所に集まるんだ!!」
「『レスキューロイド』!頑張ってくれっス〜!!」
「『BlloーD』!ブラッディ・フィアーズ!!」
「十代!!急いで!」
仲間達は勢いを増した炎に追い詰められていく…
『みんな!!くそッ!』
『オレのターン!ドロー!』
『スタンバイフェイズに墓地の「テイクオーバー・5」の効果を発動!墓地のこのカードとデッキの同名カードを除外し1ドロー!』
【我もスタンバイフェイズに『遡光』の効果を発動!墓地の『デカトロン』を手札に戻す】
『「強欲な壺」を発動!2ドロー!』
【粘るなぁ小僧…足掻けば足掻くほど最期が辛いだけだぞ?】
『オレは最後まで諦めない!貴様を倒しみんなを助けるんだ!!「融合回収」を発動!墓地の「融合」と「フェザーマン」を手札に戻す!そして「融合」を発動!「フェザーマン」と「バーストレディ」を融合!来い!「フレイム・ウィングマン」!!』
赤き竜の腕を持つ戦士が現れる ATK2100
『そして手札からフィールド魔法「摩天楼ースカイスクレイパー」を発動!消え去れ!煉獄の炎!!』
周囲を包んでいた焔が消え去り近代的な街へと変化を遂げる
「はふぅ〜…助かったドン」
「ギリギリセーフ…だな…」
「十代!私達は無事よー!」
『よかった…!いくぞバトルだ!「フレイムウィングマン」で「ネヘモス」を攻撃!』
【攻撃力の低いモンスターで攻撃?血迷ったか?】
『ヒーローにはヒーローの戦う舞台がある!「スカイスクレイパー」の効果発動!自分の「HERO」モンスターが自身の攻撃力より高い攻撃力のモンスターを攻撃した時、攻撃力を1000アップする!!』
【なんだと?】
ATK2100→3100
『喰らえ!スカイスクレイパーシュート!!』
竜のヒーローの一撃がネヘモスを貫通し爆発を起こした!
ティエラLP3800→3700
『そして「フレイムウィングマン」は破壊したモンスターの攻撃力分のダメージを与える!3000のダメージを喰らえぇぇ!!』
【な、なんだと〜!…というとでも思ったか?】
『何!?』
その瞬間、フレイムウィングマンが蒼い焔に焼き尽くされ消え去った…
『「フレイムウィングマン」!?』
【『煉獄の消華』の効果を発動した、このカードを墓地に送り戦闘した『ネヘモス』と『フレイムウィングマン』を除外した!残念だったなぁ!せっかくチャンスを無駄にしたなぁ!アハハハ!!】
『くっ…ターンエンドだ!』
十代LP2500
伏せ1 手札0
「アニキ!ヤバイっす!」
「手札は0フィールドも伏せカードが1枚だけ…!絶対絶命だ…!」
「十代!諦めないで!!」
『ああ、明日香…!諦めるつもりはねぇよ!』
【フッ…いい眼だ、我を倒すという強い意思を感じる…しかし…まだ青い!!】
【我のターン!ドロー!】
【スタンバイフェイズに『遡光』の効果を発動、除外されている『ネヘモス』を墓地に戻す…そして…絶望を見せてやろう…!!】
『なんだと…!?』
【我は墓地の『ルキフグス』『アスタロス』『アシュメダイ』を除外し墓地から『インフェルノイド・リリス』を特殊召喚!】
細長い体躯を持つ紫…悪魔が現れる ATK2900 レベル9→2
【『リリス』の効果!『煉獄』と名の付いたカード以外の魔法・罠を全て破壊する!蒼焔の嵐!】
蒼い火災旋風がヒーローの街を伏せカードを吹き飛ばす…
『リバースカード発動!「クリボーを呼ぶ笛」!来てくれ!「ハネクリボー」!!』
《クリクリ〜!!》
十代の相棒たる精霊が現れる DEF200
【フン…そんな毛玉を呼んでどうするんだ小僧?】
『へっ、相棒を舐めるなよ!コイツは意外とやるぜ?』
《クリクリー!!》
【フッ…ならそいつも吹き飛ばしてやろう!我は墓地の『ベルフェゴル』『ヴァエル』『アドラメレク』を除外し墓地から『インフェルノイド・ネヘモス』を特殊召喚!】
再び赤き翼の悪魔が現れる ATK3000 レベル10→2
【『ネヘモス』の効果を発動!吹き飛べ毛玉!蒼焔の洪水!!そして墓地の魔法カード『煉獄の死徒』を除外し『リリス』を破壊から守る!】
蒼い焔の洪水が全てを飲み込んだ
《クリリリ〜!?》
『すまない…!ハネクリボー…!!』
【さぁ…我が真の姿を拝ませてやろう!我は『虚夢』の効果を発動!このカードとフィールドの『ネヘモス』『リリス』、手札の『デカトロン』を墓地に送り…融合!!】
ティエラの体が蒼い焔に包まれる…そして3体のインフェルノイドが焔に飛び込む
「いったい…何が起きようとしている!?」
「嫌な予感しかしないッス〜!!」
【「フハハハ!我が真の力を見るがいい!全てを燃やし尽くす破壊の神…『インフェルノイド・ティエラ』の姿を!!!」】
焔が晴れる…そこには巨大なる『破壊神』が顕現していた…その胸には遊海が力なく埋め込まれている ATK3400
『ぐっ…!これがティエラ…貴様の本性か!!』
【『然り、これこそが我が神体…その第1段階だ!我の効果を発動!お互いに融合デッキのモンスターを3体墓地に送る!我の融合デッキにカードはない!』】
『ぐっ…ならオレは「アクアネオス」「サンダージャイアント」「ランパートガンナー」を墓地に送る!!』
【『さぁ…消え去るがいい!バトル!我でダイレクトアタック!煉獄破砕!!』】
蒼炎を束ねた破壊の息吹が十代に直撃した…
『うあ"あ"あ"あ"あ"あっ!!!』
【『フッ…他愛も無い…なんだと?』】
「ハァ…ハァ、何を勝った気になってるんだ…ティエラ…!」
十代LP2500
十代は破壊の息吹の中で生きていた…しかし余波で服はボロボロになり体もふらついている…
【貴様…何故生きている!我が攻撃は直撃したはずだ!】
「俺の相棒を舐めるなって言っただろ…?『ハネクリボー』が破壊されたターン、俺は戦闘ダメージを受けないんだ…!」
【フッ…小癪な手を…!しかし貴様の命は風前の灯、しかも手札は1枚、フィールドにもカードは無い!…次のターンで我の勝ちだ!!ターンエンド!!】
ティエラLP3700
ティエラ 遡光 手札1
「あっ…く…身体中が痛てぇ…これが神の力か…!!」
「アニキ…!」
「十代…踏ん張れ!お前なら…お前なら奇跡を起こせるはずだ!」
「十代!みんなが付いてる!だから…負けないで!!」
「翔…オブライエン…明日香…!俺は…!」
十代は腕に力を込める…その時に自分が何かを持っている事に気づいた…
「ん?俺の手札は0のはずだ…このカードは…!!」
『十代…このカードはお前が持っているんだ、きっと役に立つ時が来る…ただし!』
「ただし?」
『このカードは一度効果を使いきれば消えてしまう…そういうカードだ、使いどころは気をつけろよ?』
「遊海先生…使い時は今だよな…!!力を貸してくれ!」
「俺のターン!!ドロー!!」カンコーン
「いくぞティエラ!人間の底力を…見せてやる!」
【人間の底力だと?やってみるがいい小僧!!】
「いくぜ!俺はライフを半分払い手札から魔法カード『賢者の石ーサバティエル』を発動!その第一の願いによりデッキの魔法カード『Oーオーバーソウル』を手札に加え、このカードをデッキに戻す!」
十代LP2500→1250
「そして『オーバーソウル』を発動!墓地から蘇れ『E・HEROネオス』!そしてデッキの『賢者の石』を手札に戻す!」
《ハァッ!!》
宇宙の波動を受けた白き戦士が現れる ATK2500
「そして再び『賢者の石』を発動!第二の願いによりデッキの『アサルト・アーマー』を手札に加える!」
十代LP1250→625
「そして『アサルト・アーマー』を『ネオス』に装備!効果により攻撃力を300アップ!そして『賢者の石』を手札に加える!」
ネオスがオレンジ色の闘気を纏う ATK2500→2800
「そして再び『賢者の石』を発動!第3の願い!墓地の『ネオスフォース』を手札に加え、このカードを墓地へ!」
十代LP625→313
「そして『ネオスフォース』を『ネオス』に装備!これにより攻撃力が800アップする!!そして『賢者の石』を手札に戻す!」
ATK2800→3600
【馬鹿な!?我の攻撃力を超えただとぉ!!?】
「そして…これで最後だ!『賢者の石ーサバティエル』の真の力を発動!『ネオス』の攻撃力を…倍にする!!」
【なに〜っ!!?】
賢者の石がその姿を変えネオスの拳に嵌まるガントレットになる ATK3600→7200
「バトルだ!『ティエラ』!人間の底力を…受けてみろぉぉぉ!奇跡を起こせ!!『究極拳ネオス=サバティエル』!!」
虹色の光を纏ったネオスがティエラの胸を貫通する…その腕には遊海の姿があった…
【バ…馬鹿な…我がこんな小僧にまた倒されるというのか…ありえない…ありえないぃぃぃ!!オノレ小僧!遊城 十代ー!!!!】
ズガーン!!!
大爆発と共に…降臨した異世界の破壊神・ティエラは跡形も無く消滅した…
ティエラLP0
十代 WIN!
「先生!遊海先生!しっかりしてくれ!!」
十代はティエラから助け出した遊海に呼びかけていた…力を使い果たした「賢者の石」は既に消滅している…
「…!…!」
「遊海先生!!気がついたか!!」
遊海はゆっくりと目を覚ます…しかし力をティエラに吸われ続けたために話す力さえ残っていなかった…
「……!」
「先生…なんて言ってるかわからないよ…!」
「…『十代、迷惑をかけてすまない』…」
「!?オブライエン!」
「読唇術だ…オレが通訳する…答えてやってくれ…!」
「ありがとうオブライエン…先生、迷惑なんて…いつも俺の方がかけてるじゃん…!」
「……!」
「『十代、翠は?精霊達は?』」
「っつ!ごめん…守りきれ無かった…!翠さんは…あっ…!」
遊海は弱々しい手で十代の頭を撫でる…
「……!」
「『全ては俺の責任だ…お前はヨハンをユベルから助け出せ…お前ならやれる』」
「先生…!」
「あ…り…が…と…な……」
遊海はそれだけを言い残し…消滅した…
「先生…先生!!うわあぁぁぁ!!!」
十代は子供のように泣き続けた…遊海のデュエルディスクを抱きながら…。
「十代…行こう、ヨハンを救い…ユベルとの決着をつけるんだ…!」
「ああ…悲しみは全部ここに置いていく…泣くのは全てが終わった後だ…!」
「アニキ…行くザウルス…オレが邪魔者は全部蹴散らすドン!」
「ユベルを倒せば兄さんや遊海先生も戻ってくるはず…行きましょう!」
「ああ…!いざユベルの元へ!!」
「「「「おうっ!!」」」」
《十代さん…コッチデす!ワタシが案ナイシマす!》
アヤカはティエラ落とした「破壊の力」を取り込ませる事で再起動した…ただ核石を再生している途中のため翔が抱えて運んでいる…
「ありがとうアヤカ!待ってろよ…ヨハン!!」
Side十代
俺は無事にヨハンを助ける事ができた、ユベルに憑依され「レインボードラゴン」の中に封じられていたヨハンの魂を救い出し、ユベルとの決戦へと挑んだ…。
お互いを傷つけ合うデュエルの末、俺とユベルは魂の超融合を果たし破滅の光との決着をつける…大人になるための旅に出ようとしていた…。
「アニキ…どこに行くンスか!?一緒に帰ろうよ!!」
「翔…ごめん、ちょっと旅に行ってくる…大人になるための旅に…!」
「アニキ…絶対に帰ってきてね!!待ってるからね!!」
「ああ…必ず帰る…だから…待っててくれ…!!」
「うん!!」
《行こう十代…破滅の光との決戦へ…!》
「ああ…いくぞユベル!!」
そして俺達は宇宙へと飛び出した…
第3章 封鎖破壊神域超融合・終
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★悪魔
ユベルの呪いにより遊海の魂に刷り込まれた邪悪なる力、デス・ベルトに付与されていた「茨の呪い」はこれを隠すための隠れ蓑だった。
本来であればユウスケに取り込まれるはずの負の感情を取り込み力を増し、さらに夢に干渉し遊海の魂を徐々に弱らせていた。
異世界編中盤、負の感情を増幅する「邪神教義」の怒・悲・苦・憎を密かに吸収しブロン戦にて力を開放、「邪神経典」の生贄になる瞬間に遊海を浸食しその姿を異形の姿に変えた(なお「邪神教義・疑」を吸収しなかったのは遊海が強い疑念の感情を持っていなかったためである)
その後遊海は精神の力で悪魔を押さえ完全なる浸食を抑え込んでいたがユベルの干渉にて魂の9.9割を浸食され悪魔と化してしまった…しかしその悪魔には何故か理性がほとんど無く決闘者の本能と破壊の意思のみで動いている…?
●破王ティエラ
破壊の悪魔の正体、DT世界にて「智天の神星龍」に倒された「創星神tiera」そのもの。
神星龍に倒されたのち、魂がDT世界から弾き出され長い年月次元の狭間を彷徨っていたがユベルの呪いの術式に入り込む事により遊海の身体を奪った、しかし遊海の最後の抵抗により理性を封印され破壊神の本能のまま破壊の限りを尽くした。
そして異世界編終盤、翠が悪魔を打倒した事により封印を施していた遊海の魂の残滓が消滅、破王ティエラを名乗った(遊海は誰かに自分諸共理性の無い悪魔を倒して貰い消滅するつもりでいた、しかしティエラにより遊海の魂だけが身代わりになってしまった)
覚醒したティエラは彩華が「ケルキオン」から預かっていた「破壊の力」の欠片を奪い取り次元を我が物にしようとした、そして十代とのデュエルにより神体「インフェルノイド・ティエラ」を開放、圧倒的力で十代を追い詰めたが土壇場に十代の発動した「賢者の石」の力を受けた「ネオス」により完全に消え去った。
悪魔の姿のイメージは白猫プロジェクトの暴走主人公・イシュクル