転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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《助けて…!誰か…助けて!》


第4章 3年目後半 浸食虚無世界 ダークネス
動き出す虚無〜忘却〜


「……ん?ここは…?」

おかしいな…俺は部屋で寝たはずなんだけど…?ここは…DM界…?

 

遊海が目覚めるとそこはドーマとの戦いのために訪れた精霊世界…デュエルモンスターズ界だった…

 

「なんで呼ばれた《白波さん!!よかった来てくれた!》ん?ブラマジガール?」

遊海の姿を見つけたブラマジガールが飛んで来る

 

《お久しぶりです…!すいません!助けてください!!》

 

「!?何があった!」

 

 

 

 

 

「これは…!」

遊海がブラマジガールの案内で現場に到着する、そこは別の次元に行くための扉であり…黒い闇に覆われていた…

 

《突然扉が閉じなくなって闇が溢れて来たんです!なんとか私が抑えていたんですけど勢いが増してきて!》

 

「わかった!なんとかする!頼む!アヤカ!フレア!」

 

《了解です!マスター!扉を閉じます!質量ミサイル発射!!》

アヤカが本来の姿で現れ扉を無理やり閉じる…

 

【次は私です!全てを遍く照らす太陽よ!闇を照らせ!!】

顕現したラーの翼神竜が太陽の力を宿した結界で精霊世界と扉を覆い、闇を浄化し闇の侵入を防いだ…。

 

 

 

 

《ありがとうございます…助かりました…》

 

「大丈夫だよマジシャンガール…被害は?」

 

《はい、精霊が数十人あの闇に呑まれて消えてしまいました…いったいあの闇は…?》

 

「…おそらくダークネス…世界の闇だ…ついに動き出したか…!マジシャンガール、精霊達に絶対にあの『闇』に触れるなと伝えてくれ!」

 

《わかりました!ありがとうございます!…それから呑まれた精霊以外に行方不明になってる精霊が…》

 

「?何の精霊だ?」

 

《天使族の…》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「遊海さん!朝ですよ!どうしたんですか!!起きてください!!」

 

「フガッ!?…おはよう翠、今のは…夢か…?なんか聞きそびれたような…?」

 

《マスター、夢ではありません!私達はDM界にいました!》

 

「そうか…やっぱりか…翠…!」

 

「どうしたんですか…?」

 

「戦闘準備だ…ダークネスが動き出した…!」

 

 

 

 

 

 

 

 

異世界の事件から1ケ月が経過した…十代は城之内さんとの出会い後に部屋に閉じこもり出てこない…やはり考え事をしてるのだろうか…

 

 

「おはようございます!遊海先生!」

 

「おはよう明日香!今日も調子良さそうだな!」

 

「ありがとうございます!いってきます!」

 

俺は今、アカデミアの入口の周りを掃除している…ここにいると皆に会えるから楽しいんだよな…

 

「おはようッス遊海先生」

 

「おはようザウルス!」

 

『おはようございます岸波先生!』

 

「おはよう三人共!今日も元気だな!頑張れよ!」

 

「はい!ありがとうッス!」

 

翔と剣山はいつも元気があっていいな、あれで精霊が見えればいい決闘者になるんだが…、ん…?三人目の()()()()()()()()()って…誰だっけ…?…まぁいいか…さて掃除掃除…

 

 

 

《…微弱な精霊の力を感じたような…?誰でしょうか…?》

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ…一段落ついたな…、一度寮に戻るかな…」

 

 

ピリリ…ピリリ…

 

「電話だ…もしもし?」

 

『遊海さん、鮫島です…会議室までお願いします…異常事態です…!』

 

「っつ!わかりました今行きます!」

 

 

 

 

 

 

 

「入ります!」

 

「遊海先生!どうしてここに?」

扉を入ると万丈目が声をかけてきた、他にも明日香や翔、剣山と緑髪の生徒もいる

 

『わたしが呼んだのだ、遊海先生はカードと精霊のプロだからな…遊海先生コレを見てもらいたい…!』

 

鮫島校長がアタッシュケースを開く…すると…!

 

「うわぁぁ!?なんだコレは…!」

ケースから闇が溢れ何が入っているのか見えない…!

 

「?遊海先生どうしたんすか?」

 

「これはデュエルディスクに反応しなかったカードなんですけど…何か見えますか?」

明日香と翔が声をかけてくる…

 

「このカードは…何か邪悪な力に汚染されている、一度寮に持ち帰ろう、所有者のリストはあるか?」

 

「あるザウルス!」

 

「わかった!ならできる限り浄化してみる、俺と精霊達に任せてくれ!」

 

『わかりました…遊海先生、お願いします!』

そしてアタッシュケースを持って俺は寮へと戻った…。

 

 

 

 

 

『浄化だって…?そんな事は出来ない…!あのカードを早く処分しなければ…!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『岸波先生…ちょっとよろしいですか?』

 

「ん?お前は…どうしたんだ?」

 

ダークネスに汚染されたカードを持って寮への道を歩いていた俺は生徒に呼び止められる…

 

『そのカード達をどうするつもりですか?』

 

「どうするって…なんとかこのオーラを浄化しようとしているんだが…?」

 

『そのカードは危険な物だ…ボクに渡してください!!』

 

「これを渡す事はできない、と言うよりそもそも…()()()()()?」

遊海は威圧感を露わにする

 

『嫌だなぁ岸波先生…ボクですよ「藤原 優介」です…()()()()()()()()()

藤原を名乗った生徒は赤く目を輝かせた…

 

「…悪いが…俺に洗脳は通じない!貴様は誰だ!そもそも今のアカデミアで俺は本名である『白波 遊海』を名乗っている!岸波 白野は偽名なんだ!」

 

『…忘れたのですか…?あんなに親身になって()()()()と一緒にいたのに!!!』

 

「うわっ!」

《危ない!マスター!》

藤原(仮)は白い羽のような物を投げつけてくる、それを現れたアヤカが撃ち落とす!

 

『ちっ!邪魔をするなぁっ!!』

 

《しまっ…!?》

 

「眩しっ!?」

藤原(仮)は身体から眩しい光を放つ、それにより2人の目が潰される…!

 

《視覚情報が無くとも…!っつ!?マスター!後ろ!!》

 

『消えろ!裏切り者!!』

 

「くっ!精霊アーマー!!うぐぅ!?」

瞬時に後ろに回った藤原が羽根を投げつける、遊海はアーマーを展開するが肩に掠ってしまう…

 

『貴様は許さん…!マスターを見捨て…殺した貴様は…絶対に!!』

 

「見捨てる…?殺した…?いったい何の事だ!?俺はそんな事をした覚えは…ぐっ!?痛い…!頭が…割れる…!?」

遊海は突如頭痛に襲われ倒れ込む…精霊アーマーも解け痛みを耐えている

 

『マスターの無念を…思い知れ!!』

 

《マスター!!》

「ぐっ…あああ!」

白い羽根が遊海に迫る…そして…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズズン カキキンッ

 

 

 

『なんだと?』

遊海に羽根が当たる直前、遊海の周囲に土壁が展開され羽根の一撃を防いだ…

 

 

《情けないぞ遊海の新たなるパートナーよ…お前が遊海を守らずしてどうする…!》

 

低い声が響き声の主が現れる…それは前世から…アヤカより前に遊海と共に在りし者、長き眠りから覚めし精霊…それは…

 

《あなたは…メガロック・ドラゴン!!》

 

《神の奇跡に感謝しなければ…またこうして遊海と肩を並べられる事を!》

巨大なる岩石竜が長き眠りから目覚め…その姿を現した!

 

『新手か…!』

 

《遊海に手を出した愚か者よ…後悔するがいい!!鳴動富嶽!!》

大地が牙を剥き藤原へと襲いかかる!

 

『ちっ…貴様は許さない!覚えていろ!!』

隆起した地面が直撃する前に藤原は空へと逃れる…そして森へ消えて行った…。

 

 

 

 

 

《逃したか…》

 

《ありがとうございます!メガロックドラゴン!》

 

《メガロックでいい…!それよりもマスターは!》

 

「……」

 

遊海は気絶していた…頭の痛みに耐えられなかったのだろう…

 

《アヤカ…だったか?遊海を頼む、我が力では運べない…》

 

《わかりました!急いで寮へ…》

 

「アヤカ!どうしたんだ!何が…メガロック!?目が覚めたのか!」

レッド寮から十代が走ってくる

 

《おお、あの時の小僧か!精神世界では世話になったな!》

 

《十代さん!マスターが襲われたんです!犯人は森へ…早く!》

 

「ハネクリボーが言っていたのはこれか…!わかった!先生を頼む!!」

《クリクリ〜!》

 

十代は森へと走って行った…しかし誰も気づかなかった…アタッシュケースから黒いカードが飛び出して藤原を追っていった事に…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん…ここは…?暗いな…誰かいないのか…?」

 

「遊海さん!目が覚めたんですね!」

 

「翠…?どこにいるんだ?電気をつけてくれ…」

 

「そんな…遊海さん目が…!」

 

《落ち着いてください翠…マスター、先程の戦闘で強い光を浴びて一時的に失明しているようです…自力で治せますか?》

 

「ああ…ディアンケトよ、傷を癒せ…!」

瞳に癒やしの力を放つ…すると視界が元に戻っていく…

いた場所は自室でアヤカと翠、そして十代がいた…

 

 

 

「ふぅ…見えるようになった…」

 

「遊海さん…よかった…、何があったんですか?」

 

「ああ…闇に覆われたカードを寮に持って帰ろうとしたら緑色の髪の生徒?に襲われて…頭が痛くなって…どうしたんだっけ?」

 

《藤原と名乗る生徒に襲われたんですマスター、そしたらマスターは頭を抑えて気絶してしまって…それで危ない所を彼に助けてもらったんです!》

 

「彼?誰だ?」

 

《マスター、立てますか?外にいますから会って上げてください!》

 

「?」

 

 

 

 

 

 

《おお我がマスターよ、目が覚めたか!この姿で会うのは初めてだなぁ…》

 

「メガロック…メガロック!!」

外に出るとメガロックドラゴンが外で待機していた…姿を見た遊海はメガロックに抱きつく…

 

「ごめんなメガロック!俺はお前を守れなかった…!でもお前は俺をずっと守ってくれた…!ありがとう…ありがとう!!」

 

《良いのだ遊海、お前は我を大切に使ってくれた…それが嬉しかったのだ…だから我はお前と共にいたのだ…》

 

「ありがとう…!これからもよろしくな…!」

 

《うむ!我が力は遊海と共にある!》

遊海とメガロックは共に涙を流す…20年を越える時の果てに2人は再会を果たしたのだ…。

 

 

「遊海さんよかった…!」

 

「感動の再会だな…」

 

《…少し嫉妬しちゃいますね…2人を見ていると、今の相棒は私なのに…》

 

《アヤカ、空気を読みなさい…ユウミと彼は久しぶりの再会なのですから…》

 

感動の再会を果たす2人の後ろではアヤカが初めての嫉妬心を抱いていたのだった…

 

 

 

 

 

「メガロック…そういえば姿は変えられるか?その身体じゃあ部屋に入れないだろう?」

 

《問題は無い、我は遊海と共にある…姿は変えられぬが…》

そう言うとメガロックは身体を縮ませる…大型のリクガメくらいだろうか…

 

《これくらいなら大丈夫だろう…また頼むぞ我がマスターよ!》

 

「よろしくな!メガロック!」

 

 

 

 

 

「先生…ちょっといいか?」

 

「どうしたんだ十代?」

メガロックとの再会を終えた遊海に十代が話かける

 

「俺は遊海先生を襲った奴を追いかけたんだ…それで追い詰めたら黒いサングラスとトゲトゲしい服をきた怪しい男が急に現れてデュエルになったんだ…!」

 

「怪しい男…ミスターTか…それで?」

 

「デュエルに勝ったらサングラスの男は消えたんだけど…先生を襲った奴…藤原には逃げられちまった…アイツ先生にスゴイ怒ってたんだけど…心当たりはないか?一応別に調べてもらってるんだけど…」

 

「心当たりか…」

 

 

 

「遊海さん…あなたを襲った人は藤原 優介って名乗ったんですよね?」

 

「ああ…、でも俺の記憶に何も残ってないんだ、アカデミアにいた生徒は大概覚えているはずなんだけど…っつ!まだ頭が…」

 

「…変ですねぇ…私も思い出せないんですよ、まるで頭に霞がかかったみたいで…」

 

「もしかして…忘れてるだけで…知ってるのか?っつ!!」

 

「遊海さん…大丈夫ですか?まだ寝ていた方が…」

 

「いや…大丈うぐっ!?頭が…!」

 

「遊海さん!?」

遊海は再び頭を抑えて膝をついてしまう…

 

「(何なんだよいったい…!)」

そして遊海の脳裏にある映像が流れる…

 

 

 

 

ジジ…

 

 

 

 

 

 

「やめるんだ●●!!その力に飲まれてはいけない!」

 

 

 

「●●!まだ間に合う!儀式を中止しろ!今ならまだ…!」

 

 

何だ…?この記憶は?俺と…吹雪と…顔が見えない誰かがいる、場所は…ボロボロになる前の特待生寮…?

 

 

 

『岸波先生…吹雪、俺は絆を失うのが…人に忘れられるのが怖いんだ…』

 

 

 

「それは皆同じだ!だから人は絆を深めて…!」

 

 

 

「失う事が怖いなら…忘れられるなら…俺の方から忘れてやる!!」

 

顔の見えない青年はヤケになり叫んだ…

 

「●●!やめるんだ!!」

 

 

「…さよなら、先生…吹雪…亮…!」

 

 

顔の見えない青年は自分の腕を切り裂き魔法陣へと血を垂らす…すると巨大な黒い穴が開き俺達を飲み込もうとする…!

 

 

 

「「うわあああ〜!!?」」

 

 

 

 

 

《マスター!!今…!》

 

 

 

アヤカが俺を引き止め助けようとする…

 

 

 

 

「ぐっ…●●…すまない…俺は…お前を…!」

 

 

 

しかし、吸引力が強く…俺達は黒い穴へと引き込まれた…。

 

 

 

《「うわああ…!?」》

 

 

ジジッ…

 

 

 

 

 

 

 

「ガッ…ハァ…ハァ…今のは…?」

 

「遊海先生!大丈夫か!?」

 

「十代…翠…あそこに行くぞ…絶対に何かが…あ…る…」

 

「遊海さん!!」

 

「遊海先生!」

 

 

 

そして遊海は再び意識を失った…

 

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