転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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虚無の進撃・序〜童実野町進撃戦〜

『それでは!今年の卒業デュエル大会を開始する!諸君の健闘を祈る!』

 

「「「わあぁぁぁ!!」」」

 

 

 

アカデミアの卒業デュエル大会…それは普通の学校でいう卒業論文や課題研究のようなものだ。3年生達が他の生徒達とデュエルし累計100ポイント稼いだらクリアとなる、そして今回の主席生徒にはI2社から「武藤 遊戯」のデッキのレプリカ(アニメ1期で神楽坂が盗んだ物)が与えられるという大盤振る舞いである。

 

決闘王のデッキ…それは全てのデュエリストの憧れであり…最強を証明する証、生徒達は気合いに満ち溢れていた。

 

 

「キング・オブ・デュエリストのデッキ…それはこのオレにこそ相応しい!絶対にこのサンダーが手に入れてみせる!」

 

「ボクも負けないッスよ万丈目君!ブラマジガールのカードを手に入れるのはボクっス!!」 

 

早速火花を散らしているのは翔と万丈目の2人、1人は勝利の証を求めて…1人はアイドルカードを欲しいがために火花を散らしている…

 

 

「なら決着を着けるか!」

 

「やってやるッス!一期一会のラストデュエルでスタートするッス!」

卒業デュエルでポイントが入るのは1人1回…正真正銘アカデミアでのラストデュエルとなる…。

 

「焦らないで2人共!卒業デュエルは始まったばかりよ!…メインイベントは最後に取っておきましょう!」

白熱する2人を明日香が止める…卒業デュエルは始まったばかりである…

 

「むっ、それもそうだな…いいだろう!翔!絶対に決着を着けるからな!」

 

「望むところッス!」

 

「いいねぇ…青春してるねぇ2人共!さて僕も…」

 

「「「吹雪様〜!デュエルして〜!!」」」

 

「この子達の相手といきますか!」

2人の誓いを見届けた吹雪は後ろを振り向く、そこには吹雪のファンである女生徒達が待っていた、軽くノルマを越えられる人数の…

 

「兄さんも相変わらずね…さて私も…」

 

『『『明日香さん!デュエルお願いします!』』』

 

「…わぁお…すごい人数ね!いいわ…かかってきなさい!!」

兄の人気振りに呆れた明日香もその後ろにはたくさんの生徒達(男女共に)が待っていた…それを明日香は笑顔を持って迎えいれた…。

 

 

 

 

《キュアアアアー!!》

 

 

 

「「「「!?」」」」

甲高い鳴き声と強風に生徒達は空を見上げる…そこには凄まじい勢いで飛び立つラーの翼神竜の姿…そしてその背中には遊海の姿があった…。

 

 

 

 

 

 

〜少し前〜

 

 

 

 

 

 

「…ついにこの時が来たか…」

 

《はい…マスター、童実野町方面でダークネスの気配があります…》

アカデミアの卒業デュエル開始日…そしてダークネスの侵攻が始まる日だ…既に広い範囲でその兆候が出ている…これから俺のする事は無駄骨に近い…しかしこれは俺のケジメだ…!

 

「…行くんですね、遊海さん…」

 

「ああ…翠、ウィンダ、ウェン…生徒達を頼む!」

 

《了解!私達も頑張るよ!》

 

《遊海兄…無茶はしないでね!》

俺を見送るのは翠と緑色のデュエルディスクを持ったウィンダとウェン…そして俺は童実野町へ向かおうとしていた。

 

 

「翠…これを持っていてくれ、お守りだ!」

 

「はい…遊海さん、どうか無事で…!」

俺は1枚のカードを翠へ渡す…せめてもの保険だ…

 

「…頼めるか、フレア」

 

《はい!ユウミ!…いきましょう…決戦へ!》

フレアが実体化し翼竜となる

 

《クリクリ〜!!》

 

「ん?…ハネクリボー?どうしたんだこんなところで…ヨシヨシ…」

 

《クリュリュ〜…》

フレアに乗ろうとした俺の元へハネクリボーがやって来る、ついでにハネクリボーとは5年程の付き合いがある…。

 

 

「お〜い!ハネクリボー!何処…遊海先生!翠さんも…こんなところで何を…?」

 

「アニキ〜!待ってくれドン!!…ラーの翼神竜!?」

 

「十代…剣山…お前か?ハネクリボー?」

 

《クリ〜!》

ハネクリボーを追って十代と剣山がやってくる…しょうがないか…

 

「先生、どこに行くんだ?わざわざフレアに乗って…」

 

「ん?海馬社長からの呼び出しでな!少し急いで行くんだ!ちょっと行ってくるよ!」

 

「本当にそうなのか?まさかまた危ない事をしに行くんじゃ…?」

 

「大丈夫だ!新しいカードについての相談らしいから!明日には帰ってくるさ!」

ジト目で見てくる十代に小さな嘘をつく…少し罪悪感があるが…しょうがない

 

「十代!卒業デュエル、サボるなよ!卒業できないからな!」

 

「ああ!卒業できる程度にはやるぜ!」

 

「そうか…じゃあ留守を頼んだぞ!翠!…フレア!」

 

【捕まっていなさい!ユウミ!】

《キュアアアー!!》 バサッ

 

 

甲高い鳴き声を上げながらフレアは翔び立った…

 

 

 

 

「(遊海さん…どうか無事に帰ってきてください…!)」

翠はその背中を見送った…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「チッ…少し遅かったか…!」

童実野町に着いた俺が見たのは人の気配の無い町の姿だった…時間は昼過ぎ、メインストリートにも人影は無くさながらゴーストタウンである…いや…人影はある…

 

 

「なんでお前がここにいる…斎王」

 

「私も今この町に来た…と言ったら信じてくれますか?」

俺の前に現れたのは紫色の服を来た斎王だった、その顔は洗脳時とは比べ物にならない程穏やかである…これが本来の斎王なのだろう

 

「信じられないな」

 

「何故に?」

 

「なんで後ろにMrTがいる?」

穏やかな顔の斎王の背後…そこにはMrTが立っていた…

 

『斎王 琢磨…お喋りはここまでだ、お前は自分のやるべき事をしろ…』

 

「ああ…わかった」

 

斎王はMrTと睨み合う俺の横を通り過ぎる…その刹那…

 

 

「(斎王、事情はわかってる…必ず十代がお前を止めに行く、アイツを信じろ)」

 

「(遊海さん…すいません…!!)」

念話で斎王と言葉を交わす…斎王の妹・美寿知はダークネスに人質に囚われている、彼は脅されてやっているのだ…。

 

 

 

 

 

「MrT…何のつもりだ?」

 

『簡単な話だ…君を消す、それだけだ…』

MrTはデュエルディスクを作り出す…

 

「簡単にやられるかよ!デュエルだ!」

 

 

 

 

 

 

 

「『デュエル!!』」

 

 

 

 

 

遊海LP4000

ミスターTLP4000

 

 

 

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」

「『マンジュ・ゴッド』を召喚!効果で『トリシューラの影霊衣』を手札に加える!」

たくさんの腕を持った仏像が現れる ATK1400

 

「手札から儀式魔法『影霊衣の降魔鏡』を発動!手札の星4『エリアル』とフィールドの星4『マンジュ』を生贄に…降霊せよ神界第3位の王の魂!『ヴァルキュルスの影霊衣』を儀式召喚!」

壮年の悪魔の力を纏った魔導師が現れる ATK2900

 

「さらに『エリアル』の効果でデッキから『影霊衣の戦士エグザ』を手札に加える!…ターンエンド!」

 

遊海LP4000

ヴァルキュルス 手札4

 

 

 

 

 

 

『ほう…攻撃力2900か、なかなかのモンスターだ…私のターン!ドロー!』

『手札から「融合」を発動…「沼地の魔神王」と「メテオ・ドラゴン」を融合し…「メテオ・ブラック・ドラゴン」を融合召喚!』

全身が隕石のように熱を持った巨竜が現れる ATK3500

 

「っ!?いきなりか…!」

 

『さらに「ダーク・アーキタイプ」を召喚!』

四脚のゴーレムのようなモンスターが現れる ATK1400

 

 

『バトルだ、「メテオ・ブラック」で「ヴァルキュルス」を攻撃!』

隕石竜の火球が魔導師を吹き飛ばす!

 

「ぐぅぅぅ…!!」

遊海LP4000→3400

 

『「アーキタイプ」でダイレクトアタック!』

鋭い爪が遊海を切り裂く!

 

「っ…があああ…!!」

 

遊海LP3400→2000

 

『私はカードを1枚伏せてターンエンド』

ミスターT LP4000

メテオブラック アーキタイプ 伏せ1 手札1

 

 

 

 

 

「相変わらず殺意が高いな…!でも負けるわけにはいかない…!」

 

『たいした事は無いな赤帽子…伝説の決闘者の1人よ!』

 

「…さて、それはどうかな…!!」

 

 

 

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」

 

『リバース罠「スキルドレイン」を発動!ライフを1000払い、モンスター効果を無効にする!』

 

ミスターT LP4000→3000

 

「モンスター効果を無効にされた…!でもやる事は変わらない!墓地の『降魔鏡』の効果を発動!墓地の『エリアル』と共に除外しデッキから『影霊衣の万華鏡』を手札に加える…そして発動!融合デッキの『F・G・D』を墓地に送り手札から合計レベル12になるように儀式召喚を行なう!」

 

『融合デッキのモンスターを生贄だと?』

 

「降霊せよ!『トリシューラ』!『クラウソラス』!」

全てを凍らせる龍戦士と迷いの風を操る戦士が現れる

ATK2700  DEF2300

 

「さらに手札から『降魔鏡』を発動!手札のレベル5『エグザ』を生贄に…降霊せよ!侵略者を滅する兵器の力!『カタストルの影霊衣』!」

侵略者を倒すために造られた白い機械の力を纏った竜戦士が現れる ATK2200

 

「さらに!生贄になった『エグザ』の効果!デッキから『ディサイシブの影霊衣』を手札に加える!…バトル!『トリシューラ』で『メテオブラック』を攻撃!」

 

『血迷ったか?攻撃力が足りないぞ?』

 

「足りるさ!!手札の『ディサイシブ』の効果を発動!このカードを手札から捨てて『トリシューラ』の攻撃力を1000アップする!これは『スキルドレイン』では無効にならない!!打ち砕け!氷結三叉槍撃!!」

ATK2900→3900

 

氷結の魔槍が隕石竜を凍結させ打ち砕いた!

 

『ぬぅ…!!』

ミスターT LP3000→2600

 

「そして『カタストル』で『アーキタイプ』を攻撃!ジャスティス・クロー!!」

竜戦士の鋭い爪がゴーレムを切り裂く!

 

ミスターTLP2600→1800

 

『ぬぅ…!破壊された「アーキタイプ」の効果を発動!破壊された時に受けたダメージ…1200以下の攻撃力を持つモンスターをデッキから特殊召喚する!こい!「異次元竜トワイライトゾーンドラゴン」!』

細身の青い竜が現れる DEF1500

 

「ターンエンドだ!」

 

遊海LP2000

カタストル クラウソラス トリシューラ 手札0

 

 

 

 

 

『私のターン!ドロー!』

『手札から魔法カード「未来融合ーフューチャー・フュージョン」を発動!デッキから「スピアドラゴン」「スピリットドラゴン」「デスヴォルフトガルフ」「ヘルドラゴン」「レアメタルドラゴン」を墓地に送り2ターン後のスタンバイフェイズに「F・G・D」を融合召喚する!…そして「トワイライトゾーンドラゴン」を生贄に「グラビクラッシュドラゴン」を召喚!』

両手に鎖の巻き付いた緑色の竜が現れる ATK2400

 

『バトル…「グラビクラッシュ」で「カタストル」を撃破!』

巨大な腕がカタストルを叩き潰す!

 

「ぐぁッ…!!」

 

遊海LP2000→1800

 

『私はこれでターンエンド…さぁ2ターンで私を倒さなければ終わりだぞ?』

ミスターTLP1800

グラビクラッシュ 未来融合(FGD)スキドレ 手札0

 

 

 

 

 

 

 

「俺のターン…ドロー!」

「バトル!『トリシューラ』で『グラビクラッシュ』を攻撃だ!」

氷の剣で竜が切り裂かれる! 

 

『…っ!』

 

ミスターTLP1800→1300

 

「カードを伏せてターンエンド!」

遊海LP1800

クラウソラス トリシューラ 伏せ1 手札0

 

 

 

 

 

『フム、私を倒せるカードは引けなかったようだな…手札は0…私がモンスターを引けば1ターンは耐えられる』

 

 

「さぁ?どうなるかね…?(モンスター引くなよ…!!)」

 

 

 

 

 

 

『私のターン…ドロー!…残念、モンスターではない…カードを伏せてターンエンド!』

 

「リバース罠『貪欲な瓶』を発動!墓地の『万華鏡』『カタストル』『ディサイシブ』『ヴァルキュルス』『マンジュ』をデッキに戻して1ドロー!」

 

ミスターTLP1800

未来融合 伏せ1 手札0

 

 

 

 

 

『(伏せカードは「万能地雷グレイモヤ」…モンスター1体ならば耐えられる…さてどうなる?)』

 

「(…あれはおそらくは攻撃反応型のカード…引けるか…?いや、引いてみせる…!)」

 

 

 

 

 

 

「俺のターン!ドロー!!」

「…バトルだ!ミスターTに『トリシューラ』でダイレクトアタック!!氷結剣技!!」

トリシューラがミスターTに斬りかかる!

 

『リバース罠「万能地雷グレイモヤ」!「トリシューラ」は破壊だ!…これでダークネスの勝利だ!!』

トリシューラの着地点に地雷が現れる…

 

 

 

 

ズガーン!!

 

地雷が爆発しフィールドが煙に包まれる…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『な、何故だ…!何故破壊されていない…!』

 

 

 

煙が晴れた時、そこには剣を振り抜いた龍剣士と斬り裂かれ身体が凍っていくミスターTの姿があった…

 

 

 

ミスターT LP0

 

遊海 WIN!

 

 

 

 

 

 

 

『…タネ明かしを願えないかね?白波 遊海…なぜ破壊され無かった?』

凍りゆく体でミスターTは遊海に問い掛ける

 

「…手札から『グングニールの影霊衣』の効果を発動した、その効果で効果破壊を防いだんだよ」

未だにフィールドに残ったトリシューラは水色のバリアに守られている…

 

『なるほどな…白波 遊海、貴様はやはり最優先で…』ピキッ…ガシャーン

 

言葉を言い切る前にミスターTの体は氷結し崩れ去った…。

 

 

 

 

 

 

 

「っ…ハァ…ハァ…いきなりハードすぎるぜ…」

遊海は膝をつく…その身体には浅い傷が無数に付いていた…

 

《マスター!大丈夫ですか!?》

アヤカが実体化し遊海を心配する

 

「ああ…これくらいならまだ回復速度の方が早いさ、問題は()()が休ませてくれるかだけどな…!」

 

遊海の視線の先…そこには…

 

 

 

 

 

『やはりお前は最優先抹殺対象だ…』 

 

『我らの力を持ってお前を倒す…』

 

『全てはダークネスのために…』

 

 

 

『『『『ダークネス…ダークネス…』』』』

 

 

確認できる範囲で1()0()0()()近いミスターT達…否、軍団が現れていた…それは闇に紛れドンドン数を増やしていく…

 

 

 

「マジかよ…1人の人間のためにここまでするかね…?」

遊海は立ち上がりデュエルディスクを構える…

 

「さぁ…かかって来いよ闇の使者共…!全員闇の世界に送り返してやるよ…!!」

 

 

『『『ダークネス…ダークネス…!』』』

全てのミスターTがデュエルディスクを構える

 

「…まぁ1人じゃ相手しきれないから、俺も援軍を呼ぶんだけどな!みんな!頼む!!」

 

遊海が3枚のカードを掲げる!

 

《主殿…これはいささか不利ではないか?》

 

「ああ、無茶も無茶だ…でも俺も全力でやるさ…今日限りの大盤振る舞いさ…!だから時間稼ぎを頼む!」

 

《御意…!》

トフェニは遊海を心配しながらも魔法陣の用意をする

 

 

《ユウミ…武運を!私もできる限りこの者達を駆逐します!》

 

「ああ、町への被害は最小限で頼む!」

フレアが顕現し炎を纏う

 

 

《遊海…無茶をするなとはこの場では言わん…簡単にやられるではないぞ…!》

 

「メガロック…大丈夫、俺も少しは強くなってる!精一杯抗うさ…!」

メガロックは敵を睨みつけ遊海を守るように前へ出る

 

 

「さぁ行くぜみんな!ダークネスとの決戦だ!!」

 

 

『『『応ッ!!!』』』

 

遊海の声と共に精霊達がミスターTに襲いかかる!

 

トフェニは魔法陣でミスターTを囲み消滅させ…

 

フレアは力を操りミスターTを灰にする…

 

メガロックは大地を開きミスターTを叩き落とす…

 

しかし当然打ち漏らしは出る…それを…

 

 

「さぁ…かかって来いよ闇の使徒!闇の力は充分か!!!」

 

遊海かデュエルでねじ伏せる…!!

 

 

『『『『「デュエル!!」』』』』

 

 

 

ここに遊海対ミスターTの全面戦争が始まった…。

 

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