転生して決闘の観測者〈デュエル・ゲイザー〉になった話   作:S,K

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新章開幕!
オリジナルストーリーとなりますが…よろしくお願いします!


断章〜英雄決闘都市 バトルシティ・レジェンド〜
新たなる戦い〜謎の決闘者〜


「『デュエル!!』」

 

 

 

 

城之内LP4000

遊海LP4000 

 

 

 

 

 

 

 

「いくぜ遊海!オレのターン!ドロー!」

「魔法カード『デンジャラスマシーンTYPEー6』を発動!そして儀式魔法『黒竜降臨』を発動!手札のレベル4『ワイバーンの戦士』を生け贄に『黒竜の聖騎士』を儀式召喚!」

黒い竜に乗った騎士が現れる ATK1900

 

「『聖騎士』の効果を発動!自身を生け贄にデッキから『真紅眼の黒竜』を特殊召喚!」

竜騎士が剣を掲げその身を粒子に変える…そして新たに可能性の竜たる黒竜が現れる ATK2400

 

「カードを1枚伏せてターンエンドだ!」

 

城之内LP4000

レッドアイズ デンジャラスマシーン 伏せ1 手札1

 

 

 

 

 

「先攻でレッドアイズ…やりますね!」

 

「当たり前だ!実力をつけてるのはお前だけじゃないぜ!」

 

 

 

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」

「手札から魔法カード『竜の霊廟』を発動!デッキから『龍王の聖刻印』と『ギャラクシーサーペント』を墓地に送る!さらに魔法カード『超再生能力』を発動!そして『聖刻龍ートフェニドラゴン』を特殊召喚!このカードは相手フィールドにのみモンスターがいる時、特殊召喚できる!」

《出番ですな!》

白いウジャト眼を刻んだ竜が現れる ATK2100

 

 

「そして『トフェニ』をリリースし『聖刻龍ーシユウドラゴン』を特殊召喚!このモンスターは聖刻モンスターを生け贄に特殊召喚できる!さらに『トフェニ』の効果で墓地の『ギャラクシー・サーペント』を特殊召喚!」

青いウジャト眼を刻んだ竜と星のように輝く翼竜が現れる ATK2200  DEF0

 

 

「そして『シユウ』をリリースし『エレキテルドラゴン』を召喚!リリースされた『シユウ』の効果で墓地の『龍王印』を特殊召喚!」

尾がスパークしている竜と紫のウジャト眼を刻んだ月光石が現れる ATK2200  DEF0

 

 

「さらに俺はレベル6の『龍王印』にレベル2チューナーモンスター『ギャラクシーサーペント』を()()()()()()!」

 

ギャラクシーサーペントがその身を緑色の輪に変え、龍王印を包みこむ!

 

6+2=8

 

「白銀の翼を持つ竜よ!今こそ羽ばたけ!!シンクロ召喚!『()()()()()()()()()()()!』」

煌めく身体を持った白き龍がフィールドに舞い降りる ATK2500

 

 

「バトルだ!『エレキテル』で『真紅眼』を攻撃!」

 

レッドアイズがエレキテルの尾で打ち据えられ破壊される!

 

「ぐぅ!?いきなり飛ばしてくるなぁ!?」

 

城之内LP4000→3900

 

「さらに『スターダスト』でダイレクトアタック!響け!シューティングソニック!」

白銀のエネルギーがスターダストの口に収束し放たれる!

 

「させるか!リバースカード『攻撃の無力化』!バトルフェイズを終了する!」

青い渦巻きがスターダストの息吹を吸収する!

 

「防がれたか…!このままエンドフェイズ!『超再生能力』の効果で2ドロー!…ターンエンド!」

 

遊海LP4000

エレキテル スターダスト 手札3

 

 

 

 

「流石遊海だな!しっかり使いこなしてやがる!」

 

「まぁ俺的にはこれの方がやりやすいですからね!」

 

「それでもオレは負けねぇぜ!」

 

 

 

 

 

「オレのターン!ドロー!」

「スタンバイフェイズに『デンジャラスマシーン』の効果が発動!ダイスロール!!」

 

 

出目は…5!

 

「よっしゃ!!『スターダスト』を破壊だ!」

デンジャラスマシーンからミサイルが発射される!

 

「その時!『スターダスト』の効果を発動!このカードをリリースし『デンジャラスマシーン』の破壊効果を無効にし破壊する!ヴィクテム・サンクチュアリ!!」

《ギュアアアン!!》

咆哮と共にスターダストがその身を粒子へ変える…するとミサイルが反転しデンジャラスマシーンが砕け散った!

 

「なっ!?そんな効果があるのか!?でもやれるだけやってやる!『切り込み隊長』を召喚!」

鎧を纏った歴戦の騎士が現れる ATK1200

 

「『切り込み隊長』の効果発動!手札から『共闘するランドスターの剣士』を特殊召喚!」

自身の持つ不思議な力を開放した妖精剣士が現れる ATK500

 

「いくぜ!レベル3の『切り込み隊長』にレベル3の『ランドスターの剣士』をチューニング!」

 

3+3=6

 

「来い!人馬一体の騎士!『大地の騎士ガイアナイト』!」

文字通り人馬一体となった騎士が現れる ATK2600

 

「バトルだ!『ガイアナイト』で『エレキテル』を攻撃!螺旋槍殺!」

騎士の馬上槍がドラゴンを穿ち破壊した!

 

「くっ!?」

遊海LP4000→3900

 

「よっし!これでターンエンドだ!」

 

「エンドフェイズに『スターダスト』がフィールドに帰ってくる!再び飛翔せよ!『スターダスト・ドラゴン』

!」

銀色の粒子と共に白銀の龍がフィールドへ帰還する ATK2500

 

城之内LP3900

ガイアナイト 手札0

 

 

 

「一矢報いたぜ!遊海!『ガイアナイト』の方が攻撃力は上だ!次のターンでそいつも倒す!」

 

「簡単にはやらせません!勝負はこれからだ!」

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」

「魔法カード『貪欲な壺』を発動!墓地の『龍王印』『サーペント』『トフェニ』『シユウ』『エレキテル』をデッキに戻して2ドロー!…さらに手札から『星呼びの天儀台』を発動!手札の『龍王印』をデッキの下に戻して2ドロー!さらに魔法カード『招集の聖刻印』2枚を発動!デッキから聖刻モンスター『神龍の聖刻印』『シユウドラゴン』を手札に加える!」

 

 

「おいおい!どんだけ手札交換するんだよ!?」

 

「城之内さんに勝てる手札が揃うまで!手札から『トレードイン』を発動!手札の『神龍印』を捨て2ドロー!…来た!手札から魔法カード『銀龍の轟咆』を発動!墓地の『神龍印』を特殊召喚!」

赤いウジャト眼を刻んだ太陽石が現れる DEF0

 

「さらに『神龍印』をリリースする事で『シユウドラゴン』を特殊召喚!さらに『シユウ』をリリースして『エレキテルドラゴン』を召喚!『シユウ』の効果でデッキから『ギャラクシーサーペント』を特殊召喚!」

フィールドに一瞬青い龍が現れるがすぐに尾がスパークした竜と星の竜へと変化する ATK2500 DEF0

 

 

「また来るのか!?」

 

「いきます!レベル6の『エレキテルドラゴン』にレベル2『ギャラクシーサーペント』をチューニング!」

 

6+2=8

 

「荒ぶる王者がここに顕現する!現われろ!『レッドデーモンズ・ドラゴン』!!」

赤い悪魔の名を冠する竜が降臨する! ATK3000

 

「攻撃力3000だと!?」

 

「バトル!『レッドデーモンズ』で『ガイアナイト』を攻撃!アブソリュート・パワーフォース!!」 

悪魔の竜が大地の騎士を掌底で押し潰す!

 

「ぐぅぅぅ!?凄まじいパワーだ!!」

 

城之内LP3900→3500

 

 

「さらに『スターダスト』でダイレクトアタック!シューティングソニック!」

白銀のエネルギーが城之内に直撃する!

 

「ぐあああああ!!」

 

城之内LP3500→1000

 

「ハァ…ハァ、ターンエンド!」

遊海LP3900

スターダスト レッドデーモンズ 手札1

 

 

 

 

「やっぱり強えな遊海…!オレが逆立ちしたってお前に勝てる可能性は0に近え…」

 

「城之内さん…」

 

「それでも…!オレは最後まで諦めねぇ!!」

 

 

 

「オレのターン!ドロー!!」

「まだツキはあるみたいだな…!魔法カード『スケープゴート』発動!羊トークンを4体特殊召喚!」

カラフルな羊達が現れる DEF0 ✕4

 

「これで1ターンは耐えられる!ターンエンドだ!」

 

城之内LP1000

羊トークン✕4 手札0

 

 

 

「俺のターン…ドロー!」

「バトル!『レッドデーモンズ』で『羊トークン』を攻撃!灼熱のクリムゾン・ヘルフレア!」

灼熱の炎が羊トークンを焼き尽くす…

 

「ぐっ…!これで残り3体!」

 

「いや…0体だ!『レッドデーモンズ』の効果発動!このモンスターが守備表示モンスターを攻撃した時!相手フィールドの守備モンスターを全て破壊する!デモン・メテオ!!」

 

「なんだと!?」

灼熱の炎が城之内のフィールド全体に広がり羊トークンを全て破壊する…

 

「これでトドメだ!『スターダスト』で攻撃!シューティングソニック!!!」

白銀のエネルギーが城之内を飲み込んだ…

 

城之内LP0

 

遊海WIN!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『決まった〜!!!初代バトルシティから10年!ついに…ついに白波 遊海がプロリーグ優勝だぁぁぁ!!』

 

「「「わぁぁぁぁ!!!」」」

 

 

「遊海…やっぱりはお前スゲぇ、お前がナンバー1だ!」

 

「はい…!ありがとうございます!城之内さん!」

 

 

…アカデミアでの一連の事件から1年が経った、プロリーグへと復帰した俺はシンクロ召喚が解禁されたプロリーグへ本気で挑み1位を勝ち取った、そしてシンクロが解禁されデュエルモンスターズはさらなる熱狂に湧いていた…。

 

『それではプロリーグ主催者KC社長海馬 瀬人氏からのトロフィーの授与です!!』

デュエルリングに海馬社長が上がり俺にトロフィーを手渡す…

 

「白波 遊海!見事な戦いだった!新たなる召喚が解禁されたプロリーグでの優勝!これは歴史へと刻まれるだろう!!これからも貴様の活躍を期待する!!」

 

「はい!ありがとうございます!」

ずっしりとした金属の重みが腕にかかる…長かった…かな…

 

そして社長が会場へと向き直る

 

「そして!この場でオレは発表する事がある!!」

 

 

「海馬社長が発表…?」ザワザワ

 

「なんだろう…?」

スタジアムがざわめきに包まれる…

 

 

「第一回のバトルシティから10年の時が経った!デュエルモンスターズは社会へと浸透し欠かせぬモノになりつつある!!…そこで…今一度『決闘王』の称号を賭けた戦い、すなわち…『バトルシティ・レジェンド』の開催をここに宣言する!!」

 

「バトルシティ…」

 

「レジェンド…?」

社長の宣言にスタジアムは騒然となっている…

 

「従来のバトルシティではプロの参加を制限してきた…しかし今回はその制限を撤廃する!!最強の称号…『決闘王』を手にしたい者は老若男女を問わん…再び決闘都市・童実野町へ集うがいい!!」

 

 

「「「わぁぁぁぁ!!!」」」

 

「海馬社長…マジか…」

特大の爆弾を投下しプロリーグは幕を閉じたのだった…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

KC 社長室

 

 

「海馬社長、それでは『スターダストドラゴン』『レッドデーモンズドラゴン』『エンシェントフェアリードラゴン』『ブラックローズドラゴン』はお返しします」

 

「フゥン、テスターご苦労だった遊海…カードに異常は無いな?」

 

「はい、今の所は何も…」

 

「そうか、それならば安心して制御装置として使う事ができる…ペガサスは信用できんからな…」

 

「あはは…」

 

 

俺が先のデュエルで使った『スターダスト』『レッドデーモンズ』はオリジナル…すなわち後に遊星達が手にするカードそのものだった…まさか俺がこのカードを使う事になるとは…

 

 

 

事の始まりは半年前、海馬社長へペガサス会長がこのカードを持参して訪ねて来たのだ…ペガサス会長曰く。

 

『夢でレッドなドラゴンがこのカードのイメージをくれたのデース!』との事らしい。

 

そして海馬社長は新エネルギー機関「モーメント」の制御装置にこのカードを組み込む事を決定…したのだが、以前の三幻神・三邪神騒動の二の舞にならないようにカードを俺へと預け、問題の有無・シンクロの宣伝も兼ねてプロリーグでドラゴン達を使わせたのだ…。

 

「そういえば海馬社長、『バトルシティ・レジェンド』なんて…応募者がすごい人数になるんじゃ…?」

 

「うむ、だから各国で予選を行ない本戦のメンバーは400人程度に抑えるつもりだ…今までのようにはいかんぞ遊海?」

 

「わかってます、俺も本気でいきますから…!」

 

「フゥン!ならば良い、それからオレも本戦から参加するつもりだ…手加減は無用だ!本気で来い!遊海!」

 

「ファ!?…大会が荒れそうだ…」

 

 

コンコンコン…

 

 

「入れ!」

 

『失礼します…制御装置の鍵が用意できたとか…む…遊海さんもご一緒でしたか!プロリーグ優勝おめでとう!』

 

「不動博士!お久しぶりです!ありがとうございます!」

ノックと共に入ってきたのは蟹パパこと不動博士、研究者然としているが遊戯王屈指の良い父親である。

 

「来たか、これが制御装置の鍵となるシンクロモンスター達だ!」

社長はカードの入ったファイルを博士へと手渡す。

 

『この4枚が…確かに受け取りました!これから「モーメント」稼働実験へと移行します!』

 

「(…モーメント稼働実験…!そこまで…来ている…)」

遊海の心中は複雑だった、「ゼロ・リバース」…たくさんの人命が失われる大災害…それが起きなければ未来はいわゆる正史…ZーONEの未来へと至ってしまう、それを見過ごさなければならないのだ…。

 

 

「不動博士!お前の研究は人類にさらなる進化をもたらすモノになるはずだ!期待しているぞ!」

 

『はい!海馬社長!必ず実験を成功させてみせま「prrr…prrr…」むっ…失礼します』

 

「いいだろう…頼んだぞ不動博士!」

 

『すいません失礼します!…もしもし?どうした?』

不動博士は社長室を去る…その刹那…

 

『「遊星」が熱を…!?』ガチャ

 

 

「!!」ドクン

 

 

不動博士の言葉を聞いた遊海の心臓は跳ね上がる…「不動 遊星」は既に生まれていた…!時間は無い…!

 

 

「…遊海?顔色が悪いな?今日プロリーグで優勝した者の顔では無いぞ…これから祝勝会だろう?早く行くがいい!」

 

「あ…そうでした!?失礼します!!」

そうして俺は社長室を後にした…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

童実野町 某ホテル

 

 

『それでは!遊海さんのプロリーグ優勝を祝して…カンパーイ!!』

 

 

「「「「カンパーイ!!」」」」カチーン!

 

Mrスマイルの音頭の下、俺の優勝を祝した祝勝会が始まる…会場にはプロデュエリストの他100名程の人が来てくれている…

 

 

「遊海ィ!やっぱりお前に抜かされちまったな!でもこれからが大変だからな?主に挑戦者と取材的な意味で!」

 

「城之内さん…」

少し顔を紅くした城之内が遊海に絡んでくる、舞台を降りれば親友同士…彼がいるのは当然の事だ

 

「おい城之内!あんまり遊海に絡むんじゃねぇよ!」

 

「いいじゃねぇか本田ぁ!今日はめでたい日なんだからさぁ!イテッ!?」

城之内を止めに来た本田に悪態をついていると城之内が耳を引っ張られる…

 

「こら克也!遊海に迷惑かけるんじゃないよ!!…まったく酔うといつもこうなんだから…ほら行くよ!!」

 

「ちょ!?舞?待ってくれ〜!!」

 

「…ドンマイです城之内さん…」

悪酔いした城之内は舞に引きづられていった…。

 

 

 

 

「遊海先生、優勝おめでとうございます、やはりあなたは強すぎる…本気を出させずにやられてしまいました…」

 

「悪いなカイザー、でもお前も強かったぞ?そういえば新しいプロリーグの件はどうなった?」

 

「はい!翔と一緒に準備を進めています!楽しみにしていてください!」

 

「ああ!待ってるよカイザー!」

 

 

 

 

「遊海さん!優勝おめでとうございます!良いデュエルでした!」

 

「ああエド!ありがとう!…親父さんはどうだ?」

 

「はい!すっかり良くなりました!今は新たなカードの製作に取り掛かってます!」

 

「そうか!それは楽しみだ!」

 

 

 

 

………

 

 

 

「ふぅ〜…一休み一休み…」

パーティーへ来てくれた人達への対応を粗方終えた俺はバルコニーで休んでいた…

 

《お疲れ様ですマスター…大丈夫ですか?》

現れたアヤカが声をかけてくる

 

「ああ、大丈夫だよアヤカ…少し人混みに酔っただけだから…」

 

《たくさんの人達が来てくれてますからね〜》

 

俺のプロリーグ優勝を祝したパーティーには100人程の人達が来てくれた、それはプロデュエリストだったり、本田君のような昔からの友達だったり様々である。

 

《…マスター、大丈夫ですか…?》

 

「?どうした?大丈夫だよ」

 

《いえ…先程海馬社長と話してから少し顔色が悪かったので…不動 遊星の誕生が関係していますね?》

 

「良く見てるな…」

 

《何年マスターの相棒をしてると思ってるんです?少しでも様子が変なら気づきますよ!…時間がないんですね?》

 

「ああ…大災害『ゼロ・リバース』…それは遊星が誕生して1年以内に起きてる…つまりもう少しでこの町の…たくさんの命が……!」

遊海はバルコニーから童実野町を見下ろす…そこにはたくさんの人々が生活している…。

 

「ゼロ・リバースが起きなければ…未来は破滅のルートを辿ってしまう…でも…俺は…!」

 

 

 

「…助けたいんですよね、遊海さん」

 

「…翠…」

拳を握りしめる遊海に翠が声をかける…その姿は綺麗なドレス衣装だった

 

「『ゼロ・リバースを起こさせず皆を守りたい』…それが遊海さんの本音なんですよね?…だったらやってみましょうよ!遊海さんにはそれが出来る力があるじゃないですか!」

 

「俺の…力…D・ホイール…」

 

転生特典の一つとして神様から貰ったD・ホイール…それには完成形のモーメントが搭載されている、それを海馬社長や不動博士に伝えれば…可能性はある…!

 

「翠…ありがとう、ちょっと行ってくる…!」

 

「はい!未来を変えましょう!遊海さん!」

俺は決意を固める…未来を守る…守ってみせる…!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ翠、ちょっと行ってくる!先に帰っててくれ!」

 

「はい!気をつけて!安全運転ですよ!」

 

「ああ!『アクセラレーション』!」

 

パーティーを終えた俺は翠と別れKCへと向かう、海馬社長にはアポを取っているから大丈夫だろう…そして俺はDホイールを走らせた…

 

 

 

 

 

「やっぱり速度がケタ違いだなこれは…!」ギュイーン

 

前世ではバイクに乗った事のない俺だったが今は風となっている…と

 

『ピカピカ…』

 

「むっ…パッシング…?白バイか?スピード出しすぎたか…」

後ろにバイクが現れパッシングされる、バックミラーには大型のバイクが写っている…

遊海はスピードを落としそのバイクに先を譲る…白バイにしろ他のバイクにしろ譲れば何かしらの反応があるはずだからと…

 

 

 

『ピシッ!』

 

 

[デュエルモードスタンバイ!フィールド魔法『スピードワールド』発動!]

 

「なにっ!!?」ギュイイーン!!

バイクはすれ違いざまに赤い光線をDホイールに照射する、するとデュエルモードが強制的に発動され『スピードワールド』が発動される!

 

「まさか…未来人…『イリアステル』か!?ぐっ!?」

急激にスピードを上げたホイールを制御しながら遊海は叫ぶ

 

「(イリアステル…最後の未来人であるZ-ONEが創設した未来を救うために手札過去を改竄し未来を変えようとする組織だ…しかし目の前にいる人物を()()()()()()!アンチノミーでもアポリアでもパラドックスでもない…!アイツは誰だ!?)」

 

『我が名は「ゲイザー」…決闘シロ、白波 遊海!決闘によってお前を排除する!」

ボイスチェンジャーの声でゲイザーと名乗る男?はデュエルを仕掛けてくる…やるしかない!

 

「いいだろう!受けて立つぞ未来人!俺はこの町を守る!!」

 

『やれるならやってみろ()()()()()()!』

 

 

 

 

 

 

 

 

「『ライディングデュエル・アクセラレーション!!』」

 

 

 

遊海LP4000

ゲイザーLP4000

 

 

ライディングデュエル

フィールド魔法『スピードワールド』常時発動

 

 

 

 

 

 

 

「俺のターン!ドロー!」スピードカウンター1

「…(こんな時に手札事故…!)手札から魔法カード『トレードイン』を発動!『神龍印』を捨てて2ドロー![魔法カード使用ペナルティ2000ポイント!]なに!?ぐあぁぁ!!?」

魔法カードを使用した遊海をペナルティの雷撃が襲う!

 

遊海LP4000→2000 スピードカウンター1→0

 

「ガッ…ちょい待て闇のデュエルかよ…!ぐぅぅ…!!」ギュリリリ!

雷撃を受けてふらついた機体を慌てて立て直す…視界は痛みで明滅している…

 

《マスター!ご無事ですか!!》

 

「無事ではないな…!アヤカ!アイツの正体を探れ!ヒトかロボか!それだけでもいい!」

 

《わかりました!!》

 

実体化したアヤカへと指示を飛ばし体勢を立て直す

 

 

『精霊を友とする歴代最強レベルの決闘者…その程度か…』

 

「チイッ!いきなりライディングデュエルを仕掛けてきて何を言ってやがる…!俺は『聖刻龍一ドラゴンゲイブ』を召喚!」

Dホイールに並走するようにオレンジ色の龍が現れる ATK1800

 

 

「カードを1枚伏せてターンエンド!」

遊海LP2000

ゲイブ 伏せ1 手札4 

 

 

 

 

「おい…なんだよアレ…!」

 

「バイクに乗りながらデュエルだって…!?」

 

「しまった…!見られた…!」

今俺は町の中を走っている、よって人目はある訳で…今は見られる訳にはいかない…!そうだ童実野港…!

 

「ゲイザー!付いてこい!!」

 

『フッ…いいだろう…』

ダメージを受けて減速したホイールを無理やり加速させゲイザーを誘導する…しかしデュエルは止まっていない…!!

 

 

 

 

 

 

『オレのターン!ドロー!』スピードカウンター0→1

『「魔界発現世行きデスガイド」を召喚!』

黒いコスチュームのバスガイドが現れる ATK1000

 

「『デスガイド』だと…!?」

 

『「デスガイド」の効果発動!手札から「彼岸の悪鬼グラバースニッチ」を効果を無効にして特殊召喚!』

 

「『彼岸』…!?貴様…まさか…!」

犬頭の黒い悪魔が現れる ATK1000

 

 

『オレはレベル3の「デスガイド」と「グラバースニッチ」で()()()()()()!』

闇の銀河に2体のモンスターが飛び込む!

 

「ッ…!!」

 

『2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築…エクシーズ召喚!地獄を彷徨う旅人よ…汝が罪を燃やせ!ランク3「彼岸の旅人 ダンテ」!』

赤いジャケットを着て頭に月桂冠を載せた男が現れる ATK1000

 

 

《マスター!ゲイザーは「人間」です!!ただし、詳しいデータが隠蔽されています!!》

 

「…ああ、わかってる…アイツは…『転生者』だ…!!」

この時代…いやイリアステルでも「エクシーズモンスター」を持っている筈がない…!

つまり俺と同じ「転生者」しかありえない!!

 

 

『「ダンテ」の効果を発動!ORUを一つ取り除きデッキ上から三枚のカードを墓地に送り攻撃力を1500アップする!』

素材

グラバースニッチ

 

墓地送り

スカラマリオン

ラビキャント

ファーファレル

 

ATK1000→2500

 

『墓地に送られた「彼岸の悪鬼 ファーファレル」の効果発動!「ドラゴンゲイブ」をエンドフェイズまで除外する!』

 

「しまっ…!」

角の生えた無貌の悪魔の幻影がドラゴンゲイブを連れ去る!

 

『…これで貴様の場はガラ空きだ…消え去るがいい!「ダンテ」でダイレクトアタック!地獄の贖罪!!』

地獄の炎を纏った剣が遊海を斬り裂いた!

 

「うわぁぁぁ!!?」

 

 

 

遊海LP0

 

ゲイザー WIN!

 

 

 

 

 

 

 

ギャギャギャ…ズガーン!!

 

「グッ…カフッ…!!また…かよ…!」

 

闇のデュエルの影響で制御を失ったDホイールは埠頭にあったコンテナへと激突する…遊海は機体に挟まれ身動きが取れない…

 

 

シュイイーン…

 

 

『…情けない姿だな白波 遊海、オレと対峙しているのに手を抜くからだ、「クリフォート」でくればいい勝負だったろうに…いやペナルティがあるか?…まぁいい』

Dホイールを停止させゲイザーは遊海の近くに歩みよる、ゲイザーは黒いコートと仮面を被っていた…

 

 

「貴様…は、何だ…何故俺を狙う…!」

 

『死にいく者に名乗るものではないが…教えてやろう、我が名は「観測者」ゲイザー…イリアステル滅四星の一人だ、白波 遊海…破滅の未来を回避するために貴様には死んでもらう…!』

 

「お前…俺と同じ『転生者』だろ…?何故イリアステルに…!」

 

『貴様が知る必要はない…一足先に絶望を体験し…果てるがいい…!』

 

「なに…?」

そう言うとゲイザーはその手から黒い光を遊海のDホイールへと当てる…すると急激にエンジン…モーメントの回転数が上がっていく…!

 

『モーメントは人の負の感情により逆回転を起こす、そうなれば…どうなるかな…?』

 

「!?まさか…!!アヤカ!トフェニ!ホイールを退けてくれ!!」

 

《はい!!》

 

《御意!!》

ゲイザーの真意に気づいた遊海は急いでDホイールを退けようとする…しかし…

 

 

『もう遅い、さらばだ赤帽子の決闘者よ…』

Dホイールに跨ったゲイザーはその場から走り去る…そして…

 

 

「ぐっ…!!チクショウ!こんな所で…死ぬ訳には!!」

 

《マスター!!!》

 

 

 

ギュイイン……ドオォォォン!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日の新聞、その1面にはこのような見出しがあった…

 

 

 

『童実野埠頭で謎の爆発!埠頭の一部が消失!?』

 

写真にはコンクリートが抉れクレーター状になった埠頭の無残な姿があった…。

 




オリジナルカード

フィールド魔法『スピードワールド』

このカードはライディングデュエルを行なう時必ず発動される、このカードはいかなる効果でもフィールドから離れずセットされない。
①このカードがフィールド上に表側表示で存在する時、お互いにフィールド魔法を発動できない。
②このカードがフィールド上に表側表示で存在する時、「Spー」とついた魔法カード以外の魔法カードを発動・セットしたプレイヤーは2000ダメージを受ける。
③1ターンに1度、スタンバイフェイズにこのカードに「スピードカウンター」を1つ乗せる(最大12個まで)
④自分が1000を超えるダメージを受けた時、1000ダメージにつきこのカードに載せられた「スピードカウンター」を1つ取り除く。

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