【くろうにん】の書(完結)   作:へたペン

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ロリっ子をお持ち帰りするお話。


第四話「ポーカーフェイスキラーを取得せよ」

 朝起きたら隊長に特訓をつけてもらい昼まで外のモンスター相手に金稼ぎ。

 昼から夕方までは皆の特訓に付き合って、夕方から夜にかけてポーカーフェイスキラータイムだ。

 

 とにかくあの少女は夕方から夜は広場にいる。

 その間に餌付けしながら話し掛けるのだ。

 

 初めの三日間は同じような感じだったが、俺の武勇伝(冒険の書)を語るようになってからは食事が終わっても逃げずに聞いてくれるようになった。

 

 今日で少女とコミュニケーションをとり始めて一週間。

 俺が『アリアハン』から旅立ってから1ヶ月近く経つ。

 こんな所で俺は一体何やってるんだろうと思い始めてきた。

 

 合間を見て『ポルトガ』に『黒コショウ』は届けてあるからもう船は自由に使える。

 ついでに操縦の仕方なども勉強中だ。

 

 勉強の成果もあり大体は動かせるようになってきた。

 主に俺と隊長の手の空いている方が舵を取って後は帆なり何なり手の空いている奴がやると適当だが動かせるので問題ない。

 既に船のノウハウをマスターしている隊長から教わることは多かった。

 淑女のたしなみだと笑っていたが、一人で『バラモス』を倒す為の移動手段として昔から勉強していたのかもしれない。

 

 船は部屋も多いしキッチンもあるしでティナは大喜びだ。

 食料さえちゃんと詰め込めば宿としての機能も働くだろう。

 

 

「ってな訳でここまでが俺の今日までの冒険だ」

 日も落ちてきたし今日はここまでだろう。

 いつもこの時間に俺は話を切って少女も話が終わったことを察すると一人でどこかに行ってしまう。

 それなのに今日は少女が動こうとしない。

 

 

 

 

「……楽しい?」

 

 

 

 それは冒険が楽しいかという意味だろうか。

「ああ、苦労はたくさんあるだろうけどな」

 少しも楽しくなかったらきっと世界を救う為でも、仲間を救う為でもきっと途中で挫折してしまうと思う。

 仲間と一緒に居て楽しいから俺の旅は続いているんだ。

 そう、信じている。

 

「……そう、楽しいんだ」

 相変わらず無表情なのにどこか嬉しそうにも見えた。

 それにたったこれだけの会話だが一番長く続いた会話だと思う。

 今なら教えてくれるかもしれない。

 

「改めて自己紹介しようか。俺はアルス。お前は?」

「……フィリア」

 少し間をおいたが今度はちゃんと答えてくれた。

 笑顔にさせることはできなかったが大きな進歩だと思う。

 更に今日はここまでと言って船に帰ろうとしたら俺の袖を掴んで放そうとしない。

 

 どうやらこいつ、フィリアに懐かれてしまったようだ。

 しょうがないからそのまま船に連れて行くことにした。

 

 

 

 

 

 実は親がいたらどうしよう。

 

 

 

 

 

 で、だ。帰ってきた俺に対してアリシアはこんなことを言ってくれた。

 

 

「このロリコン」

 

 

 やはりおせっかいは苦労を生むだけらしい。

 だけどフィリアを喋らすことができたのは少しだけ自分に自信を持つことができた。

 これからも苦労するだろうがおせっかいを続けていこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冒険の書21~27―アルスの日記―

 一日目:みんなと特訓しながら少女に話しかけてみる。効果はいまひとのようだ。

 二日目:みんなとトレーニングした後『ポルトガ』で船を入手してから少女とコミュニケーション。まだ無視される。

 三日目:今日も変わらないがどうやら少女は夕方~夜にかけて広場に出現するようだ。

 四日目:俺の武勇伝を語ったら割りと興味があるみたいだ。一応聞いてくれた。

 五日目:修行時代も語ってみた。近付いても逃げなくなった。

 六日目:そろそろ一週間か。アリシアの目が痛い。でも俺を見かけると向こうからやってくるようになった。あと少しでフラグが立ちそうだ。

 七日目:ようやく自己紹介が成立した。名前はフィリアというらしい。ただ俺に懐き過ぎてしまったみたいで離れようとしてくれない。野良猫にあまり餌のやりすぎはよくないらしい。アリシアの目は痛いしニーナと隊長にはからかわれるし、ステラはロリコンについて解説してくるしで散々だった。

 言っておくが俺はロリコンではないぞ。

 

 




カンダタの一件で自分の在り方に迷い、結局元の鞘に戻る話。
今読み直すとシーンを区切ってでも日記にある日にちのやり取りを入れてあげたかったなと思います。
これで基本職は全員仲間になりました。
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