【くろうにん】の書(完結)   作:へたペン

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ガイアの剣を手に入れる話。


エピローグ

 オリビア海峡を越えた先、『祠の牢獄』にたどり着いた。

 

 永久犯罪人を収容する場所らしい。

 不法侵入で捕まったら不味いからティナとアリシアはひとまず船に残しておこう。

 

 中に入ってみると人の気配がない。

 モンスターの気配もない。

 おそらく聖域でモンスターは入って来れない仕組みだと思うが、人が居ないというのはどういうことだろうか。

 『祠の牢獄』は不気味なほどシンと静まり返り、聞こえてくるのは俺の足音だけだった。

 

 不思議に思いつつも階段を下りていく。

 

 

 

 

 

 

「ああ、先に火山に向かったと聞いて心配していたぞ。『バラモス』の罠にはまってこんなことになっちまったが物は手に入れたんだ」

 

 

 

 

 

 階段を下り切った先の通路で魂が俺に語りかけてきた。

 多分これがサイモンという人で、俺を親父と勘違いしているのだろう。

 ついていくと屍が剣を抱えていた。

 これが『ガイアの剣』だろう。

 

 

「火口にそれを投げ入れて『ネクロゴンド』の瘴気の川を蒸発させるんだ。そうすれば歩いて『バラモス城』にいける筈。俺はもう戦えないが後は頼んだぞ」

 

 

 サイモンは死んでからもずっと親父を待ち続けていたのか。

 だけど親父は来ない。

 だから俺が言わなければならない。

 

 

「よく『ガイアの剣』を見つけてくれた。後は俺が『バラモス』を倒す。だからもう休んでくれ」

 

 

 その言葉でサイモンの魂はようやく天に昇って行った。

 

 

 墓なんて立派なものを立ててあげることは出来ないが、サイモンの亡骸に野花を添えてあげる。

 こうやって俺は親父が出来なかったことをし続けているのか、それとも親父が通った道をなぞっているだけなのか。

 どちらなのか俺には判断できない。

 

 だけど世界の平和なんて大それた理由でなく、仲間とまた笑い合うために魔王を倒す。

 俺が戦う理由はそれでいいと思う。

 また皆でバカな話をする為に『バラモス』を倒くらいの理由が俺には丁度いい。

 

 

 俺は自分の為にバラモスを倒す。

 だから親父のようにサイモンのような仲間の犠牲を絶対に出さない。

 仲間を絶対に失わせない、そう改めて心の中で誓い俺は『祠の牢獄』を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

冒険の書40―アルスの日記―

 『祠の牢獄』でサイモンの魂が『ガイアの剣』に導いてくれた。

 これを『ネクロゴンド』の火口に投げ込めば『バラモス城』の瘴気に汚染された川を蒸発させることが出来るそうだ。

 『聖なるオーブ』後二個で『ラーミア』を復活させることが出来るが、ここらで敵の本基地を視察しに行くのもいいかもしれない。

 

第八章「オリビア海域編」完

 

 




サイモンが敵の罠にはまったというのは確かオープニングの火山をドラマCD化した物の情報だった気がしますが、今の私でははっきりと思い出せません。
そんなこんなで毎日一章投稿もついに残り二章。
黒歴史も残りわずかとなりますが、少しでも楽しんで頂けたら幸いです。
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