バカとテストと神様   作:SSSS

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二十一話 VS三留 終 そして……

ガキンッ!ガッ!ガキンッ!

 

廊下に鳴り響く金属音。

明久と三留の戦いは拮抗していた。

三留の召喚獣は瞬間移動を繰り返し偶に現れたかと思えば、明久の召喚に斬りかかってくる。無論、明久も受け止めて反撃しているがいかんせん三留の召喚獣が速すぎて捉えられない。しかも、明久には二つ疑問に思うことがあった。

 

(これは一体何なんだ……!?)

 

三留の召喚獣の高速移動のタネだ。

最初はムッツリーニの腕輪以上の速さで高速移動をしているものだと思っていた。

だが……

 

(もし、そうなら何で相手の点数が減らねぇ!?)

 

そう、それが二つ目の疑問。

相手の点数は459点のまま。

腕輪の能力ならば点数は確実に減る筈。

だと、言うのに相手の点数が一点も減っていない。

これは一体何だというのだろうか。

 

(いや、落ち着け。考えても分からねぇものはわからねぇ)

 

どうにか思考を落ち着かせる。

まず分かっていることは二つだ。

一つ目は相手の能力が点数を消費しないと言うこと。

これはそれほど重要ではない。

 

(重要なのは二つ目だ)

 

この能力は―――

 

(ムッツリーニの腕輪の能力より速い……!)

 

ムッツリーニの腕輪の能力は高速移動。

そして、こちらは瞬間移動に近い。

 

(しかも、点数が減らないから無制限に使える分こっちはかなり厄介だ)

 

相手の点数の方が高い為、何か攻略法を見つけなければ負けるのはこちらだ。

 

(でも、正直見つけられる自信がねぇ……)

 

腕輪を使ってもいいが正直それだけは避けたい。

 

(俺でも軽く引いたしな……)

 

この世界にやって来た初日にゼウスから教えられた明久の召喚獣の腕輪の能力。

あの能力はかなり強すぎる。できればヒルデと戦う時まで使わないでおきたい。

 

「隙あり!」

 

「―――っ!」

 

姿を消して、明久の召喚獣の前に姿を現す三留の召喚獣。

勿論、明久もそのままやられるほど弱くは無い。

三留の斬撃を拳銃で受けとめる。

点数的には三留の方が高いが差は僅か40点程。

それならば受け止める程度問題ない。

勿論、鍔迫り合いをすれば明久の召喚獣が負けるが鍔迫り合いが行われることは無い。

 

「貰った!」

 

受け止めていた拳銃とは反対の拳銃を三留の召喚獣に向けて発砲する。

その瞬間に三留の召喚獣は明久の前方から消えて三留の前に姿を現す。

これが先程から繰り返されている光景だった。

 

(……試してみるか?)

 

危険な賭けだったから正直この手だけは取りたくなかったが仕方ない。

 

(失敗すれば一発死亡。免れても点数はかなり削られる……要するに一発勝負だ)

 

そう考えた瞬間だった。

三留の召喚獣が姿を消す。

刹那、三留の召喚獣が明久の召喚獣の前に姿を現した。

 

タァァァンッ!

 

同時に一発の銃声が鳴り響く。

 

「――――え?」

 

銃声の発生源は勿論明久の召喚獣の拳銃。

そして、その拳銃の先は三留の召喚獣の心臓。

 

「ふぅ……」

 

明久がした賭けとは簡単なこと。

三留の召喚獣が現れたと同時に三留の召喚獣の心臓を撃ちぬくというもの。

言うのは容易いがするのはかなり難しい。

少しでも早ければ当たらなかっただろうし、遅ければ切られていた。

 

「これで後は……っ!」

 

飛んでくる鋼。

それを躱し、明久は県が飛んできた方向を見る。

それと同時に明久は目を見開いた。

 

 

 

―――そこにあったのは宏の召喚獣の近く地面に突き刺さっている剣。

 

しかもそれは一振りだけではない。

何本も突き刺さっていた。

しかもそれだけではない。

明久が最も驚いたのは宏の召喚獣の頭上に表示されていた点数と科目。

 

『Dクラス 矢崎宏

 数学  671点』

 

点数はまだ納得ができる。

だが、科目が自分の居る召喚フィールドの科目と宏の居る召喚フィールドの科目が違うと言うのにあちら側の攻撃が届いたと言うのは納得できない。

 

「神よ、どうやら俺はまだ諦める訳にはいかないようだ―――」

 

その言葉と同時に数学の召喚フィールドが拡大し、

 

 

―――化学の召喚フィールドを飲み込んだ。

 

「!?」

 

明久の顔に浮かぶ驚愕の表情。

それと同時に宏の召喚獣は剣を構える。

 

「行くぞ!」

 

まだDクラス戦は終わらない。

 

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