バカとテストと神様   作:SSSS

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五話 サボりからの新しい出会い

俺は今ゼウス様と以前に会った街に居た。

と言っても今回は悩んでいてリラックスしに来た訳じゃない。

今回は仕事をサボりに来たんだ。

 

「ったく……何であんな書類を神が始末しなきゃいけないんだよ……」

 

『パチンコをするための金がないから貸してください』だとか『好きな人にはどうやって告白すれば良いですか』だとか『甲子園に行きたいよ……』だとか自分で解決しろって言いたくなるような書類ばっかりだ。

どいつもこいつも神を何だと思ってるんだか……

俺達は便利屋じゃねえっつーの。

 

「ふぅ……紅茶が旨いなぁ……」

 

今頃クレア達は俺を探してるんだろうか?

もし、帰ったらどうなるんだろう?

まぁ、三人のことだしそんな大したことには……

 

『クレア、居ましたか?』

 

『ううん、こっちには居ない。アテンの方は?』

 

『こっちにも居ません……』

 

『もう、明久君どこに行ったんだろう?』

 

『見つけたら絶対に許しません!』

 

怒らせちまったか。

後が怖いからそろそろ帰るかな。

そう思いながら立ち上がった瞬間

 

『見つけたらSMプ〇イでお仕置きなくちゃいけませんね……じゅる』

 

『そうだね……じゅる』

 

『そうですね……じゅる』

 

よし、逃げよう。地獄の果てまで。

 

「おばちゃん、金はここに置いておくからな」

 

「ああ、またおいで」

 

金を置いて立ち上がり猛ダッシュ。

見つかっても良い。捕まらなければ良いんだ。

 

「あー!明久君!」

 

「「何ですって!?」」

 

早速発見されたがそれでもなお走る。

捕まらないように。

捕まれば一生癒えることはない傷を負うことになるから。

 

「あ~!デメテルちゃん!アテナちゃん!その男の人捕まえて!」

 

クレアがそう言うと前に居た二人の少女が反応した。

一人は天然そうな表情に桃色の髪、それにかなりでかいむn……ごほん!

で、もう一人の方は褐色の肌にそれなりにでかいむn……ごほん!

二人は俺を見るや否や神器を出現させ構えた。

二人とも剣。それに対する俺は素手……

結構きついな……

それでも、やるしかない!

 

「おらぁぁぁぁぁっ!」

 

更に速度を上げて二人に突っ込む。

振り向いて奇襲すると言う選択肢もあっただろうが三人はすぐに体勢を整え奇襲に備える筈。

ならば、数が少ない方に突っ込んだ方が幾分かはマシだ。

 

「はぁっ!」

 

まず最初に桃色の少女が切り掛かってくる。

俺は右に跳んでそれをかわすが……褐色の肌の少女はそれを読んでいたのか桃色の髪の少女の右斜め後ろで待ち構えていた。

 

「これで……終わりだ!」

 

捕まえてと言うクレアの言葉を覚えていたのか柄で俺の鳩尾を狙ってくる少女。

桃色の少女ももう体勢を立て直して俺が避けた時の為に備えている。

俺は柄を右手で受けて即座に離して右へ走る。

これで逃げ切れる筈だ!

そう思った瞬間

 

「はぁっ!」

 

「んなっ!?ぐはぁっ!」

 

閻魔の偃月刀が飛んできて俺の後頭部に当たった。

流石に当たったのは柄の方だったが俺を気絶させるには充分だった。

 

 

宮殿

 

 

「いってぇ……まさか偃月刀を投げてくるとは……」

 

意識を取りした俺はクレアから治療を受けていた。

そんなに大した傷では無かったが念の為だそうだ。

 

「油断してましたね。そうでなければ絶対に避けられたでしょう」

 

「そうかもなぁ……で、そっちの二人は誰なんだ?」

 

先程の二人の少女を見ながら尋ねる。

クレアが親しそうに二人の名前を呼んでいたことからお互いに面識があるのは分かったがそれ以外のことは分からない。

 

「こっちの桃色の髪で胸が大きい子はアテナちゃん、こっちの褐色の肌の子はデメテルちゃんだよ」

 

「へぇ~って、まさかあのオリュンポス十二神の二人か!?」

 

「うん、そうだよ~」

 

「マジかよ……」

 

何でそんな上の方の神とクレア達は知り合いなんだよ……

 

「あれ?そう言えば閻魔、俺の神器はどうしたんだ?

取りに行ったんじゃないのか?」

 

「配達してくれるらしいので任せました」

 

「ああ、なるほど」

 

「それより明久君!仕事サボるなんて何事!?」

 

「う……悪い……」

 

クレアっていつもは軽い感じがするけど仕事のこととなると結構うるさいんだよなぁ……

 

「今度サボったら本気で怒るからね!」

 

「わ、分かった。絶対もうサボらない」

 

多分だけど。

 

「それより何でオリュンポス十二神の二人が天界に?

オリュンポス山に住んでるんだろ?」

 

「私はクレアの恋人がどんな人かなって思って父上に許可をもらって」

 

「私はアテナの監視だ」

 

アテナってクレアと同類なんだな……

 

「明久君、今何か失礼なこと考えなかった?」

 

「考えてないって」

 

本当に鋭い奴だ。

 

「折角来てもらったんだ。何かおもてなしをしよう。

アテン、一緒に何か作ってくれるか?」

 

「あ、はい」

 

「私も手伝うよ」

 

「ああ、頼む」

 

「それでは、私も……」

 

「閻魔は休んでろ!」

 

この前閻魔の料理を食ってみたんだがあれは……地獄の試練より辛かった……

一週間何を食べても味を感じなかったしな……

そんな料理を客人に食わせる訳にはいかない。

 

「(明久君、ありがとう!)」

 

「(明久さん、ありがとうございます!)」

 

二人も同感らしい。

二人だけでなく閻魔が手伝うと言った瞬間冷や汗を浮かべたデメテルとアテナも俺に感謝しているらしかった。

 

 

「あ~美味しかった~」

 

「三人とも、今日はありがとう」

 

俺達が作った物を食べて二人は満足げな表情をして俺達に感謝を述べた。

適当に作った物だったけど満足してくれたか。

作った奴としては本当に嬉しい。

 

「満足してくれたようで嬉しいよ(ニコ)」

 

「そ、そうか///」

 

「こ、こっちも楽しかったからおあいこだよ///」

 

?何で二人は顔を真っ赤にしてるんだ?

 

「そ、それじゃあまたね!///」

 

「ま、また会おう!///」

 

二人は顔を真っ赤にして帰って行った。

クレア達は俺の後ろで『何で分からないのかなぁ』と呟きながら呆れていた。

 

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