閃乱カグラ 私たちの教官はワンマンズアーミー!? 作:ダーク・リベリオン
忍……それは古来より世の闇と影に生きる存在
時が経ち、現代社会が発展するとともにいつしか人々に忘れ去られた者たち
だが今尚も忍達はこの世の中で影の存在として生き続けていた
これはそんな忍となるべく日々を送る少女たちとそんな彼女たちと深い関わりを持つこととなるある男の物語りである
表の世界で人々が日常を送る中、今日もどこかで影に生きる忍達の戦いが行われていた
カキン!キンキン!
シャリリリリリリ!
パシュン!パシュン!
ボバババババ!!
戦場と化した周囲に響き渡るのは金属同士のぶつかり合う鈍い音や矢の飛び交う音、周囲を巻き込む爆発などであった
上層部の命を受けた忍達による抜忍集団殲滅作戦は熾烈を極め、戦いは激化の一歩を辿っていく
そして戦場を染め上げるのは使い捨てられた武器の残骸やそれらによって命を絶たれ屍と化した忍たち、それらから発せられる異臭だった
「怯むな!抜忍達をここで掃討するんだ!」
「し、しかし隊長、既に我が方の戦力はほぼ奴らの作にハマり壊滅、残ったのは我々だけです!」
「ぐっ」
討伐に乗り出した忍軍は待ち受けていた抜忍軍の作にまんまとはまってしまい戦力を一気に削られてしまい、残った精衛はわずか少数だった
「へへっ、どうやらここまでのようだな隊長さんよ~?」
「っ!?」
すると前方から声が聞こえ、振り返るとそこにはこの抜忍集団の主犯格らしき大男が部下を引き連れ立っていた
「「ぐあああぁぁぁぁぁ!!」」
「うわっ!た、隊長!」
「ど、どうした!?」
今度は後方から悲鳴を聴き、目を向けるといつの間にか背後に回っていた手下らしき抜忍の手によって副隊長を除く部下達が殺されてしまった
もはや残ったのは隊長と副隊長の2人、そんな2人を抜忍達が取り囲む
「く、くそぉ」グヌヌ
「隊長…も、もうおしまいです」((;゚Д゚)ガクガクブルブル
「呆気ない最後だったな…始末しろ」
抜忍の長が部下に命令を下し、部下たちが一斉に仕掛ける
もはやこれまで、誰もがそう思ったその時だった
ビュゥゥゥゥウン!ボバァァァァァァァァン!!
「「「「「「ぐあああぁぁぁぁぁ!!!」」」」」」
「なにっ!?」
突然上空から凄まじい威力を誇る砲撃が放たれ部下たちが一斉に吹き飛ばされる
ヒュン!ドドォォン!
「誰だ!」
さらに直後隊長たちと自分の前に降り立つ影に抜忍の長は声を大にして問う
「わ、ワンマンズアーミー!なぜここに!?」
「…さっきは「手柄を立てるのは我々だ」とか大口を叩いていたが随分なやられようだな?」
「ぐっ…うう」グヌヌ
隊長は目の前に立つ男がこの場にいることが信じられないと言った顔を浮かべ、男は隊長が戦闘が始まる前に言っていたことを口にし本末転倒となっている隊長たちを小馬鹿にするように呟いた
「そ、その呼び名、まさか!?……き、貴様があの伝説の忍、決して誰ともつるむことのなく数多の勝利不可と呼ばれた忍務をたった1人で勝利へと導いたという「孤高のワンマンズアーミー」秀!?」アセアセ
「あまり自分のことを自慢するのは好かんがな」
男の正体がワンマンズアーミー、秀であることを知った途端、抜忍の長は額から大量の汗を流し新底ブルっている様子だった
「さて、あんたに恨みはないがこれも忍務なんでね…大人しく降伏するなら命まではとらん。潔く負けを認めて投降することを進めるが?」
「ふ、ふざけるな!この俺様を誰だと思ってる!俺様こそ泣く子も黙るこのあたりの抜忍達を束ねる猛者の中の猛者、「荒くれ熊」と恐れられた権蔵さまよ!伝説のワンマンズアーミーがなんぼのもんじゃい!そんなんでビビってちゃ俺の面目丸潰れなんだよぉぉぉぉ!!!」
秀の上からのものいいにかっとなった権蔵が愛用の武器である鉄球を振り回しながら迫ってきた
「ブリッツキャノン、ゴー!!」
ボバアアァァァァァァァァァァン!!!!
舞台は変わってここは秘密拠点、世で活動する忍達が忍務を受けたり補給を行う場所である
忍務を終えた秀は忍務達成の報告を済せ、帰宅のために室内を歩いていた
「お待ちください秀さま」
「っ?」
だが、そんな秀を呼び止める者が、それは上層部直轄の上忍だった
「なんのようだ?俺は今から自宅に戻る予定なんだが?」
「申し訳ございません。ですが上層部より秀様に出頭するようお声がけをするようにと」
上忍が自分を呼び止めた内容を聞くと秀は面倒臭うな顔を浮かべそそくさと帰ろうとする
「お、お待ちください秀様!?」
これには上忍もあわてふためく
「っ?」
だがその刹那、秀は直ぐ様自分の身に異変が起きたことを察知する
まるで金縛りにでもあったかのように体が動かせないのだ
「(これは…拘束系の術、しかもこの感じ)」グヌヌ
「勝手な真似はしないでもらうわよ秀」
「こ、これはこれは愛染さま」ペコ
「っ……愛染」グヌヌ
そこに現れたのは忍界で最強の称号「カグラ」を持つ忍の1人である愛染が複数の忍を引き連れやって来ていた
「…なるほど、複数の忍に同時に拘束忍術を使わせたわけか?」グヌヌ
「こうでもしなければ貴方をつれてくなんてできないもの」
「……っち」
身動きが取れない状況では仕方ない、秀は渋々愛染に連れられていかれるのだった
秀が連れてこられたのは無駄に広く薄暗いような部屋だった
しばらく秀が佇んでいると
ヴゥゥウン!
突然、まるでホログラフの映像のような姿をした上層部達が現れた
「…随分と乱暴な方法で呼び出すんだな?」
『ふん、お前がもっと素直に出頭に応じればこんな手を使う必要も無いのだよ』
強引に連れられたことに文句を垂れる秀だが正論をぶつけて論破されてしまう
『さて本題に入らせてもらう。秀、君に新しい忍務だ』
『忍学生達の訓練教官をやってもらいたい』
上層部から告げられたのは忍を目指す学生達の教官を務めるという忍務だった
「教育なんて俺の仕事じゃない、忍を教えるなんて柄でもない」
『無礼だぞ!貴様、それでもカグラの名を持つ忍か!?』
「あんたたちが勝手に押し付けた称号だ。俺には関係ない」
呼び出された内容がそれかと言いたげにつまらなそうな顔を浮かべ、注意の声にも耳をかさずその場を去ろうとする
「まて秀、これは頼んでいるのではない、君の師である明美様が君を選抜したのだ」
「……先生が?」
『そうだ、ぜひ君にお願いしたいとのお達しだ。……それでも断るのか?』
「………」
そう尋ねられた秀は無言のままただ沈黙するだけだった