閃乱カグラ 私たちの教官はワンマンズアーミー!? 作:ダーク・リベリオン
忍政府によって建造された秘密の訓練所
ここは普通の訓練所と違い、本来なら同席することはかなわない間柄であるはずの善忍と悪忍がともに同じカリキュラムをこなすことができる中立地帯である
そんな訓練所に今、各校の代表生徒たちが集められていた
「うわ~、たくさんの忍学生が集まってるんだね?」
「あいつらも私たち同様この手紙で呼び出されたってことか」
「しかもどの方たちも皆、選抜メンバーの筆頭を勤めているのだとか」
「全員が選抜メンバーの筆頭というわけだな」
突然送られた手紙によって彼の地に集められた忍学生達は全員が選抜メンバーのリーダーを務める者たちである
国立半蔵学院代表 飛鳥 抜忍集団、焔紅蓮隊代表 焔
死塾月閃女学館代表 雪泉 秘立蛇女子学園代表 雅緋
アイドルユニット「Milky Pop」代表 舞 ロックバンドユニット「A.R.C.Angels」代表 椿
市立咲芸大学附属高校代表 小鈴 県立志野塚工業高校代表 楓
私立舞扇大学附属高校代表 燕 都立薄桜女学院代表 胡蝶
遠野天狗ノ忍衆代表 夕焼 ゾディアック星導会代表 麗王
計12人の代表生徒たちがこの場に集められていた
「それにしてもビックリしたよね急に文矢が飛んできた時は」
「あぁ。だが私たちを指導する教官が来るって言うが、どんなやつなんだろうな?」
いきなり教官がつくと知ったためどうなるのかと不安が募る
「みんな、ちょっといいかしら?」
「「「「「「「「「「「っ?」」」」」」」」」」」
すると燕が手を上げ全員の注目を浴びる
「まずは自己紹介ね。私は燕よ。それでもうみんな察してるとは思うけど…私たちはこの手紙によってここに集められた。それで私たちはこの手紙に書かれた教官から忍を学ぶようにってわけだけども……正直私は自分より弱いやつが偉そうにしてるのは我慢ならないの」
「う~ん、でもだとしたらどうしようっていうの?」
「そいつが私たちの教官に相応しいのかどうか試してみましょうよ…あんたたちだって弱いやつに偉そうに言われたりするのは嫌でしょ?」
教官を試そうと言う燕の提案を聞いた瞬間、周囲はざわめきだし意見を言い合う
「じゃあ多数決を取りましょう。私の意見に賛同する人は手を挙げて!」
燕が手を挙げて数秒後
バッ!!
複数の手が上がった
手を挙げたのは焔と雅緋、椿、そして麗王の4人だった
「焔ちゃん、雅緋ちゃん?」
「悪いな飛鳥」
「確かに燕の言うとおりだ。どんな人かは知らないが私も自分より弱いやつに教わる気はない」
自分たちの力を知らしめるためにもここはあえて挑むべきだという考えのもと焔達は手を挙げたのだ
「わたくしとしても教官が何れ程なのか興味がございますから」
「そういうわけでいっちょ派手にやってやるわ」
金色の長髪のいかにもセレブな風貌の女生と両手に特殊な型の籠手をつけた少女も気合充分だった
「い、いいのかなそんなことして?」
「まぁ、好きにさせたらいいんじゃない?私は見物させてもらうから」
小鈴と楓がその様子を見てそう呟いた
こうして教官の腕を見極めるため、焔達は罠を設置し、飛鳥達は邪魔にならないよう別の場所で待機することになった
数分後、訓練所に秀が入ってきた
秀はあたりを見回すもそこには誰もいなかった
「…みんな初日から遅刻か?」
呆れたように呟きながら部屋の奥まで来た時だった
ヒュウゥゥゥゥゥ!カポォン!
突然、天井から捕獲ネットが落下とともに秀を捕獲した
「やったわ!」
「大成功!」
獲物がかかったと浮かれるかのように隠れていた焔達が出てきた
「意外と簡単だったな…お~い、出てきていいぞ~」
「あ、あれ?本当に捕まえちゃったの?」
「ふふ~ん、私たちに掛かればこんなもんさ」
焔の呼びかけに応じて飛鳥達も出てきた
そこには捕獲ネットがあり、教官が閉じ込められているのだと推察できた
「教官、私たち忍学生。教官の実力試させてもらったわ…でも正直がっかりね。こんな罠にハマるだなんてw」
燕が捕獲ネットの中にいるであろう教官に向けてそう言い放つ
「よし、もういいんじゃない。出してあげて」
「わかったわ」
椿によって捕獲ネットを引かれ、いよいよ忍学生たちと教官との対面に
「……あら?」
…なるかと思いきやそこには彼が持っていた巨大な銃が落ちてるだけ、肝心の教官の姿はどこにもない
「おかしいな?確かに捕まえたはず?」
「どうなっているんだ?」
理解できず恐る恐る近づいた次の瞬間
シュン!バッ!!
「うわっ!?」
「きゃっ!?」
「「「「「「「「「「「っ!?」」」」」」」」」」
油断していた焔と燕はネットの裏に隠れていた秀に呆気なく捕らえられてしまった
「……実力、試したらどうだ?」
そう吐き捨てるとともに捕らえていた焔と燕を解放する
「くっ!よくもやったな!」
「もう許さないんだから!みんな行くわよ!!」
焔と燕を筆頭に5人が飛びかかる
すかさず秀は仕込みトンファーを両手に装備し襲いかかる焔達を迎え撃つ
バキン!バキバキ!!
「うわぁぁぁぁぁ!!」
「「「「きゃああぁぁぁぁ!!!」」」」
結果は呆気なく焔達の完敗、彼女たちは積まれた石段のように倒れていた
「…ここまでか」
戦闘が終了するとともに秀もトンファーをしまう
「つ、強い」アセアセ
「5人掛りで攻めたのにまったく歯が立たなかった」
「ち、ちょっとチート過ぎじゃないかしら?」
「ご、ごめんなさい」
彼の強さを痛感した焔たちは自らの愚かさを悔いた
「す、すごい…焔ちゃんたちを一撃で」
「この方が私たちの教官……なんと凛々しい」
飛鳥達もまた秀の凄さを目の当たりにし、驚愕するのだった
「諸君の歓迎に感謝する。しかしお遊びの時間はここまでにしてもらおうか」
「は、はい教官!」
生徒たちが一斉に礼をする
「呼び名は秀でいい」
「えっ、秀?……その名前聞き覚えが?」
「わたくしも聞き覚えがありますわ…秀、秀…?」
秀の名を聞いた麗王と胡蝶のお嬢様系2人が何か引っかかったような顔を浮かべる
「…ま、まさか、教官。あなたはあの伝説の?」
「っ!…忍界のワンマンズアーミー…あの孤高の秀なのでありますか?」
「だとしたら?」
予想が現実となった瞬間、2人、特に秀に無謀にも挑んだ方は顔を真っ青にしていた
「忍界のワンマンズアーミー?」
「なんなのそれ?」
飛鳥と一部の者たちは小首をかしげる
「御存知無いのですか?この方は数々の戦場をまたにかけそれらをすべてたったお一人で勝利へと導いたのです」
「数々の功績から忍の最高峰であるカグラの名を持つとても優秀な方なのです」
「そこまでだ、私は褒められるのがあまり好きじゃないんでな」
自分を賞賛する2人に秀はそう呟いた
「しかし驚きました。あのワンマンズアーミーと恐れられたあなたが私たちの教官をしてくださるだなんて」
「あぁ、自分でもビックリなくらいだ。だが私とて与えられた忍務はきちんとこなす……さて、少し話がそれてしまったが改めて言わせてもらう、本日より君たちを一人前の忍として育てる教官として派遣された秀だ。君たちも一人前の忍になりたければ忍とはなにか、忍とはどうすべきかということをこの訓練の中で学んでほしい、私からは以上だ。なにか質問は?」
「「「「「「「「「「「「ありません!」」」」」」」」」」」」
「そうか、いい覚悟だ。では今後ともよろしく頼む」
こうして伝説のワンマンズアーミーによる忍学生の指導生活が幕を開けたのだった