閃乱カグラ 私たちの教官はワンマンズアーミー!?   作:ダーク・リベリオン

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第3話 半蔵学院での指導

上層部の命によって忍学生達の訓練教官となった秀

 

 

今日より彼の指導者としての1日が始まる

 

 

 

 

 

 

 

【半蔵学院】

 

 

 

 

 

「ここがあの伝説の忍、半蔵が建設に携わったという半蔵学院か?」

 

 

今回、秀は飛鳥達の通う学校である国立半蔵学院にやって来ていた

 

 

忍部屋に向かいながら校内を見物していた

 

 

学院の彼方此方では生徒たちが思い思いの学生ライフを満喫している様子が見てとれた

 

 

「……なるほど、表向きは一般の生徒たちが通う普通の学校、しかし裏は文字通り忍の育成校。よくできたシステムだな」

 

 

感心をよせながらも秀は時間に遅れないため急ぎ忍部屋に向かっていった

 

 

 

 

 

【半蔵学院 忍部屋】

 

 

 

 

「ここが入口のようだな……さて、では早速挨拶をするとしようか」

 

 

忍部屋の入口の前で意気込みをいれた秀は満を辞して戸を開けて中に入った

 

 

「いや~!!もうかつ姉!?」

 

 

「きしししし♪飛鳥また大きくなったんじゃねぇかw?成長期にも程があんだろ~w?」

 

 

「そうっすよ飛鳥先輩♪」

 

 

「ってどさくさにまぎれて何してるの風魔ちゃん!?」

 

 

「こらこら葛城さん、そこまでにしなさい!それと風魔さんも一緒になって何をしてるんですか!まったくあなたたちという人は」

 

 

「そうですよかつ姉さま、セクハラならこの菖蒲にしてくださいよ~」

 

 

「いや、その理屈はおかしいぞ菖蒲」

 

 

突如として視界に入ったのは飛鳥が金髪ロングの女生にセクハラを受けているのとそれを宥めようとする者やその行為に便乗しようとしている他の者たち

 

 

「………」

 

 

呆気にとられながら秀は他にも視線を向けてみる

 

 

「ひばり~♪一緒に遊ぶにゃ~♪」

 

 

「おい村正、ひばりは今オレと一緒にいるんだぞ!」

 

 

「まぁまぁ柳生ちゃん落ち着いて」

 

 

カウンター席の方でも何やら騒がしくしている子達や

 

 

「」ZZz~

 

 

少し離れた場所ですぅーすぅーと寝息をたててる子がいた

 

 

「(…本当にこいつら忍学生なのか?俺はこんな奴らを一人前の忍にしなければならないのか?)」

 

 

ここまでの描写を見て彼女達の忍らしからぬ態度に秀は大丈夫なのかと疑いたくなる衝動に駆られる

 

 

「あれ?せ、先生!?」

 

 

「「「「「「「「えっ?」」」」」」」」」

 

 

とその時、飛鳥がいち早く秀の存在に気づいた

 

 

「随分と賑やかなとこなんだな?」

 

 

「い、いつからそこに!?」

 

 

「お前がそこの2人に弄られてるとこからな」

 

 

「////!?!?」カァァァァ

 

 

飛鳥は一番恥ずかしい場面を見られてしまったことに顔を真っ赤にしていた

 

 

「おい飛鳥、誰なんだこの人?」

 

 

「っ!?あ、あぁそうだよね。えっとみんな、この人が以前話した私たちの教官を勤めてくれる秀先生だよ」

 

 

葛城の問いにはっと我に帰った飛鳥はいそいそとした様子を見せながら仲間たちに秀のことを教えた

 

 

「ではこの方が私たちの?」

 

 

「この人があたし達を指導してくれる教官っすか!へ~!うわ~!ほお~?」

 

 

「ちょ、ちょっと風魔ちゃん先生に失礼だよ~」

 

 

「…ジロジロ見るのをやめてくれないか?」

 

 

風魔の舐め回すような視線に鬱陶しさを感じる秀だった

 

 

「んっ、んん!……そろそろいいかな?」

 

 

「はっはい!」

 

 

秀が咳払いし、場の空気を元に戻す

 

 

それに伴い飛鳥たちは秀の前に整列した

 

 

「さて、先ほどは呆気に取られてしまっていて遅れたが。改めて言わせてもらう、既に知ってると思うが私は秀、君ら忍学生を一人前の忍にするために派遣された特別教官だ。今日は君たち半蔵学院の忍学生諸君の指導をしに来た。よろしく頼む」

 

 

「いえいえ、むしろこちらこそよろしくお願いします秀先生」

 

 

軽く秀が自己紹介と挨拶を終えると飛鳥たちもぺこりと頭を軽く下げた

 

 

「では早速始めるとしよう。まずは演習所に集合だ」

 

 

「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

そうして一同は演習所に向かった

 

 

「で、で?今日はどんなことを教えてくれんだ先生?」

 

 

「それ私も興味津津っす!」

 

 

葛城と風魔は目をキラキラさせながら秀に訪ねた

 

 

伝説のワンマンズアーミーと歌われた男が教える訓練だ。きっとすごい訓練になるのだろうと期待に胸膨らませながら

 

 

「ふっ、気合充分といったところだな。ではまずは」

 

 

「「まずは?」」

 

 

「ランニングだ」

 

 

「「…がくっ!?」」

 

 

期待してたものとはまるっきし違うものが出たことに思わずずっこける葛城と風魔

 

 

「今からお前たちは私と一緒に学院を10週してもらう」

 

 

「せ、先生、なんでランニングなんすか?」

 

 

「なんだ?お前たちはランニングすらまともにできんのか?」

 

 

「そ、そんな訳無いだろ!ランニングの一回や二回やれるっての」

 

 

秀の煽るようないい方に葛城は若干ムッとなりながらそれに反論を唱える

 

 

「ふん、なら問題なかろう、では今からランニングを開始する」

 

 

「なんだよあいつ?はぁ……これじゃ普段の霧夜先生の授業とたいして変わんないぜ」

 

 

がっかりした様子を見せる葛城と風魔を他所に秀はそそくさとなにやら準備に取り掛かる

 

 

「さて、ではみんな。一人ずつこれを背負ってもらう」

 

 

秀が差し出したのはどこにでもありそうな普通のリュックサックだった

 

 

「これを背負うんですか?」

 

 

「そうだ。これを背負って学院を10週するんだ。さぁ」

 

 

「遠足に行くわけじゃないんだからリュックサックなんて必要ないんじゃないっすかね~?」

 

 

風魔が不満そうな顔を浮かべながら秀からリュックサックを受け取った

 

 

その瞬間

 

 

「っ!?」ググッ!

 

 

「「「「「「「「「「っ?」」」」」」」」」

 

 

突然、額からものすごい汗をたらし険しい表情を浮かべ、踏ん張るような体勢をとる風魔に一同が驚く

 

 

「どうしたの風魔ちゃん?」

 

 

「うっ、うぉぉぉぉ!?こ、こここ、これめっちゃ重いっす!?」

 

 

「えぇっ!?」

 

 

風魔が辛そうな声を上げながら必死にリュックサックの重みを訴える

 

 

「これはどういうことですか先生?」

 

 

「あぁ、このリュックサックの中身は…これだ」

 

 

「「「「「「「「「「っ!」」」」」」」」」」

 

 

秀がリュックサックを開けると中には沢山の石がぎっしりと詰まっていた

 

 

「こ、これを背負って走るんですか?」

 

 

「見るからに重そう」

 

 

「んっ、ふん~~~!!!…た、確かにこれは重いですね」

 

 

大量の石によって重みが増したリュックサックを背負うのはかなりきついところがあった

 

 

「さぁ。ではランニング開始だ。みんなついてこい!」

 

 

「あっ、まってください先生!」

 

 

先頭を走る秀を追いかけるように飛鳥たちも後に続いた

 

 

 

 

 

 

 

 

そこから過酷なランニングが幕をあけ、序盤から背中のリュックサックの重みが少女達の体力を削っていった

 

 

 

「「「「「「「「「「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」」」」」」」」」」

 

 

ようやく10週を終えたころには全員もう体力の限界だった

 

 

「つ、辛い」

 

 

「な、舐めてた。霧夜先生の授業よりもつれぇ~」

 

 

「い、息が苦しいっす…げほっげほっ!」

 

 

「(この程度で息を切らすだなどやはりまだまだあまいな)」

 

 

そんな彼女たちの様子を見た秀は内心呟く

 

 

 

ピキュン!ピキュン!

 

 

 

「(…これはっ?)」

 

 

するとその時、秀の胸元が光りだした

 

 

秀にはすぐにわかった。光の正体。それは彼の師である明美が自分にくれた特別な石のペンダントである

 

 

「…お前たち、よくめげずに完走したな」

 

 

「せ、先生?」

 

 

「たしかに忍にとって忍術などの修行は己を強くするために必要不可欠なものだ。…だが、だからといって基本をおろそかにしてはいけない、こういったごく当たり前のことがいずれ君たちにとっても+に繋がるんだ。それを君たちには再確認してほしかった」

 

 

この時少女たちは先生が自分たちのことを褒め、なにより基礎が大事なのだということを思い出させてくれたことに深い感激を覚えた

 

 

「せ、先生」

 

 

「ん?」

 

 

「その…ごめんなさい、さっきはあんな態度とって」

 

 

「気にするな。君が忍として一歩前進できたのなら私としても喜ばしい限りさ」

 

 

そんな中、葛城はそこまでの考えがあったとは知らず秀にたいしてあんな態度をとった自分を恥じ謝罪する

 

 

秀の思いやりの言葉を受けた葛城は少々照れくさそうな顔を浮かべた

 

 

「(俺らしくもないな。こんなことを言うなんてな……先生)」

 

 

彼女たちの様子からして自分の言った言葉の意味を考えているのだと悟った秀はらしからぬことを言ったと内心呟きながら明美がくれた石に手を当てるのだった

 

 

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