緑谷 出久オール・フォー・ワン引き継いで理想のヒーローめざします。 作:皇帝T
事の始まりは中国軽慶市での発光する赤ん坊が生まれたというニュースだった。それから月日が流れいつしか超常は日常に。そして世界人口の約8割が特異体質となった現在。脚光を浴びる職業がヒーロー。ヒーローとは敵と呼ばれる個性を乱用する人間から人々を守り同時に奉仕活動や町の治安を守るお仕事でもある。
僕は緑谷 出久。現在13歳の中学1年生だ。僕の夢はもちろんヒーローになることだ。だが僕は無個性だ。無個性の僕では個性を乱用する強力な敵に対抗することができない。でも僕はそんなヒーローになることが難しい境遇でも必ず僕のあこがれたNO.1ヒーローのオールマイトみたいなヒーローになるんだ!そんなことを考えていると僕の右手から何やら紫色の靄みたいなものが出てきた。
「なんだ?これ?」
もしかして僕にも個性が発言したのか?やったぞやっと個性が発言したんだ!そう思った瞬間僕は自分の右手の靄に飲み込まれた。
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」
「に、逃げろぉぉ。オールマイトが出たぞぉぉぉ。」
僕は一体どうしてしまったんだ。確か自分の右手から出た靄に吸い込まれて・・・
「おい!何してるんだ早く逃げないとオールマイトに殺されっちまうぞ!」
僕が状況を理解できずにいると。30代くらいのおじさんが声をかけてきた。
オールマイトに殺される?何言ってるんだ?オールマイトは誰もが認めるNO.1ヒーローじゃないか?なのにどうして・・・
「え!オールマイト!!どこにいるんですか!」
「もうここから300Ⅿもねぇ。」
「くそ、早く逃げろよ!」
おじさんはそういうとすぐに走って行ってしまった。僕は周りを見渡す。な、なんだよこれ・・・そこにはけがをして悲鳴を上げる人や瓦礫の山があった。な、どうしてだ?!一体何が起きたんだ!新手の敵か?早くヒーローを呼ばないと!そんなことを必死で考えていると。僕が最もあこがれたヒーローの声がした。
「私が来たぁぁぁぁぁぁ・・・」
「オールマイト!来てくれたんですね!建物と町の人が!きっとものすごく強い敵の仕業です。助けてください!」
「ああ、今私が君を楽にしてやろう・・・はっはっは・・・」
なんだ?オールマイトの様子がおかしい・・・オールマイトは右手で握りこぶしを作りそれを僕に向かって振り下ろした。
次の一瞬僕は死を覚悟した。まさかオールマイトがこの惨状を作り出したのか・・・僕は僕に迫ってくるこぶしを見ながら走馬灯のようにそんな考えが頭をよぎった。だが僕にオールマイトのこぶしが届くことはなかった。
「随分と遅かったじゃないかオール・フォー・ワン」
「エンデヴァーがお前のもとに行ったはずだが、さすがのお前でもヴィラン協会NO2の敵にはてこずったか?」
「いいや、今彼の相手は弔と治崎君がやっているよ。だがさすがにこれは許せんなオールマイト、こんな中学生のしかも対抗する力のない少年を殺そうとするとは・・・」
「やはり『破壊の象徴』というわけか。」
いま、この黒いバイクのマスクをかぶっている人は何て言った?オールマイトが破壊の象徴?エンデヴァーがNO2ヴィラン?それにオールマイトは僕を殺そうとした?!一体どうなってるんだ。
「やった。助かった!オール・フォー・ワンが来てくれたぞ!」
「もう安心だわ!!がんばれ!オール・フォー・ワン!!」
まさか?このマスクの男の人がヒーローでオールマイトがヴィラン?僕はどこかおかしくなってしまったのか・・
「空気を押し出す」+「筋骨発条化」「瞬発力」×4「膂力増強」×3
「ぐおぉぉぉぉ」
マスクの男の人「オール・フォー・ワン」さんが何かをつぶやくとオールマイトは吹き飛ばされた。
「くそ、やはり貴様と私では相性が悪いな、今回はひかせてもらう。次こそは我々ヴィラン協会がオール・フォー・ワン「平和の象徴」の命をもらい受ける。さらばだ!!!」
オールマイトはそう言い残すと飛んで行ってしまった。
「大丈夫かい?」
オール・フォー・ワンさん?が声をかけてきた。
「ええ、おかげさまで助けてくださって。ありがとうございます。オール・フォー・ワンさんでいいんですよね。」
「ああ、私こそが平和の象徴ことオール・フォー・ワンだ。」
「オール・フォー・ワンさん少し聞きたいことがあるんですけど・・・」
僕がそうオール・フォー・ワンさんに切り出したとき、オール・フォー・ワンさんの背後の地面が不自然に浮き上がり木のツタのようなものが伸びていた。僕はとっさにオール・フォー・ワンさんを押し飛ばした。
「何をするんだ!」
「ぐわぁぁっぁぁぁぁぁ!!!!!!」
オール・フォー・ワンさんを押し飛ばした僕は木のツタに縛られてしまい右腕をツタで絞めおられた。
「くそ、私が油断していたせいで。まさか無個性の少年に助けられるとはな。」
「く。あなたはシンリンカムイ。どうしてぇぇぇぇ。」
「俺を知っているのか、よくも邪魔をしてくれたなぁ。もう少しでやつを殺せたというのに・・・」
僕は右手の痛みに耐えながらどうすればこの状況を打開できるか考えていた。
「おい、先生と市民に何てことしてくれてんだ!!!」
「お、オーバーフォール!!!」
突如現れたカラスのようなマスクをつけた男の人がどうやったのかわからなかったがシンリンカムイのツタを消した。
「治ざ、オーバーフォール!来てくれたのか。」
「ええ、先生!エンデヴァーのやつには逃げられましたが弔のやつも無事です。」
「くそ、分が悪い。ここは引くか・・・「させるかよ・・・」」
「ぐわぁぁっぁ!!」
シンリンカムイはなぜだかわからないがタイヤになってしまった。
「確保完了。」
すごい!一体どういう個性なんだこんな素晴らしいヒーローがいたなんて・・・
くぅ、僕は右腕をシンリンカムイにおられてるんだった・・・あまりにもすごい戦いを見て痛みを忘れていた。
「オーバーフォール。すまない彼を直してやってくれ。」
「ええ、了解しました。」
オーバーフォールさんが僕の右手に触れると垂れ下がり明後日の方向を向いてた僕の腕が治り、痛みも引いた。
すごいな、この人シンリンカムイをタイヤにするだけじゃなくけがまで直せるのか。
「ありがとうございました。」
「いや、礼には及ばない。ヒーローとして当然のことをしたまでだ。」
僕がオーバーフォールさんに腕を直してもらった直後オール・フォー・ワンさんが声をかけてきた。
「すまなかった。私がついていながら君に大けがをさせてしまった。それとありがとう私を助けてくれて。」
「そ、そんな。僕は体が勝手に動いたというかなんというか?!」
何言ってるんだ僕は!体が勝手に動いたって意味不明すぎだろう!
ん?なんだかオーバーフォールさんとオール・フォー・ワンさんが驚いたような顔をしてこっちを見ている。まさかまずいこと言っちゃったのか?
「君名前は?」
「み、緑谷 出久です!」
「出久か・・・オーバーフォール。彼を私の事務所に連れて行こうと思うのだが・・・」
「ええ、もしかしたら彼ならあなたの後継の器にふさわしいかもしれない。」
なんか、コソコソ話してる。もしかしてマジで僕なんかやらかした?
「改めて自己紹介を私はオール・フォー・ワン。この世界の平和を心から望んでいるものだ。」
「俺はオーバーフォール。よろしく頼む。」
「こ、こちらこそよろしくお願いします。」
「君には私たちの事務所に来てほしいんだがいいかな。」
やったーっぁ!!まさかこんなすごいヒーローの事務所に連れて行ってくれるなんてぇ!!
もしかしたら何かまずいこと言っちゃったと思ってたけど事情聴取のために僕を事務所に連れて行くだけだったのか・・・僕はそう解釈した。
「ええ、もちろんです!」
僕はオール・フォー・ワンさんたちに連れられて彼らのヒーロー事務所に向かうのだった。これが僕が雄英高校ヒーロー科に入学する2年前の僕の人生を変えるターニングポイントだった。