(ネタ)
典明はトンプソンを撃ち続けた。敵艦隊が反撃する暇など無かった。敵艦隊はバッタバッタと倒れていく。敵旗艦を除いて全員が倒れるまで敵に銃弾を撃ち続けた。典明は思った。ここに次郎がいないことが唯一の悔いだと。もしここにいれば、このように親の仇を討てたはずなのに、と。実際、典明は、深海棲艦に銃を向けることに何の戸惑いも感じていなかった。
第一艦隊の面々は唖然として典明を見ていた。
典明は生き残っている敵旗艦に向かいこう言った。
「貴様がここの主か?」
旗艦の戦艦ル級は答える。
「ア、アア。」
「ちょいと良い話を持って来た。これは商談だ。」
典明はル級の方をもう一回向いて、こう言った。
「まず、さっき貴様の艦隊を撃ったのは、私の
ル級はうなづいた。、
「じゃあ、早速、取引をしよう。まずは、そちらに良いような事からだ。私が君ら深海の助命嘆願を買って出よう。資源や資材も少量であればそちらによこす。」
ル級は疑うような目つきをしていた。
「しかし、モノをもらう時には代償を払わなければならないのは世の常。こちらの要求を飲まなければ、それらのことは実現しない。というか、ここで貴様は死ぬ。」
典明は一呼吸置いてこう言った。
「この沖ノ島海域を我らのものとすること、そして、これからは深海では無く、こちらに協力すること。これらの条件をのんでもらう。」
それらの要求を受け入れることはル級の深海棲艦としてのプライドが、許さなかった。
「どうする。」
典明は聞いた。ル級は首を苦しそうに横に振った。典明の選択肢は一つであった。
「交渉破綻。」
彼はそう言ったあと、いつ持ち替えたのか、手持ちの拳銃をル級に向かって撃ちまくった。ル級は海に沈んでいった。
「よし、皆、母港に帰投しよう。」
彼はそう言い、舟を鎮守府に向け走らせた。第一艦隊の面々もそれに続いた。
その日の夕暮れ時、典明は執務室で加賀と 二人きりであった。加賀は典明に口をしばらく利かなかった。典明は彼女が口を利かない理由がすでに分かっていた。
「そんなに出て欲しくなかったのか?」
典明は加賀に問いかけた。
「ええ。ここの指揮官である提督が死んだらいろいろと面倒ですから。」
「もうちょいオブラートに包んでくれないかなあ。それに、君は砲撃されそうになってたんだから、それを救った俺に、お礼とか何とか言わなきゃいけないんじゃないか?」
典明は少し笑った。
「ともかく、生きていてくれてよかったわ、提督。」
「どうも。生きてて当たり前だ。元ギャングなめるな。」
かくして、また一日が終わっていった。
加賀さんキャラ崩壊と言えるのだろうか、これは。