【完結】ハリー・ポッターと蒼黒の魔法戦士   作:Survivor

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読者の皆様、大変ご無沙汰しております。気紛れ作者ことSurvivorです。
拙作【ハリー・ポッターと蒼黒の魔法戦士】が完結してから早いものでもうすぐ3年が経とうとしていますが、皆さん体調にお変わりありませんか。
今回は多少なりともコロナ禍にいる皆さんの息抜きになればと思い、執筆活動のリハビリも含めてかねてより検討していた【蒼黒】IF番外編をサプライズで投稿しました。
久方ぶりの執筆故、稚拙な文章で本文自体も短いですが少しでも楽しんで頂ければ幸いです。
※後半と後書きはほぼネタ回みたいなものです。予めご了承ください。


IF番外編.フィール生存ルート

「それでは師範! 今日もよろしくお願いします!」

「ああ、こっちこそよろしくな」

 

 ベルンカステル城に設備されている訓練場。

 そこで一定の距離を取り向かい合わせで対峙するのは城の所有者(あるじ)であり前当主のフィール・ベルンカステルと、その彼女の旧友の一人娘であるリリー・ポッターだ。

 夏季休暇ももうすぐ終わり、新学期が迫ったこの日、リリーが此処に居るのは闇祓い局の副局長を務めるフィールの下、泊まり込みで闇の魔術に対する防衛術の稽古をする為だった。

 両親のハリーとハーマイオニーからは許可を貰っており、現在2人は親友のロン・ウィーズリーとクシェルと共に夕食の買い出しに出掛けていた。

 皆普段は仕事で忙しく、今日と明日、明後日の3日間は久方ぶりに連休が取れた5人とリリーの6人でゆっくり過ごす予定で、一足先に此処に泊まりに来ていたリリーは留守番も兼ねてフィールと今日も稽古に取り組んでいたのだ。

 

 リリーは油断無くフィールを見据え、フィールもまたリリーを真っ直ぐ見返す。

 広大な訓練場に障害物は一切置かれていない。

 変身術で何らかの障害物を生み出さない限りはほぼ真っ向勝負だ。

 正対するフィールに気圧されぬようリリーは己を鼓舞する。

 相変わらず彼女の圧は凄まじい。

 見据えるその蒼い眼は狼のように鋭く、今は癒者として聖マンゴに勤めるほんわか雰囲気のクシェルとは対照的でクシェル以上に隙が一切見受けられなかった。

 

「先手は譲ってやる。さあ、掛かって来い」

「では、お言葉に甘えて遠慮無く!」

 

 一度眼を閉じて深呼吸したリリーは再度心を奮い立たせ、「はっ!」と力強く掛け声を発する。

 そして杖を軽く振ると訓練場全体に濃霧を生み出しフィールからは姿が見えないようにした。

 

(? あんな如何にも『突撃するぞー!』って予告するような掛け声発しといてその実思わせ振りってか? ……それはさておき、地上にリリーの魔力(すがた)が見当たらないって事は―――)

 

 魔力を眼に集中して視力を強化したフィールはサッと前後左右見回したが何処にもリリーの魔力がなかった為、顔を上げると、

 

(ビンゴ。やっぱり上か)

 

 「霧の呪文(ネビュラス)」発動と同時に即座に「柔軟化呪文(スポンジファイ)」を足元に掛けそこに飛び乗り高くジャンプしたリリーの魔力(すがた)がそこにはあった。

 リリーが空中で杖を縦横斜めに振るった瞬間、連続で振るわれた杖の軌跡に沿って回転ノコギリのように旋転する殺傷能力が付与された風魔法の刃が物凄いスピードでフィールに襲い掛かった。

 通常の状態では不可視だが、所謂「魔力視」発動状態のフィールの眼には風刃に纏われた魔力が見えているので慌てず落ち着いて「盾の呪文(プロテゴ)」で全ての攻撃を防ぐ。

 見えないバリアに受け止められた風刃は暫く回転を続けていたが、程無くして完全に消滅し……その直後、地面へ落下してきたリリーが身体を縦に一回転させ剣に変えた杖で斬りかかってきた。

 落下による加速度と回転した勢いが重なりかなりの威力が発揮されたが、それでもフィールの強固な防壁は破壊出来ない。

 しかしそれも予測していたのか、リリーは自分とフィールの間に展開された「盾の呪文」の範囲外……フィールの側方に蹴りを入れ込み、強烈なキックを受けたフィールは蹴りと同時に「衝撃呪文(フリペンド)」が発動されるようになっていた事と相まって身体が横に大きく吹き飛ばされた。

 地面を転がるフィールはマジかと思ったがすぐに体勢を立て直して素早く立ち上がり、杖を構える。

 見れば剣に変身していた杖が元通りになっていたが、しかし息吐く暇も無く一気に距離を詰められ、大量の礫が顔面に向かって放出された。

 それを顔をズラす事で躱したフィールは「衝撃呪文」を放ち、リリーを後方へと吹き飛ばす。

 吹き飛ばされたリリーは咄嗟に後方宙をし、倒れないように両足でどうにか踏ん張り堪えた。

 

「流石だなリリー。幼少期と比べてスピードもパワーも格段に上がったぞ。特にスピードは目を見張るものがある」

 

 今年6年生になるリリーは2年時から嘗ての父と同様、寮のクィディッチ・チームの花形シーカーを務めている。

 そして先日届けられたホグワーツの手紙にキャプテン・バッジが同封されていた事から分かるように、身軽でフットワークが軽いリリーは父親譲りの反射神経が生まれつき優れていた。

 

「よく言いますねえ! 至近距離からの顔面礫攻撃を避けてみせたクセに! 全くもう、闇祓い局局長の娘としても私個人としても悔しさばかりが募りますよ!」

「悔しかったら卒業後スピード出世して正式な決闘で私に勝って副局長の座を引き摺り下ろしてみろ! まあ殉職するか定年退職以外で譲る気は今のところないけどな!」

 

 ハハハハハ、と子供みたいに無邪気に笑って見せたフィールはわざとリリーを煽り、やる気を出させる。

 挑発されたリリーは杖を握る手に一層力を加え、魔法に込める魔力量を増やした。

 

「殉職なんて師範がする訳ないでしょうに! 仮に師範が殉職したら私、泣きますよ! 大泣きしますよ! と言うか師範を殺せるようなクソ野郎が現れたら逆にお目に掛かりたいものだ! そしたら私が原形留まらなくなるくらいボッコボコにしますけど!」

「そいつは嬉しいねえ。あとリリー、大分アンタも口悪くなってきたな」

「すいませんねえ! 私の口の悪さは師範譲りですので!」

「やれやれ、アンタのお父様が聞いたら私に苦情が来そうだなあ」

 

 リリーの言葉にフィールはわざとらしく肩を竦める。

 そんな何て事無いやり取りをしながら魔法の応酬を繰り広げる2人の表情はとても楽しそうだった。

 どちらかが攻撃魔法を撃てば一方は避けるか防御するかして攻撃を凌ぎ、時には魔法と体術を組み合わせた技で攻める。

 基礎体力と身体能力が一般人より遥かに高く接近戦にも強い2人だからこそ可能な戦法だった。

 

「ところで師範! もしも私がホグワーツ在学中に一度でも師範に勝利したら一つだけ何でも願いを叶えてくれませんか!」

「何だ? 何か欲しい物とかあるのか?」

「いいえ! 特に何も考えてません! ただちょっととしたワガママです!」

「いや何も考えてないんかい。……まあいいや。分かった、じゃあホグワーツを卒業するまでの残り2年間、決闘で私から杖を奪うか失神させられたら叶えられる範囲内で一つだけ何でも願いを叶えてやる。奪う手段は特に問わない」

「本当ですか!? ありがとうございます! 叶えられる範囲内って、世界一周の旅とかでもいいんですか!?」

「夏休みか卒業後なら考えなくもないぞ」

「世界一周の旅がOKならスピード出世の約束もOKですか!?」

「そいつは闇祓いに受かる為の試験を合格した後次第だが学生で『闇祓い副局長(わたし)に勝った』功績は世間一般からすればかなりのものだからな。闇祓いを志望するなら就職に有利になるのはほぼ間違いないと思うぞ」

「マジですか!? よっしゃ俄然モチベーション上がった! 私、絶対に師範に勝ちます! 願い事は勝った後で考えてまずは師範に勝って師範を越えて見せます!」

「その心意気は買うが私はそう簡単には追い越させないし、越えるんだったら私だけじゃなくアンタのお父様も含めた闇祓い全員に勝って見せろよ?」

「勿論! 私の目標の一つは師範や父さん、そして闇祓い全員に勝つ事ですので! まあ最終目標は師範と肩を並べて背中合わせで戦えるくらい強くなる事ですけどね!」

「……私とか?」

「はい! 20年以上前、ヴォルデモートとその部下が猛威を振るった中、師範が父さんや母さんを命懸けで守ってくれたから私はこうして無事に生まれてくる事が出来ました。だから私も貴女のような強い人に、誰かにとってのカッコいいヒーローになりたいと思ったんです。これは誰かに強要されて闇祓いを志望した訳ではありません。私自身が自分の意志で決めた事です! だから私は師範に勝ちます! 勝って師範に背中を預けるのに相応しい存在だとお世辞抜きで私の実力を認めて貰いたいです!」

 

 互いに一度立ち止まって戦闘を中断し、距離を取って向かい合ったリリーは真っ直ぐな眼で敬愛する師範の眼を見ながら力強く宣言する。

 思わぬ言葉に初耳のフィールは暫し唖然としていたが、軈て面白そうに、どこか期待するように大笑いした。

 

「くくくっ! 生まれたばかりの頃はあんなにちっちゃかったリリーも一丁前に言うようになったなあ。私と肩を並べる、か……。それなら尚更、そう簡単には負けられないな。あっさり負けてしまうような副局長(しはん)なんて、越えるべき存在として君臨するにはあまりにも期待はずれだしな」

 

 くつくつと喉を鳴らしながら笑っていたフィールはリリーの決意に応えるよう魔力を極限まで研ぎ澄ませ、一直線に真っ直ぐ見返す。

 ビリビリと肌で感じる異常なまでの魔力の高さと強さに一瞬怯みそうになったリリーも負けじとフィールを見据えた。

 

「お喋りはこのくらいにしてそろそろ再開と行くぞ。さあ、掛かって来い」

「はい!」

 

 不敵な笑みを見せるフィールにリリーは元気良く返事し、果敢に攻めた。

 再戦の末、勝ったのはフィールの方だった。

 

✡️

 

「うぅ~……また負けた……」

 

 今日の稽古が終わり、シャワーを浴びてさっぱりしたリリーは未だに悔しそうな表情で落ち込んでいた。

 そんなリリーに冷たいジュースが入ったグラスを持ってきたフィールは「稽古を重ねる度、着実に成長してるぞリリーは」と励ます。

 その言葉を受けてリリーは少し元気を取り戻し、受け取ったグラスを傾けて一気に飲み干した。

 フィールもジュースを飲んで一息吐いた時、ふと何かを思い出したように「あっ」と声を出した為、リリーは首を傾げた。

 

「どうかしましたか?」

「ああいや、そういえば、今の今まですっかり忘れてた事を思い出しただけだ」

 

 ちょっと待ってろ、と言って一旦リビングを出たフィールが程無くして戻って来た時、出て行った時にはなかった綺麗にラッピングされた小さな箱が握られていた。

 

「何ですかそれは?」

「見ての通りプレゼント箱だ」

「プレゼント?」

 

 意外な言葉にリリーが聞き返した時、どこか申し訳なさそうに笑ったフィールはプレゼント箱を彼女に差し出した。

 

「少し遅れたが、私からリリーにキャプテンに就任した祝いの品だ」

「ええっ!? そうなんですか!? ありがとうございます! と言うかそれならもっと早く渡してくださいよ~!」

「本当はもっと早く渡すつもりだったんだが、忙しさのあまりつい忘れちゃってな。ごめん」

「それより、開けてみてもいいですか?」

「ああ、いいぞ」

 

 フィールが軽く頷いたのを確認し、リリーは丁寧にラッピングを外して蓋を開ける。

 箱の中身は別名「勝利の石」とも呼ばれるルビーとガーネットのスタッドピアスだった。

 途端にリリーはパアッと瞳を輝かせ、「大切にします! 早速付けてもいいですか!?」と嬉しそうにギュッと抱き付いた。

 ハイハイ、といつもの事なので頭を軽くポンポンしたフィールは杖を一振りし、一瞬の早業でリリーの耳朶に真紅のピアスを付けた。

 

「似合ってますか?」

「勿論」

 

 手鏡でリリーの顔を映し、ピアスを付けた己を見てリリーは笑顔になってはしゃいだ。

 予想以上に喜んで貰えてホッと安心したフィールは「渡す物も渡したし、昼寝でもするか」とソファーに横になったのだが……。

 やはりと言うか、くっつき虫みたいにリリーがのし掛かる形で身体の上に乗ってきたので、困ったように微笑した。

 

「やっぱりアンタは人を枕代わりにすんだな」

「人と言うよりは師範限定ですよ私は」

「やれやれ、こんな可愛いくっつき虫にモテる人気者はつらいねえ」

「いいじゃないですか。別に減るもんじゃないですし」

 

 むーっ、と頬を膨らませたリリーの癖毛の茶髪をフィールはわしゃわしゃと雑に撫で、懐かしそうに眼を細める。

 

「その膨れっ面、アンタの母さんにそっくりだな。どんどん母親に似てきてる」

「母さん似の美人になってきてるって意味(こと)ですか?」

「なってきてるんじゃなくて、アンタは最初(もと)から美人だっつーの」

 

 フィールがそう言えば、眼に分かるくらいリリーはキャッキャッと喜んだ。

 歓喜する姿もハーマイオニーと似ていてやっぱり親子だな、とフィールは再認識する。

 暫くフィールがリリーの髪を撫でているとだんだん疲れが噴き出して眠くなってきたのか、リリーの表情が眠たげになっていく。

 

「眠いのか?」

「ん~……師範」

「何だ?」

「……明日は何処か遊びに行きませんか?」

「ああ。じゃあ明日の稽古はお休みにして何処か遊びに行くか。ほらもう眼瞑れ」

「う……ん……」

 

 うとうとしていたリリーは完全に眼を閉じてからあまり間を置かず規則正しい寝息を立てる。

 すやすやと己の胸を枕にして熟睡するリリーの気持ち良さそうな寝顔にフィールは「全く……本当によく寝てんなあ……」と相変わらずな愛弟子に呆れつつ、いつもの事なのでこのまま寝かせておく。

 

「……私のような人になりたい、か。……アンタは両親や知人と同じように私をヒーローにもしてくれるのか」

 

 名乗るだけでいいのであれば誰だって自称「ヒーロー」になれる。

 だが、それでは本当の意味で人はヒーローになれない。

 フィールにとってのリリーやハリーのような「ヒーローにしてくれる存在」が居てこそ、人は初めて「本物のヒーロー」になれる。

 

「……ありがとなリリー。アンタ達のお陰で私は生きてる。これからもよろしくな」

 

 ソファーの背もたれに掛けていた薄手のブランケットを広げてリリーの身体に掛けたフィールは最後に「おやすみ」とリリーを起こさないように小声で呟き、眼を瞑って一緒にお昼寝タイムに入った。

 

 その後は買い出しから帰って来たハリー達に寝顔の写真を撮られて2人揃って赤面したり、嫉妬したクシェルがいつかの学生時代の時みたいにフィールに抱き付いて押し倒してリリーと子供みたいにギャーギャー騒いだりと、その日のベルンカステル城のリビングは明るく温かい空気に包まれたのだった。

 

 

✡️

 

 

 一方、天国に居る親世代はと言うと。

 

「何でクラミーの娘に僕の可愛い孫が奪われるんだ(orz」

 

 ハリーの父でリリー2世の祖父・ジェームズが学生時代、自身が唯一勝てなかった憎きライバルことクラミーの娘に可愛い孫が滅茶苦茶なついていて悔しさのあまりガックリと両手・両膝をついて嘆いていた。

 クラミーが此処にやって来た時、妻と共に先に天国に来ていたジェームズは再会早々、開口一番に「学生時代以来の真剣勝負(けっとう)だ!」とか何だとか言って喧嘩を売ったのだが、やはりと言うべきか結局勝つ事は出来なかった。

 

「「ジェームズ……ドンマイ」」

 

 絶望するジェームズを妻のリリー1世とフィールの父・ジャックが苦笑いで励ますのに対し、クラミーは、

 

「残念だったわねジェームズ。貴方の可愛いお孫さんはどうやら私の愛娘に盗られたようだわ」

 

 効果音が付きそうな程のドヤ顔で腕組みしながら勝ち誇った笑みを浮かべていた。

 因みにベルンカステル兄妹とラシェル、シレンは此処には居らず、別の場所で現在マグル界で売られている人気のゲーム機・Switchのゲームソフトでワイワイキャッキャしていた。

 

「チックショー!! クラミー、僕と勝負だ!! 君の娘と決闘が出来ないならせめて母親の君に勝って間接的にフィールに勝ぁつ!!」

「いやどんな因果関係よ。フィールと決闘したいなら彼女が此処に来てからにしなさいジェームズ。ま、わたしの娘と決闘するにはまだまだ先の話になるけど」

「言われるまでもない! 100年後、フィールが死んで此処に来たら僕はあの娘に勝つまで何度でも何処でも決闘を申し込む予定だ!」

「……それ、一歩間違えればただの変態ストーカーじゃないの?」

 

 リリーから冷静なツッコミが入ったがジェームズはそれを無視してビシッ! と杖をクラミーに突き付ける。

 

「まずは魔法決闘! その次はス○ブラとマリ○カート8で勝負だ!」

「つくづく思うのだけれど、本当にジェームズって懲りない男よね。学生時代も含めて何回目よそのセリフ」

「数えてないから分からんが多分1000回は越えてる!」

「マジで懲りないヤツだな。常人ならとっくの昔に諦めてるぞ」

「と言うか1000回以上申し込んで尚一度も勝てないとか……流石はクラミー。歴代最高の才能の持ち主ね。ジェームズ、いい加減諦めた方がいいんじゃないの?」

「だまらっしゃい! 僕は絶対クラミーに勝って無敵の女王の座をこの手で引き摺り下ろしてやると決めたんだ! 男に二言は無い! あといつかリリーの眼に僕の勇姿を焼き付けると自分と君に約束したんだ!」

「あーハイハイ、頑張ってねジェームズ。せめてハリー達が来る100年後には最低でも1回は勝てるように一応応援してるわよ、一応はね」

「俺も一応は応援しておくぞ。一応だけどな」

 

 と、このようにリリーとジャックに半ば哀れみの眼差しを向けられながら応援されたジェームズはグサッと心に来た。

 

「2人揃って二度も言わんでよろしい! 流石の僕でも傷付くよ!? 傷付いちゃうよ!? お願いだからそんな達観したような眼で見ないでえええぇぇぇ!」

「そんな事より勝負したいなら早くしましょう。そろそろ待ちくたびれたわ。それとも今日は諦めて止める?」

 

 クラミーが挑発するようにそう言えば闘志に火がついたジェームズは間髪入れずに言い返した。

 

「ふっざけんなこの野郎! 『諦めたらそこで試合終了ですよ』ってセリフを知らないのか君は!? 人は戦う事をやめた時に初めて敗北する! 戦い続ける限りはまだ負けてないぞ僕は!」

「何かそのセリフも何処かで聞いた事あるわね」

「クラミーに片膝すらつけられず1000回も惨敗している現実を果たして負けていないと言えるのかしら?」

「まあ、ジェームズにも男のプライドってヤツがあるんだよきっと。そこは大目に見てやってもいいんじゃないのか?」

「……それもそうね。それじゃあジャック、私達はお菓子とジュースを用意してゲームの準備でもしましょう」

「そうだな。先にスタンバっとくか」

 

 とまあ、そんな感じにワイワイギャーギャー騒ぎつつも親世代もまた皆平和(?)に仲良く暮らしながら、今よりずっと先の未来で愛する我が子と再会する日を楽しみにしているのだった。

 

 因みに勝負の行方はと言うと、

 

「また負けたああああぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 10分も足らずに最早お決まり中のお決まりでジェームズが惨敗して再びorzし、クラミーは勝利の笑顔でジェームズを見下ろし、リリーとジャックはまたまた苦笑して「ジェームズがクラミーに勝つ日は来るのやら……」と互いに顔を見合わせてやれやれと肩を竦めていたのだった。




【IF世界のフィール】
 ・終戦後は暫く昏睡状態だったが奇跡的に復活
 ・ベルンカステル家の当主は卒業後、クリミアと結婚したルークとバトンタッチ
 ・終戦&卒業後は荷が下りてリラックスした為以前より明るくなった
 ・ホグワーツを旅立った後はハリーやロンと同じく闇祓いに就職、ハリーが局長に就任したのと同時に副局長に就任
 ・ハリーとハーマイオニーの娘リリーとは師弟関係(分かりやすく例えるならドラゴンボールのピッコロと孫悟飯)
 ・呼び方はそれぞれ「リリー」と「師範」
 ・リリーからフィールへの印象評価は「師範好き! 大好き! 超大好き!」、フィールからリリーへの印象評価は「可愛い一番弟子。将来が楽しみ。何かデシャブを感じる(=クシェルそっくり)」
 ・リリーが師範ラブ過ぎてシリウス(と天国に居るジェームズ)とクシェルからはメチャクチャ嫉妬されている

【その後の親世代によるバイオ6プレイ①】
~レオン編~
ジェームズ「お、お前、まさかそんな……も、モブAぇえええええええ!!」
リリー「モブAなの!?せめて名前で呼んであげて!?」
ジェームズ「じゃあクラミー」
クラミー「何でわたしなのよ!そこはヴォルデモートでいいでしょう!」
ジャック「いやいやここは我が君だろ」
ジェームズ「おっ、いいなそれ!じゃあ今度は我が君でテイク2と行くか!」

~テイク2~
ジェームズ「お、お前、まさかそんな……わ、我が君ぃいいいいいいい!!」
我が君「勝手に人を殺すなぁあああああ!!」
リリー「いや実際死んだでしょうが!!」
ジェームズ「て言うか何でお前が此処に居んだよさっさと帰れ!!」
ジャック「そうだそうだ!!自分の事は棚に上げといて勝手に人を殺すなとか言うんじゃねえ!!」
クラミー「バカ!アホ!ボケ!マヌケ!死ね!奈落の底の底まで堕ちて二度とその面見せるんじゃないわよこの虫けらが!!」
親世代's「此処で会ったが100年目!!!歯ァ食い縛れや!!!」
我が君「イ゛ェアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」チーン
ベラ&Jr.「ご主人様ぁあああああああああああああ!!?」

【その後の親世代によるバイオ6プレイ②】
レオン編クリア後、続けてクリス編・ジェイク編をプレイした親世代はクリス編のラストにて画面内のクリスと共に、

「ピアーーーーーーーズ!!!!泣」

と叫び、その後のジェイク編では終盤のとあるムービーでピアーズに銃を向けられ、ジェイクを操作していたジェームズはムービー終了後、

ジェームズ「てめえさっきはよくもこの僕に銃を向けてくれたな!!この積年の恨み籠ったパンチで100倍返しだああああぁぁーーーッッ!!(ジェームズ、体術でピアーズをブッ飛ばす)」
リリー「落ち着いてジェームズゥウウウウウウウウウウウ!!」
ジェームズ「これはさっきの仕返しだ!これもさっきの仕返しだ!!こっちもさっきの仕返しだ!!!そしてこれがさっきの仕返しだあああああああーーーーッッ!!!!(ジェームズ、体術の連続攻撃をピアーズに浴びせる)」
リリー「もうやめてあげてぇええええ!!ピアーズのライフはゼロよおおおおお!!」
クラミー「さっきの感動の涙を返しなさいいいいいいい!!」
ジャック「ジェームズそろそろ止めないと全国のピアーズファンにアバダ・ケダブラかクルーシオされるぞ!?」
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