【完結】ハリー・ポッターと蒼黒の魔法戦士   作:Survivor

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炎のゴブレット編ラスト。
20話数と過去最多の#数と過去最多の文字数。


#65.平穏の日々にサヨナラを

 最後の課題で最初に脱落したのはダームストラング専門学校代表、ビクトール・クラムでその次がボーバトン魔法アカデミー代表、ルーク・ベルンカステルだ。

 迷路内部で優勝杯を探索していた最中にルークはクラムと遭遇し、どういう訳か彼が奇襲してきたのだ。おまけに許されざる呪文の一つ『磔の呪文』を当てられた。ルークは精神的に限界だった時に耐え難い苦痛を与えられ、正気が削られた。

 が、奥歯をギリッと噛み締めて大声を上げるのを喉の奥に引っ込め、『失神呪文』でクラムを無力化させた。いきなり攻撃してきてしかもヒトに対しての使用を禁じられている呪いを行使してきたクラムを放置しようかとも思ったが、あの彼がこんな行為をしてくるヤツではないと思い直し、空中に紅い花火を打ち上げて、教師達にダームストラング代表選手が倒れている場所を知らせた。

 

 その後、ルークは探索再開したのだが―――凄まじい量と質で障害物や魔法道具、魔法生物や呪いにぶち当たり、体力的にも無理だと判断して遂にヘルプを選択し、途中棄権の紅い花火を打ち上げて一番近くに居たマクゴナガルに回収された。

 現在ルークは傷痕が所々身体に刻まれた状態で医療テントに搬送され、魔法薬を飲ませて安静にしたところだ。

 彼の前に此処に運ばれたクラムは、ルークから「気絶させる前、クラムの様子が変だった」と聞いた教師達が詳しく看てみると―――これまた許されざる呪文の一つ『服従の呪文』の魔力の残滓を感知し、法律違反に当たるそれに、ギャラリーからはざわざわとどよめきが起きた。

 すぐに試合を中止しろ、と言う人もいれば、そのまま試合を続行しろ、と言う人もいて、賛否両論な意見に事態は収拾がつかなかった。

 

「とにかく、後残った二人を一刻も早く此処に連れ戻すべきだ! このまま更なる混乱が巻き起これば、それこそ現状は悪化する!」

 

 長時間に渡って議論した結論は、中止。

 マクゴナガル、ムーディ、フリットウィック、ハグリッドは迷路に残されたホグワーツ魔法魔術学校代表のハリーとフィールを見つけ次第連れ戻そうと、迷路内をくまなく探した。

 が………最悪のアクシデントが発生した。

 

「た、大変です! ふ、二人の姿が何処にも見当たりません!」

 

 なんだって!?

 と、審査員を初めとするこの場に居た観衆全員が喫驚した。

 もう一度隅々に至るまで捜索しても、やはり見つからない。それどころか、二人の気配そのものが皆無である上に、確かにゴール地点に設置していたはずの優勝杯が消失していた。

 流石にそのような状況を見過ごせず、保護者組は揃って立ち上がる。彼らとも交えて協議が行われ、その不安と緊張は生徒達にも伝染した。

 

「なあ、何でもいいから、何か手掛かりはないのか?」

「あるならとっくに動いているわよ!」

 

 ライアンとエミリーがそんなやり取りをしているのを尻目に、イーサンは審査員側へ視線を走らせた。何故かイゴール・カルカロフは顔面蒼白しており、左腕を押さえながら混沌と化しているこのコートを後にしようとする様子が見られる。

 

「おい、アンタ。さっきからなんだ? そのよそよそしい態度は」

「な、なんでもない………!」

「………ちょっと失礼」

 

 イーサンは妙に慌てたカルカロフに明らかにコイツは何か知っているなと、強引に彼の左腕を掴み、強制的に袖を上げた。

 彼の左腕の内側には、ヴォルデモートに忠誠を誓った証でもある『闇の印』という刺青が刻印されており、それは永遠に消えない。

 案の定、その印は元・死喰い人であったカルカロフの肌にもくっきりと示されている。

 いや、待て、それだけじゃない。

 残存してるどころか、黒く変色しかかっていて触れてみるとかなり熱かった。

 

「………まさか―――」

 

 イーサンは、ある予感がした。

 消えたホグワーツ選手二人。

 闇の刻印の変色段階と熱さ。

 これらから考えられるのは、ただ一つ。

 

 

 

「―――闇の帝王(ヴォルデモート)の復活寸前………か?」

 

 

 

 この時、彼らはまだ知らなかった。

 イーサンがそう呟いた、まさに直後―――。

 ホグワーツ周辺ではなく遥か彼方の墓場で、ヴォルデモートが完全復活を遂げたのは。

 

♦️

 

 満月の夜の教会裏に存在する共同墓地。

 そこで蘇生したヴォルデモートは周りの者達に構わず、ペタペタと自分の身体や顔に触れ、勝ち誇ったような、泥酔してるとも言える表情を浮かべる。

 フィールを押さえ込んでいたナギニはスルリと力を緩ませて彼女から離れると、リバイバルした主人の足元へと大きな蛇体を這い回る。

 

「ぁ………はぁ………はぁ………」

 

 やっと満足に呼吸するのを許されたフィールは荒く息をつきながら冷たい地面で寝転がり、ドクドクと脈打つ度に鮮血が溢れる左肩を右手で押さえた。ざっくりと深く斬られたせいで、彼女の肩から指先まで生暖かい血液が白い肌を伝い、第三の課題ユニフォームのロングTシャツの左腕部分の緑色の生地が、全体的に紅く染まっている。

 ペットの身体が血で濡れているのを見たヴォルデモートはフィールを一瞥後、不自然に長い指のついた手をポケットの奥に突っ込み、杖を取り出す。慈しむように優しく杖を撫で、ナギニの胴体にべったりと付着している血を払拭すると、ワームテールに向けた。

 ワームテールは地上から浮き上がり、彼はハリーが拘束されている墓石に叩き付けられ、その足元に落ちて痛みに呻く。ヴォルデモートは無慈悲な高笑いを上げ、ワームテールに近寄ると、

 

「腕を出せ、ワームテール」

 

 物憂げに命じた。

 

「お、おぉ………ご主人様………ありがとうございます………」

 

 ワームテールは治療して貰えると思っているのか、鼠みたいな顔に嬉しさを滲ませ、声に歓喜を孕ませて血の滴る手首から先が全く無い右腕をスッと差し出す。が、それに対し、ヴォルデモートは蛇のような顔を醜悪に歪ませ、バッサリと一刀両断の言葉で拒否した。

 

「違うぞ、ワームテール。もう片方の腕だ」

「ご主人様。どうか………それだけは………」

 

 泣いて無意味な許しを請うワームテールに煮え切らなくなったのか、ヴォルデモートは彼の腕を掴み、服の袖を引っ張り伸ばした。

 腕の内側に刻まれている骸骨の形をした生々しい刻印が肌の上で主張しているのを嫌にでも眼に焼き付けられる。ヴォルデモートは、泣き続ける部下を非情なまでにガン無視して、丹念にその闇の印を調べた。

 

「全員がこれに気付いたはずだ。それを知り、俺様の元に戻る勇気ある者が何人いるか。そして、離れようとする愚か者が何人いるのか」

 

 ヴォルデモートはハリーに顔を向ける。

 

「ハリー・ポッター。お前が今、何の上に居るか知っているか? 俺様の父の遺骸の上だ。愚かなマグルだったが………お前の母親がお前のために死んだように、俺様が殺した父親も役に立った。どのように役に立ったかは………見ての通りだ」

 

 ヴォルデモートは、語り始める。

 自分がどのように生まれ、両親がどんな末路を辿ったのかを。

 

「だが、今この瞬間! 俺様の真の家族が戻ってきた!」

 

 墓場の至る所から『姿現し』をした、黒いローブを頭から被り奇妙な仮面をそれぞれつけた魔法使い達が歩いてくる。

 

「よく来た、死喰い人(デスイーター)達よ」

 

 闇の魔法使いの集団・死喰い人は一人一人ヴォルデモートに近付き、跪いてローブの袖に口付けを落とす。死喰い人達は円を描くように整列するが、所々隙間が空いているスペースがちらほらとあった。

 ヴォルデモートは自身を囲う忠実なるしもべ全員を見渡しながら、饒舌に喋り出す。

 最初は呼び掛けに応じて馳せ舞じた死喰い人との絆が固く結ばれているというヴォルデモートなりの歓喜の言葉だったが、話は次第に、絆を保ち永遠の忠誠を誓った主人を何故誰も助けに来なかったという、長年抱懐してきた激怒に満ちた内容へと変わっていった。

 

「俺様は失望した………そうだ、失望させられたと告白しよう」

 

 すると、死喰い人の一人が飛び出した。

 全身を震わせながらひれ伏し、悲鳴に近い涙声で弁明する。

 しかし、ヴォルデモートはまるで何も聞こえてないと言わんばかりに、そして許さないと言わんばかりに『磔の呪文』を淡々と唱えた。

 瞬間、耳をつんざく絶叫が響き渡る。

 ハリーは思わず顔を背け、フィールはギュッと眼を閉じた。

 

「起きろ、エイブリー」

 

 拷問を終え、息も絶え絶えに地面を転がる『真の家族』に向かって『真の家族』は冷たく吐き捨てる。

 

「立て。許しを請うだと? 俺様は許さぬ。俺様は忘れぬ。13年もの長い間だ………お前を許す前に13年分のツケを払って貰うぞ。ワームテールは既に借りを返した。そうだな?」

「はい………ご主人様………お願いです………」

「しかし、貴様は俺様が身体を取り戻すのを助けた。虫けらのような裏切り者だが、貴様は俺様を助けた………ヴォルデモート卿は助ける者には褒美を与える………」

 

 そう言ってヴォルデモートは杖を振り上げ、杖先から液体金属みたいな銀色の筋が噴出し、手の形を取ると、ワームテールの右手首の切断面へピッタリと嵌まった。

 

「おぉ………ご主人様、ありがとうございます」

「お前の忠誠心が二度と揺るがないことを期待するぞ、ワームテール」

 

 その後、ヴォルデモートは死喰い人一人一人に詰め寄り、仮面を剥がしていく。その中にはフィールの同僚同輩の父親、ルシウス・マルフォイやクラッブやゴイルの親も含まれていた。

 世間的には立派な体面を保ちながら陰でマグル虐めを楽しんでいたルシウスは何故か裏切ったことへの処罰は受けず、忠誠を誓うだけで許されたのだから、不平等な話だと言える。

 今回収集しなかった者へ対する扱いは、アズカバンに収容された者には最高の栄誉を、逃げた者にはそれ相応の報いを与えると宣言した。

 

「三人は俺様の任務で死に、一人は臆病風に吹かれて戻らぬ決意をし、一人は永久に俺様の元を去った。そして最も忠実なしもべであり続けた者は既に任務に就いている。その者の尽力によって、今夜、我らは若き友人を迎えた」

 

 ヴォルデモートの紅の瞳がハリーの緑の瞳を見据える。

 

「皆も知っているだろうが紹介しよう。かつて俺様の手から逃れ、今や英雄として持て囃されている"生き残った男の子"―――ハリー・ポッターだ。この度、俺様の復活パーティーに列席して貰った」

 

 ヴォルデモートが一旦言葉を区切ると、ルシウスが一歩前に進み出て頭を下げながら問う。

 一体、どのようなキセキで復活を成し遂げられたのか、と。

 再びヴォルデモートは饒舌に話し出した。

 とある理由からハリー・ポッターを殺そうとした日から始まり、何故自分が放った死の呪いが自身へ跳ね返ったのか、どのようにして辛うじて生き延び続けたのか。

 ある魔法使い―――クィレルに取り憑いて賢者の石を奪取しようとしたが、邪魔者によって失敗に終わったこと。僅かな希望さえも抱けなくなってしまったこと。ヴォルデモートを捜しにやって来たワームテールにより思わぬ好機を得たこと。蘇りの儀式を完遂するのに必要不可欠の敵の血・ハリーの血を求めて死喰い人に暗躍を命じ、結果それが達成したこと………。

 以上、経緯や過程を全て話し終えたヴォルデモートはハリーと向き合い、おぞましい顔を邪悪な意志で歪めながら、杖を上げた。

 

クルーシオ(苦しめ)!」

 

 ヴォルデモートは『磔の呪文』を唱え、ハリーは死んだ方がマシだと思うほどの激痛に堪らず絶叫した。死喰い人の嘲笑を背に、ヴォルデモートは愉悦という感情を顕にして嗤い声を上げる。

 

「見たか! この小僧が、ただの一度でも俺様より強かったと考えることは愚かしいことだ。ハリー・ポッターが俺様から逃れたのは偶然と幸運に過ぎない。こやつ一人では何にも出来やしないのだ」

 

 そこで、ヴォルデモートは杖を下ろす。

 地獄の時間が過ぎたハリーは、荒い呼吸と脂汗を流しながらぐったりと自分を縛り付ける縄目にもたれ掛かる。

 

「今夜、ハリー・ポッターを殺そう。他ならぬ、俺様の手で。そうすれば、愚かなお前達にも俺様の力が理解出来よう―――」

「―――アバダ・ケダブラ(息絶えよ)!」

 

 まだ言い終えてないヴォルデモートの言葉を全面拒否して遮るかのよう、殺戮効果を帯びた闇の帝王の十八番・殺人魔法の特徴的な緑色の閃光が物凄い速さで駆け抜けた。

 ヴォルデモートは飛んできたそれを躱し、ボケッと突っ立ってた死喰い人達も慌てて避ける。

 

「お前は―――」

 

 月明かりで照らされる、凛々しい顔付きに鋭い目付きで睨む黒髪の少女。左肩から溢れる命の紅を指先からポタポタと地面に垂れ流しつつ、痛みに苛まれる様子は微塵も感じさせない。

 彼女に眼を見張ったヴォルデモートは、崇拝するご主人様への無礼講な真似をしたヤツへ死の呪いを撃とうとした部下を片手で制し、「一切手は出すな」と低いトーンで命令した。

 

アクシオ(杖よ、来い)

 

 黒髪蒼眼の少女―――フィール・ベルンカステルは、目線だけは決して対敵する闇の陣営側の魔法使い達から離さず、投げ出されていたハリーの杖を『呼び寄せ呪文』で自分の手元へ持ってこさせると、彼の側へ寄り、縄を切り裂いて自由を取り戻させた。

 

「ハリー、大丈夫か?」

 

 呼び寄せた杖を持ち主に手渡しつつ、警戒心を揺るまさないで安否確認した。

 

「う、うん………大丈夫………」

 

 本当は身体が倦怠感に見舞われてふらふらするが、それは彼女も同じだと、弱音を吐かぬよう気持ちを奮い立たせ、コクリと首を縦に振ってみせる。

 

「そうか。さて、と………2年前の秘密の部屋でのバトル以来だな、トム・リドル―――いや、ヴォルデモート」

 

 名を呼ぶことすら恐れられている闇の帝王へ一切の恐怖を感じない覇気を表面でも十分に発揮しながら、2年ぶりの対峙だと、フィールは杖を構える。

 

「ああ、そうだな。………秘密の部屋ではお前に逆転勝ちされてしまったが、今回はそうはいかない」

 

 紅い双眸は、蒼い両眼を鋭く射抜いた。

 対し、蒼の眼光は紅の瞳を反射させた。

 

「今日こそ此処で殺してやろう、フィール・ベルンカステルよ」

 

 フィールの姓を聞いた死喰い人達はざわざわとどよめく。が、先程よりもずっと敵意と殺意を瞳に宿し、彼女を見つめた。

 

「なに、心配するでない。お前が死んだ先には俺様の手によって殺した女が待っているだろう」

「お前が何を言っているのか、私にはさっぱりわからないな」

 

 フィールはハッと鼻で笑った。

 

「………ハリー、彼処に優勝杯があるのは見えてるだろ? アレに触れれば、私達はホグワーツに戻れるはずだ。だから、ここは撤退することを第一に、な」

「………わかった」

 

 二人はヴォルデモート軍には気付かれないようこの場から逃走することを頷き合う。二人の視界の隅には優勝杯もとい移動キーが蒼銀色の輝きを暗闇の中でも放っていた。

 

「まあ………そう簡単に脱出は出来そうにないけどな」

 

 視線だけを動かし、現在の戦況を見渡す。

 目の前には闇の帝王、その足元には大蛇。

 包囲するように整列する死喰い人数十人。

 彼らは全員手練れの魔法使いだ。一瞬の気の緩みが命取りになること間違い無し。

 しかも、今二人が立っている場所と優勝杯までの距離は大分離れている。

 

「………仕方ない。こうなったら、意地でも強行突破するしかないな」

 

 フィールは無謀かつ最良の手段を呟く。

 ハリーは一瞬息を呑んだが―――どのみちそれしかこの場を切り抜けることは不可能だと考え直し、小さく頷いてその方法に乗っかかる。

 

「ところでだ、ヴォルデモート。お前に訊きたいことがあるんだが」

「ほう、一体何だ?」

「お前がさっき言ってた任務に就いている部下ってのは、もしかしてホグワーツに居るのか?」

 

 フィールは、先程のヴォルデモートの発言から誰が誰なのかを推定していた。

 二度と戻らないと決めたのがカルカロフ。

 闇の陣営から抜け出したのがスネイプ。

 既に仕事に当たっていたというのは―――

 

「よくわかったな。そうだ。俺様はホグワーツでの任務を部下に命じた―――バーテミウス・クラウチ・ジュニアにな」

 

 なんとヴォルデモート自らが肯定し、ご丁寧にもフルネームで部下の正体を教えてくれた。

 ハリーは信じられないという面持ちになる。

 

「え、で、でも………クラウチさんの息子は死んだはずじゃ………」

「恐らく、何らかの経緯を辿ってアズカバンから脱獄したんだ。………そしてクラウチJr.は仕事に当たったんだろ? マッド・アイ・ムーディの姿に化けて」

 

 未成年魔法使いのフィールが成人魔法使いを押さえ付けて三大魔法学校対抗試合に出場出来たのは、他でもない、不意を突いて彼女の実力試しをしたムーディだ。

 

「………そこまで気付いてたとはな。流石はエルシーの孫だ。あの女に似て頭の回転が早い。いつから気付いていた?」

「………言ってしまえば、『許されざる呪文』を披露した最初の授業からだ。あの空気を吐くように、自然的な流れで闇の魔術を行使する姿が、どうしても元・闇祓いの人間の動きではないと思った」

 

 そして、暗闇の攻防を繰り広げたあの時。

 不意打ちしてくる存在の攻撃の仕方が、自分に奇襲したムーディのそれとそっくりだった。

 

「そ、そんな………あの人が………?」

「落ち着けハリー。ホグワーツに居るムーディが偽者なだけで、本物は何処かに監禁されて生きている。………と思うんだけどな。最悪、殺されてる可能性もある」

「それについては安心しろ。ちゃんと本物のマッド・アイ・ムーディは生きている」

 

 ヴォルデモートはそう言った。

 ………信用度で言えば0に近いが、今はその言葉が真実であると祈るしかない。

 

「それはそうと、いいのか? お前は私の質問に答えた挙げ句、自分から秘密をバラしたんだ。私達がホグワーツに生還すれば………どうなるかわかってるよな?」

「お前の言っていることは理解し難いな」

 

 今度はヴォルデモートが鼻で笑った。

 

「俺様がクラウチJr.にハリー・ポッターだけでなく、フィール・ベルンカステルを選手にするよう仕向けて此処に連れて来るのを命じた理由がまだわからぬのか?」

 

 ヴォルデモートはゆっくり杖を上げる。

 

「もし、ホグワーツの選手がお前でなはい他の誰かとハリー・ポッターであり、この第三の課題で他のヤツらが脱落した中………ハリー・ポッターだけが行方不明であるというアクシデントが発生すれば、ムーディやカルカロフに対し半信半疑だったであろうお前がダンブルドアよりも真っ先に看破すると考えられる。そのような事態は避けるべきだと考えるのは至極当然だ」

「………つまり―――」

「此処にお前も連れてきて、これから先、俺様や闇の陣営にとって邪魔者の一人になるだろうフィール・ベルンカステルをハリー・ポッターと同じくしてこの手で始末するためだ。………だが一度だけ、お前にチャンスを与えてやろう」

 

 ヴォルデモートは、フィールへ問い掛けた。

 

「俺様の腹心になる気はないか?」

 

 ヴォルデモートからの死喰い人勧誘に、フィールやハリーだけでなく、ルシウス達死喰い人もビックリ仰天した。

 ついさっきまで始末するとか言ってたヤツが、その抹殺対象の人物へ仲間入りを呼び掛けたのだから、驚くのも無理はない。

 

「わ、我が君、何を仰って―――」

「黙れルシウス。お前は俺様を助けに来なかったどころか、一昨年は随分と失態の連続ではなかったか。そのことを忘れた訳ではあるまい?」

 

 ヴォルデモートに冷めた眼差しと冷たい声音でそう言われたルシウスは、ギクッとする。

 一昨年の失態。

 それは―――分霊箱の一つ『トム・リドルの日記』を軽々しくジニー・ウィーズリーの私物に紛れ込ませて闇の帝王の復活を図ろうとしたが最終的には失敗したことだ。挙げ句の果てに、ヴォルデモートの生命活動を維持するためのアイテムの一つを完全に破壊されてしまい、使い物にならなくなった。

 

「それにだ、ルシウス。お前にはまとめ役もリーダーも務まらない。否、お前だけでない。他の死喰い人もだ。こやつらは俺様に絶対の忠誠心を払いながらも、結局は自らの保身を念頭に思考し行動する。そんな思考回路の持ち主に、まとめ役など任せてはおけぬ」

 

 グッサリと痛い所を突かれ、ヴォルデモートに視線を向けられれば、恐怖で全身を震わせた。

 

「こういうことだ。理解しただろう?」

「………お前の言いたいことはわかったけど、私の返事なんて聞くまでもないだろ?」

「では、その返事を聞こうではないか?」

「NOだ。お前らの陣営に加入して恐怖政治の開幕の手伝いをする気なんて殊更ない」

 

 誰が好き好んで、絶望と差別が支配する魔法界で生きたいと思うだろうか。いや、彼らは高貴な血筋と純血思想を第一にする性格の魔法使いが集う集団。

 それが死喰い人という闇の陣営だ。

 そしてソイツらの絶対王者がヴォルデモートという闇の帝王。

 彼らは躊躇うことなくマグルや混血の者達を排除するだろう。それが自分達で自分達を破滅に導いているとは知らないで。

 

「それに………ヴォルデモート、お前は誰に向かってそんなふざけたことを抜かせた? この私が誰なのか、まだわからないのか?」

 

 左肩を押さえていた右手が血で真っ赤になり、杖にも血液が滴り落ちている。

 その杖を強く握り締めたフィールは、まさに眼光炯々という言葉がピッタリの鋭い双眸でヴォルデモートを見据えた。

 

 

 

「私はお前に屈することなく真っ先に歯向かってみせた、エルシー・ベルンカステルの孫だ!」

 

 

 

 その叫びは、勇気ある勇者の咆哮だった。

 彼女の力強い宣言は、弱気になりそうだったハリーの心に大きく響き渡った。

 そしてそれは、交渉決裂の宣告でもある。

 フィールが杖先を前に構える。

 ヴォルデモートが杖を上げる。

 

「「アバダ・ケダブラ(息絶えよ)!」」

 

 二人の杖先から緑色の閃光が迸り、中間地点でぶつかり合った。火花を散らし、ギリギリと押し合う力比べは両者一歩も譲らずだった。

 フィールは血まみれた左手で右腕を添え、しばらくしてから、横に薙いだ。その方向はただ突っ立って眺めていたルシウス達が居る場所。

 2つの閃光が絡み合って流れ弾となり、慌てて自分達の方へまたまた飛んできたのにワンテンポ遅れて反応した彼らは『姿くらまし』をして回避する。

 それがフィールの狙いだった。

 

「ハリー、走れ!」

「! う、うん!」

 

 ハリーは力を完全に取り戻したヴォルデモートと互角に渡り合った友人に一驚していたが、すぐにこれが逃げるための時間稼ぎだと瞬時に理解すると、フィールと共に全速力で走り出した。

 

「くそっ、ヤツらを逃がすものか!」

 

 ヴォルデモートは獲物を縄張りに捕獲した以上なんとしてでも逃しはしないと、再び当たったら最期の『死の呪文』を背を向けて走る二人へ撃ちまくる。

 ハリーとフィールは味方が誰も居ない此処で殺すために連れてこさせたのだ。

 今此処でどちらか一人でも逃してしまえば、あちら側に居るムーディが偽者だとダンブルドアに告げられてしまう。

 自身が先程二人に偽者ムーディの秘密を正確にバラしてしまったのを激しく後悔しながら、そうはさせじと杖を振るい、緑のスパークはハリーの背中を捉えた。

 

「………ッ!」

 

 闇の魔術を感じ取ったフィールは並走するハリーに飛び付き、彼は難を逃れたが、死の呪いが彼女を掠り、致命的ダメージを与えられた。再びおびただしい量の血が噴き出し、ハリーはフィールの返り血を浴びる。

 

「フィール!」

「ぅ………ぁぁ………」

 

 フィールは全身を駆け抜ける激痛に呻く。

 彼女が着ているロングTシャツは血の色に染まり、まるで真っ赤な薔薇が咲き誇るかのようにじわじわと広がっていく。

 ハリーは傷口を押さえ、これ以上の出血を阻止しようとするが、そんな暇をヴォルデモートは与えてくれなかった。

 

「そこまでだ」

 

 ヴォルデモートは勝ち誇った顔で徐々に近付いてきた。死喰い人達も大笑いしている。

 フィールを無力化させたことで勝機が大幅に上がったのだ。

 それに、元々彼女は大量の血を失っていた。

 そんな時に更に血を沢山失えば………そう長くは持たないだろう。

 ほっといても、フィール・ベルンカステルはその内大量出血で死ぬ。ならば、先にハリー・ポッターを殺すのが妥当だ。

 ………そして、ヴォルデモートはまたもや不正解の選択肢を選んだ。

 そのままフィールを殺せば、友人を失ったショックで頭が真っ白になったハリーを容易く殺せたのに、ヴォルデモートは自らそのチャンスを蔑ろにしてしまったのも同然だ。

 

「ハリー、決闘のやり方は学んでいるな? 格式ある儀式の詳細には従わねばならぬ。さあ、お辞儀をするのだ。死にお辞儀を―――」

「僕はやらないぞ! ヴォルデモート!」

 

 ハリーはあらんかぎりの声で立ち上がり、フィールを護るよう前に一歩踏み出す。

 

「お前の言うことなど聞くか! 父さんはお前を前にしてでも屈しなかった! 僕は父さんのように堂々と立ち向かう! 僕はお前を一度倒してみせた母さんの息子だ! そして今度は、僕がお前を倒す!」

 

 ハリーの雄叫びは墓場の隅々まで響かせた。

 父親譲りの顔と母親譲りの瞳には、決して敵にはひれ伏さないという強い心が、言葉の通りに具現化されていた。

 

エクスペリアームス(武器よ去れ)!」

アバダ・ケダブラ(息絶えよ)!」

 

 今度はハリーがヴォルデモートが放つ『死の呪文』に『武装解除呪文』で対抗する。だが、これはハッキリ言って勝ち目などない無意味な抵抗も同然だと言える。確かにハリーは一般生徒よりも防衛術の才能や気質は高い。

 しかし、当然ながらまだまだ弱い4年生のハリーが学年規格外の強さを兼ね備えたフィールみたいに、強者教師と互角に渡り合える技量は持ち合わせてない。

 

 でも、ハリーはそれをわかっている。

 わかっているからこその、勇敢とも馬鹿とも捉えられる、死を目前にして示した勇気だった。

 ヴォルデモートは「手を出すな!」と死喰い人に向かって叫ぶ。

 彼らはフィールよりも明らかに弱いはずのハリーが闇の帝王が撃つ『死の呪文』を『武装解除呪文』で対抗したのに呆気に取られ、気がそちらだけに向く。

 

 故に、彼らは気付かなかった。

 ハリーの勇ましい叫び声により、闇の底へと沈みそうになっていた意識が覚醒した少女が立ち上がったのを。

 そして、ボケッとしている自分達に向かって、『失神呪文』を連発してきたのも。

 

「ッ!?」

 

 突如こちらまで飛んできた数発の紅い光に硬直化した数人の死喰い人の胸に直撃し、偶然逃れられた死喰い人は眼を剥いた。

 事態が急変したのは、それだけじゃない。

 ヴォルデモートとハリー。

 死の呪文と武装解除呪文。

 鬩ぎ合っていた2つの閃光に代わって金色の光が両者の杖を結んでいた。金の光は杖を結びながら細い糸を放出して囲いを形状し、やがて二人を覆う半球状のドームが出来上がった。

 

 ハリーとヴォルデモートの杖は同じ不死鳥の尾羽を芯にした兄弟杖。

 その二人が2つの杖を無理に戦わせることによって本来ならば決して有り得ない、稀な現象が起きるのだ。

 それこそが『直前呪文』による呪文逆行、兄弟杖同士のみで起こる杖の誤作動だ。

 ヴォルデモートがその杖で使用してきた『死の呪文』が全て『逆再生』され、殺したはずの人間達がゴーストとなって姿を現した。

 

「俺を殺しやがった。アイツが………やっつけろ、坊や」

 

 最初に出てきたのは夢で見たあの年老いた老人だった。老人は自分を殺したヴォルデモートに怒りを滲ませている。

 

「離すんじゃないよ、絶対! アイツにやられるんじゃないよ。ハリー、杖を離すんじゃないよ!」

 

 次に出てきたのは魔法省の役人、バーサ・ジョーキンズだ。バーサはハリーには激励の言葉を掛け、逆にヴォルデモートに対しては罵っていた。

 

「お父さんが来ますよ………」

 

 そして―――この夜、ハリーが他の誰よりも強く心に思っていた母親のリリー・ポッターが現れ、静かに言った。

 

「お父さんのためにも頑張るのよ。大丈夫、頑張って」

 

 父親のジェームズ・ポッターがやって来た。

 ジェームズは、自分と生き写しの息子に話し掛ける。

 

「繋がりが切れると私達はほんの少しの間しか留まっていられない。それでもお前達のために時間を稼いであげよう。あの娘と共に、移動キーの所まで行きなさい。それがお前達をホグワーツに連れて帰ってくれる。わかったね?」

「―――はい」

 

 喘ぎながらハリーが答えると、フィールとそっくりな容姿をした女性の影が飛び出してきた。

 この人こそ、ヴォルデモートに真っ先に歯向かってみせたという女性―――エルシー・ベルンカステルだ。

 

「あの男……いつまで経っても変わらないわね。ハリー君、あのナルシスト野郎に目にも見せてやりなさい!」

 

 エルシーがハリーを鼓舞した瞬間、最後のゴーストが地上に降り立った。ライアンとそっくりな男性―――エルシーより前にヴォルデモートに殺された彼女の夫、オスカー・ベルンカステルだ。

 

「俺達でアイツを食い止める。だから、絶対に諦めるなよ」

「はい」

「それと………息子や娘達に伝えてくれ。死んでもお前達のことを愛していると。そして………どうかフィールを―――俺達の孫を助けてくれ」

「わかりました」

 

 ハリーは大きく頷き、殺戮の犠牲者達に周りを徘徊され、恐怖の色の顔をしたヴォルデモートを睨み付ける。

 

「さあ、やりなさい」

 

 ジェームズが言った。

 

「走る準備をして………さあ、今だ!」

「行くぞ!」

 

 ゴースト達に励まされたハリーは、ありったけの力で杖を上に振り上げた。

 その瞬間、金色のドームは一気に弾け飛び、その衝撃にフィールを狙っていた死喰い人数十人が吹き飛ばされた。何人かは墓石に激突して気を失っている。

 ヴォルデモートへゴースト六人が一斉に飛び掛かり、纏わりついた。ヴォルデモートは振り払おうともがき、その間にも、ハリーとフィールは一つのことに動いていた。

 

「ハリー!」

「わかってる!」

 

 ハリーは全速力で走り、いち早く優勝杯周辺に辿り着いたフィールは背後から迫る数多の呪文をスライディングして避け、頭上を飛び越したのを確認すると立ち上がらずに伏せた状態のまま振り返り、彼を追い掛ける死喰い人達を次々と『失神呪文』で撃破する。

 脇目も振らずに疾走するハリーの背後にナギニが襲い掛かるが、

 

セクタムセンプラ(切り裂け)! プロテゴ(護れ)!」

 

 『斬撃呪文』と『盾の呪文』を続け様に唱えたフィールにより、ナギニは血を噴き出しながら吹き飛び、半透明の防壁が残った死喰い人が撃つ魔法全てを弾き飛ばした。

 

アクシオ(優勝杯よ、来い)!」

 

 フィールはハリーへフリーハンドの左手を伸ばしながら『呼び寄せ呪文』を唱え、優勝杯もとい移動キーが物凄い速さで此方まで飛んで来る。

 ハリーはその場から飛び出し、互いに伸ばした手をしっかりと掴みながら、優勝杯の取っ手を同時に掴む。

 その瞬間―――二人は墓場から消え去った。

 

♦️

 

 ハリーは身体が地面に叩き付けられるのを感じた。迷路のスタート地点であるスタンドのど真ん中の芝生に顔を押し付けられ、草いきれが鼻孔を満たす。

 移動キーに運ばれている間、ギュッと強く眼を閉じて何も考えなかったハリーは、不意に片手から感じる生暖かい感触にハッと重い瞼を開けた。

 眼に飛び込んできたのは、ぐったりと地面で横たわるフィールの苦痛に歪んだ顔。

 鉄の匂いが彼女から漂い、霧が掛かったみたいな視野の中で彼女の頬が、服が、紅く濡れ染まっているのを眼に焼き付けられた。

 

「フィール………!」

 

 疲労とショックで動かせなかった身体が嘘のように動き、ハリーは無我夢中で起き上がると、フィールを抱き締めた。抱き締める腕の服の生地が彼女のボロボロになった服から滲む血で紅く染みを作る。

 まさに流血淋璃と言う言葉が相応しいフィールの左肩からは、今も尚真っ赤な液体が傷口から溢れ、抱き締めるハリーの右肩にもたれ掛かりながら、指先までも紅い血で濡らした。

 

「ハリー! ハリー!」

 

 ハリーは声を掛けられた方向へ顔を上げた。

 見上げる夜空に星が瞬き、ダンブルドアが屈んでハリーを覗き込んでいる。大勢の人影が周りを取り囲み、だんだん近付いてきた。

 

「先生、あの人が戻ってきました―――ヴォルデモートが」

「何事かね? 何が起こったのかね?」

 

 コーネリウス・ファッジが愕然として蒼白した顔で現れた。

 

「なんたることだ―――ダンブルドア、ベルンカステルが血まみれだぞ!」

 

 同じ言葉が繰り返された。

 周りに集まってきた人々の影が息を呑み、自分の周りに同じ言葉を伝えた。

 

「フィール!」

「フィールちゃん!」

 

 人混みを掻き分け、エミリーやライリーと言った保護者組が眼を剥きながら駆け寄ってきた。

 

「一体何があったの!?」

 

 エミリーはハリーの顔とフィールの身体を見て激しく詰め寄る。ハリーはフィールの返り血を少なからず浴びており、それだけでもかなりの量の血が失われたと察するには十分だった。

 

「早くフィールを助けてください! じゃないとフィールが………!」

「わかっているわ!」

 

 プロの癒者のライリーは杖を抜き出し、大量出血していた傷口を瞬く間に塞ぎ、止血した。しかし、顔色は優れない。それどころか、真っ白になっている。ライリーはポケットから魔法薬を取り出し、ハリーの代わりにフィールを抱き抱えると彼女に飲み込ませた。

 

「これでひとまずは大丈夫よ。後は血を作る食べ物を口にして数日間安静にすれば問題無いわ」

 

 ライリーは返り血を浴びてたハリーを『払拭呪文』で汚れを取る。その時、彼の右肘の内側の袖が破けているのを見て、

 

「右腕を出しなさい」

 

 と、ハリーに言った。

 ハリーは大人しく差し出す。

 ライリーはハリーの患部を治療すると、彼に問い掛けた。

 

「それで、一体何があったの?」

「戻ってきたんです………ヴォルデモートが」

 

 その言葉に、ライリーは眼を丸くする。

 周りの人達も「え?」と眼をパチパチした。

 

「ヴォルデモート卿が?」

「はい」

「復活したの?」

「はい」

「………どうやら、本当だったみたいね」

 

 ライリーはハリーの眼をしっかりと見た。

 

「実はね、貴方達が迷路から居なくなっているって発覚した後、イゴール・カルカロフの様子がおかしかったのよ。それで、夫のイーサンが彼の左腕の内側を確認してみたら―――」

「闇の印が黒く変色しかかっていて、触れてみるとかなり熱かった。俺はそれを闇の帝王復活の寸前だと推測し、此処から離れた場所でアイツにしつこく問い詰めてみたら―――」

 

 イーサンが片膝をついて、言った。

 

「アイツは白状したよ。『闇の帝王は直に復活する! 私はいずれ多くの仲間から制裁を受けてしまう! だから早く逃がさせろ!』ってな」

 

 イーサンは一度妻の腕の中で眼を閉じている親友の忘れ形見を見、すぐにハリーと目線を合わせた。

 

「ヴォルデモートと戦ったんだな?」

「はい………他にも沢山の死喰い人と―――」

 

 と、そこまで言ったハリーは、ヴォルデモートがバラした秘密を急速に思い出し、イーサンとライアンへ訴えた。

 

「イーサン、ライアンさん、ムーディ先生を追ってください!」

「え………?」

「どういうことだい?」

「ムーディ先生は偽者です! 正体はムーディ先生に化けたクラウチさんの息子です!」

 

 掠れた声でハリーは必死に叫んだ。

 イーサンとライアンは顔を見合わせる。

 競技場を見渡してみると、サッと何処かへ逃げるように蠢く人影を捉えた。

 

「アイツか!」

「逃がすものか!」

 

 闇祓い勤務の二人は迅速に立ち上がると、謎の人影を追ってクィディッチ競技場を後にした。

 イーサンとライアンがムーディを追跡調査しに向かったため、ハリーとフィールはライリー達に任せ、他の教職員に事態を上手く飲み込めていない観衆達を託し、ダンブルドアはマクゴナガルとスネイプにそれぞれ指示を出すと、全速力で二人の後を追い掛けた。

 

♦️

 

 学年末パーティーまでの間、なにかとハリーとフィールは憂鬱に感じる時期で、二人で一緒に居る時間が多かった。

 

 あの夜―――ハリーの言葉を信じ、ムーディを追ったイーサンとライアンはムーディの部屋で彼を発見した。二人掛かりで暴れるムーディを取り抑え、ダンブルドアの指示で厨房からウィンキーという屋敷しもべ妖精を連れてきて『真実薬』を持ってきたスネイプから薬を受け取ると、ダンブルドアは早速ムーディの口に3滴ほど流し込み、全てを自白させた。

 

 アズカバンからの脱獄方法。今までどうやって隠れてきたか。三大魔法学校対抗試合に関する情報をどう得たのか。クィディッチ・ワールドカップ決勝戦の一連の動き。ヴォルデモートによって監禁から解放されたこと。ムーディに成り代わって暗躍したこと。父親を殺害しようとしたこと。

 そして………迷路に運んだ優勝杯を移動キーに変えて予定通りハリーとフィールを闇の帝王復活の場へ送り、計画が成功したこと。

 白状し終えた後、ポリジュース薬の効果が切れてムーディの姿に偽装していた人物の正体が明白になった。

 

 バーテミウス・クラウチ・ジュニア。

 ハリーが叫んでた通り、ムーディに化けていた者の素性はクラウチの息子だった。机に置いてあった携帯用酒瓶の中身を魔法薬学教授のスネイプに確認して貰うと、やはり中身はポリジュース薬だった。

 ちなみに、本物のムーディは部屋の隅に置いていたムーディの私物のトランクの中に監禁されていた。これでヴォルデモートが言ってた言葉は真実だったと判明した。

 

 その後、ダンブルドアはマクゴナガルを監視役として部屋に残るよう言い渡し、スネイプにマダム・ポンフリーを連れて本物のムーディを医務室に搬送するよう指示したら、彼は休憩しているハリーとフィールへ詳しい話を聞こうと医務室に向かった。

 医務室に着くと、気を失っていたフィールは目を覚ましていて、意識も正常だった。が、彼女の顔色はまだまだ悪く、ハリーも疲労が顔に滲んでいた。

 それでも二人は、墓場での一部始終の出来事を話した。皆は黙ってそれを聞いた。

 最後に、フィールが証拠となる一戦の記憶を取り出し、クリミアの一族が代々受け継いできたメモリアル家の能力を利用して、ダンブルドア達に見せた。そこには間違いないなく石鍋から復活したヴォルデモートの姿が映っており、皆は顔を青ざめた。もう一人の証人としてハリーはあの時と全く同じ出来事の光景を見て、彼は大きく頷いて事実を肯定した。

 

 そしてその夜に、大変なことが発生した。

 塔に監禁させていたクラウチJr.が、ホグワーツから逃亡したのだ。彼はファッジが連れてきた吸魂鬼とマクゴナガルを隠し持っていた杖で退け、行方を眩ませた。マクゴナガルとスネイプが追跡したものの、無駄で終わった。

 しかも、それだけではない。

 ファッジが連れてきた吸魂鬼によって、クラウチJr.と共に監禁させていたカルカロフが『吸魂鬼の接吻』で魂を吸い取られ、死よりも酷い姿へと変えられてしまったのだ。

 

 事実を証明するための代わりとして、フィールから一戦の記憶を受け取り、ダンブルドアは校長室にある『憂いの篩』でファッジに見せたのだが彼は頑なに信用せず、「狂っている」「13年間築き上げてきたものを全て覆すような混乱を引き起こそうという所存だ」とダンブルドアやハリー、フィールへ敵意を剥き出しにした。

 まあ、ファッジのみならず、大半の人達がヴォルデモートが復活したというのを信じてくれなかったので、なにもファッジだけが恐怖心で我を忘れている訳ではないのだが………。

 

 それから数日間が経過し、フィールとクリミアはダンブルドアに校長室まで呼ばれた。

 呼ばれた理由に、二人は驚いた。

 それは、かつてダンブルドアがヴォルデモートに対抗するために結成した組織『不死鳥の騎士団』を再結成させるとのことで、二人にもチームに加入して貰いたいとのことだった。

 何故? と訊くと、ヴォルデモートが特に狙っている者を手元に置いていた方が護りやすいとのことらしい。勿論、フィールの叔父叔母からの了承を得ているとのことだ。

 クリミアは、何故自分も? と尋ねると、フィールが入れば自分も入ると言うと予想したのと闇の魔術に抗う素質があるからと答えた。

 それを聞き、クリミアは「フィールやライアン叔父さんが加入するなら、私も勿論加入します」とキッパリ言った。

 結果、フィールとクリミアは『不死鳥の騎士団』の新たなメンバーの一員となった。チームにはライアン達の他にベイカー夫妻もいて、彼らがまだ学生のフィールと成人魔法使いになって浅はかのクリミアを見守るそうだ。

 二人も、知人がいるのは心強いと、強張っていた精神が幾分軽くなった。

 

 対抗試合の優勝者はホグワーツ選手二人の結果で終わり、今年もまた、1年の終わりがやって来た。学年末パーティーで授賞式が行われ、賞金のことで少し揉めた。

 ハリーが、フレッドとジョージの二人がバグマンとのギャンブルで悲惨な目に遭って全財産を失った彼らに譲りたいとフィールに頼むと、彼女は快くOKした。

 これから先に必要なのは笑顔だというハリーの言葉は正しいと、フィールは「是非とも素晴らしいアイテム製作しろよ」とウィーズリーツインズに期待とエールを送り、彼女を毛嫌いしていた二人は何度も感謝の言葉と共に謝罪の言葉も返した。

 授賞式が終わると改めてヴォルデモート復活のことについてダンブルドアが告げることでハリーとフィールの名前も上げられ、二人への注目度が一気に上がった。

 最後に、これまで以上に皆が力を合わせて結束することを呼び掛け、先行く未来が困難な時代になろうとも、進む道を間違えないで欲しい、傍には仲間が居ると、強く言い聞かせるようにダンブルドアは語った。

 

♦️

 

 ―――ハリーを騎士団の拠点で匿うことにするが、彼を含めて他の学生の者は騎士団の活動には参加させないので、何を訊かれても秘密にするように。

 

 混沌に満ちたホグワーツ城からベルンカステル城に帰宅したフィールとクリミアは、つい先程ダンブルドアの守護霊の伝言で釘を刺すように言われ、それに守護霊で返事を返した二人は深く息をつく。

 夏休み中、落ち着いた頃を見計らって二人も拠点に匿うとの予定で、それに向けて準備もしなければなさそうだ。

 

「フィール、来年から私はホグワーツにいないわ。でも、頑張ってちょうだい」

「ああ。クリミアもライリーさんの指導の元、癒者の卵として頑張って」

 

 今年―――クリミア、ソフィア、アリアの年上組はホグワーツを卒業した。それぞれ、首席、次席、三席という好成績で幕を閉じ、各自の進路で努力するそうだ。クリミアは癒者を目指すので、フィールは彼女を応援した。

 

「そういえば、クリミア。一つ気になってたんだけどさ。フラー(あの女)とは結局どうしたんだ?」

 

 その質問に、クリミアは微妙な顔になる。

 今年ボーバトン魔法アカデミーを卒業した絶世の美女―――フラー・デラクールは、フィールの従兄のルークに淡い恋心を抱いていた。

 そのためか、ダンスパーティーでルークのパートナーとなったクリミアに嫉妬し、いつか美女と美女が美男を美男を巡って修羅場になりそうな予感を感じさせる不穏な雰囲気を漂わせていたのだが………三大魔法学校対抗試合が終了し2校がそれぞれの母国に帰国した今では、その行方がわからない。

 

「どうした、ねえ………なんて言えばいいのかしら。とりあえずは丸く収まったって感じ? ね。だけど、最後の最後までフラーは威圧的に接してきたわ。別れの際も、高飛車な言動は初対面の時と変わらなかったし」

「ふーん………そうなんだ」

「………フラーがルークのことを本気で好きだったのは、本人に直接確かめなくても、滲み出る圧迫感や私を睨む眼差しで感じたわ。…………だけど…………それ以上に―――」

「―――おい、それ以上言うなよ」

 

 どこか震えた声になりつつ、なんとか言葉を紡ごうとしたクリミアの口を、フィールが右手で押さえて遮る。

 

「口にしたら、また感情が溢れ出すだろ。今は一旦忘れろ」

「………ッ」

「前に言っただろ。私やシレンにとって、ルークは『兄』と言う存在だけど、クリミアにとっては『最高の男』なんだろ? だったら、それでいいだろうが。………クリミアは私の家族であり大切な姉だ。その姉が不幸せだと、見てる私も不幸せになんだ」

 

 口元から手を離し、フィールはクリミアの両肩に手を置いて、コツン、と自分の額を彼女のそれに合わせる。

 

「だから幸せになれ。自分の気持ちに嘘をつこうとするな。他人が何を言おうが文句を言おうが、そんなものに屈したら、それは本物の愛じゃないぞ。戦場に放り投げられたら、剣を翳げ誇りを胸に、突き進んで勝ち上がってこい。そして胸張って堂々と、高笑いしながら勝利の旗を振って、敵にも観衆にも自分の雄姿をその眼に焼き付けさせてやれ」

 

 随分遠回りな言い方をしてきたが、その言葉を解釈すれば、フィールはフィールなりに励ましてくれているのがわかる。

 妹の不器用な優しさに、思わずクリミアは涙ぐんだ。

 

「そうね………そうだったわね………。ありがとう、フィール。貴女のおかけで、全てが吹っ切れたわ」

「………別に。ただ私は、クリミアの暗く霞んだ顔を見たくないだけだ」

 

 プイッと顔を逸らし、ツンとした態度になる。

 クリミアは笑みを溢し、ぷにぷに、とフィールの柔らかい頬を突っついた。

 

 ………なんて、こんなやり取りをしていられるのも、今の内だけなんだろうと、フィールもクリミアも口には出さないで、同じことを心の中で思っていた。

 これから先の魔法界は、とても荒れるだろう。

 果たして、何人の人が恐怖に打ち勝とうとするだろうか。

 味方と敵の区別がつかなくなるほどの………目先のことだけに囚われて大切なことを忘れるほどの酷い状況にはならないで欲しい。

 その願いは裏切られるかもしれないとどこか確信めいたものを持ちつつも、今は祈る他ない。

 ソファーに座り直したフィールとクリミアはグラスを手に持ち、互いに軽く掲げると、一気に飲み干した。

 

 

 

 ―――平穏の日々にサヨナラを

 

 

 




【没シーン:楽しいBI☆N☆GO】

~墓場でのハリフィーとヴォルさん集団~

???「オイコラ! お前達!」
フィール「!! こ、この声は………」
ハリー「ま、まさか―――」
通りすがりのベジータ「もう余興はお仕舞いだ!」
観衆①「「「「ベ、ベジータ!?」」」」
ベジータ「さあ~! 楽しいビンゴ大会の始まり始まり~!」

(♪ビンゴダンスのサルサミュージック)

ベジータ「BI☆N☆GO×3!(*^▽^)/★*☆♪」
フィール「………( ; ゚Д゚)」
ハリー「………Σ( ゚Д゚)」
ヴォルさん「………( 。゚Д゚。)」
デスイーター「………( ゚ε゚;)」
通りすがりのクリリン「どうしたんだ? ベジータまで?(;´゚д゚`)」
ベジータ「楽しいBI☆N☆GO! ハッ!(ローリングベジータ)」
闇の陣営「「「「………Σ(;゚∀゚)ノ」」」」
ハリフィー「「………(´゚ω゚`)」」
ベジータ「地球は楽しい所だよ♪ ご飯も美味しい♪ 楽しいBI☆N☆GO×2! ヘイッ! ……ハハッ」
ルシウス「ちょっと引きましたねΣ(・∀・|||)」
ヴォルさん「ああ、アイツが歌も踊りもあんなに下手だとはΣ(;゚∀゚)ノ」

~ベジータのビンゴダンスにより逃げられた後~

エミリー「一体何があったの!?」
ハリフィー「「ベジータが乱入してきた」」
観衆②「「「「はあΣ( ̄ロ ̄lll)?」」」」

【没シーン:岩盤ならぬ墓盤】

~↑のTake2~

ヴォルさん「格式ある儀式は守らねばならぬ。お辞儀をするのだ、ポッター」
ハリー「(゚Д゚≡゚Д゚)゙?」
ヴォルさん「お辞儀をするno………」

(通りすがりの誰かが乱入)

ヴォルさん「ふおぉぉッ!?」

 キーン! ドカン!
(ヴォルデモート、何者かのラリアットを受け、墓盤に激突)

ヴォルさん「」♪デデーン
ハリー「!!ヽ(゚д゚ヽ)(ノ゚д゚)ノ!!」
フィール「邪魔者は始末してきたΣb( `・ω・´)グッ」
ハリー「え? あれフィールだったの?」
フィール「違うよ? 私じゃないよ?」
ハリー「じゃあ今のは誰だったの!?」
???「ビ(B)ックリーです………Σ(・ω・ノ)ノ」
ハリー「いや誰だよ!!」

【没シーン:オーバーキル】

~偽ムーディの正体発覚した一室~

クラウチJr.「くそっ………ここまでか………」
ライアン「油断も隙もあったもんじゃないな。よしイーサン、早くコイツを………」
クラウチJr.「ところでライアン」
ライアン「なんだ?」
クラウチJr.「お前の姪っ子、結構イイ身体してるよna………」
ライアン「バカ!アホ!ボケ!マヌケ!死ね!」
クラウチJr.「イ゛ェアアアアアアアアア!」チーン
エミリー「兄さん、オーバーキルは止めなさい」
ライアン「何言ってんだ、コイツはとんだド変態野郎だぞ!これくらい受けて当然だ!」
エミリー「確かにそうだけど………そこまでしなくてもよくない?」
クラウチJr.「おいライアン!この俺に向かってド変態とはなんだこの野郎!前に『服従の呪文』に抗えるかのテストでアイツに『制服を脱げ』って命令したくらい別にいいじゃna………」
エミリー「前言撤回コイツはとんだド変態野郎だったわ。ステューピファイレダクトコンフリンゴエクスパルソフリペンドボンバーダマキシマクルーシオ………」
クラウチJr.「イ゛ェアアアアアアアアアアアアアアア!」チーン
イーサン「待て待て待て待て!エミリーの方がオーバーキルしてるじゃねえか!」
ライリー「もう止めてあげて!彼(ド変態野郎)のライフはゼロよ!」

【脱落者二人】
クラムは原作通りインペリオされてルークを襲い対処した後にクラウチJr.が仕向けたトラップの激しさと量に対処しきれずリタイア。

【デスイーター勧誘】
でも即行断って交渉決裂。

【男を見せたぞ原作主人公!】
フィールの力強い咆哮に勇気付けられたハリーが今度はフィールを護るため、ヴォルデモートに向かって勇ましい宣戦布告を見せてくれた。
全国のハリーファンの皆さん、彼の男らしい勇姿を絶対見逃すな!

【直前呪文】
セドリックの代わりにエルシーさんとオスカーさんが参戦してハリーを激励してくれました。実は二人の死亡はこの時のためだったり?

【クラウチJr.、逃げるんだよォ!】
セドリック生存ルートがある以上クラウチJr.生存ルートがあってもおかしくはない。ということはもしかしたらあの人の生存ルートも………?

【カルカロフ】
クラウチJr.の代わりにディメンター・キスされてログアウト。

【ヴォルさん復活を認めない無能大臣】
原作となんら変わらないのでカットォォォ!

【再結成する不死鳥の騎士団】
フィールを初めとするオリキャラも参戦。きっと滅茶苦茶レベルアップしたこと間違いない無し。

【姉世代三人、ホグワーツ卒業】
クリミア・メモリアルさん
ソフィア・アクロイドさん
アリア・ヴァイオレットさん

今まで本当にお疲れ様でした!
ここにて卒業したのを証します!

【前置き報告】
次回から、いよいよ5章不死鳥の騎士団編に突入します。オリキャラがかなり多い作品で彼らも騎士団メンバーなので、原作とは大分かけ離れたストーリーになります。予めご了承ください。予測としては、5章での学校生活は割りとあっさり終わって、他作品よりも少し早めに神秘部に行く流れになると思います。
あと、5章でようやくオリ主を初めとするオリキャラ達の過去が明らかとなり、これまでの謎や伏線を100%で表すなら約95%が明るみになりますのでそちらに全身全霊を傾けなければなりません。
なのでざっくり言ってしまえば、あんなガマガエル女がホグワーツ支配する話なんかを執筆してる暇も余裕もないとのことです。
私が重視するのはアクション系なので、次章ではコンバットがメインとなる可能性大。

【炎のゴブレット編終了】
#数共に本文文字数も過去最多となった4章、終えられました。本章ではフィールが原作キャラ三人との関わりが強かったですね。

原作主人公・ハリーとは選手同士。
原作ヒロイン・ハーマイオニーとは女の友情。
そしてパーフェクトガイ・セドリックとは恋愛絡みで。

オリ主に2歳年上の従兄がボーバトンにいたが故にこちらもオリキャラが代表選手になり、本章はオリジナル要素が盛りだくさんでした。ダンスパーティーのパートナー諸事情でシレンからルークに変更とは、以前後書きで書きましたが………時々、原作通りフラーにしておけばよかったかなと思ったりもします。
ただ、フラーが選手になったらなったで発生しなそうなイベント、実はあるんですよね。実際どうなるかは、執筆しないと判明しませんが。

タグにも付けてありますが、この作品はオリキャラが沢山いるが故に、所々大きく原作改変します。なので、それでもOKって方のみしか、私の作品を読み進めるのはあまりオススメ出来ませんね。
逆を言えば、そんな作品でも読んでくれてる読者様には感謝してもしきれません。本当にありがとうございます。

さて、次回からは『不死鳥の騎士団』編。
第5章へ続きます。また見てね、バイバイ。
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