とある屋上で、ある男を複数の人達が迫っていた。複数の人達の中から黒の帽子をかぶった男が前に出る。
「もう逃げられねぇぜ?おっさん」
「チィッ……!!」
帽子の男に隣にカジュアルな服を着た青年が出る。
「あなたはもう終わりです。これ以上の無駄な抵抗はやめなさい」
この帽子の男とカジュアルな服の青年は探偵だ。彼らはそれぞれの役割りをしっかりと認識し、ありとあらゆる情報を見つけ、証拠をとり、犯人を捕まえる。が、今回の犯人は逃げるのがうまく、今まで捕まえれなかった。
「私はここで終わるわけがない!貴様ら全員殺してやる!!」
犯人はそう言って懐から拳銃を取り出す。それにより緊張が辺りにうまれる。
「死ねぇ!!」
犯人は拳銃を撃つ。弾丸はカジュアルな服の男に向かっていた。誰もこれに対応することなどできなかった……
はずであった。
「っ…………」
帽子の男がカジュアルな服の男を庇い、撃たれていた。
「◇◇◇さん!?」
「このっ…野郎!!」
帽子の男は撃たれた身体に鞭を打ち、犯人を取り押さえる。犯人は庇ったことに驚き、固まっていたためなんとか捕まえることが出来た。しかし……
「◇◇◇さん!なんで……!!」
「いやぁ……悪い……今回はちょい無理かもな……」
帽子の男が撃たれた場所はちょうど胸…心臓を撃たれていた。よくこの状態で動けたものだ。
「◆◆……お前に…この帽子を託すぞ…」
「◇◇◇さん!?やめてください!あんたはこんな時になんて嘘をつくんですか……!!」
「はは……嘘だったらいいのにな……ぐふっ」
口から血が溢れ出す。心臓が撃てれているのにまだ喋れるこの男は凄い。
「じゃぁな……」
男はその命を最後まで燃やし、自分が憧れた理想の男になれたかなと思い、死んだ。
***
目が覚めると見える所全てが真っ白の世界にいた。あれ、俺撃たれて死んだはずじゃ……
「目が覚めたかのぅ」
突如前に現れる老人……ん?いやまてまてっ!!?
「あんたどっから来た!?」
「ふぉっふぉっふぉっ!その反応は嬉しいのぅ」
「いやいやいや、目の前で超常現象が起きたら誰でもこうなるからな!?」
「さて、今後のお主のことについてなんだが……」
このジジィスルーしやがった!?
「おいジジィ言うな」
「へァッ!?なんで分かった!?」
「わしは神だから心などたやすく聞けるのだ」
うs「嘘ではない」こいつ食い気味にきた!?
「さっさとお主の今後のことを話したいんだがな……」
「……悪い。パニックになっていた」
ふぅ、なんとか落ち着いたぞ。
「で、死んだはずの俺がなんでここにいる?」
「それはお主を転生させるためじゃ」
「……え?」
「なぜそうなったか、教えよう」
なぜ俺が転生出来ることになったか。
・俺の本来の人生は普通のサラリーマンになって寿命で死ぬはずであったこと
・本来死ぬはずだった命を度々救ってきたこと
・不可能を可能にしてきたこと
「それにより、お主に今までの功績として転生してもらおうとしてるのじゃ」
「……」
正直唖然だった。まさかそんなことになっていたなんて。だけど、それでも……
「俺は後悔なんてしないな。いや、するわけがない。俺は俺の心を貫き通したんだからな」
「……ふむ。今までの修羅場を駆け抜けたからか、お主は強いな。やはりお主には転生してもらいたいものだ」
「いいぜ。こんなチャンス、逃すのは勿体無いからな」
「ふぉっふぉっふぉっ、ならばよい。それと転生してもらうんだが、その際特典をあげねばならんのじゃ」
「特典?それってあれか?アニメの能力とか貰えるってことか?」
「うむ。ちなみに転生する世界は決まっておる。その世界は神、そして堕天使や天使、果てには龍までもがいる世界だ」
「おいどこのファンタジー世界だよ!?」
「だがそれらは一般の人々には知られていないがな。だが巻き込まれると厄介な所だ」
その言葉で俺はあることに気付く。
「……神、一つだけ聞く」
「なんじゃ」
「その世界でも探偵はやれるか?」
その言葉を聞いた神は驚いた顔で見てくる。その言葉には例え人間ではなくても、誰かのために動くつもりなのである。
「……お主、本気か?」
「あぁ。俺の生き方は死んでも変わらないし変える気もない。だから俺はまた探偵をやるさ」
「……ククッ、ガーハッハッハッ!!」
「なんで笑ってんだよ……」
「いや、すまんな。お主はやはり凄いなと思ってな。それでは特典を決めようではないか」
「あーそうだな。何にしようか…………あ」
何にしようか考えようとした時、あることを気付く。
「なぁ、特典ってなんでもいいのか?」
「む?あぁ、なんでもいいぞ」
「……なら決まりだ。俺に、仮面ライダーWになれるようにしてくれ」
「ほぅ……お主の原点か」
「あぁ……なれるなら、これだ。俺が初めて見た時、それが俺の運命を変えた。いや、変えてくれたんだ。俺は、あの仮面ライダーのように強くなりたい」
「よかろう。他にはないか?」
他にはか……あ!
「帽子だ!帽子をくれ!!」
「やはりお主はそれか…さて、これから転生なんじゃが、知らせておかなければならないことがある」
「なんだ?」
「実はこれから行く世界は元はどこかの世界から生まれた一つの物語なのじゃ」
「物語……?」
「うむ。そして物語には必ず主人公がいる」
主人公……まさか。
「うむ。お主は気付いたと思うが、お主はこれから生きる世界で主人公として生まれるのじゃ。お主はそれでも良いか?」
俺が主人公として生きる。それは数々の困難があるだろう…………
だからどうした?
「俺は変わらない。俺は、どこにいても探偵でいるさ。それが、俺の心だ」
「…………やはり、お主は強い。ならばその思い、しかと請け負った!」
神が腕を振るうと、俺の足元が光ってきた。
「ありがとうな。神様」
「お主の生き様、ここからしかと見届けよう。すぐに死ぬんじゃないぞ?」
「あぁ、わかってるさ」
光が首にもう来ていた。
「んじゃぁな、神様」
「あぁ」
そして俺は光に飲まれ、意識を失う。決意を胸に刻み、目が覚める時を待つ。
『これは、赤龍帝となった新たな英雄の始まりである。これを、ここに記そう』 神の日記より