復讐するは『我』にあり   作:もよぶ

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第二話

材木座は計画の為に一つのラノベを書いた

「あとはこれを八幡がいない隙に雪ノ下殿達に見せれば…」

想定される受け答えの練習を念入りに行う、挙動不審になって話を聞いてもらえない事態になったら計画が台無しになるからだ。

「奉仕部は美人ぞろいな上に雪ノ下殿は怖いから気を付けないとな、これも復讐の為だ」

戸塚に連絡をして比企谷を放課後連れ出してほしいと連絡したところ二つ返事でOKが帰ってきた

 

「これで八幡は今日奉仕部にいくことはあるまい」

にやりと一人笑みを浮かべる

「準備は万端、細工は流々後は結果を御覧じろ!さて!では死地へと赴くとするか!」

コートの裾を翻し材木座は奉仕部へ向かう

 

奉仕部部室~~~~~~

 

「ヒッキー今日はさいちゃんとデートだから奉仕部は休むって」

由比ヶ浜はつまらなそうに雪ノ下に報告する

「そう…そのうち同性愛とかに目覚めたりしないかしら、それが心配ね」

雪ノ下は少しだけ寂しそうに言う

 

「えー先輩今日来ないんですかーじゃあ私何のために来たんですかー」

最近ずっと入り浸ってる一色が不満そうに言う

「そもそもなぜあなたがいるのかしら?生徒会の仕事はどうしたのかしら?」

「それは大丈夫です、自分の分は終わらしたんでー、残りは他の人がやってますが先輩に責任とって手伝ってもらうかとー」

 

とその時扉をノックする音が聞こえる

「どうぞ」

雪ノ下がいつものように言うと扉から例の暑苦しいコートを着た巨体が現れた。

 

「比企谷くんは今日来ないのでまた出直してくれるかしら?」

いきなり出鼻をくじかれる発言、でもここで引き下がったら計画が台無しになる

「そ、そうだったのか、八幡はいないのか、それは知らなんだ」

知らないふりをして書き上げたラノベを取り出す

 

「ま、まあいなくとも依頼は依頼だ、これを読んで感想が欲しい、既にコピーを取ってある」

とコピーしたラノベを3部雪ノ下、由比ヶ浜、一色それぞれの前に置く

「え?あたしも読むの?」

由比ヶ浜は嫌そうな顔をしている

「えーなんで私もなんですかー、私これでも忙しいんですけどー」

一色も嫌そうな声で言う

「生徒会の仕事が終わって暇なのでしょう?ここにいる以上一蓮托生よあなたも奉仕部の活動に参加しなさい」

雪ノ下はここぞとばかり強引に一色を巻き込む

 

「おほん、で、ではこのラノベの説明をさせてもらおうか」

いつもはこんなことを言わないので、三人はすこし驚きながら材木座に注視する、その視線と目を合わせないよう宙を見ながら材木座は説明を続ける

「き、貴殿らはラノベを読んでいて疑問に思ったことはないだろうか?」

 

それに対し雪ノ下が答える

「まず、私が疑問なのはここには女子しかいないのに『貴殿』はおかしくなくて?あと私たちはラノベはあまり読まないからそういうのはやっぱり比企谷くんに…」

 

「い、いいや待て、我が悪かった、貴女、貴女であったな、うむ、それで、我が疑問に思ったラノベのことを簡単に説明するとだハーレムエンドについてなのだ」

 

「ハーレムエンド?」

雪ノ下が首をかしげて言う

 

「あ、それ聞いたことあります、なんか主人公の男一人に対して女の子がたくさんいてみんな俺の嫁だ!って言うやつですよね?木材先輩みたいな気持ちの悪い男子がそういうマンガ読んでたの見たことあります。正直ありえなさすぎて引きました。」

一色が声を張り上げて説明する。

「いろはちゃん、一応中二は先輩なんだから気持ち悪いってのは…」

由比ヶ浜がフォローに回るが一色はいいじゃないですかーと歯牙にもかけない様子

 

「う、うむ、まあ我のことはおいといて、大方一色殿の説明どおりだな、それでそのハーレムエンドでラノベが終わった場合その後の展開というのを想像してみたのだ」

見た目はいいのになんでこんなこというのこの女子はと若干へこみ気味になる

 

「どうなるの?」

由比ヶ浜が問いかける

「うむ、異世界、つまり現代社会と通念も常識も通じ無い舞台であればなんでもよかろうが現代社会と似通った世界でのハーレムエンドはハッピーエンドにはらなず悲劇になるのではと、そう考えたのだ」

 

「つまり男を取り合って女性たちが血みどろの争いをするということかしら?」

雪ノ下が由比ヶ浜と一色を見ながら材木座に問いかける

 

「いや、その手のラノベ主人公はとてもやさしいのだ、女子たちが争うのを好まない、あとは読んでみてくれ」

材木座はその雪ノ下の視線を逃さなかった

「ではまた明日来る、枚数は少ないからすぐにでも読めると思う」

そう材木座は言いさっさと奉仕部部室から外に出る。

 

「予想通りだったな、やはりというかあの女子どもは八幡に少なからず好意を抱いているようだ」

先ほどの雪ノ下の視線の先を思い出す。

「明日が楽しみだ」

材木座は高笑いをしながら校舎を後にした。

 

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