衛宮士郎の朝は早い。他の職員よりも。こんな時間に起きる英霊はただ一人。
カルデアのオカン。エミヤである。
「毎朝毎朝何故ここにいる」
「仕方ないだろ。頼まれたんだから」
士郎がカルデアにきて一週間経った。つい数日前に小腹の空いた立花に料理を作ってやったら大変気に入ったらしく、エミヤと一緒に料理当番を任された。
立花曰く、懐かしの味、らしい。
エミヤとはなぜか馬が合わなく、仲は良くない。
朝7時。職員もサーヴァントも起床する時間。
各々が自由な席に座る。
士郎は注文のきた席に行って品を配る。因みに、士郎の私服は和服である。
「すみません。ありがとうございます。シ········シロウ」
そう声をかけたのはアルトリアだ。まだ士郎とはギクシャクしている。
すると、後ろから手が伸びてきて、士郎は引っ張られる。
「おい、ハンバーガー10ダース追加だ。早くしろ」
そう言ってきたのはセイバーオルタだ。何故かセイバーオルタは物凄く大胆でよく体を寄せて肌をくっつけてくる。
「やめなさい、セイバーオルタ!シロウもデレデレし過ぎです!」
アルトリアは少しでも士郎が他の女にデレデレしていると顔を赤くして注意してくる。
改めて周りを見ると、アルトリア顔は大量にいる。誰だか見分けがつかない。
中には士郎とアルトリアの様子を嫉妬して睨んでいるのもいる。
ちなみに、まだ士郎を不審に思っていたり、信用していないサーヴァントも、大勢いる。
「さて」
士郎はエプロンをたたみ、定食をお盆へのせて、空いている席を探す。。
「隣いいか?」
「えぇ、どうぞ」
そう答えたのはジャンヌ·ダルクだ。
白い方は反転したジャンヌらしい。
「あの····」
「ん?」
「あの子がほんとに失礼なことを······」
あの子、とはジャンヌ·オルタのことだろう。
「それなら大丈夫だ。こっちが未熟なせいでもあるから」
「むぅ、そんな言い方はしないでください·········」
ジャンヌは不機嫌そうにそう言う。
ここのところ、食事はジャンヌと一緒に食べている。
ジャンヌは突然現れた士郎に親しく話してくれた。
ジャンヌと何気ない話をしてなから食事を食べ、ジャンヌがいなくなったあと、士郎は机に乗った食器を片付け、自室に戻るために食堂を出た。
(またか···········)
視線を感じる。カルデアに来てからよく視線を感じる。
多分、士郎をよく思っていないサーヴァントが士郎に嫌がらせをして追い出すために観察しているのだろう。
士郎はその視線を無視し、自室に戻る。
「ふぅ、今日か········」
そう、今日の昼間、初めてのレイシフトだ。
士郎はレイシフトに備えて、準備を進めた。
セイバーオルタは美遊兄を大変気に入っております。(気になってもいる)
反対にジャンヌ·オルタはまだ美遊兄のことを認めておりません。(他の英霊も同様)