堕ちていく心に伴い、異形へと変化していく自身の体と仲間達の姿を見つめ続け、どのくらいたっただろうか。
遠い昔にも、最近のようにも感じるのは、
自分があの地獄の日々を忘れられないからだろう
……そうだ、忘れることなど、
仲間を辱め、嬲り、殺«コワ»した
己の利益の為に悪虐非道の限りを尽くした醜い人間を
どうして忘れることが出来ようか、
どうして赦すことなど出来ようか
憎い、憎い、にくい、にクイ、ニクイ、
ニクイ、ニクイ、ニクイ ニクイ ニクイ
ニクイ ニクイ ニクイ、ニクイ……!!!!!!!!
溢れ出た激情が靄となり体を包み、
肌を浅黒く染め上げ、額の一部から角が突き抜けた
このまま身を任せ、堕ちてしまおうか
自嘲の笑みを浮かべたその時___
しゃん
鈴の音が辺りに響いた__
(なんだ……)
反射的に開いた目が、障子の隙間から覗く月を見た
黄金に煌めく美しいそれに、つい伸ばした手を引っ込めようとするも、細く白い腕に掴まれ叶わなかった
「っ、……だ、レだ……!はナセ……っ!!」
「……離しません、絶対に」
しゃらん
凛とした女の声と鈴の音
「に……ン、げん……?」
何故此処に人間がいる
何故、なぜ、また、
「人間ガ、また、っ
あ、っアアア"ア"ア"ア"ア"アッ"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!!!」
「うるせぇよ」
その声にやっと女の背後に男が立っていたのに気がついた
「がっ……!!?」
殴られたような衝撃が、顎から脳へ伝わり
意識が揺らいだ、そして
女を襲おうと立ち上がった体が一瞬の浮遊感を味わったと思えば、男の体重を載せた畳に叩きつけられ
肺から空気が抜け、呼吸が止まる
「すいませんが、少し眠っててもらいます」
「ゲホッ……ごフッ……な、…、……。」
咳き込む俺の顔の前で
女が"力"が込められた指を横に引くと同時に
俺の意識は深い闇の中に閉ざされた
静かになった男をゆっくり寝かし、立ち上がる。
「怪我はないか、母さん」
「大丈夫、それより…………」
あたりを見回すように首を動かす
血が飛び散った畳と襖
散らばった、刀剣のものと思われる無数の欠片
横たわる、堕ちかけた刀剣男士達
そして前任のものらしき人間の胴体が転がっている
大広間は凄惨な現場と成り果てていた
「また面倒な場所に飛ばされたものだな」
「仕事だからね、それに放ってはおけないわ」
「お人好しめ…………
こちら、審神者No.00328、並びNo.00828
…本丸に着いた。……これよりここの管理及び指揮は俺らが担当する
ケチつけんじゃねぇぞ、クソ政府共」
オマケ
「悪いこと言う口は誰のかしら?」
「ゴメンナサイ」
すぺ
女
審神者
↓の母。黒髪ストレートのショート。綺麗め
背は浦島と同じくらい。防御系。結界、治療お手の物ォ
黒塗りの鞘の脇差を持っている
前任の引き継ぎとして来た
事前に聞いていたがまさかここまで酷いと思ってなかった
男
審神者
マザコン。黒髪短髪。ピアス
背はジジイ位。戦闘系審神者。黒塗りの鞘の打刀を帯刀している
母さんをこんなとこに連れてくるなんてあの糞共
次会ったら切り刻んでやる