首なしデュラハンとナザリック   作:首なしデュラハン

38 / 58
※注意事項
ちょいエロ、ちょいグロ?な表現があります。

後、今回も短め。


第3話 王都─その3〔ルベリナ〕

·

·

·

「ショボイな。いや、ナザリックのが凄すぎるだけか。」

 

全裸&『竜覇の証』とタオルを首に掛けた姿で浴場に入り、浴場の内装や設備を一瞥して思ったリュウノの評価がこれである。

 

「ナザリックの浴場が王宮クラスなら、ここはホテルクラスぐらいかな。しかし、この色分けは面白いな!」

 

脱衣場から浴場に入ったときに最初に目についたのが、青と赤のタイルである。その二色が部屋を左右に割るような配色で塗られている。

その部屋の両サイドに浴槽があり、脱衣場の扉とは反対側の壁にシャワー等の設備や木の椅子、木の桶などが設置されている。

 

もし──ここの銭湯が混浴だとリュウノが知っていたなら、『青側の浴槽に男性が、赤側の浴槽に女性が入るんだろうな〜』といった事を思ったかもしれない。

 

「まずは体を洗うか。」

 

脱衣場に背を向ける形で木の椅子に座り、シャワーを浴びる。

全身にシャワーを浴びてから、番頭の男から買った小瓶の1つ、白いヤツのフタを開ける。

 

世間では、中身がわからない謎の液体が入った小瓶を開けた際、臭いを嗅ぐ癖を持つ人間がいる。これは、臭いを嗅ぐという行為が一種の安全確認になるからだ。腐った臭いといった不快な臭いだった場合、危険な物と判断しやすくなるのだ。

 

リュウノは臭いを嗅ぐ。感じたのは薔薇の香り。

 

「大丈夫そうだな。」

 

白い液体を手に垂らし、手で擦ると、すぐに泡ができあがる。泡立つ事を確認したリュウノは、首に巻いていたタオルに液体を垂らす。充分泡立たせてから体を洗い出す。

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

 

 

「ルベリナさん、女が風呂に入りましたぜ!」

 

番頭の男が、スタッフルームでくつろいでいた女──ルベリナに報告する。

 

「ん〜?あっそう。わかった〜。」

 

ルベリナは軽い口調で返事をすると、机の上に乗せていた足を下ろし、椅子からスッ─と立ち上がる。

女性なのに、服装は男物(おとこもの)を着ているため、人によっては男性だと思うかもしれない。

 

「確認だけど、ターゲットはアレを買ったの?」

「はい。ボディソープと一緒に。」

「じゃあ、いつものプランAで大丈夫そうだね〜。」

 

ルベリナは机の横に立て掛けてあったレイピア──『心臓貫き<ハート・ペネトレート>』を手に取る。

 

この剣は、刺突ダメージの上昇と急所命中時のダメージ量を大幅増大させる魔法が付与された、かなり強い武器だ。生半可な鎧であれば紙のように貫いてしまうだろう。

 

握った剣を眺めながら、つまらなさそうな雰囲気でルベリナは呟く。

 

「あーあ、つまんないな。女がアレを買わないでいてくれたらなー。プランBの──男達で乱暴に捕まえる作戦ができたのに。その時抵抗するようなら、私のレイピアで手足を滅多刺しにして、大人しくさせれたのになー。」

 

そんな事を呟くルベリナに、番頭の男は顔を引きつらせる。

 

「やめて下さい、ルベリナさん。()()()()()()()の女ですよ?綺麗な状態の方がいいんですから。」

 

一応、釘を刺すが、番頭の男は強く言う事ができない。ルベリナが、見た目とは裏腹に残虐な女だと知っているからだ。下手な対応をすれば、自分が殺される危険性もある。

 

「ハイハイ。わかってますよ〜。()()()()の獲物を傷付けたりしないって。」

 

ルベリナはそう言うと、女性側の脱衣場へと向かって行く。

 

「ゼロに注意されたからね〜。『殺しも程々にしろ』って。だから、()()で我慢するよ。」

 

 

 

 

 

 

◆◇◆

 

 

 

 

 

 

洗い終わり、体についた泡をシャワーで流す。全ての泡を洗い落としたリュウノは、透明な液体が入った小瓶を手に取る。

 

「さて、気になるこいつは何なのか、確かめるか。」

 

リュウノがフタに手を伸ばしたその時、ガラリッと背後で扉が開く音がする。

気になったリュウノが扉の方を見ると、脱衣場から1人の女性が入って来たところだった。

 

女の特徴は、中性的な美貌を持つ人物。その顔は優しげな微笑を浮かべている。裸体にタオルを巻き付けている。手には、リュウノが購入した物と同じ小瓶が2つ。

 

女はスタスタと一直線に歩いてくると、リュウノの隣に座り、白い液体で体を洗い始めた。迷いがない雰囲気から、この銭湯の常連客なのかもしれない。

 

「(チャンス!この透明な液体が何なのか、尋ねてみよう!)」

 

常連客で、なおかつ小瓶の使用者なら、液体の正体を知っているかもしれないと判断したリュウノは、思い切って女に声をかける。

 

「あの…すみません。」

「んー?何かな?」

「コレ、何かわかりますか?」

 

透明な液体が入った小瓶を女に見せる。女は視線を一瞬だけ小瓶に向ける。しかし、「ウフッ」と笑うと、女は私の方に視線を向けてくる。

 

「もしかしてアナタ、ここ初めて?」

 

質問したのに、質問で返される。

 

「あ、ハイ。そうです。」

「本当に?だったら気をつけなよ。」

「え?それはどういう──?」

「ここ、夜だと混浴になるから。」

「はっ!?混浴!?」

 

驚きを隠せなかった。この銭湯を紹介してくれたガガーランは一言もそんな事言ってなかったのだ。

 

「そ!混浴。ほら、男性客がやって来たよ。」

 

女が指さした方角──女性側の脱衣場へ続く扉とは別の扉から、客らしき裸の男達がワラワラと入ってくる。

 

「いやー兄貴、疲れましたね。」

「そーだなぁ!疲れた体を癒すには、お風呂が1番だよな!」

「そんな事言って、お目当てはアレでしょう?」

「ば、バカ!大声で言うんじゃねぇ!女性客に聞こえるだろ。」

「「「ハハハハハッ!」」」

 

10人程の男達。全員が仲良く会話している雰囲気から、仕事仲間と言った感じだろう。会話をしながら、かけ湯を済ませた男達は、それぞれちりじりになる。

2名が青側の浴槽に入り、同じく2名が赤側の浴槽に入っていく。2名が脱衣場の扉の前で会話するかのように立っている。そして、残りの4名は──

 

「よっこいしょ。」

 

リュウノと女の隣に2名座り、リュウノ達のすぐ背後に2名が立っている。

状況的に、男達に囲まれ、さらに各ポイントを抑えられた、といった感じだろう。

 

「嬢ちゃん、可愛いね。どこから来たの?」

 

間髪入れず、隣に座った男がリュウノに質問してくる。

 

「え!?え、えーと……」

 

リュウノは焦る。見ず知らずの男から質問され、対応に困ったからだ。

 

「(こう言う場合、どうすればいいんだ!?素直に答える?それとも無視?だぁーー!もう!)」

 

嘘でもいいから何か答えるべきかな?と判断したリュウノは、思いついた単語をとりあえず言う方法に出る。

 

「エ、エ・ランテルから……」

「へー、あんな遠いところから。職業は何をしてるのかな?」

「冒険者……です。」

「そりゃあ凄い!1人でやってるの?」

「ま、まあ……」

「そうかー。1()()なのかー。」

 

『1人』という単語を、何故か強調して喋る男。明らかに、周りにいる男達に情報を与えている。

 

「彼氏とか居るの?知り合いは?」

「宿屋は何処を利用してるの?」

「よく行く店は?」

 

他の男達も質問を重ねてくる。リュウノが対応に困っていると、隣に居た女性が「ハイ、ストーップ!」と言いながら止めに入った。

 

「アンタら、やめなって。この子、ここが混浴って知らずに来た子なんだから。あんまりしつこいと、店の人呼ぶよ?」

 

女が注意すると男達が大人しくなる。何人かの男が舌打ちをしてはいたが。

 

「ごめんね〜。コイツら、しょっちゅうこうゆう事してるの。アナタみたいな可愛い子を見つけるとね。」

「あ、いえ……助かりました。」

 

隣の女性に男達が声をかけない事に疑問を感じていたが、常連客だからこそ、混浴風呂で何度も男達と遭遇していたのだろう。

 

「お礼なんていいよー。ホラ、この化粧水を顔に塗って、さっさと上がった方がいいよー。」

 

女が透明な液体の小瓶をちゃぷちゃぷ鳴らしながら言う。

 

「(コレ、化粧水だったのか!)」

 

透明な液体の正体がわかった事で安心したリュウノは、女性にもう一度礼を言うと、臭いすら嗅がずに液体を手に垂らす。そして、顔にペチャペチャと塗った。

 

 

その瞬間──リュウノの意識が落ちた。

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

「眠りましたね、ルベリナさん。」

 

男に話かけられた、リュウノの隣に居た女──ルベリナは、床に倒れたリュウノを見つめながら笑う。

 

「馬鹿な女。透明な液体が睡眠薬とも知らずに、顔に塗っちゃうなんてね。」

「見事な演技でしたよ!この女、何の疑いもなく液体を塗ってましたもんね。」

「そりゃあ、何度も同じ事やってるからねー。」

 

ルベリナにとって──いや、この集団にとって、この作業は手慣れたものであった。

 

1人で来た女性客を拉致するのが彼等の目的である。

無論、誰構わず拉致する訳ではない。入念な下調べを行い、王都に住む女性の情報をかき集めている。その上で正体不明の人物が現れた場合、それは王都に住む住人ではないという証拠になる。

 

冒険者、旅人、ワーカー……様々な理由で王都に来る人物は多い。しかし、その人物に仲間がいない──つまり、よそ者が1人だった場合、その人物が行方不明なった時、誰がそれを気にするだろうか?

 

旅人なら、『まだ旅をしている。』と思われるだろう。

冒険者やワーカーなら、『依頼ための仕事をしている。』『モンスターに襲われ命をおとした。』と思う者が多いだろう。

少なくとも、捜索願いが出るまで時間がかかるのは間違いない。あるいは捜索願いすら出ないかもしれない。

 

では、今回の獲物はどうだろうか?

 

黒い長髪に黒い瞳、王国ではあまり見ない珍しい容姿ではある。つまりよそ者。しかも1人で冒険者をやっている事から、王都に知人がいる可能性も低い。

 

結論──絶好のカモである。

 

風呂場に居た男達が、床に転がりスヤスヤと寝息を立てているリュウノの周りに集まってくる。

 

「へー、まあまあ可愛いじゃん。」

「18歳くらいかなぁ?超食べ頃じゃん!」

「胸もそこそこあるし、今回の獲物は上玉だなぁ!」

 

久しぶりの獲物を目の前にし、舌舐めずりを繰り返す。

 

「ルベリナさん、この女を娼館に連れて行くまえに、俺達で味見しちゃあだめですかい?」

「んー?あーなるほどー、久しぶりの獲物だから、たまってるんだー?」

「そうなんすよー。これもあの、ゴリラ女のせいなんすー。」

 

ゴリラ女──その言葉が男から発せられた途端、他の男達が愚痴をこぼしだす。

 

「ここ2週間ぐらい、あのゴリラ女に邪魔されて収穫無しだったからなぁ…。」

「そうだぜー。童貞食いだか何だか知らないが、ここが混浴なのをいい事に、頻繁に通って来やがって。」

「だよなー。俺達も何度絡まれた事か。」

「コッチは可愛い女の子を狙ってんのに、『どうだい?暇なら俺とやるかい?』とか。誰があんなゴリラとやるかっての!」

「「ハハハハハww」」

 

ルベリナはリュウノを見つめ、どうしようか迷う。だが──

 

「いいんじゃない?傷さえつけなければ。どうせ娼館で客に好き勝手されるんだし。娼館で犯されるのも、ここで犯されるのも一緒でしょ。」

 

ルベリナの許可を得た男達が「ヒューー!」と歓喜の声を上げる。

 

「さすがルベリナさん!わかってるぅー!」

「じゃあ、俺が最初な!」

「何でだよ!お前、この前捕まえた女とやってただろうが!」

「俺なんか、3週間以上前から我慢してたんだ!早くヤラセてくれよ!」

「馬鹿野郎、俺が先だ!」

 

「仕方ねぇ!ジャンケンで決めるぞ!」

 

盛り上がる男達を尻目に、ルベリナは脱衣場へと歩み出す。

 

「終わったら教えなよー。じゃあ、私は先に休んでくるねー。」

 

脱衣場で体についた水滴を拭き、服を着る。置いてあったレイピアを腰に下げると、ルベリナはリュウノの服を漁り出す。

 

「服はその辺に売ってるヤツだねぇ…。そこそこ上物だから裕福な家庭の出かな?もしかして貴族の子だったりするのかな?」

 

金貨が大量に入った小袋、オリハルコンのプレートがポケットから見つかるものの、それ等以外、他に持ち物がない。

 

「んー?おかしいなー?番頭が言うには、赤いマフラーをしていたとか言ってたのにー。持ち物がこれだけー?オリハルコンの冒険者なら、もっと良いもの持っててもおかしくないけどなぁー。」

 

女の持ち物が少ない事を怪しんでいた時、ルベリナはある事に気づく。

 

先程まで騒がしかった浴場から声がしない。普通なら、女を犯しながら騒ぐ男達の声がするハズなのに。

 

「………ねー?何かあった?」

 

扉越しに声を投げかける。しかし、返事がない。

 

ルベリナは即座にレイピアを抜き、警戒態勢をとる。レイピアを構えたまま浴場の扉に手をかけ、少しだけ開ける。

男達の姿がない。女の姿も消えており、まるで最初から誰も居なかったのでは?という気さえする程、静寂が支配していた。

 

この異様な事態に、ルベリナは思考を張り巡らす。

女が魔法使いで、何らかの魔法を使用したか。はたまた男達が場所を移したのか。ではどこへ?

 

分からない問題を一旦忘れ、ルベリナは次の行動をどうするか考える。

逃げて仲間にしらせる?

異常の原因を調べる?

 

考える事数秒──

 

「はっ!このルベリナ様が逃げる?ありえないじゃん。これでも(もと)『六腕』の序列三位である私が負けるハズないし!」

 

逃げて仲間に知らせるという選択肢を排除する。それは彼女が持つ、己の実力が高いからこその判断だった。

 

「出てこい、黒髪女!」

 

浴場に向かって警告を発する。応答は──無い。

ルベリナは浴場の扉を開け、中を捜索しようとする。

その時、背後から──正確には後ろの足元から声がした。

 

「ほう?では、お前も奴らの仲間か?」

「───ッ!?」

 

すぐさま飛び退き、脱衣場から浴場へと転がり出る。

 

「──誰!?」

 

声のした方角を見ると、先程まで自分の居た場所の床から黒い影のような物が現れる。人のような形になった影から、女性の声が発せられる。

 

「お前らごとき人間がリュウノ様に手を出すとは、愚かの極み。その無礼、しかとその身に刻むがいい。」

 

そう告げた影が床に沈んだかと思うと、ルベリナを囲むように分裂し、黒い穴のような形になる。

 

「<影穴/シャドー・ホール>発動。さあ、竜王の皆様の登場だ。」

「な、何?何なの!?」

 

困惑するルベリナの周囲に出来た穴から、ゆっくりと浮上して姿を現したのは、人間の姿をした竜王達。しかも男性のみ。

 

ファフニール、バハムート、ナーガ、リヴァイアサン、青龍&黄龍、ウロボロス、計7名が完全に穴から出現すると、先程影からした声と同じ声がどこからともなく聞こえてくる。

 

「竜王様、私はリュウノ様を連れて帰還します。後はお好きに。」

「ああ、ご苦労、シャドウナイト。」

 

ルベリナは、ただただ驚くしかなかった。しかし、すぐに正気を取り戻すと、突然現れた──身長2mを軽く超える男達にレイピアを向ける。

 

「アンタら誰?何者なの!?」

 

ルベリナの質問に対し、真紅の髪の男──バハムートが答える。

 

「貴様らが捕まえようとした女のボディガードさ。」

「ボディガード!?」

 

──仲間がいたのか!くそ!──

 

舌打ちをするルベリナ。それを見た紫髪の男がニタニタ笑う。

 

「貴様の仲間の男達なら、もういないぞ。シャドウナイトの<影穴/シャドウ・ホール>で、無理やり我らの拠点に送られたからな。今頃、ティアマト達にめちゃくちゃにされてる頃だろうな。クハハ!」

 

「燃やす、潰す、食べる。どんな目にあってるか、想像するだけで怖いな。」

と、白髪の男が言う。

 

「ま、主人に手を出すって事は──」

「──我らの宝に手を出すのと同意。」

と、金髪の2人組が言う。

 

「生きては返さぬ。」

と、茶髪の男が言う。

 

「さて?貴様はどうしようか?」

と、黄緑の髪の男が言う。

 

 

「───っ!」

 

このままではまずいと判断したルベリナが、即座に出口である脱衣場への扉へと全力疾走する。

 

しかし──

 

「逃がさぬ。」

 

瞬時に移動した金髪の2人組──青龍&黄龍に行く手を阻まれる。

ルベリナはレイピアを構えると、片方の男の心臓目掛けて突き刺した。

 

自身が持つ最大の武器、『心臓貫き<ハート・ペネトレート>』による渾身の一撃。これでどんな相手も屠ってきた。殺してきた。耐えた者などいなかった。

 

だが、ルベリナが次に見たのは、己のレイピアに刺されて死ぬ男の姿ではなかった。

パキッ──という細い金属が折れ曲がる音と共に、自分のレイピアがあっさり折れた光景が、目に飛び込んでくる。

 

「そんな針では倒せんよ、人間。」

 

攻撃された金髪の男がルベリナに手を伸ばした瞬間、ルベリナに強烈な電撃が襲う。

 

「──がああぁぁぁ!?」

 

全身を駆け巡る様に激痛が走る。ルベリナは意識が飛びそうになるのを必死に堪えるものの、体に力が入らず、その場に倒れる。

 

「──ぎ──ひ──くっ──」

 

「おっと、少し強すぎたか?まあ、死んでいないなら大丈夫だな。」

 

倒れたルベリナは、自分に群がってくる男達が自分より格上の相手であると理解する。しかし遅すぎた。逃げられない事を悟り、せめて殺されないようにしなくてはと、思考を切り替える。

 

「──ま、待って!──いの──ち──だけは──」

「ふむ。死ぬのは嫌か?」

 

必死に頭を縦に動かすルベリナに、バハムートが優しく語りかける。

 

「では取り引きだ。貴様が何者なのか、貴様の仲間は他にいるのか、いろいろ全て話せ。さすればその命、助かるかもな。」

 

ルベリナは全てをはいた。

 

自分が『八本指』という裏組織に属している事。

『八本指』にある、様々な部門の事。

これまで自分が関わった事全てを話した。

 

「ふむ、なるほど。しかし、貴様が真実を話しているかどうか、確認ができぬな。」

「───そ、んな!──うそ──なんて──!」

「クハハ!仕方ない。念の為、体にも聞くか。こう言うのは、拷問とかで吐かせるものだからなぁ!」

 

紫髪の男がルベリナの衣服をビリビリと剥ぎ取る。

 

「さて女。痺れて動けないと思うが、悪く思うなよ?これも全て貴様が悪いのだからな。クハハ!」

「──な──に──を──?」

「決まっている。貴様らが我らの主人にしようとした事を、貴様にする。」

「──な──!?」

「貴様らは主人をレイプしようとした。なら、同じ事をされても文句は言えんよな?」

 

裸にされるルベリナ。竜王の1人──紫髪の男がルベリナの股を強引に開く。

 

「言っておくが、我らは主人の裸を見たせいで興奮気味だ。」

「我らのは大きいぞ。人間の腕くらいはあるかもな。」

頑丈な主人なら耐えれるだろうが、貴様の体では耐えられずに壊れるかも知れんな。」

「必死に耐えろよ女。ま、我らにレイプされて死ぬのも、目を覚ました主人に殺されるのも同じ事だ。」

「クハハ!では始めるぞ?せいぜい雌として、派手に鳴け。」

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

番頭の男はスタッフルームで内務の仕事をしていた。今頃、ルベリナを筆頭にした男達が、風呂に入った女で盛り上がっているに違いない。

 

聞き耳を立てると、浴場の方から微かに男達の声と女性の声が聞こえてくる。

 

「ありゃあ、しばらく続くな。俺も混ざれたらなぁー。」

 

 

2時間後、仕事を終えた番頭の男が浴場を覗きに行くと──

 

そこには見るも無惨な姿で死んでいたルベリナの姿があった。

 

股の肉がパックリ裂け、(あご)の骨が砕けて死んでいるルベリナの体には、白いベタつく液体と無数のレイプ痕があったという。

 

 

 




·
·
·
·
·
『石橋を叩いて渡る』ということわざを聞いた事ありますか?これは古くなった石橋が崩れないか確認する為に、棒などで叩きながら安全を確認して渡る。

つまり『用心する』という意味です。

アインズ様は、用心に用心を重ねる性格なので、石橋をキチンと叩いて渡る人なんですが、石橋を叩く威力が高すぎて、石橋を自分で壊してしまい、仕方なく『飛行/フライ』の魔法で飛んで行くタイプです。

言い換えるなら、敵の仕掛けた地雷を丁寧に1個1個にぶっ壊した上で、最も安全な飛行魔法を使うのがアインズ様です。

では私の作品の主人公はというと──

『勝』──叩いて渡りません。というか、先にドラゴン達が橋を破壊します。
『ウチのドラゴン達が橋を壊してしまってすみませんでした。』と、近隣住民にペコペコ謝った後、『新しい橋を作りましたので許して下さい!』と、崩壊寸前だった橋を頑丈で立派な橋にして建て直します。

これを言い換えると、敵の地雷をドラゴン達が破壊するが、破壊痕がヤバすぎたので『勝』がわざわざ土地を整地して元に戻した上で道を歩いていく、という感じになります。


『リュウノ』──同じく叩いて渡りません。しかも、自分から堂々と突っ込んで橋から落ちます。川に落ちてズブ濡れになりながらも、対岸まで進んで行くのがリュウノです。
その後、リュウノが落下した原因である橋を、キレたドラゴン達が破壊して去ります。

これを言い換えるなら、敵の地雷原に知らずに突っ込んで自爆したリュウノを見たドラゴン達が、地雷原を仕掛けた敵国を破壊して回る。という感じですね。



つまり、スレイン法国も八本指もそのうち───

あー、おそロシアおそロシア。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。