え?沼を拡げるお仕事ですか?   作:トマボ

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続くかは未定。後は、思いついたシチュの書き殴りです。


え?沼を拡げるお仕事ですか?

 

 

 

1日目 召喚

 

 

凄く暇なので、日記をつけることにした。

 

と、言うのも、現状出来ることが無いに等しいからだ。

急に脱出ゲーム(物理的に不可能)を開始させられてどうしろというのか。

俺もまだ落ち着いてないのだが、こうして現実逃避気味に日記を書いている。

あ、日記とは言ったが、紙がある訳じゃない。()()()の頭の中の只々広い空間に落書きしている様なものだ。

 

誰か分かる奴がいたら是非教えて欲しい。

 

俺の宿主的な立場となったこの鬼っぽい奴のことを。

 

この小人みたいな可愛い外見にもかかわらず無双ゲーに出てきそうなモンスターのことを。

 

 

あの魔女に、百騎兵と呼ばれていたこの謎生物のことを。

 

 

まずは、2頭身ほどの外見。

 

それだけ聞くとゆるキャラっぽい。どっちかと言うと着ぐるみかな?

 

そして、胴体よりも長い腕と掌。

 

まあ、◯ナッシーとか◯バール君とか居たし…まだ可愛い方であろう。

次いで特徴的な青い兜と頭部に燃え盛る炎。

 

まあね。ファンタジーっぽい世界だもの。まだ分かる。可愛い可愛い。

 

 

 

 

 

だが、めっちゃ怪力で誰であろうと容赦無くブッコロリー。

 

わぁーい( ^∀^)。……一気にヤベー奴じゃん。

 

 

 

あの魔女も訝しむ訳だよ。こんなん野良に居たら初見殺しじゃん。

でもまあ、最終的には信じてもらえたようだがな…。

 

ピラーとかいう柱なのか植物なのか分からんが、とにかく堅いあの変なものを咲かせることが出来(ぶっ壊せ)る特異な魔法生物(マナニア)として。

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の意識が生じたのも、百騎兵が召喚されるほんの少し前だった。

 

気が付いたら埃っぽい石畳の上に居た。

 

はい?どこ? てか、私は誰? をリアルで経験することになるとは…。

 

…この知識もどこで覚えたのか定かじゃ無いがな。

 

そして、暫くすると、なんかレベルの高いコスプレした二人組が入ってきたので、話しかけたんだが、無視されて(聞こえてなかったんだと信じたい)、直ぐに床一面の魔法陣に魔女が語りかけて…。

 

確かに、薄暗かったしさぁ…。影が薄い自覚はあるけれどもね?

 

今なんて文字通り透けてしまってるけれども。

 

無視は流石に傷付いたわ。

 

だが落ち込んでいたのもそこそこに、念仏のように何かを唱えていた魔女が立ち上がると、光り始めた魔法陣。

 

かなりのファンタジー感にテンション上がりつつ、いざ召喚!!と同時に、なんの脈絡もなく唐突に吸い込まれた俺氏。◯イソン並みの吸引力には逆らえなかったよ…。ヨヨヨ。

 

 

あの時はそれどころではなかったけど、百騎兵が持って出てきた青兜とボロ剣は魔女による贈りものらしい。

 

我ながら驚きすぎて発狂気味に暴れまわっていたので、その様子をチラっと見ることができた。

 

……誰だって、いきなり真っ白なお部屋に吸い込まれたら抜け出そうとするじゃろ?それとおんなじで、まだ現世に定着していなかった百騎兵から魔力と共に抜け出せてもおかしくない。無いったら無い。

 

 

……結局は魔力漏れを見抜かれて、速攻引き戻されたのだが。

 

 

 

 

話を戻そう。

 

何でも、この百騎兵は、あの高飛車な魔女の思ってた使い魔と似ても似つかない外見らしい。

 

古に伝わる魔神集団。その身の丈山の如し。その風貌、怪鳥の如く。あらゆる武具を操り、口と股間から火を噴く。百騎からなる無双の兵団!

 

 

 

 

だっけ?

 

うん……バケモノかな?

 

 

あ、そもそも人じゃねえわ。納得…はしないけども。

 

 

 

魔神軍なのになんで1匹なんだお前はァ!?とか怒られてたが、当の本人は話を聞いてるのかいないのか。そんなものは知らぬとばかりにひたすらキョロキョロしてた。

 

 

無駄に可愛い見た目してんだよなぁ……。中身アレなくせに…。おぇ…思い出しちゃったよ。

 

 

というのも、力を見せてみろ的な流れで、アルなんちゃらって呼ばれてたいかにもロボ執事みたいな奴がいろんな武器を運んできていた。

 

最終的には、ロボ執事が持ちあげられない剣(めっちゃ頑張って引きずってきてた)を百騎兵が軽々しく振り回して検証終了。

 

とりあえずはテストを受ける資格はあるらしい、との判断をくだされていた。

 

 

こんな2頭身の見た目した奴がどこに収納してんのか分からんおっかない武器持って素早く突貫してくんだぜ?しかも怪力。

 

ああ、恐ろしや。

 

 

 

その後は、まだ試用期間ってことで、この魔法陣と切り離せない不安定な状態の百騎兵。

 

その百騎兵を魔女の魔力で現世に繋いでおいてやるので、その間にいってこーい!と送り出された百騎兵。

 

トーチが緑に光り、魔女ナビ (基本キッヒッヒしか言わない)がスタートした。

 

そして、バッタバッタと敵をなぎ倒して無双(オブラートに包んでおります)しつつ、ピラー(小)の下までやって参りまして…。

 

そのピラーオブフールを壊さなければ、話にならんので、気合いでどうにかしろ!

 

いや、無茶振りやん…。

 

と思っていたのだが、森の中で拾った武具を叩きつけること7発。百騎兵が見事にピラーを破壊し、一旦帰還。

 

 

魔力回復の為にお互いに休んでから話し合い…らしい。

 

 

なぜか2人してコソコソ話してたのがとても気になるが、今更言っても仕方のないことか…。

 

 

百騎兵は、光り続ける魔法陣の上でならば、まだ消えないので、今日は心配すんナ!明日は現世に肉体を固定するゾ!とのこと。

 

それじゃあ、と魔女とロボ執事が部屋から出て行くと同時にバッタリと活動停止した百騎兵。

 

 

 

 

 

そして、現在(暇すぎわロタ)に至る。

 

 

 

 

因みに、俺が今居る部分は青い兜に覆われた頭の部分だ。頭頂部以外を覆う様に奇妙な紋様が描かれている。

外から見ると、青白い炎が燃えているようにしか見えんが…。

 

トーチだったかな?俺が今居る、というか出られないところ。謎空間と繋がるこの青白い炎が消えると活動停止になってしまうらしいので、気をつけろと言われていた(百騎兵が)。

 

 

恐らくは、契約を果たす前に百騎兵のトーチが消えると俺も消失するか、もしくは魔女の言っていた通りにずっとずっとあの世とこの世の狭間を彷徨うことになる…。

 

 

ふっざっけ★

 

 

 

はぁ…。モキュポ⁇じゃないよ…。

 

 

ん?え?…あ!

 

おおふ…。喋れないのか、お前…。

 

 

ワギュ!とかキュル〜!とか、鳴き声じゃなくて意思表示だったのか。

 

てっきり魔女にせいぜい頑張って〜的なこと言われて怒ったからだんまりかと思ってたのに…喋れなかったのか…。

 

依頼達成までの道がトオイデスネ…。

 

 

 

因みにだが、トーチの中から外の様子はある程度分かる。

 

炎の部分に浮かび上がる百騎兵の視点と、コイツの若干上の視点。そして、魔女様の魔力の影響なのか、鳥視点のように周りが見渡せる。

 

沼…魔女様の魔力が届く範囲ならもしかすれば……。

 

闇払いというトーチの魔術の作用に乗っかっているのだと思われ。

 

難しいことは分からん。

 

 

 

 

それともう一つ。この空間、何処かに繋がっているみたいである。

少し散歩してみたが、広すぎな上に風景が変わらなすぎて二度と戻ってこれない気がするので諦めた。だって、ひたすら暗い道なんだもの。俺、夜道あかんのよ。最近露出魔に会って…。うっ…おえ。思い出しちまった。

 

そして、何か繋がりを感じるので此処から離れすぎるのも、なんとなくだが良くない気がする。

 

本当にどうなってんだ? コイツ(百騎兵の身体) は?

 

 

俺の声も聞こえているのかいないのか…。呼び掛ければ反応してくれるのだが、会話が一方通行なのだ。

それに、お前の正体は?とか聞いても目を細めるだけで分からない。

ならば、せっかく暇だし、魔法を…いや、魔力弾の一つでも作って見てくれないか?と、肯定否定だけでコミュニケーションが取れるように提案したが、モキュ?と、首を傾げられた。

 

 

あんまり難しいことは分からないらしい。流石は俺の宿主である。

 

 

ふむ…。ならば、聞こえていたらジャンプしてみてくれ。

 

そう言うと、ワギュ!っと、首を縦に振ってくれた。

 

いや、どっちなんだ…。聞こえはしているが、理解できていないのか。そもそも聞こえていないのか。それとも、理解した上でスルーなのか。

 

おのれ、俺を弄ぶとは…。なかなかやるじゃないかお前。

 

 

それ以降も暫く話しかけ続けたが、やはり反応は返ってくる。20回近くも鳴き声のタイミングが丁度かち合っていただけってことは無いだろう。

 

だが、意味はあまり無い模様。百騎兵さん、割とSだよ…。この見た目で。

 

 

はぁ……。まだまだ分からんことだらけで、不安だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2日目

 

あの魔女様余命が99日しか無いらしい。若そうなのに…。

 

いや、 魔女様に年齢聞くのはNGかな。

 

 

魔女様…沼の魔女メタリカ様。案外可愛い名前だったのね。

 

ロボ執事…アルレッキーノが「リカ様!」と呼ぶたびに、「メ・タ・リ・カだあ〜〜!!」ってキレてアルレッキーノの首を吹き飛ばしてた。

 

「首はいけませぬぅぅぅ!!?」で済ますアルレッキーノはマジでロボットなのか…。割とびっくりだわ。

 

 

 

 

 

んで、メタリカ様は超優秀な魔女なのだが、ファッキンクソ雑魚魔女(誰?)のせいで大好きな沼を広められず退屈な日々を送っていたらしい。

 

 

だから、世界征服の手伝いの為に百騎兵を呼び出した、と。

 

 

いや、なんでや。

 

 

 

魔女様の考えは分からない…。というか、沼を広めて世界を沈めるって…。掘るの?地面を?

 

 

 

あと、メタリカ様。魔女様って呼んでるが、これは強制の部分が大きい。百騎兵が、吐き出されたガムを食べたせいで、契約完了しちまったらしく、魔女様が俺の宿主たる百騎兵の上司となったのだ。

 

百騎兵…が普段何考えてるのかは分からんが、コイツが手伝いたいと思ってたりするのは分かる。因縁でもあるのかね?

 

でもさぁ、使い魔の扱い。下僕だよ?更に、お前は力が強いからある程度反抗できるっぽいけども…。俺は…(泣

とは言っても、やる事ないし。出来ることもないし。加えていうなら記憶も無いし。

 

 

 

 

……とりあえず百騎兵が暴れまわるのはおもしろそうだから、特等席で見物かな。(現実逃避

 

 

他に出来る事ないしな…!

 

 

偵察(仮)ぐらいはしてやろう。

 

どうせ、100日程度な訳だし。その後どうなんのかは分からんが、まあどうにかなんだろ。思い入れも何も、そもそもあんまり覚えてないし。

 

 

てか、悪魔とか呼び出すのに供物があるのは分かるけどさぁ…。吐き出したガムって ……どんだけ腹減ってたんだお前。

 

 

 

 

 

それから、早速レッツラゴーした百騎兵と、フィールドワークの賜物とやらで先回りしているアルレッキーノ。相変わらず魔女ナビに勤しむメタリカ様。

 

 

暫く雑談、もとい漫才を聞きながらも森を進むと、ピラーの気配がする場所に着いた。

 

アルレッキーノは戦闘は一切手伝ってくれないので、また百騎兵の無双を目の前で見せられる俺。

 

吹き飛ぶ魔物や魔女兵。剣や鎌で斬り裂かれ、古塔やハンマーで潰されていた。

 

そして、挙げ句の果てには百騎兵さん…。あんた…。

 

喰うなら喰うと一言お願いしたかったなぁ(白目

 

魔力体である己にも目と耳があることを凄く恨めしく思ったのは内緒。

 

そして、百騎兵の燃費の悪さを実感した。

 

 

 

ピラーの気配がする場所にやってきたが、肝心のピラーは見えず。

 

どういうことだ?と、悩んでいたら、都合よくやってきてベラベラと説明してくれるデカイ芋虫。

 

 

あいつにも、名前あったのかな(トオイメ

 

 

ピラーが自らを守る為に守護者に力を与えているらしい。

 

俺がふーん、へー、と話を聞いていると、突然笑い出したメタリカ様。

 

 

そして、 流れるように、バトルが開始してビビった。

 

 

そこは、以心伝心なのか、それとも百騎兵が話なんて聞かないバーサーカーだったのか。

 

 

 

縦回転して転がってくる芋虫を華麗に躱すと、百騎兵が加速したように動き出し、だいたい5秒間くらい乱舞を繰り出す。

 

縦回転…?

 

縦回転……骨…乱入する爆撃機……ウッ、頭が。

 

 

 

何か思い出せそうだったが、悲しい音楽が流れてきただけだった。

 

 

高速で突っ込んでくる芋虫。初撃のカウンターで、百騎兵を見くびるのをやめたのか、やたらめったら高速で動き回りながら突っ込んでくるものだから、百騎兵も躱すのに専念していた。

 

 

しかし、それも始めの方だけで、他にパターンもなし。所詮はでかいだけの虫だった。

 

 

速攻で慣れた百騎兵による虐殺タイムが始まる。

 

…言うまでもなく躱され、斬られ、瞬殺された芋虫。仕方ないね。初回のボスなんてそんなもんさ。

 

 

すると、ピラー(大)が現れた。ピラーオブテンペランス(節制の柱)というらしい。

 

まぁ、大層な名前があろうとなかろうと、流石は我らが百騎兵さん。

 

メタリカ様が考察してる途中でバキッ!!っと、見事に破壊。綺麗な花が咲き、小さな沼が広がった。

 

 

凄く……毒々しいです。

 

 

メタリカ様、沼が無いとこに行きたく無いのね。てっきりヒッキーなのかと…。おっと、失礼。

 

 

だって、胴体をぶった切られてなお、まだ生きてた芋虫を指パッチンだけで、跡形もなく焼き尽くしてたんだもの。世界征服(沼拡げ)あんたがやれよ、と思わなくもなかった。

 

 

そんなことをしていると、現れたのが、宿敵。森の魔女マーリカ様。

 

めっちゃ美人。メタリカ様が溌剌としているのに対し、こちらは、知的でクール。

 

2人は過去に因縁があるらしい。百合展開なら良いなぁ、とか思っていたら、凄く大きなジュレイモン(仮)を呼び出したマーリカ様。様付けると、メタリカ様は怒るだろうけど、バレなきゃ大丈夫、大丈夫。

 

偉い人みたいだし、個人的に好きなので敬いたい。

 

だが、現実は無情。 2人の仲は凄く悪いし、カッコイイ肩書きのジュレイモンは、メタリカ様怒りの炎で焼かれてしまったとさ。ちゃんちゃん。

 

 

木だもんな……。枯れ木の魔物だもの。いくら強かろうが、そりゃ燃えるわな。

 

 

忠告と共に一旦帰ったマーリカ様を見て、新たな指令を下したメタリカ様。

 

 

 

森の魔女のミシルシを持て。

 

さすれば、契約履行と見做し、その時点で汝を解放してくれる。

 

 

 

とのこと。

 

 

 

 

契約には五月蝿いぐらいの魔女様なので、嘘だとは思わないけれど、随分アッサリと終わりそうでビックリ。

 

 

ところで、 ミシルシってなんぞや?

 

 

 

 

 

あ、ハイ。首ですか。

 

メタリカ様よりも強いであろうマーリカ様の首ですか。

 

 

あ、 ふーん(察し

 

アルレッキーノは迷っている様子だったが、何かあるのかね。

 

 

そして、それを聞いた百騎兵は相変わらず。

 

ただただ、冷徹に剣を構えて、ワギュ!!と肯定した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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