TRPGによくある導入からの人理修復 作:ヨーグルト=ソース
文字数もっと多い方が良いですかね
「失礼しました、○○株式会社、○○店の店長、内荒 藤太(ないあら とうた)です」
「「「はい?」」」
こちらの自己紹介に対し、相手方の反応はあっけに取られたような顔をした。
もしやうちの店の常連様か……?いや、常連と言えるお客様の顔はある程度覚えているから違うか。
ここはひとつ、素直に聞くのがベストだな。
「どうかなさいましたか……?」
そう質問すると向こうは何やら微妙な顔をしたかと思うと、盾の向こうで顔を合わせているのか、顔を隠しながらコソコソと話を始めた。
何を話しているのか気になって聞き耳を立ててみれば、やはり私の自己紹介に対してどこか不可思議な部分があったらしく、小さな議論を交わしていた。
『所長、なんか一般人みたいですけど!?』
『○○株式会社と言えばお菓子の会社でしたか?ドクターが良くそこの和菓子がとても美味しいと評していました』
『うん、あそこの和菓子はお手頃な価格でとっても……って違う違う!!なんでそんな人がこんなところにいるのかがまず疑問なんだけど!?』
『私だって知りたいわよ!それに彼の持ってるあの剣!アゾット剣でしょ?完全にこっち側の人間でしょぅ!?』
『アゾット剣……ってなんですか?』
『素人は黙っていなさい!』
『所長!ひとまず詳しい経緯を聞くしかないんじゃないですか?向こうも今は敵意は無さそうですし』
『はぁ…………それしかないわね……あぁ、レフ、本当にどこに行ったの……?』
うむ、3人のはずが4人目の声が聞こえてきたことは今は置いておいて、アゾット剣について何か知っているということはこういった事に巻き込まれた経験があるということで良さそうだ。
経緯……ふむ、経験者ならば同じようにここに来たといえばいいだろうか?
「お待たせしました、詳しいお話をお聞かせ頂けますか?」
「はい、ではここでの経緯を軽く説明しますね」
1 駅のホームで人がいなくなった
2 その後来た電車に乗ったらいつの間にか冬木
3 スケルトンの足を壊して無力化しながら逃げてきた
4 逃げ切ったところであなた達に出会った。
「とまあ、こんな感じです」
「訳が分からないわよ!!!!!!」
なんと。
────────────
『ドクター、どう思いますか?』
『うーん、本人の様子を見るに嘘は吐いていなさそうなんだけど……信じられないような話なのは確かだ』
目の前にいる彼、内荒さんは極めて自然体で、安心できるような笑みを浮かべてこちらを向いている。
それは現状と比べると酷く浮いており、逆に作り物のようにも感じてしまう。この状況をまるで当たり前のありふれたものと思って居そうな、そんな笑顔だ。
彼は一体……本当に自分たちと同じ存在なのか?それとももっと別の……『所長!近くに魔力反応!!これは……サーヴァントです!即刻その場から離れてください!!!』
「なんですって!?」
っ!今私は何を考えていたのでしょうか?彼の様子にどこか違和感を覚えて……?いや、そんなことよりもサーヴァントです!私もまだデミサーヴァントとしての力をうまく扱えずにいる状況、あまり長居しては所長や先輩、内荒さんが危ないです!
「先輩!とりあえずここから離れましょう!!」
「わかった、所長、内荒さん、マシュ!急ごう!」
「は、はい!」
────────────
先程の4人目の声の正体は何やら近未来的な立体映像から流れていたようだ。
彼らはそれぞれ薄紫の髪の子がマシュちゃん、白髪の子がオルガマリーちゃん、黒髪の子が立香くんと言うらしい、立香くんはフルネームが藤丸立香らしく、同じ日本人として少し親近感がある。呼びやすいし藤丸くんでいいか。そして立体映像の彼はロマンと呼ばれており、彼らのオペレーターのような役割を臨時で行っているそうだ、そしてそのロマンさんがどうやら、先程のメモ帳にあった『サーヴァント』とやらの反応を検知したらしく、皆ここから離れることとなった。
彼らは何やら上等な霊地?を目指していたらしく、その道中で私を見つけたため、こちらに来ていたようだ。
なので、今はその霊地に向かっているところだ。
「藤丸くん、そういえば聞いていなかったけど君たちはどうやってこんなところに?」
「え?ああ、実はレイシフト……うーん、なんて説明すればいいんだろう?」
「貴方みたいな素人に説明できるようなものじゃないわよ、そもそも私n『所長たち!今まで沈黙していたサーヴァントの反応が急激に…………に向かって……ま……!ザッ』ロマニ!?……サーヴァントの反応が何とかって……」
藤丸くんに質問すると彼はうまく説明でいなかったのか、所長……オルガマリーちゃんの方を困ったように向き、彼女がそれに辛辣な言葉をかけようとしたその時、ロマンさんから急に通信が入ったかと思うと、すぐに途切れてしまった。
だが、あの焦った声にはとても嫌な予感がする。
「藤丸くん、すぐここから」
ズッ___ガアアアアアアン!
離れよう。
その言葉が出る前に、とてつもない破壊音と共に黒い影が頭上から目の前に降ってきた。
「先輩!!!」
「■■■■■■■ーーー!!」
大きく上がった土煙の向こうから浅黒い色の巨体が迫って来た瞬間、マシュちゃんが両手に持った盾を間一髪の所で正面に構える。
────
一瞬音が消えたかと思う程の空気の圧を感じると同時に、鼓膜を破壊されるのではと言うほどの大きさの硬質なものが擦れ合う音が耳を侵す。
「うぅ……ああああああああアアアア!!!!」
マシュちゃんのその雄叫びで一瞬固まっていた体が動き出す。
しかしアレにどう立ち向かえばいいのか?手元にはアゾット剣とよく分からない石などが入ったカバンしかない。
アゾット剣で刺す?石を投げつける?
ダメだ、絶対に効かないし、当たらない。
だがどうする?
そう考えに考え、答えを導き出そうとしていた時その光景が目に入った。
マシュちゃんの盾が大きく逸らされたのだ、今この状況では、圧倒的にどうしようもない隙。
「マシュさん!!!!」
いつの間にかマシュちゃんは目の前からいなくなっていた……いや、自分が前に出たのだ、彼女を後に引き倒し、その反動で前に。
巨大な影が自分の体に向けて迫る。
渾身の一撃だったのだろう、せめてもの足掻きと、前に掲げたカバンはなすすべもなく私の腹部に叩きつけられ、胃の中身から肺の中身、いや、内蔵まるごと体外に排出されそうな程の衝撃は、私の体をピンポン玉のように軽々と吹き飛ばした。
周りの景色が一瞬で前方に消えていく。
そして───
────────────
息苦しい、まるで水の中をで息をした時のように胸の奥まで水が入り込んだような痛さとともに苦しさもこみ上げてくる。
苦しい?
「っ!?!?っっっけほぉっ……ごぇ……」
苦しさからえづき、喉奥からこみ上げてくる熱いものを吐き出す。
一瞬のパニックのあと、全身に感じる冷たさに現実へと、精神を叩きつけられる。
「はぁ……はぁ……っおぇ……」
ひどい息切れと、腹部に感じるヒリヒリとした感覚、どうやら生きていたようだ。
ダンプカーが全速力でぶつかってきたような衝撃を受けたにも関わらず、腹部の腫れと意識を飛ばすだけで済んだようだ。
周りを見てみればどこか武家屋敷のような建物の庭にある、池に落ちたらしい。
この身がそこそこ軽かったのか、すくい上げる形だったのが良かったのか、また、着地地点が水のおかげだったからか……とにかくいくつもの幸運が重なった結果なのだろう。
「手の冷え具合からして、意識が飛んだのはほんの一瞬か?」
ならばまだ彼らはあのバケモノと戦っているのか……逃げきれたかも……いや、あれだけのパワーとスピードを持った相手だ、生きていたとしても防戦一方だろう。
「サーヴァント……か……」
あの通信の声の相手が言っていたサーヴァントとやらがアレなのなら、対抗できるのは同じサーヴァントのみだろう、マシュちゃんはサーヴァントとは少し違うと言っていたのと、あの実力差だ、多分倒せないのだろう。
あのメモ帳……
召喚の方法は描かれていた、魔力とやらも多分あの石が代用物なのだろう。
そして魔法陣、これは綺麗に半分が破れてなくなっていたが……もう半分は気にせず左右対称で描いて代用してみよう。若しかしたら可能かもしれない。それに、今はそれしか手が無い。
そう思い、カバンを探すと、カバンに入っていたあの石が土蔵の方に続いていくつも落ちており、その先にはカバンが落ちていた。
「良かった、途中でなくなっていたりしなくて済んだか……」
急ぎ、石を拾い集め、カバンからメモ帳を出す。
「指……は、流石に大変だ、なにか棒があれば……」
魔法陣を正確に早めに書くために棒状のものを探す、が周りには見当たらない……土蔵ならばと扉を開けて中を確認すれば様々な工具などが散らばっているのが見て取れたためすぐさま近寄って長めのモノを探す。
少し奥に竹箒を見つけたのでそれを出すために引っ張って見るが、なかなか抜けない。全力で引っ張ってみれば、箒の持ち手部分のみがすっぽりと抜け、その拍子に尻餅をついてしまう。
だが、丁度よく持ち手部分の棒のみになったので改めて魔法陣を書こうと、手をついた時その手に違和感を感じた。
「これは……」
手元を見るとなにか彫られたような溝があり、土埃を軽く退かすと、そこにはメモ帳と似た魔法陣が掘られていた……いや、似たというよりも多分同じものだろう、全体があるということはこれが正解か?
「とりあえず、やるか」
魔法陣の手前に石をすべて放る、数は100以上はありそうだ。
手の甲にタトゥーシール……令呪だったか?を貼り、そして魔法陣の向こう側に工具箱を置き、上にハンカチを敷いて簡易的な祭壇にすると、その上に木箱をそっと載せる。
「これであとは詠唱か……」
「
繰り返すつどに五度。ただ、満たされる刻を破却する」
魔法陣に光が灯る
「――――告げる。
汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ」
光の強まりとともに、足元の石が順に砕け散ってゆく。
「誓いを此処に。我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者。
汝三大の言霊を纏う七天、混沌の門より来たれ、無垢なる守り手よ―――!」
最後のひとつが弾け、魔法陣が限界まで輝くと、光と同時に自分以外の周りのものが吹き飛ばされる。
煙がゆっくりと晴れていく。そこに立っていたのは。
「こんにちは。サーヴァントフォーリナー、アビゲイル・ウィリアムズ、貴方の呼び声に答えて参上したわ!私のことは、アビーって呼んでくださいな」
どこか、蜂蜜酒のような綺麗な色をした髪に、青い瞳をした女の子だった。
バケモノさん(ヘラクレス)に殴られるシーン
成功→普通に逃げてなんやかんや土蔵に
失敗→逃げるが、余波で気絶
のはずがファンブルだったので喰らって貰ったけど流石に幸運くらい降らないとなと思ったらクリティカル出たので軽傷です。
信用や説得もどこかで振ってます。