『どうも! ころせんむですぅ
やれ金だこだの お好み焼き広島風だのって 卵の面のチョイスがマニアック過ぎでわからんっちゅぅねん!!
広島弁ちゃうから! わし関西弁スタイルやねん!!
前置きはこの辺で今回は〝高速シリーズ傑作選〟さっそくいってみましょう!
〝
ーー結果的に有名な配信者と同じ反応が起きただけじゃん
〝高速で東京から北海道を往復してみた!!〟
ーーあれは普通の人間がやるからドラマがあるのであって……
〝高速でコンビニのお菓子を全種類食べるまで帰れません!!〟
ーー全部食べたけど 胃もたれてんじゃん
〝高速で授業してみた!!〟
不破「いやただのいつもの先生!」
〝高速クッキング~~!!!〟
「「 結局電子レンジの待ち時間や炒めている間が高速じゃない!! 」」
「ヌルっフッフッフ……… 結構頑張ったのになぜ再生数が伸びないのでしょうか……」
泣き崩れている殺せんせーを余所に不破と義子は苦笑いで動画を見ていた
「圧倒的なCG感が時代の進歩を感じさせるね」
「こればっかりはしょうがないよね~…… 視聴者は人間がやっていると前提で思っているから」
二人は見ている動画をそっと閉じ 義子の動画へと移る
義子も義子で不甲斐ない動画越しに話している自分に顔を覆った
「ごめんなさい ごめんなさい!」
「誰に謝ってるの? ………とりあえずコメントを気にせずドンと構えて話さないとね~」
「うぅ…… はい」
「磨兒子さんの動画って某有名YOUTUBERの動画丸パクリだよね? 自分がこれやりたいってネタ無いの?」
「…………あるにはあるんだけど 自分が書いた漫画の実写化とかね」
「まず原作何? ってコメントが来るわね
YouTubeは宣伝するサイトだから基本的には有名な漫画の実写をしてみたとかの方がアップされるんだよ
下手に自分の作品を押し売りすると 今の時代批判的な感想しか来ない」
「だよねー」
「批判を恐れないで活動を続けている人もいるけど 売れるかどうかは賭けだよね
稼ぎたいならパートナーにならなきゃいけないし 素人が宣伝の幅を広げる術は基本的にSNS利用の重複
確かハガレッタ-やアンスタもしているんだよね? まずはそこで作品を宣伝するのが良いと思うよ」
「やっているけど…… 伸びません」
不破がハッと気がついたときには四つん這いに落ち込む義子とタコが部屋中に負のオーラを充満させていた
日も暮れて 不破のアドバイスはこの辺で終了となる
「じゃあ磨兒子さん! また今度連絡するね!」
「あぁうん! またね!」
「っていうか今週の休日に動画撮ろうよ!」
「え?」
窓を越えて屋根に上がる不破は殺せんせーの服の裏に潜り込む
「うわー シュール」
「遠いから先生に送ってもらうのよ また明日連絡するからLINEに出てよね!」
「あぁ…… うん」
「磨兒子さん!」
「っ………!」
そこには真っ直ぐと自分を見つめる不破がいた
「変わろうとしているなら あのクラスはチャンスだよ!」
「………」
不破を覆う殺せんせーもニコニコと頷いていた
「それでは磨兒子さん さようなら」
「………さようなら」
物凄い風と共に二人は遠く彼方へと飛び去っていった
ーーあれ? 私今日 何してたんだっけ?
ふとゲーム機の上に置いていたパッケージを持ち上げる
「このゲーム… どんなストーリーだっけ?」
ソフトを棚に片付けて
パソコンの前に座る義子は今まで封印されていた感情を表に出しながら調べ物を始めた
休日に入り 義子は私服に着替えて家を出た
「行ってきます!!」
握りしめるスマホには
『アローハ!! 今度の休日に近くの河川敷で撮ることになったから!
メンバーは秘密 機材はこっちが調達 実写する原作は浦島太郎だから
磨兒子さんには監督補佐をお願いしたいから
不破監督に付いて来て!!』
ーー待ってた………
河川敷までは車で行く距離だが義子はひたすら走って行った
ーーこういうの…… ずっと憧れていた
土手を駆け上がった景色にはE組で見た数名のメンバーが既に準備を始めている
年の近い人間とまともに話すなんて何ヶ月振りか いざという時に胸が苦しくなる だが
〝変わろうとしているなら あのクラスはチャンスだよ〟
「磨兒子さーん!!」
ーー不破さんが呼んでいる 素直に答えよう そして変わろう
「おはよう!! 遅れてごめ……」
「厳つい高岡フェイスは伊達じゃない!」
「ん……?」
「メイドを愛し! 行きつけの喫茶を護る!
タコの暗殺者は寺坂竜馬 京都で暗殺されたのは坂本龍馬
E組特殊キャラクターの一人 〝高岡もどき〟只今参上!!」
突如現れた謎キャラに義子はそのままフリーズした
ーー初見で寺坂見たら磨兒子さん萎縮しそうだったからね 結果オーライ グッジョブ寺坂!!
後ろに控える不破達は爆笑していた