君が演じ、僕は歌う   作:ソウリン

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大変お待たせしました
第31話です
千聖編です


第31演目 打上花火

もうすぐ夏が終わる。

八月末の一日だった。とはいえ、暦の上では既に立秋が過ぎ、秋を迎えている。つまり、夏は既に終わっているということになる。だけど、それだと風情が無くなってしまう。まだ八月だから夏でいいでしょう。なんせ今日は、この夏最後の一大イベントなのだから。

 

「予想していた通りだけど、凄い人だね」

 

「そうね、はぐれないように気をつけないといけないわね」

 

今日はこの街恒例の花火大会の日。私は、仕事が終わるなり浴衣に着替えて雅と一緒に街に繰り出していた。街はすでに多くの客で賑わっており、綺麗に並んだ縁日には、長蛇の列ができあがっていた。

 

「これは縁日に寄ってる場合じゃ無さそうだね」

 

「そうね、寄ってたら買う前に花火が始まってしまうわ」

 

それに、普通の何気ない道ですら、多くの人で溢れかえっているというのに、縁日の並ぶ路地がその数を下回るわけが無い。路地に入っただけで人の波に押し出されそうな勢いだ。

 

「だけど、このままじゃ花火大会どころじゃないね。花火が綺麗に見えるような所は、きっと既に人がいっぱいだよ」

 

「そうね、やっぱり出かけるのが遅かったわね。どこか隠れスポット的な場所があればいいのだけれど・・・」

 

今日、私達は家を出るのが少し遅れてしまった。というのも、二人揃って仕事が長引いてしまったのが原因。仕事なのだから仕方ないと言えば仕方ないのだけれども、少し複雑な気になる。おかげで、こうやって他の人達に出遅れてしまったのだから。

 

「うーん、なんだかこのまま人の波に従って進んでてもダメな気がするな-」

 

「そうは言っても、逆に進んでも、そんな都合の良いスポットがあるとは思えないわ」

 

人が向かうということは、そちらの方向が最も花火が見やすいからに他ならない。実際に、事前に確認した花火大会のガイドブックでも、おすすめスポットはこの人混みを進んだ先に集中していた。今更、逆の道を進んだところで、良いスポットがあるとは思えない。そもそも、この人工的波に逆らって進めるとは到底思えない。

 

「ううん、逆走するわけでは無くてさ、どこか人も入らないような脇道の先に実は秘境的丸秘スポットがありましたって感じでね」

 

「さすがに、そんな都合の良い話があるとは思えないけれども・・・」

 

そんなスポットは流石に誰もが知っていると思う。この花火大会もここ数年で始まったという訳では無い。数十年続く伝統的な行事になっている。そんな歴史を持つ場なのに、未だに発見されていない丸秘スポットがあるとは到底思えない。流石に都合が良すぎると思う。

 

「だよねー。うーん、このまま波に従って進むしかないのかな」

 

「そうね、それしか打つ手は無いように思えるけれども・・・あら?」

 

何か打つ手は無いかと雅と考えているときだった。前方に見知った顔が二つ見えた。いつもとは違い、その身は浴衣に包まれているけど、間違いない。これだけ多くの人が来ているのだから、知り合いが来ていても何もおかしくないでしょう。だけど、まさか実際に出会うとは思ってもいなかった。どうやら、向こうもこちらの存在に気づいたようで、こちらに軽く手を上げてくる。

 

「こんばんは、沙綾ちゃん、たえちゃん」

 

「こんばんは、千聖先輩、と、もしかして、隣の人は?」

 

「あ、テレビの中の住人だ」

 

「うん、間違ってないかもしれないけど、それだと千聖だってそうだし、まるで現実に存在してないみたいになってるからね」

 

出会って早速、雅のツッコミが冴え渡る。本当に、彼女は不思議な雰囲気を持ってるわね。

 

「と、まぁまずは自己紹介だね。知ってるとは思うけれど、僕は黒城雅。気軽に雅って呼んで欲しい」

 

「初めまして。花咲川女子学園一年生の山吹沙綾です。よろしくお願いします」

 

「同じく、花園たえです。サインは有料ですか?」

 

「いやいや、僕はそんなケチな人種じゃ無いからね」

 

沙綾ちゃんとたえちゃん。この二人とは、以前私達が参加したイベント、ガールズバンドパーティーで知り合った。彼女達は、五人組ガールズバンド、Poppin`Partyのメンバーだ。ドラム担当の沙綾ちゃんと、ギター担当のたえちゃん、ここに残り三人を加えたメンバーで活動をしている。

 

「今日は二人だけなの?」

 

「それが、他のみんなとはぐれてしまいまして・・・」

 

「手、つなぎたかった・・・」

 

たえちゃんの言っていることはよくわからないけれども、どうやら他の三人も一緒に参加していたみたいね。この人混みならはぐれてしまってもおかしくないでしょう。

 

「ありゃりゃ、それは大変だね。連絡は取れないの?」

 

「それが、さっきから携帯の電波がずっと圏外になってまして・・・」

 

「あら?本当ね。私も圏外になっているわ」

 

おそらく、原因はこの人混みでしょう。人が多く集まった場所では、同じく多くの電波が入り交じり、それが原因で電波障害が生じることがある。今が正にその状態でしょう。

 

「うーん、困ったね。何か居そうな場所に心当たりとか無いの?」

 

「全員はわからないですね。一人はたぶんわかります。推測ですけど」

 

「蔵みたいな所」

 

「蔵?」

 

蔵?どうして蔵なのかしら?そもそも、こんな所にそんな場所があるとは思えないけれども。

 

「あはは、おたえ、それじゃわからないよ。ところで、先輩方はこれからどうされるんですか?」

 

「そうだね、この人混みに従って進んでも、たぶん良いポジションを取るのは無理だと思ってたんだよ。どこか隠しスポット的な場所があればいいんだけれども・・・」

 

「それなら、たぶん今から私達が行く場所がいいと思いますよ。確実とは言えないですけれども」

 

確実とは言えない?それは、さっき推測と言っていたことと関係があるのかしら?確か、はぐれたメンバーの一人がいるかもしれない場所だと言っていたけれども。そこが隠れたスポットだとでも言うのかしら?

 

「確実とは言えないって、どういうことかしら?」

 

「実は私達のメンバーの一人が、誰も知らない絶好のスポットを知ってるみたいなんです。ですが、その場所を聞く前にはぐれてしまいまして。それで、その子の趣向からそのスポットを推測してみたんです」

 

「それが、蔵みたいな所」

 

「どうしてそれが、蔵に繋がるのかはわからないけれども、理由はわかったよ」

 

蔵が好きな子って一体誰の事かしら?残りのメンバーにそんな子いたかしら?まぁ、それは今は置いておいて、これはまたと無いチャンスかもしれないわね。もしかしたらあるのかもしれない。私達の求めていた場所が。

 

「そうね、雅どうしようかしら?」

 

「うん、このままだと人波に流されるだけだろうし、いいんじゃないかな。可能性があるならそれに賭けてみようよ」

 

「決まりね。沙綾ちゃん、たえちゃん、私達もご一緒していいかしら?」

 

「えぇ、私はいいですよ。有咲には怒られそうですけど」

 

「どうせなら、皆で怒られよう」

 

「あはは、よくわからないけど、怒られたくは無いな」

 

有咲ちゃん?あの子が見つけたスポットということかしら?紹介したら怒られるということは、あまり人には教えない方が良さそうね。

 

「それじゃ、行きましょうか。こっちです」

 

そして、私達は沙綾ちゃんとたえちゃんの先導に従って、人混みの中を抜けていった。一体、本当にそんな都合の良いスポットはあるのだろうか。そんな、誰もが思うような疑問を胸の中に秘めながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

二人に案内されやってきたのは、古びた神社だった。昼間でさえ、あまり誰も近寄らないような神社。沙綾ちゃんが言うには、ここが推測した丸秘スポットらしい。だけど、確かその推測って有咲ちゃんの趣向から推測したのよね?その結果がこの寂れた神社って、あの子の趣向って一体どうなっているのかしら?

 

「たぶん、ここで間違いないとは思うんですけれど、有咲-!」

 

「有咲、いないね」

 

「あはは、やっぱりこの推理は無理があったかな?」

 

「ううん、この場所、凄く有咲っぽい。沙綾の推理、間違ってないと思うよ」

 

「でも、その有咲がいないんじゃね」

 

確かに、その場所には有咲ちゃんどころか、人影らしき物は一切見当たらなかった。だけど、ここでは無いとしても、もう今からだと、新たに探している時間は無いでしょう。何故なら・・・

 

ドーン!

 

「あ、始まっちゃったね」

 

花火大会開始の時間になってしまったのだから。だけど、私はその光景を見て驚愕し、そして感嘆してしまった。あまりにも美しいその光景に。

 

「す、凄い・・・」

 

それは皆の気持ちを代弁した呟きだった。皆が、その光景に釘付けになっていた。漆黒のキャンバスに描かれた、色とりどりの芸術達の虜になっていた。美しい。唯々美しい。心を奪われるとは正に今のような状態を指すのでしょう。この光景を見て皆が確信

する。正にここが、丸秘スポットだったのだと。

 

「あ、沙綾、あれ」

 

「どうしたのおたえ?って、あれは・・・」

 

その時、沙綾ちゃんとたえちゃんが何かに気づいた。二人が見ているポイントに目を向けてみる。そこは、境内の陰だった。そこには、誰かの影が見えていた。暗くて、人物の特定まではできない。だけど、そのシルエットには見覚えが有った。そして、夜空にまた照明が打ち上がった。その明かりで、シルエットにも色が灯る。それは、美しい金髪をツインテールにした少女、紛う事なき市ヶ谷有咲ちゃんだった。

 

「有咲!」

 

「良かった、ここで合ってたみたいだね」

 

「おたえ、沙綾、どうしてここが・・・って」

 

こちらの存在に気がつき、近づいてくる有沙ちゃん。そして、私達の存在に気がつき、驚きで目を見開く。当然でしょう。沙綾ちゃんはあくまで推測でこの場所を導き出しただけ。当然、有咲ちゃんは誰も来ないものだと思っていたでしょう。

 

そこに、突然やってきた沙綾ちゃんとたえちゃん。二人の登場だけでも想定外なもの。それなのに、さらには部外者とでも呼ぶべき私と雅がいるのだから仕方ない。

 

「私なりに考えてこの場所を探し出したよ。あ、ごめん、ここに来る途中でお二人に会って、良いスポットを探してたみたいだから連れてきちゃった」

 

「旅は道連れ世は情けだよ、有咲」

 

「それは意味がちげーだろ・・・って、は、初めまして、市ヶ谷有咲です・・・」

 

「あ、どうも初めまして。黒城雅です。気軽に雅って呼んで下さい」

 

「こんばんは、有咲ちゃん」

 

「こ、こんばんは、白鷺先輩」

 

その容姿も相まって、大和撫子という表現が非常によく似合う女の子。更に、今は花火大会に合わせて浴衣に身を包んでいる。完全無欠の大和撫子、に普通は見えるでしょう。雅にももしかしたら、そのように見えているのかもしれない。だけど、私は彼女の本性を知っている。いえ、気づいているというべきかしら?有咲ちゃんも、私が気づいていることに、気づいているでしょう。まぁ、その本性を含めても可愛らしい女の子なんだけれども。むしろ、そちらの方が私は好感を持っていたりする。

 

「あー!りみりん!ここすっごく花火がよく見えるよ!」

 

「ま、待ってよ香澄ちゃーん!」

 

そして、更に二人の見学客がやってくる。といっても、その二人も私が、いえ、ここにいる雅以外の全員が知っている人物。Poppin'Partyのボーカル担当、戸山香澄ちゃん。そして、同じくベース担当、牛込りみちゃん。これで、Poppin'Partyの五人が全員揃った。よくあの人混みの中ではぐれて、全員またこんな場所で再会できたものだと感心してしまう。彼女達の間には、何か見えない糸のような物が括り着いているのかもしれない。

 

「か、香澄、りみ・・・」

 

「あ、有咲!みんなぁ!」

 

「こら、抱きつくな・・・抱きつかないで下さい・・・」

 

「あ、千聖先輩も来てたんですね!こんばんは!それと、あれ?どこかで見たことあるような・・・」

 

「あ、香澄ちゃん、この人、黒城雅さんだよ!」

 

「おー!ホントだ!テレビで見たことある有名人にソックリ!」

 

「ソックリも何も、本人だ・・・」

 

「へー本人なんだ!・・・で、そんな有名人が何でこんな所に?」

 

「元々、私と雅で花火を見に来ていたのだけれども、途中で沙綾ちゃんに会って、いいスポットがあるってこの場所を教えてもらったのよ」

 

ほんとに、あの時沙綾ちゃんに会っていなければ、こんな綺麗に花火を見れなかったかもしれない。もしかしたら、今頃はまだ人波を流されていたかもしれない。そう考えると、本当に有り難い偶然があったものだと思う。

 

「あ、自己紹介がまだでしたね!私は戸山香澄です!キラキラドキドキしたくて、このメンバーでバンドをやってます!よろしくお願いしまーす!」

 

「わ、私は牛込りみです。はぁうー、ゆ、有名人さんが目の前にいるなんて、わ、私、

緊張して・・・」

 

「あはは、そんなに気にしなくても大丈夫だよ。僕だって、皆と同じただの高校生だから」

 

雅はこう言うけど、流石に一般人だと思えって言うのは無理があると思う。それほどまでに、雅の存在は大きくなってきている。正直、私よりも知名度は高いのでは無いかしら?

 

「それより香澄、こんな所で立ち話して、花火見なくていいの?」

 

「は!そうだった!あ!おたえもう特等席に座ってる-!ずるいー!」

 

「早い者勝ちだよ、香澄」

 

「じゃあ私有咲の隣-!」

 

「こら、だからくっつくな・・・くっつかないで下さい」

 

「有咲、今更猫被っても無理があると思うけど?」

 

「・・・うるさい」

 

「ふふっ、ほんとに皆仲がいいわね。それにしても香澄ちゃんとりみちゃん、この場所がよくわかったわね」

 

これは、先ほどから私が抱いていた疑問。香澄ちゃん達は、あのうんざりするほどの人混みではぐれてしまった。その上、連絡手段も無い状況でどうやってこの場所に辿り着いたのか?

 

沙綾ちゃんは、有咲ちゃんの趣向から見事に推理して、この場所に辿り着いた。だけど香澄ちゃんとりみちゃんは、りみちゃんは自分の意見を押せそうに無いし、香澄ちゃんにはそんな推理ができるようには思えない。ならばどうして?

 

「私は香澄ちゃんに着いてきただけで、何も・・・」

 

「なんとなく、花火が見えやすそうな場所を目指してたらここに着きました!」

 

「なんとなくって・・・」

 

呆れたように呟く雅。私も同じ気持ちだった。なんとなく目指してたら辿り着いたって、どんな感覚をしてるのかしら?本当にこれは、何か見えざる力に引き寄せられたのではとつい考えてしまう。そんなことはありえないのだけれども。

 

「あはは、香澄らしいね。でも、ホントにこの場所凄いね。有咲もよくこんな場所見つけたよね」

 

「まぁな。花火が見えやすそうな場所は無いか適当に探してたら、偶々見つけたんだ」

 

「有咲、香澄と同じようなこと言ってる」

 

「・・・うるさいおたえ」

 

「あはは、本当に皆仲が良いんだね。うん、いいバンドみたいだね。音を聞かなくてもわかるよ。君たちの奏でる音色は、きっと希望で溢れてるんだろうってね」

 

「おー!有咲!私達、プロの人に褒められたよ!」

 

「あーもう、だから抱きつくなって!」

 

「あはは、有咲、素に戻ってるよ」

 

「それに、ウサギの目みたいに真っ赤になって照れてる」

 

「はぁ?べ、別に照れてねーし!」

 

「で、でも、私もすごく嬉しいよ。プロの人に褒められるなんて、凄いことだと思うよ」

 

「うぅー、弾きたい弾きたい!今、すっごくギターが弾きたい!」

 

「弾くな。それにギター持ってきてないだろ」

 

「じゃあ歌う!」

 

「歌うな!」

 

「あはは、香澄、私達今日は花火を見に来たはずなんだけど」

 

「はっ!そうだった!」

 

「もうそれ二回目だろうが・・・」

 

そこで、ようやく夜空に意識を戻す香澄ちゃん。最も、香澄ちゃん以外の皆は話しつつも、視線はずっと、夜空に向けられていたわけだけれども、夜空にはずっと、色とりどり、形様々な芸術品が断続的に描かれている。本当に、言葉を失う美しさね。

 

「すっごい!ねぇねぇ、星型の花火は無いのかな?」

 

「あってもおかしくは無いと思うけどね」

 

「じゃあウサギ型は?」

 

「ふふっ、もしかしたらあるかもしれないわね」

 

「りみりんも、チョココロネ型の花火とか見たいよね?」

 

「チョココロネ型・・・」

 

「なんでりみはうっとりしてるんだ」

 

皆が思い思いの形を思い浮かべる。近年、花火の造形技術も様々な進化を遂げている。今では、表現できない物は無いんじゃないかと思えるほど。皆が思い浮かべる形の花火も、もしかしたら打ち上がるかもしれない。チョココロネはさすがに無いと思うけれども。

 

「あ!香澄ちゃんあれ!」

 

「どしたのりみりん?あ、あれは!」

 

りみちゃんが指差した先。そこには、夜空を彩る五つの花火が輝いていた。星型の。

 

「星型!しかも五つ!」

 

「うん、まさに私達って感じだね」

 

「ポピパ花火だね」

 

「凄く、綺麗・・・」

 

「まぁ、こういうのも悪くないよな」

 

「あ、有咲がデレた」

 

「デレてねーっての!」

 

ポピパ型花火。それは本当に、夜空に一等星の如く輝きを放っていた。正直、羨ましかった。まさにそれが、彼女達の絆がもたらした奇跡のように思えて、羨ましかった。果たして、私達も彼女達に負けない程の絆で結ばれているのだろうか?そう思うと、少し不安にもなった。

 

「あ、千聖、あれ」

 

「え?」

 

だけど、その答えは直に導きだれた。夜空を彩る五つのハートによって。雅が指差す先。そこには確かに、五つのハートが浮かび上がっていた。それだけでは無い。その色はピンク、水色、緑、紫、黄色の五色。これを、奇跡と言わずしてなんと言えばいのだろうか?

 

「まさに、パスパレ花火だね」

 

「・・・えぇ、そうね」

 

私達の花火。私達の絆が導いた奇跡。皆もこの空を見ているのかしら?どうせなら、皆とこの奇跡を見たかった。そう思ってしまう。

 

「綺麗だね」

 

「えぇ、凄く」

 

そう言って、雅の肩に頭を預ける。そんな私の頭を、雅は優しく撫でてくれた。それがとても気持ちよく、夢見心地になる。確かに、今は皆はいない。だけど、雅がいてくれるなら、なんでもいいかと思えてしまう。

 

だけど、私達の絆は、本当にこの奇跡を起こすのに相応しい物になっているのかしら?心配性な私には、ふとそんな疑問が浮かび上がってしまう。浮かび上がっては、そんなことを考えてしまう自分に少し自己嫌悪してしまう。

 

そもそもの話、そんなことはどうだっていいじゃない。もし万が一相応しくなかったとしても、これから更に絆を深めて、相応しい物にすればいいだけじゃない。なんて考えては、何簡単な疑問で悩んでるんだと自嘲してしまう。

 

要するに、相応しい物になっていようがなっていなかろうが、どちらにしても更に絆を深めていけばいいだけ。パスパレの未来をこの花火のように明るく彩りたい。私はそう、五つの打上花火に思いを馳せるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




どうも、ソウリンです。
自分ではそんな開けたつもり無かったけど、前回投稿から一ヶ月近く開いてた(白眼
い、一ヶ月過ぎてはいないからいいよね(汗
というわけで、今回は久々千聖編からの投稿でした。
千聖編から投稿した理由は雅編読んで下さればわかるかと思います。
察しのいい人はわかるかな?
そして、今回の投稿が遅れた理由の一つに、重大な修正案件があったっていうのもあります。
いやー誤字報告頂くまで全く気づいていなかったんですけどね。
イヴちゃんがイブちゃんになってました(白眼
いやー頭ではわかってるんですけど、何故か入力するときにイブになっちゃってたみたいでね。イヴちゃんごめん!
それで、指摘頂いたのは一カ所だけだったんですけれども、他にも無いか最初から隈無くチェックしてたら、度々やらかしてましたね(白眼
いやー今度からは入力時に意識してないとダメですね。
以降気をつけます。
そして今回のサブタイトルは、打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?より、DAOKO×米津玄師さんの打上花火です。次回サブタイトルは米津玄師さんの曲から付けますね。あ、ハチさん名義の曲じゃ無いですからね(笑)
それと最後にお礼を
遅くなりましたが、☆9評価ありがとうございました!
大変励みになります!これからも、評価、感想お待ちしておりますので、もし良かったらお願いします!
では、今回はこの辺で。
次回は雅編です。0時投稿予定です。まだできあがってないので、間に合わなかったら済みません。その時は活動報告に投稿します。
ではでは、次回もよろしくお願いします!
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