美遊兄と行く人理修復   作:Lychee

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長らく期間を空けてしまって申し訳ないです。
私用が重なってしまったのとオルレアンを見返すことでかなり長い期間を空けてしまいました。
今回からオルレアン編に入って行きますのでどうぞよろしくお願いします。


第1章 救国の聖処女と世界移動者
宣告 そして………


俺が目を覚ましてから、1週間という時が経とうとしていた。カルデアでは先日召喚されたサーヴァントと交流を深めている者や、いつかの有事の時のためにとサーヴァントたちに自ら志願して戦闘訓練をつけてもらう者達があとをたたないという。かくいう俺も戦闘訓練をつけてもらっているものの1人だ。昨日もクー・フーリンにケルト式の戦闘訓練を他のスタッフ達と一緒に行っていたのだがクー・フーリンの「お前はアーチャーとやった方がいい」という意見により戦闘訓練を行っている。

時折力が入りすぎたと言って吹っ飛ばされることも多々あるがこれも戦闘訓練の一つだと思って甘んじて受け止めている。

その戦闘訓練を終え、カルデア内を歩いていると医務室に来て欲しいという内容の館内放送がかかり俺は今医務室にいる。

 

俺の対面にはすずさんとドクターロマンが共に白衣を着て座っている。いつもの少し柔らかな雰囲気とは違い今日は真面目な雰囲気を漂わせていた。

「今日来てもらったのは、あなたの今後についての重要なことを伝えるためです」

そう言ってすずさんは俺の前に二枚のレポート用紙のような紙を俺の前に差し出した。そしてその一枚目の紙には俺の全体写真が載っており俺の左目のあたりと左腕に赤い丸が書かれている。

「士郎くんはサーヴァントたちの戦闘訓練を受けているようだけれど、もしかして君はリッカちゃんやマシュたちと一緒にレイシフトをして人理修復を行うつもりなのかい?」

「俺はそのつもりです。俺の今あるこの力を俺はこの世界のために役立てたい。だから俺は………」

「悪いけれどその話には私とドクターロマンは賛成しかねるわ。理由は言わなくても自分でわかってるわよね」

それはもちろん俺にはわかっていた。俺のこの力ははっきり言って諸刃の剣だ。俺が何かを投影するたびに俺と英霊エミヤは置換されていく。きっとそのことを言いたいのだろう。

「今のあなたの力は安定期に入っていると言っていいわ。このまま力を使わなければ決して元の体に戻りはしないでしょうけれど置換の進行は止まる」

「でもまだ猶予はあるはずだ。それまででも俺の力を役立てていければ」

「その意見は駄目だよ、士郎くん。そもそも英霊と人間が置き換わるなんてことは前例がない。もしかしたら次に力を使った時にはもう手遅れになるなんてこともあり得る話なんだ」

「じゃあ俺は何もできないっていうんですか?リッカやマシュが頑張っている時にただ黙ってここで見ていろって言うんですか?」

「そうよ。本来ならあなたはここの世界とは別の世界の住人。交わることのないはずの知らないまま終わるはずの場所だったの。あなたがここで命を削る必要はないのよ」

「それでも………」

「確かにカルデアの戦力は乏しい。だけどカルデアの召喚にクー・フーリンやアーサー王の様な一級のサーヴァントたちが来てくれたのは事実だ。英霊達はこれから特異点を重ねるごとにきっと僕たちとの縁をたどってここにまた来てくれる。だから君には………そうだなここに来てくれたサーヴァント達と交流を深めていくといい。もしかしたら君のその症状を改善してくれる英霊があるかもしれないしね」

「あなたの申し出は私たちとしてはとてもありがたいわ。だけど私たちは医学の道を歩む者として患者であるあなたのことをしっかりと守らなければならないの。だから………もっと自分を大切にして」

 

そう言ってすずさんとロマンは医務室に1人俺を残して出て言ってしまった。

もちろん俺にはこうなることはわかっていた。すずさんやロマンはとてもいい人だし、俺の現状が分かっていればきっとこう言われるであろうことは分かってはいたのだ。

それでも俺は………

「あいつらの力になりたい」

俺の『願い』がふと口をついて溢れた。せっかくのこの命をかけて俺はあいつらと一緒に

「この世界を救ってやりたいんだ」

 

 

それがあなたの願い?

 

なんだ今の声は⁈頭の中に直接響いてくる様な女性の様な声。

 

そこにいればあなたは無事でいられるのにあなたはここではない特異点へと向かい傷付きに行くというの?

 

「違う。俺はただあいつらのいられる場所を……笑顔でいられる場所を守ってやりたいんだ」

 

………そう。あなたは本当に………

 

そこから先は聞き取れなかった。

その代わりに………なんだ?俺の体から光の粒が溢れてくる。

 

私はあなたの願いを叶えるもの。行きなさい、あなたの求めるものを探しに。

 

俺は声を発することもできずに医務室からその姿を消した。

 

 

 

本当にあなたは可哀想な人………

 




なるべく早く更新していきたいとは思っておりますが今回の様に長く期間を空けてしまうことがあるかもしれないのでそこは大目に見ていただければ幸いです。
誤字脱字がありましたら報告お願いします。
感想なども待っておりますのでよろしくお願いします。
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