シリカ「前回はアスナさんとシュユさんの舌戦?できたね」
リズ「口喧嘩も普通の喧嘩も強い...敵に回すと一番タチが悪いタイプね」
シリカ「先ずは敵に回さない事が1番だと思いますよ...」
リズ「ま、それもそうね。さ~て、どうなる38話!?」
38話 血と獣の都
第57層と第56層の間には、関門が存在した。こんな事は初めてだが、この世界でそんな事を言っても仕方がない。ドアを開けた先に広がるのは荒れ果てた診療所(の様な場所)。カルテと思われる紙片は散乱し、点滴も倒れていたりしている。そして先に突入したキリト、アスナ、シュユ、ユウキ、シノンの5人の鼻腔を刺す臭いに表情を歪める。
「何なの、この臭いは...?」
「....血と、獣の臭いだ。取り敢えず先に進もう」
シュユが大鎌を構え、先導する。途中で血塗れの『ナニか』を貪る獣は大鎌の一閃で葬り、そして門を開ける。視界の右下に浮かぶ【ヤーナム市街】の表示と、生活感の無い荒れた廃墟の様な街並み。この階層は他の階層と違うと、全員が理解した。
斧を引き摺り、こちらへと歩いてくるのは人型のエネミー。シュユはいつもの様に
「シュユっ!?」
「ん?別にダメージは喰らってないぞ?」
「違う!お前、
血振るいをまだしていない千景の刀身には、べっとりと
「やっぱりこのエリア、普通じゃないわ。SAOは全年齢対象のゲームだった筈なのに...」
「流血表現、か。あんなにリアルな流血、下手すればR18クラスのゲームだ。あの茅場晶彦がこんな事をするのか?」
「元々デスゲームを企画する様な人間です。こういう表現に踏み出しても不思議じゃないと思いますよ」
「でもアスナ、この階層からこんな事をする意味が有るのかな?」
「どういう事?」
「この階層は56層と57層の中間だ。でも、こんな極端に表現を変えるのから50層とかのキリの良い階層からで良いって事だろ?」
「うん。今までの街は寂れた感じはしても、こんなに廃れた感じじゃなかったし」
「...こんな所で言っても何も変わらないわ。行きましょ」
シノンは歩き出す。斧を振り上げるエネミーに槍を突き刺し、更に蹴りを見舞って屠るとレバーを引いて梯子を下ろす。敵影は見えず、気を抜いて梯子を上ろうとするシノンの襟首を引っ張り、シュユは大鎌を
「っつぅ...いきなりどうしたの、シュユ?」
「....やっぱり、ここはマトモじゃないな」
「死体が、生きてる...?」
アスナが漏らした言葉は矛盾に満ちている様に聴こえるだろう。しかし、その言葉の通りなのだ。壊れた馬車の付近に倒れていた死体に、体力バーが表示される。これはシュユが大鎌で斬ったからであり、何もしていない状態ではただの死体にしか見えなかった。緩慢な動きで立ち上がろうとする死体の首を大鎌で刈り取ると、シュユはもう1度周囲を警戒すると梯子を上る。上に辿り着き、周囲の安全を確認すると全員にメッセージを飛ばし、上に上がってくる様に指示を出す。
「拠点はどこにあるんだ?こんな街全体が戦場みたいなフィールド、拠点が無けりゃ攻略なんて出来ないぜ?」
「有ったのはこのカンテラみたいな灯りだけだ。しかも、残念な事に拠点に転移は出来なかった。転移できるのは【一階病室】のみ。多分、一番最初に行った診療所みたいな所だろうな」
「って言う事は、まさか!?」
「多分、お前の思ってる通りだぞ、アスナ。...ここに、拠点は無い」
「そんな....!」
この仮想空間で、夢を見る事は無い。例え狩人の才が有ろうと、死ねば死ぬ。絶望と血と獣に彩られた都、ヤーナム。恐らく、現時点のSAO内で最も難しいダンジョンの、攻略開始である。
【狩人の夢】が使えないので、めっちゃ難しくなってますね。しかも銃パリィも無しで、シュユ限定ですが神秘のステも無いので葬送の刃の威力は正直御察し程度。...これ、クリアできるんですかねぇ。
実機でやったとしたら私は無理です。私のキャラ構成は血質+技量なのでパリィを没収されると死にます。