エギル「下手をすれば、これが初台詞かもな。紹介が遅れたが、これまた出番が少ないエギルだ」
クライン「にしても、また投稿が遅れたんじゃねーのか?ったく、どうしたんだよ」
作者『フリプ勢の私、本編のブラボをトロコンしました』
エギル「おぉ、飽きっぽいお前がトロコンとは珍しいな」
クライン「コイツ、フロムのゲームだけはやり込むからな。つっても、持ってるのはダクソ2とフリプのブラボだけだがな」
作者『リマスター版は買う。...多分』
エギル「ゴッドイーターの新作も出るからな、金欠が加速するな」
クライン「あ、前回のあらすじ紹介忘れてたな。まぁ、簡単に言えばデデドン!(悪夢)みたいな感じだな」
エギル「お前な...まぁ、そういう感じだな」
クライン「さて、どーなるんだろうな39話は」
SAOはデスゲームではあるが、ゲームのジャンル的にはMMORPGに分類される。RPGという事は、あまり気にしなくても良いが大元のストーリーは存在するという訳で、それ故にストーリー進行のクエストが発生する事が稀に有る
【獣狩りの夜】
《この悪夢に囚われ、だが逃れたくば悪夢の赤子を捜せ。さもなくば、獣狩りの夜は終わらない。
クエスト受注条件:【ヤーナム】への到達》
「かなり分かりにくいクエスト内容ね。悪夢の赤子っていうワードの意味が解らないわ」
「それが概念的な存在なのか、それともそのまま敵として現れるのか、そこすら分からないしな」
「....このクエストは最難関クラスだと思う。だってクエストの説明で『獣狩りの夜は終わらない』って言ってるでしょ?つまり、このフロアをクリアしなきゃずっと夜のままって事だし...どうするの?団長」
「視界が通りにくい、と。....何人かのグループで行動する様にして、探索をしよう。恐らく松明などの光源は配布される筈だ」
ヒースクリフの言葉で、この場に居る攻略組の面々は動き出す。そこにはキリトとアスナは勿論、エギルとクラインの姿も見えた。数十人での行軍はとても頼もしかったが、直ぐに少数になってしまった。
「うっ...おえっ!!」
「気持ち、悪っ...!」
それはひとえに、ヤーナム特有の流血表現のせいだった。臭いまでも再現された血液には仮想脳にヘイト性を伝え、条件反射的に嘔吐感や忌避感を抱かせてしまうのだ。結局残ったのはヒースクリフ、キリト、アスナ、エギル、クライン、シノン、ユウキ、シュユの少数だけだった。
「敵のリポップの基準が分かりにくいな、ここは」
「でも、かなり遅い事は分かります。どうします?あの大橋を突っ切りますか?」
「それならオレはパスだな。大橋の上じゃオレのスタイル的に役には立てないし、
「千景は使えないのか?アレのカテゴリはカタナだし、そうそうFFもしないだろう?」
「エギル、オレはAGI特化のVITに一切振ってない紙装甲だぞ?満足に走れない大橋の上じゃ即死もんだ」
「...ならば仕方がない、か。シュユ君は周辺の探索と雑魚の掃討を頼む」
「任された」
大橋の上、自分達の周囲を警戒しながら進む7人。高い石壁と巨大な門の向こうにはサグラダファミリアの様な教会が建ち並ぶ街が見える。ユウキはその街を見て、何か巨大なモノが建物に張り付いている様に感じ、目を擦る。
「.....?」
「ユウキ?」
「...いや、何でも無いよ。気にしないで、行こ?」
門に段々と近付くに連れ、ユウキの予感が警鐘を鳴らす。壁の上を見ると、凄まじい跳躍力で壁を飛び越えてくる異形がこちらに近付いてきていた。全員が弾かれた様に上を向き、異形と姿を認めるとそれぞれが自分に最も適している方法で異形が着地する時の衝撃を防いだ。
酷く歪な姿をしている異形の姿は正に獣で、左腕が肥大している。鹿の様な角が生えてはいるが、その姿は羊の様にも狼の様にも見える。ゆっくりと体勢を立て直したソレは、悲鳴の様な方向を上げて臨戦態勢を取る。
【聖職者の獣】
誰かが言葉を放つ暇すら与えず、獣はヒースクリフの立つ場所を右手で薙ぎ払う。バックステップで回避した彼を追い左手でも薙ぎ払い、盾で防いだ彼を吹き飛ばす様にもうワンセット左右の腕で薙ぎ払う。いつもならそのガード性能で確実に防げるその攻撃を盾で受けると、かなりの距離を吹っ飛ばされる。受身は取ったものの、ヒースクリフは驚愕する。
だが、
ソードスキル発動後の硬直で動けないクライン目掛け、獣の巨大な拳が振り下ろされる。そこに入り込んだ大戦斧はエギルの物だ。強化後のパラメーターを威力と頑丈さにのみ振り分けた大戦斧はその拳を見事に止めて見せ、更に発動させたソードスキル【タイラントアッパー】による振り上げで弾いた。擬似的なパリィの状態に陥る獣、しかし今すぐ動ける者は居ない。
「ハアアァァァァ!!」
何故なら、先んじて動いていたからだ。槍系ソードスキル【ジャンプ】の上位互換【ハイジャンプ】、それを獣の頭に叩き込んだ。高過ぎる跳躍高度と長過ぎる滞空時間のせいでPvPは勿論、PvEですら殆ど使われないスキルではあるハイジャンプだが、その分威力は折り紙付きだ。ユニークスキルを除いた(現在確認されているユニークスキルである【神聖剣】の威力は相手の攻撃の威力に依存する為)全ソードスキルの中でも五指に入る程で、そんな攻撃を弱点の頭に叩き込まれた獣の体力は一気に7割弱まで減少する。
威力の大きいハイジャンプの硬直は、当然だが長い。威力に比例して増加する硬直時間は下手を打てば命に関わる。
「----!!!」
形容し難い咆哮が1度放たれる。更にもう1度、次は赤いオーラを纏った咆哮を放つと大量に出血していた両手が完全に回復する。
「っ、嘘だろ...」
「嘘なら良かったがな。そうも言ってられねぇぞ、エギル」
「その通りだな。...来るぞッ!!」
体力を減らされた事で怒ったのか、動きが変わった聖職者の獣が、7人に襲い掛かった。
「これで大体は終わりか」
地下水路を見付け、中の腐乱した動く死体を火炎瓶で焼き払い、巨大な豚を狩り、更に上に居た【獣狩りの群衆】と【獣狩りの下男】を根刮ぎ屠った所でシュユは実体化させた水を飲む。冷たい水が喉を滑り落ち、まだ生きているとシュユに実感させる。いつからだろうか?戦いの中で自分が自分で居られなくなる様な感覚を抱き始めたのは。
ドロップしたポーションや他の素材をストレージに収納しつつ、シュユは階段を登る。人とは思えない身体をした人型のエネミー【獣狩りの群衆(大)】を後ろから葬送の刃の一撃で狩る。が、2体居た内の1体は体力が僅かに残ったせいで持っている粗末な槍を振りかぶる。前方にステップ、穿牙を腹部に直撃させると家屋の壁に向かって勢いよく吹き飛び、その死体を晒す。このヤーナムでは、エネミーが死んでもポリゴンにならないらしい。現に、シュユが歩いてきた後には数々の死体が転がっている。
そう言えば、もうオレは現実の事をどれだけ忘れてしまったんだろう。忘れた事も忘れてしまったなら、もうどうしようもないんじゃないだろうか?ソレは本当に
そんなマイナスの思考のループに嵌まり掛けたシュユは目の前の墓地に顔を向ける。警戒を最大限に保ちつつ中に入ると、人が居る事に気付く。その人はシュユに背を向けており、地面を掘っている様に見える。墓守か何かだろうか?シュユはそう思いつつ、近付きながら呼び掛ける。
「アンタ、ここで何をしてるんだ?ここは危険だ、早く戻った方が良い!」
「............」
そして異変に気付く。彼は地面を掘っているのではなかったのだ。彼が持っているのは片手斧、それをひたすら振り下ろしていたのだ。目の前に転がる、物言わぬ死体に。
「.......どこもかしこも、獣ばかりだ....」
彼は斧を振り下ろす事を止め、ゆっくりと立ち上がる。黒い修道服の様な衣装の裾は茶色い土汚れと赤黒いナニかの汚れが付着しており、彼がひたすら死体に斧を打ち付けていた事が判る。すっかり狂っていると思い込み、言葉を交わす事が出来ないと考えていたシュユは面食らい、彼の言葉に返事する事は出来なかった。
「........貴様も、どうせそうなるのだろう?」
彼はゆっくりと振り向き、吐息を漏らす。目を包帯で隠し、そして返り血が付いているその包帯越しの視線は、確かにシュユの事を射抜いていた。
直後、危機を感じたシュユは咄嗟に右斜め前方にステップ。背後には砕かれた地面と、人間離れした速度でシュユに接近した彼が斧を振り下ろした形で残心(?)を取っていた。
【ガスコイン神父】
地面に擦りつつ斧を斬り上げ、更に振り下ろす。地面から火花が上がっている時点で判断出来るが、ダメージは大きいだろう。横に回避するが、ガスコインはシュユを見失っていない。ガスコインは左手に持つ『何か』をシュユに向け、一瞬硬直する。
--マズイッ!!
墓石に隠れる様に倒れ込む。先程までシュユの上半身が有った所を通り過ぎるのは散らばりながら飛来する多くの弾丸。つまり、ガスコインは【
実際、短銃や長銃ならば相性は良いが、散弾銃は非常に相性が悪い。物体を『点』で射抜く短銃や長銃と比べ、散弾銃は『面』で制圧する。このゲームがVRではなくテレビ画面の中ならば無敵時間がある回避ですり抜ける事も出来る。しかし、この
だが、それで戦えなくなるのなら攻略組とは名乗れない。
「ッ!!」
墓石ごと粉砕せしめる一撃を無理矢理身体を捻って回避。跳ね起きたシュユは大鎌形態にした葬送の刃をサブ装備枠に突っ込み、千景を構える。目前に迫る斧を【歩法】のソードスキル【クレセント】で回避しつつ、ガスコインよ背後へと回り込む。
【クレセント】はその名の通り、
納刀、からの居合い。横一閃の斬撃と追撃の血の刃がガスコインの背中に傷を刻む。畳み掛ける様に縦斬り、斬り下ろし、更に突きを繰り出す。が、振り向いたガスコインはシュユに向けて斧を横に振り、追撃として縦斬りを仕掛けてくる。バックステップをしながらもう1度納刀し、凄まじい勢いで減少する体力と引き換えに千景により鋭い血の刃を纏わせ、【
--遠いな。
物理的な距離ではない。ガスコインの体力バーは他のボスの3本や4本と比べて少なすぎるたったの1本。しかし、それを削りきる未来が浮かばないのだ。SAOのボスは多種多様で、亀や狼、はたまた植物だって存在する。が、人型ボスだけは例外だ。何が例外か?簡単な話、人型ボスは強すぎる。通常のプレイヤーと同程度の速さに加え、個体差があるとは言え攻撃を当てにくい癖に攻撃力は高く、連撃も利くので体力をあっという間に削り取られる。攻略組トッププレイヤーですら単独で戦う事は全力で避ける程の強敵、それが人型ボスだ。
牽制目的の散弾銃が放たれる。そして銃身が2つに折れ、リロード。好機と見たシュユは近付くが、嫌な予感が首筋を伝う。だが、後ろに退けばもっと不味い事になると感じ、前方に幅跳びの要領で跳ぶ。斧の一撃がシュユの居た場所を薙ぎ、更に縦斬りを繰り出していた。あのまま攻めれば、速度に乗り掛けていた所を刈り取られていただろう。
「吹き飛べッ!!」
退けば死ぬ。直感したシュユは歩法の【ラビットダッシュ】を使ってガスコインの背後に近付くと、そのまま左手で穿牙を使用。派手なサウンドエフェクトと共にシュユの言葉通り吹き飛び、体力バーが6割まで減少する。流石、使用頻度が低すぎてシュユのユニークスキルと勘違いされる程のスキルだ。
ガスコインはゆらりと幽鬼の様に立ち上がり、小さく、しかし墓地全体に響く声で笑う。
「.....匂い立つなぁ......堪らぬ血で誘うものだ.....」
散弾銃を腰に付けて両手を自由にして、斧の柄を両手で握る。
「....えづくじゃあないか....ハッハッハ....ハッ、ハハハ....」
そして柄を思い切り引っ張ると、ガキンッ!!という小気味良い金属音を響かせ、片手斧が両手斧に変形する。ただでさえ散弾銃に困らされているというのに、攻撃範囲が広くなったガスコインと対峙しながらシュユは呟いた。
「最悪だ.....」
活動報告にアンケートを投稿したので、見て要望を送って下されば嬉しいです。
さて、皆さんはフロムゲーで一番嫌いな敵はなんですか?私は四足歩行のボスとダクソ2のDLCで登場する蒼い熔鉄デーモンが死ぬほど嫌いです。モブで嫌いなのはブラボのコロリンデブと、モブとは少し違いますが千景の狩人が苦手です。あの制限なしの遺骨と連装銃の射撃に何度殺されたか...
感想欄で、皆さんの嫌いな奴等の話を見るのを楽しみにしてますね(にっこり)