道化よ道化、何見て笑う   作:ドラゴン・タトゥーのオカマ

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小さい頃、世界はキラキラしていて美しいものだと思っていた。
怒ると怖いけど優しい父さん
俺をどんな時でも愛してくれる母さん
そして、虐められていた俺を助けてくれた兄さん
この輝きは永遠のものだと思っていたんだ

そんな保証はどこにもないのにな


悪魔より悪魔、どちらを選ぶ?

木場の腹から血が噴き出した。

原因はピエロの手首から伸びる刃だろう。

現に小猫ちゃんを殴りつけた時には無かったそれには血が滴っている。

「木場ァ!!」

「大丈夫、まだやれる!!」

鍔際から折れた剣を投げ捨て、新しい剣をどこからか取り出して木場は答えたが、強がりにしか見えなかった。剣を杖にして立っている状態で何が出来るんだ……!!

「もうダメです部長!!木場を担いで退きましょう!!」

意識のある木場はまだいい、問題は小猫ちゃんだ。

口と目と鼻から血が流れ、両腕は青黒く腫れ上がってる

素人目からして重症だ、いくら悪魔が頑丈でもこれじゃあ……!!

「リアス!!イッセー君の言う通りですわ!!」

朱乃さんも苦虫を噛み潰したような顔で俺の意見に同調する

「二人とも深い傷を負っています!早く運ばなければ手遅れに!!」

己の右腕である朱乃さんの進言で部長は漸く撤退を決意した。

「っ!わかったわ!!イッセーと朱乃は祐斗に肩を貸してここから退却!!

朱乃はソーナとお兄様に連絡を!!私は殿を務め……ぐぅ!!」

部長が素早く指示を振るのと同時に

「敵の眼前で手前の手をばらすとか、甘ぇよ。」

ピエロは部長の細い首を掴んで持ち上げやがった。

 

――――――

―――――

――――

―――

――

 

【バディ、彼等の解析が完了した。彼女たちはリアス・グレモリーとその眷属だ。】

グレモリー?

【現魔王を輩出した悪魔の一族だ。だが、まだ魔王を殺すには時期が早い。リアス・グレモリーを殺めたら確実に出張って来るだろう。今回は見逃せ。】

逃してばかりだな、俺。

【今回は兎も角、こないだは君が少女を助けたからだろう。】

悪いか。

【いいや全く、寧ろ君という人間のちぐはぐさに俄然興味が湧いたよ。猛烈な憎悪に身を焦がしていながら、見ず知らずの他人を助けようとするちぐはぐさにね。】

無駄話はそれくらいにしろ。この娘の首を離して離脱すればいいか。

【いいや、あそこの少年、兵藤一誠だけは今殺しておこう。】

何故だ。

【彼の左腕には神滅具、赤龍帝の篭手が宿っている。未だ覚醒はしていないみたいだが、相手にすると厄介だ。それに………】

それに、なんだ?

【龍の波動は争い事と女性を寄せ付ける。彼を生かしておくと、女性がよりつくのはどうでも良いが、争い事を呼び寄せるとなればこの街で厄介事が途絶えないだろう。それは即ち、君が助けた少女が巻き込まれる事となる。】

了解した。

 

奴は確実に殺す。

――――――

―――――

――――

―――

――

 

「動くな、動くとこいつの首が胴体から離れることになる。」

俺達の目の前でピエロは部長の首を絞めている。

部長の目は見開かれ、潰れたカエルのような声で喘いでいて今すぐ助けに行きたいのに、目の前の敵に何一つ敵わない。

下手に動けばピエロは部長の首を握りつぶすだろう。

詰んでいる……!!

この状況を打開する手は今の俺にはなく、歯噛みしていると突然ピエロが妙な事を抜かしやがった。

「……俺は今日悪魔を何匹も駆除した。お陰でクタクタだ、とっとと寝たい。そこで、獲物を先に取られて難癖をつけてきたお前達に提案だ。

そこの無傷の小僧を置いていけ

 

そうすれば今日のところは逃がしてやる。」

 

 

そうだ、無傷の小僧とは俺の事。

 

こいつは俺と部長……いや、オカルト部の命を天秤にかけやがった。




◆良家のお嬢様とその下僕の元人間、どちらの命の方が価値があるでしょうか◆
A,お嬢様
B,元人間
C,どちらも大事
D,どちらも無価値
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