幼馴染の好感度が低すぎる件   作:足でされたい

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幕開け

純一と静のお家デートから1週間経って神奈川県の夏の大会は順調に日日を消化していった。当初の予定通り百合山高校の初戦の相手はベリーベリー学院に決まった。今は放課後で相手校の研究をして各自データを頭に入れているところだった。

 

「純一、やっぱりあのクリーンナップやべぇよな。ここ3試合で打率6割オーバーの本塁打各打者2本は化け物すぎる」

 

「うん、、、相川の球で抑えられるかわからないね、、、2回戦の菊山常陽のエースの人も140後半の速い球投げてたのに軽く当てられたからね、、、その点遅い球のデータ取れてないから薫ちゃんがキーになるかもね」

 

「だな、、、」

 

 

試合までの日程と言うのは自分達が思ってるより早く時間が進みついにベリーベリーとの4回戦の日がやってきた。

 

俺は家から出る前に静から負けたら許さないから!とハッパをかけられ奮起するとこを決めた。それに菜華ちゃんと一緒に学校を休んで見に来てくれるらしい。頑張らないわけにはいかないな。

 

試合会場までのバスの道のりはとても長く感じ誰一人として言葉を発しなかった。緊張してるのか集中しているのかはわからないが皆が勝利に向けて意識しているのは間違いなかった。

 

 

会場に着くと大会の委員の人からロッカールームへ案内された。そこで初めて部員の会話が起こる。それからしばらくすると監督から今日のスターティングメンバーが告げられた。

 

「集合!!」

 

監督の一声で部員が全員集まった。

 

「皆緊張が顔に出てるぞ、笑っていこーぜ。泣いても笑っても負けたら最後なんだから負けることなんて考えるな!じゃあ準備はいいな!?」

 

一同「はい!」

 

「じゃあスタメン行くぞ!

1番ショート鳥谷

2番セカンド清水

3番ファースト小久保

4番ピッチャー相川

5番レフト高橋

6番サード木村

7番ライト佐々木

8番センター野間

9番キャッチャー館山

 

勝ってこいよ!!」

 

「はい!!」

 

スターティングメンバーが決まるとついに俺達はベンチへと足を踏み入れた。

 

「タカ!絶対勝って次行こうな!」

 

「当たり前よ、お前が出てないで負けたら可哀想だもんな」

 

冗談混じりに話してくるタカ。こういう緊張してる場面で1人でも笑えるやつがいるとチームとしても緊張がほぐれやすい。

 

「相手チームのシートノックが始まるから見ておけよ」

 

監督の支持が飛ぶ。ベリーベリーは攻撃だけでなく今大会まだエラーが無いぐらい守備も堅い。特に二遊間の連携のレベルはプロレベルと言う評価だ。

 

「純一君」

 

「はい」

 

後からゆかりさんに声をかけられる。

 

「負けたら私ともう部活じゃ顔合わせられなくなるんだからね。絶対勝ってきて」

 

「もちろんです」

 

「そ、頼んだわよ」

 

そうこうしてるあいだにベリーベリーのシートノックが終わり次はこちらのシートノックとなる。俺は控えなので監督へのボール渡しを買って出た。

 

ノックを観ていて思ったのが皆いつもより動きがだいぶ硬い。いつもならエラーをしないようなイージーなゴロをファンブルする場面が多々見られた。

 

「内外野動き硬いよ!リラックスリラックス!!」

 

俺は監督の後から声を張り勇気づける。負けたら終わりのトーナメント制で自分の力出し切れないで負けたりしたら最悪だからね。

 

 

「じゃあラスト!キャッチ!」

 

「お願いします!」

 

監督がノックの終わりとなるキャッチャーフライを打ち上げてこちらのノックが終わった。

 

 

グランド整備が行われてついに審判員から声がかかる、、、

 

「整列!」

 

「よっしゃ行くぞぉ!!!」

 

「おぉ!」

 

高橋キャプテンの掛け声とともに勢いよくベンチを飛び出してホームベース付近まで走った。

 

 

「両校、礼」

 

「お願いします!」

 

ついに俺達の夏の大会がここに幕を開けた。

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