幼馴染の好感度が低すぎる件   作:足でされたい

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ゆかりさんがついに…


それぞれの思いと

時刻は12:45分。ちょうど百合山高校の昼休みの時間だった。私はゆかりに呼ばれて屋上に来ていた。突然呼び出しなんて何かあったのかな。

 

「ねぇ、私達も来てよかったの?」

 

「大丈夫よ、純一の容態の詳細知りたいんでしょ」

 

他に祐希と早苗ちゃんも連れてきている。多分純一の話かなと思ったから勝手に連れてきたけどいいよね。

 

「まだかねゆかりさん」

 

「んーそろそろだと思うけど」

 

その瞬間屋上の扉が勢いよく開いた。

 

「しずかぁ!猫被ってんのバレちゃったぁ!ふえええん!!」

 

「はぁ!?って痛い!勢いそのままにタックルしてくるんじゃないわよ!なによふえええんって気持ち悪い」

 

「なによ!私にタックルされて喜ばない男子はいないのよ!?喜びなさいよ」

 

「私女ね?ってか周り見なさいよ」

 

「周り?あぁいたのね」

 

祐希と早苗ちゃんはポカーンとした顔になっていた。

 

「あの、ゆかりさん、ですよね?」

 

「そうだけど?なんか文句ある?」

 

「あのね、この子達貴方の裏知らないんだからそういう態度で接しないで貰える?困ってるでしょ」

 

「あーそれもそうね。ごめんね、えっと、静ちゃんのお友達だよね?はじめまして。高町ゆかりって言います、宜しくね!うふ」

 

「うふって何よ。あんた表の方の性格壊れてんじゃないの」

 

「色々あって朝一に裏が出ちゃってからめんどくさくなって表の方引っ込めてたんだから仕方ないでしょ」

 

「ゆかりさんが……」

 

「静…ゆかりさん何か悪い物でも食べたの…」

 

困惑している2人を置いておいて私は本題を切り出した。

 

「で、話って何よ。純一の事?」

 

「いやただ教室に居づらくなってご飯食べる相手いないから呼ぼうかなと。特に話はないよ」

 

「あんたねぇ…純一の話だと思って容態知りたい2人連れてきちゃったじゃない」

 

「そこの2人も純一君のこと好きなの?」

 

「いや、私は中学の時から仲良くしてたんで気になりました」

 

少し遅れて早苗ちゃんも続く。

 

「私は純一君が好きです。まさか静と純一君が付き合ってるとは思いませんでしたけどね…やっぱり好きな人が倒れて心配にならない人なんていないと思うんです」

 

真っ直ぐな目をしてゆかりさんに言う早苗ちゃん。こんなに物事をはっきり言える子だったんだなって驚かされた。

 

「そ」

 

 

ゆかりが返した言葉はたった一言それだけだった。その後に純一の容態を丁寧に伝えて屋上から消えていった。

 

「まぁあれが本当のゆかりだからさ。気分悪くしちゃったらごめんね」

 

「ううん、大丈夫。でも純一君大変だね…私も時間ある時お見舞い行くよ」

 

「ありがと」

 

「早苗ちゃん大丈夫?」

 

話を聞いた時から昨日の菜華のように固まってしまって動けなくなってしまったみたいだった。

 

「ごめん…ほんとにそんなヤバいと思ってなかった。今話聞いてクラっと来ちゃったよ…」

 

「私も最初泣いて立てなかったよ。私達戻ってた方がいい?」

 

「ごめん、先戻ってて」

 

「わかった」

 

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早苗side

 

私はもしかしたら性格が悪いかもしれないって今凄く思った。ゆかりさんから話を聞いてなんで純一君なの?他の人がぶつかれば良かったのにって本気で思ってしまった。

 

「なんでよ…なんで!」

 

我慢していたものが溢れ出した。気付けば私は涙を流していた。静には気遣わせちゃったな。ごめん。

 

「でも、まだ純一君は生きてるんだもん。私は信じて待つ。静だって純一君の回復信じてるから立ち直れたんだろうしね」

 

純一君早く帰ってきてよね。そしたら私の気持ち伝えるから!

 

---------------------

 

キーンコーンカーンコーン

 

6限の授業が終わり下校のチャイムが鳴り響いた。私はゆかりと合流するために校門前に向かったのだが…

 

「ちょっと何よ!私これから友達と用事あるんだけど」

 

「ゆかりさん酷いですよ!俺達騙してたんですか!普段皆にいい顔して裏では気持ち悪いなこいつらとか思ってたってことですか」

 

ゆかりは3.4人の男の人に周りを囲まれて身動きが取れなくなっていた。

 

そういえば猫被ってたことばれたんだっけ…それでゆかりのファンの反感買ってこんなことになったのかな…

 

「ちょっと離しなさいよ!汚い手で触らないで!」

 

「うるさい!どーせあのぶっ倒れた天谷とかいうやつには触らせてたんだろ!」

 

「ちょっと!ほんとにやめて…」

 

ゆかりの顔色が変わった。いくらゆかりが強気といえど力では男子に及ばない。

 

助けなきゃ!

 

「あんた達なにして「おい!てめぇら何してんだよ!!!」

 

私の顔の横から風切り音がしたと思ったら1人の背中に硬球が直撃していた。

 

誰かと思い後ろを振り向いたら純一の親友で私の幼馴染である小久保隆俊だった。

 

「お前らふざけんなよ!いくらゆかりさんがゴミでもやっていいことと悪いことがあんだろうが!オラァ!」

 

硬球を当てて怯んだ1人に体を入れて押し倒して1人をボコボコにすると次の相手には自分より背丈が小さな相手を選んだようだった。

 

「なんだお前!今いいとこなんだよ消えろ!」

 

小柄な男の右ストレートをあっさり交わした時だった。

 

「調子に乗ってんじゃねーよ!今だやっちまえ!」

 

もう1人の大柄な男に羽交い締めにされ絶体絶命かと思われたその時だった。

 

「はっ!せい!」

 

え?それは一瞬の出来事だった。

 

突然大柄な男の急所に蹴りが入り男が悶えているところに脳天にかかと落としが決まり大柄な男は倒れた。

 

「はぁ…あんま人に手出したりするなってお父様から言われてるんだけど…大丈夫小久保君」

 

それをやったのはさっきまで泣きそうな顔をしたゆかりだった。

 

「え、あぁ…ってか普通にやれるじゃないすかゆかりさん…俺いりました?」

 

「まぁ正直言うといらなかったわ。私小さい頃から空手やっててそれなりに自衛出来るのよね。ほら、私可愛いから襲われた時とかね?」

 

自分で言うのか……

 

「まだやるつもりかしら?そこのもやし君」

 

「す、すみませんでしたぁ!」

 

もやし君と名付けられた先輩は蜘蛛の子を散らすように逃げていった。

 

「ゆかり大丈夫!?」

 

「もー遅いわよ。貴方が遅いから変なのに絡まれちゃったじゃない。ほら行くわよ」

 

「え、ごめん。わかった」

 

え?この事態の後始末とかは?これ警察沙汰になるような問題だよね?

 

「じゃあ後は宜しくね小久保君」

 

「俺すか!?」

 

「私性格ゴミなんだもん。ゴミは後始末なんて気が利くことできないわ。それじゃね。一応お礼は言っておくわありがとう」

 

表の笑顔でお礼を言われてタカは何も返す言葉がなかったらしい。

 

学校から出てバスに揺られること30分。私達は純一の入院している病院へと着いた。驚くことに先客がいた。

 

「あ!静、ゆかりさん遅いよぉ!」

 

「おねぇ遅い!何分待たせるの!」

 

そこには早苗ちゃんと菜華がいた。純一の事を心配して来てくれたことに私はとても嬉しかった。こんなにも可愛い子に心配して貰えるなんてほんとに純一は幸せものだよ…

 

私達は純一が寝ている病室へと向かった……




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