幼馴染の好感度が低すぎる件   作:足でされたい

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お見舞い

「天谷さんの病室はここになります」

 

私達は看護婦さんに純一の病室へと案内された。

 

「集中治療室……先生。そんなに純一は容態優れないんですか?」

 

私も漫画や小説の知識しかないが集中治療室というのは一刻の猶予もないような患者などが隔離された病室と聞いた事がある。

 

「念の為です。いつ容態が悪化するかわからないのは事実ですが…私はこれで失礼しますね」

 

「あのババァ感じ悪。まぁいいや行こ」

 

早、菜「ゆかりさん………」

 

「感じ悪いのはあんたよ!もう猫被る必要ないけど素のゆかり性格悪すぎるでしょ!そりゃタカにゴミ言われるよ」

 

「別に。それに小久保君に何と思われようが私の知ったことじゃないわ」

 

「純一が元気になったらあんたの性格も手術してもらった方がよさそうだわ…」

 

ゆかりとくだらない会話をして私達は病室へと足を踏み入れた。

 

「純一、皆来てくれたよ。早苗ちゃんと菜華とゆかり。皆心配してくれてるんだから早く起きてよね」

 

眠る純一を見て私は泣きそうになる気持ちをぐっと抑えた。なんでこんな悲しくなるのかなほんと。一番辛いのは純一なのにね…

 

「純一君、久しぶり早苗だよ。なんで静と付き合ってる事教えてれなかったのよ!元気になったらちゃんと話聞かせてもらうからね。私からも話したいことあるからさ」

 

「じゅんにぃ…菜華だよ。おねぇから聞いた時はほんとにびっくりしたんだから…でも私は絶対元になるって信じてるからね」

 

「貴方のせいで裏がバレちゃったの責任取らないままどっか行くなんて絶対許さないから」

 

皆それぞれ純一に声をかけていた。ほんと皆純一の事が好きなんだなって思う。でもその中で純一は私を選んでくれたんだもんね。絶対諦めないよ私も。

 

「あ、もう19時じゃん!ごめん私そろそろ帰らないとお父さんに怒られちゃうから帰るね!」

 

「私もそろそろ帰るわ、静と菜華ちゃんは?」

 

「菜華、先帰っててもらっていい?私はもう少しここに残るわ」

 

「わかった…じゃあ私家で待ってるね」

 

「うん」

 

「それじゃ皆また明日ね」

 

こうして皆は純一の病室を後にした。

 

「純一…」

 

私は純一の頭を撫でた。こんな事をして何か変わるのかはわからないけれど触れていないと純一が離れていってしまうような気がして仕方がなかったのだ。

 

「寂しいよ…せっかくお互いの気持ち分かって幼馴染から恋人同士になれたのにさ…ごめん、こんなしおらしくするつもりはなかったんだけどどうしても気持ちが抑えられなくて…」

 

私は純一の寝ているベッドに顔を伏せて泣いてしまった。ほんと弱いな私。

 

コンコンコン

 

「失礼します。面会終了の時間となりましたのでご退室お願いします」

 

「あ、すみません。じゃあまたね純一、また来るからね」

 

そう言い残して病室を出ようとした時だった。

 

「しず、か?」

 

純一の小さな声が私の耳にはっきり届いた。




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