Fate/King of laziness【凍結中】 作:ビーストVIII
第一に俺がこの世界に来て思ったことは、前前世の日本でサラリーマンをしていた時に観ていたアニメと似ていることだった。確か、Fate/だったような…?まぁ、どうでもいいことだが。
「あぁ、もう!!なんでコイツこんなに硬いのよ!…マシュ、貴方のその盾で殴り起こしなさい!」
「えっ!?いや、オルガマリー所長それはマズイんじゃ…」
「何よ!所長命令よ、何か文句でもあるの?!」
「……はい、分かりました」
そんな声が聞こえると同時に腹に衝撃が来た。フッ、だがこの程度で俺の睡眠の邪魔はできん。
「なっ…?!コイツまだ寝るっていうの!?藤丸、あんたコイツのマスターでしょ?!令呪使ってでも、従わせなさいよ!!」
「いえ、所長。それはもう試しました。どうやらレイジィさん、対魔力スキルで令呪を無効化するんです」
「なっ、なんですってぇぇぇ?!こ、コイツこんな体たらくで規格外ステータスですって…?!あぁ、もう!!どうすりゃいいってのよぉぉ!!」
うるさい。そう睨んでやると、甲高い声の女がまたキッ、と睨めつけてきた。
「…さっさと働きなさいよこのバカッ!!」
「………俺は平和主義なんだ」
俺には何故お前がそんなに元気なのか分からないよ。右の人差し指を俺に向けて主張する女を冷めた目で見る。
チェンジだ、チェンジ。前世の方がまだマシだったぞ。 ……いや、そうでもなかったか。いい加減、気持ちよく眠っている時に起こすのはやめてほしい。やる気があるのは結構だが、やる気のないやつの気持ちも考えてほしいものだ。
「平和主義!?サーヴァントが平和主義!?とうとう頭に蛆でも湧いたの?!命令よ、令呪なのよ…!?何だってこんなのに無効化されなきゃいけないのよ…!」
「…すまない、眠気には勝てないんだ…」
「あっ、ちょっと寝るなっての!コラっ起きなさいよ…!」
あぁ、忘れていた。俺は悪魔である、そして魔王でもあ る。大罪は“怠惰”だ。堕落と放棄、逃避と劣化、停止と衰退、惰性と憂鬱を司る悪魔にして、その支配者たる魔王の一柱であった。
「…フッ、そんなこの俺が……動くとでも思うか?」
「くっ、悔しいけど…この男は…!」
「ちょっと待ってください!所長そんなことよりも今サラッと、レイジィさんがもっと重要な言葉を言いましたよね…?!」
「……?何か言ったか?……まぁ、どうでもいいが」
自慢じゃないが、俺はいくらでも寝ていられる男だ。これは前前世からそうだった。生きるために仕方なく仕事をしていたが、休日はずっと寝て過ごしていた。だから、いつどうやって死んだのかも覚えていない。いや、本当に死んでいたのかもーーまぁ、トラックに轢かれたり、通り魔に刺されたり、神の遊戯のために殺されたりして転生した者達よりも幸運だったのだろう。
まぁ、今となってはどうだっていいのだが。まだ、ぎゃーぎゃーと喚く女に指示を出してやる。もそもそと布団から出て言う。
「……。……仕方ない、面倒だが……」
「「「!!!(ゴクリ……」」」
その一言で場が静かになる。言いたいことを言い終え、俺は、再び夢の世界へと旅立とうと試みた。が、再度、女に布団から引きずり出される。が、その程度では俺の睡眠の邪魔などできない。
「ちょっ、まだ何も言ってないじゃないの!?何で言う雰囲気出しておいてすぐに、寝ようとすんのよ?!」
「……………察せ」
布団や腕、髪の毛を引っ張られるのを感じながらも、俺の意識は奈落の底、安寧の闇へと落ちていった。
今回はここまでです!
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