カラオケに行ったらドラゴンソウルが改じゃなくZの所にあった・・・いやいや
fateアポクリファが通販サイトで同人コーナーで売られていた時と同等の驚き
邪神を名乗る神に率いられた集団『
フィルヴィスもその犠牲者の生き残りだ。二十七階層の悪夢と称される自分達を囮に多くのモンスターを討伐隊にぶつけるという作戦の首謀者こそがオリヴァスであり、唯一の生き残りがフィルヴィスだ。
「なぜだっ! 何故生きているっ!!」
「決まっているだろう! 他でもない彼女の手によって私は生まれ変わったのだ! 人とモンスター、その両方を超越した存在へと!」
下半身が発見され死亡が確認された筈の仇敵を前に彼女は戸惑いと憎悪を感じながら叫び、オリヴァスは誇らしげな表情を浮かべた。両手を広げ、誇らしげに語る。ベルとの戦いでボロボロになった服を脱ぎ捨て露わになった胸元には極彩色の魔石が存在した。
「さて、予想外の強さを持つ小僧にロキ・ファミリアの上級冒険者。流石に私もレヴィスがアリア……剣姫を手に入れて来るまで一人で持つと思うほど傲慢ではない」
「かっ! なら大人しく捕まるのかよ。どっちにしろテメェをぶちのめして色々聞き出す必要があるからな」
この時、ベートはオリヴァスが戦える状態ではないと見抜いていた。受けた怪我は治ってもダメージは蓄積されており、禄に動けない。だが、それを見抜かれ自分を倒せる者に囲まれて尚、彼は余裕の笑みを浮かべた。
「侵入者共を潰せ、
オリヴァスの指令を受けて大主柱に絡みついた
「っ!? 潰せっ! さっさと潰してしまえっ!!」
「ベルっ!!」
「ちぃ!」
ベルから途方もないエネルギーの高まりを感じ取ったオリヴァスの指示によってモンスターが彼一人に殺到する。ティオナやベートの攻撃では
「はぁあああああああああああああっ!」
そしてベルとモンスターの群れの距離が一メートルを切った時、ベルの気が最大まで高まり、ベルに視線を向けていた者達の目が一瞬眩む。
「吹き飛べぇええええええええええええええええっ!」
放たれたのは特大の気功波。眼前に迫った
「嘘…だろ……」
この中で特に驚いているのは都市最強の魔術師リヴェリアの魔法を何度も見ているロキ・ファミリアの面々だった。魔法ではない未知の力だとは聞いていたが、溜めに掛かった時間に比べて余りにも威力が高すぎる。初見のベートだけでなく、既に十八階層でギャリック砲を見ているレフィーヤでさえ目を見開いて固まっていた。
「馬鹿なっ!? 何だ、いったい何なんだ貴様はっ!?」
腰を抜かし震えながらベルを見て叫ぶオリヴァス。ベルはそんな彼を飛んだまま見下ろしていた。
「僕が何だって? 僕の名はベル・クラネル! 誇り高きサイヤ人だっ!!」
ベルが叫ぶと呼応するように壁の一部が吹き飛び、赤髪の女…レヴィスが現れる。明らかにダメージを受けており、それを追うようにアイズが現れた。
「ちっ! どうやらこっちも押されているようだな。……エニュオに渡す予定の宝玉も破壊されたのか」
「レヴィス! 丁度良かった、力を貸せっ! あの白髪の餓鬼を此処で始末せねば危険……」
オリヴァスは隣に着地したレヴィスに対してベルを指さしながら喚き散らす。だが、その胸にレヴィスの指が突き刺さった。
「あ…が……!? レ、レヴィス?」
「あの小僧は厄介なのだろう? アリアも予想外に成長しているので力が足りんのだ」
オリヴァスの魔石を抜き取った彼女は自らの口元へそれを運ぶと、そのまま噛み砕く。仲間の筈だった彼女に核である魔石を抜き取られ体が崩壊していく中、伸ばした手は蹴り飛ばされた。
「じゃあな」
レヴィスの拳がオリヴァスの顔面を殴り砕く。絶命したオリヴァスの姿にベルは絶句した。
「仲間をあっさり……」
「仲間? 違うな。此奴を仲間などとは思っていない。……所で知っているか? 大主柱が壊れた場合、この部屋は崩壊すると」
咄嗟にアイズが止めようとするもレヴィスが一歩速い。拳を叩き込まれた部分から罅が広がり、砕け散ると同時に部屋の崩落が始まった。
「全員撤退します! 荷物は置いて脱出を優先させなさい!」
アスフィの指示でヘルメス・ファミリアが撤退を開始する中、アイズは撤退しようとするレヴィスを追おうとするもベートに肩を掴まれて止められた。
「馬鹿野郎っ! さっさと避難するぞ!」
「……五十九階層に来い、アリア。そこに貴様が求める物が…‥っ!」
意味深な言葉を残して穴から去ろうとした時、バレーボール大の光球がレヴィスへと加速しながら向かっていく。やがて速度が最高潮になると楕円形へと変化し、レヴィスはそれを咄嗟に腕を交差させて受け止める。
「ぐっ! ぐぁあああああああああっ!」」
顔をしかめ踏ん張ろうとするが勢いを殺しきれずに吹き飛ばされる。空中で何とか受け身をとって着地したレヴィスは光球を放ったベルに視線を向けた。
「……先程奴が言っていた小僧か。覚えていろ、借りは返す。存分にな」
崩落が始まった部屋から去る直前、憤怒の籠もった瞳をベルに向け、レヴィスは穴から去っていった……。
「間一髪でしたね。今回は助かりました、
「ベル!?」
崩れ去った
「力を使いすぎて、お、お腹が減った…‥」
先程までの緊張感が完全に消え去り、一行は脱力をする。この後、一旦十八階層に向かおうという話になり、ティオナがほぼ強引にベルを背負って歩き出した。
「そうだ! 街に到着したら奢りますよ。今回のお礼もしたいですし」
この時、アスフィは噂でしか知らず、それほど信じていなかった。ベルが常識を越えた途方もない大食漢だと……。
皿の上に乗せられたのは炭火で炙られた靴底のように分厚い網焼きベーコン。フォークを突き刺し食いちぎれば旨味が詰まった脂がジュワっと溢れ出す。付け合わせの野菜と共にパンに挟んで口に運べば野菜の苦みがアクセントになって食が進んだ。
続いては炒り豆だ。大量の香辛料を振り掛けて香ばしく炒った豆の皿を掴んでスプーンで掻き込む。粗挽きの胡椒で味付けされた豆は喉の渇きを感じさせ、飲み物で潤えば再び豆を口に詰め込んで咀嚼する。この繰り返しを数度行えばもう一皿欲しくなった。
芳醇なバターの香りと強烈なニンニクの香りが混ざり合って食欲を誘う。保存のために干して乾燥させていた貝類を水で戻し、モチモチとした食感のパスタと共に強火で炒める。少しクドくなりそうだが、細切りにした大葉を上から振り掛けて調和させていた。
コーンポタージュ。トウモロコシの甘みと旨味が溶け込んだスープにはトロミが付いており、みじん切りにされたタマネギや人参の甘さも美味しさの秘訣だ。鍋の取っ手を掴み、一気に流し込んだ後は千切ったパンで鍋の底を拭う。
他にも火で炙ってトロトロになったチーズ、干しぶどうが入った焼きたてのパンにマーガリンを塗ったもの、ウインナーを混ぜ込んだホットケーキに熱々のマッシュポテトに少し酸味のあるソースを掛けた物など、テーブルには大量の料理が並んでいた。そう、既に存在しない。全てベルの腹の中に消え去った。
「あー美味しかった。あの、本当にご馳走になって良かったんでしょうか……」
「え、ええ、助けて貰った命はお金じゃ買えないので……」
お礼にご馳走すると言ったし、命を助けられたのだから安いものだとアスフィも頭では理解している。だから幸せそうに腹をさすった後で不安そうになるベルに大丈夫だと言うしかないが、正直言って頭が痛かった。
まず、身軽になる為に荷物は捨ててきた。今回のクエストに持ち込んだ消耗品の残りや予備の武器に手に入れた戦利品、主武装を置いて逃げるしかなかった者もいる。
次にダンジョン内部という立地、そして足元を盛大に見る事で成立する馬鹿げた代金。ここにベルの食事量が加われば損害は途轍もない。
(今は全員生還した事を良しとして、謎の依頼主の報酬に期待しましょう……)
クエスト開始前に全員で半分空けた酒の残り半分を仲間全員と飲み交わしながらアスフィはベルに視線を向ける。主神が彼のことをアポロンの一件より前から気にしていたのを思い出した。
(そもそも存在からして違う、と言っていましたが……)
今回も見た謎の力のことだけではないと感じつつも今は判断材料が足りない。他のファミリアを詮索するのは暗黙の了解で禁じられているからだ。
「……おい、兎野郎。サイヤ人って何だ?」
「あっ、僕の種族の……あっ!? な、何でもありません!」
だが、他人の決め手もいないルールなど知ったことかとばかりにベートが威圧するような態度で問いかけ、アイズもワタワタしているレフィーヤの横で興味深そうな視線を向ける。咄嗟に誤魔化そうとするベルだが下手すぎて意味がない。そんな時、ティオナが強引に割って入った。
「ちょっと待ったー! サイヤ人だとか王子だったとか、ちゃんと話そうとしないって事は話したくないって事なんだし、詮索は禁止ー! ほら、もう行こ、ベル」
「は、はい!」
ベルを強引に連れ出し、止める間もなく去っていくティオナ。サラッと重要そうな事を漏らした事に皆が気付く中、レフィーヤはとある事を思い出した。
「……あれ? ティオネさんが言うには今日はデートに誘うって話じゃ。どうしてダンジョンに……あっ」
言葉にできない思いを誰もが感じていた。当然、ベートもだ。彼さえも此処から先は口にする事が出来なかった……。
「春姫様? そんなお友達がいらしたのですね。……偶然ってあるものですねぇ」
「リリ殿、偶然とは?」
一方タケミカヅチ・ファミリアの面々と小休止を取っていたリリは、桜花が漏らした、今居るメンバーと屋敷から抜け出した春姫と共によく遊んだな、との言葉に何となく反応し、気になった命の問い掛けに対して、秘密ですよ、と前置きして話し出した。
それはイシュタル・ファミリアから最近取り扱いだした元気になる薬、要するに精力剤の大量注文に加え、配達依頼まで受けたのでリリが配達した時の事だ。受取書のサインに使うペンが壊れていたので新しいのを探すからと待たされていた時、一人のアマゾネスがリリに気付かなかったのか不満をこぼしながら現れた。
「アイシャー。春姫の奴、また失敗したんだって? ったく、何度目だよ、あの馬鹿
屋敷から抜け出したと聞いて良家の娘だと判断したリリは同名の別人だろうと思った。だが、その話を聞いた瞬間、一同の表情が変わった。
「……リリ殿、確かに
一方その頃、ミアハ・ファミリアに一人の来客があった。家政婦募集の張り紙を見てやって来たと語る少女の名はアンナ・クレーズ。西地区に住む、神に求婚されるくらいの器量良しで評判の娘。
その彼女の瞳に宿る感情をミアハは見逃さなかった……。
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