ベルがサイヤ人なのは間違っているだろうか   作:ケツアゴ

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身内のことで落ち込むのが続いて遅くなったです

今後も遅れそう


ところでヤムチャが捨てられたとか風潮だけど彼が浮気癖だったってトランクス言ってたよ 喧嘩ばかりってブルマもナメック星で言ったし


第十五話

 女神の持つ美は一部の例外を除き人を超越している。それが美の女神であるなら尚更だ。他の女神の嫉妬を買い、その姿を目にする者を魅了するほどに美しい。

 

 だが、それ故にイシュタルは自分を差し置いて賛美されるフレイヤが憎かった。身を焦がすほどの女神の嫉妬。それは数多くの英雄譚において破滅をもたらして来た物。只、破滅の対象は英雄ばかりとは限らず……。

 

 

「そろそろ出て行く頃かね」

 

 今回神の宴を開いたイシュタルは開始直後には登場せず、念入りに身だしなみを整えていた。招待客の多くは数多くの美姫に魅了され通い詰める神々と眷属達。当然、接待をしているのは見栄麗しい美貌の持ち主、生きた宝石。だが、見る者の心を奪う程の美の持ち主であろうと美の女神の前では引き立て役にしかならない。

 

 イシュタルが一度颯爽と現れれば誰もが視線を奪われ心を蕩けさせる。その筈だった……。

 

 

「行けー! もっと食うんだっ!」

 

「糞っ! まさか此処までとは……」

 

 一台のテーブルを囲み盛り上がる招待客達。有る者は拳を振り上げて鼓舞し、またある者は膝を折ってうなだれる。その中心にいるのは今回のターゲットであったベルであり、イシュタルの登場に男共は気が付いていない。この瞬間、イシュタルの誇りが傷付いた。

 

「……おい、アイシャ。アレはどうなっているんだ? 私の登場を待ちかまえずに何をしている?」

 

「ああ、『激怒兎(ベルセルク)』が結構な大食家って噂があってね、あの客がどれほど食べられるかって言い出して賭に発展したのさ。……牛の丸焼き一頭に七面鳥の丸焼き五羽目。客も全員興味を持って行かれてるんだ。しっかし、あの小柄の何処にそれだけ……」

 

 ベルに視線を向けたまま呆れ半分関心半分で主神の問いに答えたアマゾネスは、ふと声の方に視線を向けて身を竦ませる。イシュタルの顔には濃密な憤怒の色が浮かび、とある理由から絶対に逆らえないアイシャは腰を抜かし壁にもたれ掛かる。

 

「あ…うぁ……」

 

「私の登場よりもあの餓鬼の方が興味深いって? 舐めやがって。……気分が悪い。客の相手はお前がしておけ」

 

 荒い足取りで踵を返し来た道を戻るイシュタル。途中、花が飾られた花瓶、当然高価なそれに手を掛けると苛立ちをぶつける様に床に叩きつける。水飛沫と破片が飛び散り、床に落ちた花を踏みにじりながらイシュタルは拳を握り締めて身を震わせた。

 

 

 

 

「……あの糞餓鬼、思い知らせてやる。徹底的に魅了して、その後は眷属共の玩具にしてやろうじゃないかっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「イシュタルは出て来なかったのか。風邪でも引いたか?」

 

 翌朝、食べるだけ食べて帰ったベルが宴の話をするとミアハは普通にイシュタルの心配をする。地上に降りた際に能力を封じた神は死にはしないが病気にはなる。弱味を見せない為に隠しているのだろうが、最近のお得意さまという事で何か滋養に良い薬でも贈ろうかと思っていた。

 

「でも、会わなくて正解かも。あの女神、厄介な噂も多いし」

 

 ミアハがイシュタルを心配した事に嫉妬したのか少々厳しい意見のナァーザ。そんな中、リリの視線はベルに注がれていた。

 

「あの、皆様がスルーしているから言いますけど……何でベル様に尻尾が生えてらっしゃるのですか!?」

 

 ベルの尻の辺りから伸びた猿の尻尾は先程からユラユラ揺れており、当然二人も気付いているが、当人が平然としているので聞き出しづらかった様だ。リリが言ったことで二人の視線がベルに向けられる。話せと目が語っていた。

 

 

「あっ、僕も少し驚いたんです。一歳の時に父さんに切り落とされてから生えて来なかったんですが、寝ている間に生えてきたみたいで」

 

「いや、タケノコか何かみたいに言ってるけど、普通は生えてこないんじゃない? 切り落とされたとか物騒な事はスルーするけど、流石にそれは……」

 

「サイヤ人の特性だから僕にそう言われても。確かにこの星の人は生えてこないでしょうけど、宇宙には色々な種族が居るから……」

 

「……あのー、ベル様? その言い方だと他の星にも人が居たり、ベル様が別の星から来たみたいに聞こえますけど冗談……ですよね?」

 

 ナァーザとリリが視線を向けたのはミアハ。嘘を見抜ける神であり、本神の気質から嘘がつけるタイプではない。そのミアハが固まっている事に二人どころかベルも驚いていた。

 

「え? 僕、地上の出身じゃないって言いましたよね?」

 

「うむ。地下に隠れ住んでいたと思ったのだが……この機会だ。詳しく話して貰えるか?」

 

 こうして勘違いは解消され、ベルの口から別の星の事、サイヤ人の事、フリーザ一味の事、そして破壊神ビルス……但し彼については詳細は分かっていない、が語られた。嘘を見抜けない二人もミアハの反応から真偽を判別し、壮大な内容に暫し言葉を失った。

 

 

 

「下手すれば本気の神でさえ赤子扱いの連中がウヨウヨいるのか……」

 

「こ、この星は辺境ですしダンジョンも有るから高く売れないだろうし、わざわざ地上げに来ないとは思いますけど……。それと平均して高い戦闘力を持つのはサイヤ人位です。他は突然変異のエリート戦士だそうで」

 

「あー、うん。何かもうお腹一杯な感じね……」

 

「ベル様の無茶苦茶な理由が分かった気がします……」

 

 驚きも一定を超すと逆に落ち着きに変わり、そのまま食事に戻る中、ベルが困ったような表情になった。尻尾を必死に動かしては困惑し、うっかり握って体から力が抜けている。

 

 

 

 

 

「……あれ? 尻尾が抜けない。そういえば自分で抜く訓練はしてないっ!」

 

「弱点な上に満月を見ると凶暴な大猿に変化するのであったな? ……困った」

 

 ホームにある刃物では文字通り刃が立たず、取り敢えず満月の日はダンジョンかホームに籠もるという事になった。

 

 

 

 

 

 

 

「それではベル様。リリはタケミカヅチ・ファミリアの皆様と、最近契約なさったらしい鍛冶師の方と潜りますのでお気を付けて。明日は満月ですので日を跨いで籠らないようになさってくださいね? くれぐれもお願いしますよ?」

 

「う、うん」

 

 何重にも念を押されてベルが少々困惑した表情を見せる中、リリは先にホームから出て行き、ベルも大量の食料が入ったバッグを背負ってダンジョンへと向かって行った。

 

 

 

(しかし、凄かった。あの人、本当に下級戦士なのかな? 身勝手の極意とか何とか言ってたけどさ……)

 

 孫悟空と名乗った下級戦士にサイヤ人としての力を突き詰めた先の力やそれを上回る力を見せられベルは高揚しているが、それ以外にも幾らか技を習う事が出来た他に魔法の扱いにも慣れたのか、次回からは一度出た相手ならば選択出来るようにもなった。

 

 

「よしっ! 頑張るぞっ!!」

 

 強い相手との戦いに心を弾ませベルは上機嫌でダンジョンへと入り、全力で飛んで深層へと向かう。その姿を観察する者の気に気付いていたが、この時はただ見られているだけだと、そう思っていた。

 

 

 

 

「行ったな」

 

「サポーターの方はどうする?」

 

「あっちにはアイシャが向かったよ」

 

 数名のアマゾネスはベルが奥へと向かったのを確認すると来た道を戻っていき地上に出る。そしてそのまま人目がない道へと入り込んだ……。

 

 

 

 

 

 そして夕方、大量の魔石やドロップアイテムをダンジョンから持ち帰り換金を済ませたベルがホームに帰ると新築したばかりのホームが荒らされ、壁に短剣で手紙が張り付けられていた。

 

 

 

 

 

『主神と仲間達は預かった。明日の夜、指定の場所に一人で来い。他の者に知らせれば仲間の命はない』

 

 無言で張り紙を破り取り握りしめるベル。その拳は怒りで震えていた。

 

 

 

 

 

 

「……うん、仕方ないよね。僕は怒ったよ。だから相手をしてあげる。冒険者としてではなく、サイヤ人の戦士として……」

 

 その表情は普段と変わらない。だが、その瞳は怒りで満ちており、そのまま『バトルアリ-ナ』を発動させる。ベルの前に現れたのは一度会った生え際がⅯ字のサイヤ人だった。

 

 

「事情は大体知っている。さっさと向って来い。サイヤ人の戦い方を教えてやるっ!」

 

「有難う御座います……兄さんっ!」

 

 ベルは礼を言うなり男……ベジータへと飛び掛かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……おや? 一眠りするんじゃなかったのですか?」

 

「どうも気になって眠れなくてね。今日は面倒臭いから明日にでも行ってみるよ。……ちょっと不愉快だし、場合によっては破壊しちゃおっかな」

 




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好きな作品が多重アカウントで消えた 残念
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