暗殺教室~殺人鬼と博徒の顔を持つ男~   作:竜鬼

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やってしまった....誘惑に負けてしまったーーーー

兎に角、頑張ってみます*\(^o^)/*


遭逢の時間

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南四局 親;相馬隼人  

ドラ表示牌{4}

 

 

「ツモ」

 

 

 

 

{一}{二}{三}{①}{②}{③}{⑨}{⑨}{1}{2}{3}{7}{8}     ツモ{9}

 

 

 

 

 

「立直、平和、自摸、純全帯、三色……8000通し」

 

 

 

 

 

とあるビルの2Fにある雀荘で黒髪短髪の見た目14、5ぐらいの男の声が部屋全体に響き渡る。その声に人一倍動揺したのは対面にいる五十代位の太ったサラリーマンである。

 

 

 

 

今、打っている麻雀は感じのいい爺ちゃん婆ちゃんと和気藹々としたノーレートのものでは一切無く、多くの人が()()に対するイメージ。つまり賭けているのである。''金''を。

 

 

話を戻そう。何故このサラリーマンはこんなに動揺しているのか?それは前局彼は上家の男に跳満を直撃し対面の餓鬼に約二万点の差をつけてトップに立ち、この局貰った!と思った矢先に逆転となる親の倍満ツモ。動揺するのも無理はない。折角、やっと勝てると思った所でこれなのだから。そしてこの男にとって一番痛いのはこの和了によって種銭が尽きたことである。この半荘を含めあの男は十回全てトップで勝ち続け今の手持ちは二十万円以上。圧倒的大差である。

 

 

 

 

 

 

 

 

(この和了で俺の手持ちは約二十万。多分、他の三人も手持ちがないのだろう。対面のサラリーマンなんか種銭が尽いた感じだし....)

ここらで帰るか。と俺は財布に稼いだ二十万をいれ、財布をバックの中にしまい。雀荘を後にする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「......切り上げるの早かったかなあ」

 

 

19時30分と表示されているスマホをみて俺はそう呟く。いくら相手の種銭が尽きたとはいえ、帰宅ラッシュで人の多くなった通りで''人''という名の津波に呑まれるくらいなら、恥ずかしさ覚悟で雀荘のあるビルの近くにあるメイド喫茶にでも入り込むべきだったと、''人津波''から脱出して人が少なくなった通りで後悔した。

 

 

 

「いっ、痛い!お願いです。話して下さい!」

 

「ん?」

 

そう考えていると。隼人の耳になにやら嫌がっている声が聞こえ、すぐさま声がした方向を見ると裏路地に、薄い茶髪にポニーテールをした女の子が尻もちをついており、その女の子の周りを大学生ぐらいのガラの悪い男八人が下心見え見えの目で取り囲んでいた。

 

 

 

 

「だから!ぶつかった事に関しては謝りましたから!そこをどいて下さい急いでいるんです!」

「そんなわけにはいかねぇんだよ嬢ちゃん。あんたがぶつかってうちの連れが腕を骨折したんだよ。 おい、大丈夫か。」

「イタタタタタタッこの感じだと両腕とも折れてるかも。」

「というわけだから嬢ちゃん、こいつ有名な社長の跡継ぎでさどうしてくれんの?慰謝料はええと二百万は固いな。今すぐ払えや‼‼」

 

 

 

どうやら、そこの女の子がメガネを掛けた大学生にぶつかったようで、それを女の子が謝ったのにも関わらず大学生は余程暇なのか女の子を路地裏に連れて行きカツアゲしているようである。ご丁寧に逃げられないように女の子は右足を蹴られたのか上手く立てていないようである。

 

 

 

「二百万なんて払える訳がありません!」

その言葉を待ってましたといわんばかりに男の口元がつり上がる。

「金で払えないなら........体で払ってもらうしかないなあ」

「ひっ.....」

 

最後の言葉だけを女の子の耳元で言い、女の子の顔が、恐怖に染まり後退りをする。そして、周りに助けてもらおうとしたが、殆どの通行人は目は合っても助けようとせず、通り過ぎるだけ。人は自分の保身の為に行動する。そうだろう、誰が他人の為にあんな柄の悪い男、八人に立ち向かうのか。その状況を頭で理解した女の子はこれから起きる事も想像してしまい、反射的に近くにあった小石を投げてしまい不良の一人にあたってしまった。

 

「テメー‼いてえじゃねぇか‼‼‼」

 

当てられた不良が怒りのあまり女の子に向かって右手を振り下ろした。

 

 

 

女の子はギュッと目を瞑った。

しかし、いつまで経っても来ない痛みにそっと目を開けると、黒髪で自分と同い歳位の男の人が襲って来ようとした男一人の腕を掴んでいた。

 

 

「嫌がっている女の子にこんなとをしようとして、何が楽しいんですか?」

 

そう言うと助けてくれた男の人が掴んだ男の腕を離したと思うと、腕を離されたが急に倒れた。

 

 

 

 

 

 

 

今、彼。相馬隼人がやったことはいたって単純。男の人の腕を離した瞬間に、離した手を男の首に手刀を当て、元の位置に戻す。では何故、女の子や周りの男、やられた男は何も見えなかったのか?それは、隼人はこの一連の動作を肉眼では捉えられないぐらいの速さで行ったのだ。

 

そして隼人は残りの不良七人を見据え、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「来なよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「バ..............カ.........な......」

 

不良のが又一人、地面へ落ちる。あれから俺はその場から一歩も動かずに不良の意識を刈り取っといき、残り一人の不良へゆっくりと歩み寄っていった。

 

 

「ひぃぃぃぃぃぃーー」

 

 

なんとも間抜けな悲鳴をあげて蹲っている不良の襟を掴み上げて、

 

 

 

「お前は勘弁してやる......その代わり、こいつ等の片付け。いいな?」

 

「ハッ、ハィィィ〜」

 

「よろしい」

 

掴んでいた襟を離し、不良は伸びている不良を抱えたり、引き摺ったりして逃げるようにその場を離れた。

まぁ七人もいるので今でも視界に入っているが。

 

そして俺は呆けたようにキョトンと口を半開きにしている女の子に近づいて、

 

 

「えーーと...大丈夫?」

 

「あっハイっ。助けてくれてありがとうございます!」

 

「礼を言われるほどのことじゃないから。それに、敬語は使わなくていいよ。お互い歳の差はあんまりないと思うから」

 

俺はそう返すと、女の子を背にして屈んだ。

女の子は状況が理解できないせいか、「えっ」と戸惑っていた。

 

 

「ほら、足怪我しているし歩けないだろ。」

 

別に取って食おうって訳じゃないからと、

安心させると女の子は俺の背中に覆い被さる。

 

「足の怪我を治す為に少し寄り道していいかな?」

 

治してくれるの!と、女の子は驚いて、もちろんと返すと女の子は「うん」と首を縦に振った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

路地裏を抜け、人通りが少し多く、明るい道に入り、その通りにある『定食屋 坂本』と書かれた店に入り、丁度テーブルを台拭きで拭いている額に刀傷をつけた50歳位の爺さんに俺は声を掛けた。

 

 

 

中司(なかつか)の爺さん。まだ店やってるかい?」

 

「おう隼人!昼間ぶりやなどうした!」

 

いつ聞いても大きな声だなと呆れながらも、

 

「この女の子、足怪我しているから前に俺にやってくれたアレ。まだある?」

 

「あー、まだあったような気ぃするわ。」

 

「何時もの所に?」

 

「ああ。用はそれだけかい?」

 

と、鋭い目で俺の事を見てきた爺さんにやれやれと溜息をついた。

 

「.......回鍋肉定食ひとt「はい、まいどー」....このジジイ」

 

中司の爺さんはニコニコ笑いながら厨房室へと入っていった。

 

 

「ほんっっっっっとうに相変わらずの爺さんだ」

 

 

俺はそう愚痴ると畳のある席へ座らせ、奥の部屋から赤と緑の救急箱のうち、緑の救急箱を取り、女の子のいる席へと戻った。

そして救急箱から湿布を取り出し、女の子の方へ向けて体を動かした。

 

「湿布貼るから右足前に出して」

 

 

「あっ、うん」

 

「あと、凄い沁みるから3分間我慢してね」

 

そう忠告すると、俺は湿布を空気の隙間をつくらず丁寧に貼ったら、あまりの痛さに女の子が悶え苦しみ、咄嗟に背中をさすった。

 

「痛いのは最初だけだから、ほら、えーと、落ち着いて深呼吸深呼吸」

 

落ち着いていないのは自分だろ!と、心の中で自分自身をツッコミながらも背中をさすり続けた。

 

 

 

 

 

 

「うー、さすがに痛すぎるよ。それに今でもジンジンするし」

 

「ゴメン‼こればっかりは仕方の無い事だから」

 

あれから1分ぐらいさすり続け、今では会話ができる位までに痛みが引いたが、余程痛かったのか俺に苦情を言ってくる。たしかに非は俺にあるので、必死に謝罪した。

 

 

「でも、助けてくれてありがとう。気になったんだけど、どうしてたすけてくれたの?」

 

「助けた理由か.....。ただあいつ等がムカついただけだし、それに、あのまま見て見ぬ振りしたらタチの悪い傍観者になってしまうからかな」

 

 

「傍観者?」

 

 

「そう。この世で悪いのは何時だって傍観者だと俺は思う。だってそうだろ、傍観者というのは気楽なもんだ。巻き込んでいる人や、巻き込まれている人の考えなんて知ろうとしないで自分の保身の為に見て見ぬ振り。さっきの事もそうだ、お前は近くにいる人に助けを送ったのに、送られた当の本人はその信号を自分の保身の為に見て見ぬ振り。それがどれだけ辛いかお前は実感したはずだ。それにその行為は法律にも触れる事はないからな。だからまぁそういう傍観者には俺はなりたく無い。」

 

 

女の子は俺の話に思うところがあったのか、少し顔を下に向いていた。

 

 

「3分経ったから右足出して、湿布取るから」

 

女の子は右足を出して、俺は湿布を素早く、だけど、相手に痛みを与えないように丁寧にはがした。

 

 

「凄い..腫れも引いているし、痛みもない。」

 

女の子はこの湿布の効き目に驚いているようだった。

 

「カカカ・・・ッそりゃあ、お嬢ちゃんその湿布は我が中司家に代々伝わる薬本をベースにワシが考案した湿布じゃあ。まぁ、原材料や調合法は企業秘密ですがね。」

 

はいお茶。と、テーブルに置きまた厨房室へと入っていった。一体何時厨房室から出て来たんだと疑問に思いながら、女の子をどうやって帰そうかようやく考えついた。

 

 

「提案なんだけど、親に電話して迎えにきてもらったら?あんな事があった時に一人で帰るのは精神的にキツイだろうし、送るとしても今日会ったばかりの赤の他人に家バレするのも嫌だろ。」

 

「そうだよね、お母さん心配してると思うから」

 

 

女の子はそう言うと席を立ち、トイレのある部屋へと入っていった。

暫くすると女の子がトイレから出てきた。

 

 

「どうだった?」

 

「10分ぐらいに着くって、すごく怒られちゃった」

 

その答えに苦笑すると、厨房から爺さんがお盆を持って来てテーブルに''ドンッ''と置いた。

 

 

「へい‼お待ち〜回鍋肉定食だよー」

 

「うわー⁉凄い美味しそうですね」

 

「へへへーそうだろう、お嬢ちゃんは見る目があるぜ〜」

 

「おい⁉、また変なものいれてないよな」

 

「安心しろ。何時もと同じ、アレンジしただけだ」

 

「.......全然安心じゃない」

 

 

それでも俺はだされた料理(もの)は全部食うという流儀のもとに手を合わせ「いただきます」と回鍋肉を口の中に運び、よく噛み、飲み込む。

自分の体に変化が無いと分かると漸く気を楽にして回鍋肉にありつける。

 

(良かった。今日は当たりだ。前みたいなシチューにわさび&からしを大量にいれた訳のわからない料理じゃなくて良かった)

 

暫く食っていると俺は大事な事を思い出し、財布を出して爺さんに声を掛ける。

 

「爺さん、忘れる所だった。

はい、借りた金と、定食代。」

 

そう言うと、財布からさっき麻雀で稼いだ20万のうち、16万をテーブルに置いた。

彼女はというとポカーンと口を開けて固まっていた。..どうしたんだろうか。

 

「おいおい、ワシが貸したのは1000円でしかも、今日の昼間だろ!どうやったらこんな大金になるんだ⁉」

 

「それは、風の噂で聞いたマンション麻雀にちなんだビル麻雀で遊んだらこうなった。

後、相手は苛々していたから憂さ晴らしに俺を潰そうと考えていた見たいだったから普通に入れた」

 

「遊んだらこうなった。普通に入れた。...ジャねぇよ⁉だからってこんな大金受け取れるか‼」

 

「そうだよ!勿体無いよ。それに、危ないよ‼」

さっきまで呆けていた彼女が俺の爆弾発言に意識がもどってきたようで、俺にそう言ってきた。

 

「別にその金はギャンブルで得たただの泡銭。そこまで固執している訳じゃない。

そもそも、俺が金を必要としたのは来週分の食材を買う為であって....

それだけの為に20万は..ただ邪魔でしかない。」

 

俺は一拍おいて、

 

「まぁ、そうゆう訳だから。心配してくれるのは嬉しいけど、無駄金ができやすい株とかは足枷でしかないから..

こっちの方が都合がいいの。

あっ、あとこの事は三人だけの秘密にしておいてくれないかな。

流石に賭博行為がバレたら警察に追われる身になるし、それは凄く面倒くさい事このうえない」

 

そう言い終わると、玄関の方から車が止まる音がした。

迎えの車が来たか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この度は本当にありがとうございます。私の娘を助けていただいて、しかも傷の手当まで、何とお礼を言っていいか...」

 

車から出てきた彼女の母親らしい人が頭を下げる。

 

「いや、そんなお礼をされる程のことでは無いですし、第一そんなに頭を下げなくても...」

 

本当に勘弁して欲しい.....俺はそこまで礼を言われてもらえるほどの人間じゃないのに...

そう思っていると、爺さんが俺の肩にポンっと手を置き、

 

「カカカ・・・まぁそんなに謙遜すんな隼人。ここは有難く受けとっておこうじゃねぇか

大切な娘が暴行されそうな所を助けてもらった事はまっとうな親なら感謝する。

お前もそれと似たような気持ちぐらいあっただろ?」

 

まぁ、あったけど。そう口に出そうなところを堪えて、改めて二人の方へ視線を向ける。

 

「....貴女が襲われそうになったあの通りは、この時間帯は人通りが少なく、不良の溜まり場になっている所なので、

余程のことがない限りあそこは通らないでください。

そして今回に限らず、ちゃんと人の目につきやすい大通りを歩くよう心掛けてください

お母様もそれ等のところを娘さんにちゃんと話すようにしてくださいね」

 

そう注意すると二人ともまた頭を下げて店から出て行った。

全く。こういう叱り役は俺の役割じゃなくて大人の役割なのに、この爺さん...俺に押しつけやがって....

睨むようにして爺さんを見ると、

あっ、と何かを思い出したように俺に質問してきた。

 

 

「今更だが、あの嬢ちゃんって椚ヶ丘中学の子かい?」

 

「?爺さん、なんでそう思うんだ」

 

「いや、嬢ちゃんその生徒と同じ制服を着ていたから」

 

 

(椚ヶ丘中学といえば、たまたま見た雑誌に浅野学峯という人が創立10年で全国指折りの優秀校にした、中高一貫の学校だっけ。)

まぁ学校なんて堅苦しそうで通う気もないから俺には縁の無い話だなと思いながらテーブルにある暖かい茶を飲んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさか、この二日後にその椚ヶ丘中学に通う事になるとはこの時は俺は思っていなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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