「ふあ〜ぁ....朝五時起きはいつやっても眠い」
そう愚痴りながら、パジャマからジャージに着替え
冷蔵庫から鮭、味噌、昨日の夜にといだ米などの具材を取り出し、朝食を作る。
我ながら良い出来だなと思いながら席へ座る。
作った料理は、茶碗一杯分越えるか越えないかぐらいの量のご飯と、味噌汁、焼き鮭というシンプルなものだ。
俺は手を合わせて、
「では..いただきます」
....やっぱり朝食はこうゆう質素なものがちょうどいい。
朝食を食べ終え、歯を磨き、斜め掛けリュックサックを背負い、シルクで作られた指なし手袋を手にはめて郊外にある森までかる〜く走ってむかう。
ちなみに、森までは約30kmあり、毎回1時間以内には余裕で到着してる。
....ネットでたまたま30kmの公式最速タイムが1時間30分前後だと見たときは思わず目を逸らしたが。
話を戻そう。この森はフリーランニングや剣術などの身体能力を維持するにはもってこいの場所で
なにより、''魔の森''と呼ばれているこの森は樹海に勝るとも劣らないぐらいに迷いやすく、人は滅多に入ってこない所なので、俺にとってはこれほどいい練習場はないので有難く使わせてもらっている。
勿論、帰りは持ち前の''勘と森の生態などの知識を上手く併用させて簡単に帰れる。
時間にして3時間。朝のトレーニングが終わり、最寄りの駅にある電車に乗っている最中に今日ある予定について整理していた。
(バイトは今日休みだし.....賭博が開催される日時場所の情報も今のところ無いし....仕方が無い)
図書館で適当に外国語の読み物でもあさろうか。
そうおおよそ決めかねていると、丁度いいときに電車が停まり、自然とその駅で降りた。
まさかこの偶然の出来事が、己の人生を左右する結果になるなど...この時は自分も、自分の直感も感知する事は一切なかった。
「.....えっ?.........何あれ?」
そう言ってしまった俺は絶対に悪くないはず。
なぜなら俺の目の前に写っているのは日本人の顔..いや、これまで旅してきた人間という生き物という顔にも当てはまらない、
つまりそう、丸いのだ。
だいたい丸いなではない。まん丸。月のように丸い顔に、ほくろやしみなどの汚れも一切ない。
比喩ではなく文字通り目が点になっている。
そして極め付けは服のせいと決めつけられないぐらい、関節が曖昧すぎる。
結論から言うと、見た目は絶対に人の形はしていない‼
しかも女装?して、ケーキバイキングの列に並んでいる始末。
これに関わったら面倒な事になると、今までの経験から感じた俺はその場から立ち去ろうとすると...偶然見てしまった。
列が進まない事に焦れたのかあの人の形をした何かが、空を勢いよく飛んだ所を。
そしてその時に見えた足が2本だけでなく何本もあること
それも人の足の形ではなく例えるなら無脊椎動物の、頭から伸びる柔らかい突出部分を大きくしたような形だった。
それらの行動を
(これは...うン....やっぱり...白石に今度聞いてみるか..)
そう呑気に考えていると突然、後方から視線を感じ、
あっ、ヤバイわ。
逃げようとしても既に遅く。
服の特徴や雰囲気から政府の役人だろうか、そういう人達が4、5人
俺を包囲していた。
「....これから俺はどうなるんだろう...」
そう呟いている俺は今、防衛省の中にある取調室のような所で椅子に座って頭の中で情報を整理しようとしていた。
(おそらく俺をここへ連れてきたのは俺の過去に関する事では無いだろう)
もしそうならあの場で俺を殺しにくるし、なにより、敵意を感じなかった。
つまりこの選択肢はナシ。
有力なのは、あの脚が人間離れしている奴絡みの事だ。
おそらく、あの生物は国家機密に関わるレベルだ。目で追えるとはいえ、あのスピードはざっと見積もってマッハ20辺り。
そんな生物を国、いや、世界が無視するわけが無い。
月の破壊はあの生物の仕業と考えられるが、そこまで結論付けるのはまだ早い。証拠も無いし。
まぁ兎に角、口止めの話しになるだろう。
そう思っていると正面にある扉が開いて、スーツ越しからでも分かるぐらいに筋肉がついた男の人とその部下と思われる男が一人、入ってきた。
「またせてすまないな、俺は防衛省の烏間唯臣だ」
「あっ、私は相馬隼人と申します。あの〜何故私はここへ?」
そう問いかけると、烏間という人が胸ポケットから一枚の写真を取り出し、机の上に置いた。
「単刀直入に言う。君にこの写真の怪物を殺して欲しい」
「ーーーはぁ?」
烏間さんが言った事をまとめると、
・最近、話題になっている月が7割蒸発した事件の犯人は写真に写っている黄色くて丸いタコ?である事。
・この生物は来年の三月に地球を破壊する。
・この事を知っているのは各国首脳だけ。
・なぜか国家機密のこの生物は椚ヶ丘中学3-E組の担任を請け負うと願い出た事。
・国は生徒達には危害を加えないことを条件にこの申し出を承諾したこと。
そして...
「この暗殺に成功した報酬は100億円」
(まぁ、世界を救う事に対してのこの金額は妥当というところだが、俺にとっちゃそんな金はただ無駄なだけだし面倒くさいことこのうえないが...)
「あー、もし俺がこの申し出を断ったら...記憶消去でもするんですか?」
烏間さんは少し目を見開くがすぐに真剣な表情になり、
「ああ、確かに君の言う通り申し出を断ったら今直ぐに記憶消去の手術を行うことになっている」
まぁ、そうだよな。と心の中で肩を落とす。この問題はいわば地球の危機と言っても過言ではない。当然口外は禁止であり、外部に漏れないように記憶を消去して口封じするのは当然の処置。
なら俺の答えは決まった。記憶を消すことは俺にとっては凄く嫌のことだ。たとえ一部、ほんの少しの記憶でも失いたくない。
「分かりました。その申し出受けましょう」
その代わりと付け加え、
「調べたらわかると思いますが私は一人暮らしをしていて学校にも行ってません。なので..」
烏間さんは俺の言いたいことを察したのか了承の返事をした。
俺は席を立ち帰ろうとした時、一番聞きたかった質問をした。
「...本当に国は
まさかターゲットに全責任を押し付ける気じゃないでしょうね。そう問いかけると烏間さんは、何を言っているんだこいつみたいな顔で俺を見てきた
,,,それが答えか。
俺はそう心の中で結論付けると失礼しましたと、部屋から出て行った。
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「まさか俺が学校に行くことになるとはな」
着なれない制服を纏いながらターゲットが教鞭をとっているという3-Eの校舎に向かいながら呟く。
今まで立場というよりは自分の性格上学校という縛られた世界に入ることに嫌気があるし登校するなんてこれからの人生で決してないと思っていたが、人生何が起こるかわからないものだ。
にしても、、、、、
「通学路が山道とは、、、」
足腰が鍛えられそうだな。そう考えながらこれから会うターゲットについて考える。
なぜ、ターゲットが椚ヶ丘中学3-E組の教師をやっているのか白石からの情報でなんとか想像出来たが、所詮それは自分の妄想。架空の物語。
(もし、本当に俺の仮説通りなら、)
俺はブレザーに忍ばせてある対先生ナイフを見て、
「
気が付くと俺は校舎前にいた。どうやらいつの間にか登り切ってたらしい。
すると突然。とてつもない突風が起きたと思ったら目の前に昨日見た写真と同じ球体型で黄色い顔をして身長は3mあたりだろうかそして足は触手。
うん、、この人だな。
「ヌルフフフ初めまして相馬隼人君。私がこのE組担任、殺せんせーです。どうぞよろしく」
「ええ、こちらこそよろしくお願いします。
さあ見極めの時間だ