ふとこの前エクバやってるときにウイング使っていたのですが、相手がストフリ・ジオになった時のことを思い出すレベルです。
頑張れよPC!
携帯からの巨人を投稿するだけの機械かよ!
というわけでどうぞ。今回展開が無理やりかもです。
「う、うわあああああああ、あ、あああああああああ!!!」
「…だまれ」
「ハンク!」
喚いている男を蹴り倒し顔を踏む。するとライナーが怒りの形相で俺の胸倉を掴んでくる。
らしい行動だが、こっちも納得はできん。
「どう考えてもやりすぎだ!お前なら切り落とさずとも制圧できただろ!」
「他人の命のために自分の命を天秤にかけることは俺にはできない。これが一番リスクのない制圧方だ」
「だがなぁ…!」
「ライナー!」
「…ベルトルト」
「今はそれどころじゃないだろ。僕たち全員が生き残ることを考えるんじゃなかったのか!?ミカサほどじゃなくてもハンクもいるんだ、そろそろ行動に移そう!」
興奮するライナーの腕力は半端ではなく、ないとは思うがこのまま殴り合いになっていたら危なかっただろう。ベルトルトには感謝だ。
視線をずらすとアニとも目が合う。何か言いたいことがあるようだが不満げに顔を背けてしまったのでその表情からはなにも伺えない。
ちらりと足の下の男の様子を見るが、見るからにもう駄目そうだ。止血をすれば助かるとは言ったがあくまで“すぐ”止血をすればの話だ。
俺個人としても見せしめのつもりだったため、こいつの事などどうでもいい。見せしめも効果があったらしく、先程まで殺気を出していた奴らはずいぶんと大人しく俺とライナーのやり取りを見ている。
「ベルトルト、何か策があるのか?」
「…あぁ。策ってほどじゃないけど、人数がいればもしかしたらあそこの巨人を排除できるんじゃないかってライナーやアニと話していたんだ」
たしかに策と呼べるものではないな。記憶に新しい口減らしを思い出させるような物量作戦か。まともに戦っても勝てないなら一人でも生き残る可能性を上げようと言うことだな。
だが、それでは全滅するだろう。
「無理だよ」
マルコは俯いたままそう言うと、覇気のない顔でこちらを見てくる。いつもの周りを気遣って、他人を尊重するマルコとは思えない姿だ。
「どうやったって全滅だ。いつかは死ぬとは思っていたけど、」
「…一体何のために死ぬんだ」
「自分の思い通りに死ねる奴なんて、いないと思うが」
「え?」
思っていることが、ついそのまま口に出てしまう。何のために死ぬのかを考えるくらいなら何のために生きているのかを考えた方が建設的だろ。
もちろん、必要な命として死ぬこともあるだろうが、悲観的になりすぎるのは論外だ。
ただそれでも、マルコの覚悟や思いを知っているだけに全否定はできない。
まぁいいけど。
「ミカサ!?お前後衛のはずじゃ…!?」
ん?ミカサか。大方エレンが心配で戻ってきたというところだろう。
ミカサは周りを見渡すとアニに急ぎ足で近づいていく。どうやらかなり急いできたようだ。
「アニ!」
「!」
「何となく状況はわかってる…その上で私情を挟んで申し訳ないけどエレンの班を見かけなかった…?」
「私は見てないけど、壁を登れた班も…」
「そういや、あっちに同じ班のアルミンがいたぞ」
「!」
ミカサはアルミンをすぐさま見つけると、そちらへ走って向って行く。その道中に俺の足元で死にかけている男に目が行ったようだが、優先順位は覆らなかったらしくすぐさまアルミンの元へ向かう。
しかしアルミンだけしかいないということは…いや、考えすぎか?あいつが簡単に死ぬとは思えないのだがな。
だが、
「エレン・イェーガー」
「以上5名は自分の使命を全うし…壮絶な戦死を遂げました…」
…。
エレンが死んだ、か。
アルミンの身代わりになったのか。らしいと言えばらしい最後だな。
数少ない俺と同じ考えの奴だったんだが、そうか。
周りの面子も言葉がでないようで空気が固まる。それだけエレンという人間が周りに影響を与えていたかがわかる。死に急ぎ野郎と罵っていながらもその志の高さは本物だったことを全員知っているからだ。
エレンの事を何よりも大事に思っているミカサがどんな反応を取るのか、申し訳ないとは思うが好奇心で目を向けてしまう。
「落ち着いて。今は感傷的になってる場合じゃない」
一見落ち着いているようにも見えるが、あのミカサがエレンを失って平常心とは思えない。
ミカサは二言三言マルコと話すと刃を掲げ、俺たち全員に聞こえるように声を発し始める。
「私は…強いあなた達より強い…とても強い!」
「…ので私は…あそこの巨人共を蹴散らせることができる。…例えば…一人でも」
俺たちがいる方へ刃を下ろし、言葉を紡ぐ。
「あなた達は…腕が立たないばかりか…臆病で腰抜けだ…」
「とても…残念だ」
「ここで…指をくわえたりしてればいい。くわえて見てろ」
そして少女は語る。
この世界の真実を。
戦はなければ、勝てない。
そんな当たり前のことを、知っていながら実現できない。それがこの世界だ。
自由を手に入れるために戦って、でも負けて失う。
戦う相手は強大で、まともに相手すらしてもらえない。
しかしそいつらに、戦いを挑む奴らがいる。
各々理由はともあれ、エレンはそう言う奴らの典型だった。無駄かもしれないのに、でも全力で足掻こうとする。
そんなエレンをサポートするミカサとアルミン。俺はこの3人の事は嫌いじゃなかった。
それにミカサのアレはこれからも十分俺の夢のために役に立ってくれるだろう。
だから俺は、お前らに賭けよう。
ミカサの発破とジャンの言葉で次々飛び出していく訓練兵の中からアルミンを捕まえる。
アルミンはとても驚いたようだが、俺だとわかると安心したように声をかけてくる。
「は、ハンク?なに?」
「このままだとミカサは落ちる」
「え?」
「わかっているだろ。あのミカサがエレンが死んだことを知って、冷静でいるはずがない」
「…かもね」
「きっとガスの事など考えず巨人を殺しまくって、落ちる」
「…きっとね」
「そうなったらいくらミカサと言えど、お終いだ」
「…何が言いたいの?」
アルミンはミカサが侮辱されたと思ったのか、全力で睨みつけてくる。
時間にすれば数秒だろう。睨みあう形になるが、こんな時間は不毛なので俺は言葉をかける。
「こいつを持っていけ」
俺は自分のガスを外し、アルミンに握らせる。
アルミンは最初その行動に意味が分からなかったようだが、すぐに我に返り詰め寄ってくる。
「これは……何で!?」
「あまり時間がないから色々省くが、俺の目的のためにはミカサが必要だ」
本当はエレンも居て欲しかったが、と言うとアルミンは色々納得が言ったようだが、それでも戸惑っている様子だ。
「どうした?」
「ハンクは、どうするの?仮に、仮にこのガスのおかげで、ミカサが生き残って、巨人を駆逐できたって!そこにハンクがいなかったら何にもならないじゃないか!」
感情的になったらしくアルミンは俺の胸倉を掴み、普段のアルミンからは考えられない怒気をぶつけてくる。
「ハンクの目的は、巨人がいなくなれば良いってだけじゃないんだろ!?前に話してくれたよね!?エレンやミカサと一緒に!ハンクは、“自由を掴む手を失ったけど、それでも人類の、俺の自由が壁の中になんて無いって知ってるから、危険のない外の世界を見て回りたい”って!その夢はどうするんだよ!!!!」
「…今その話を持ち出すのは卑怯だろ」
「卑怯なんかじゃないさ!!これ以上僕の前で、友達を殺させる気!?」
エレンを失って傷ついたのはミカサだけじゃない。そんなことはわかっていたさ。
だが、お前なら信用できる。エレンから聞いたお前ならできるんだ。
しかし、今はミカサだ。まだお前の凄いところを俺は知らんからな。
「安心しろ。ガスのあてがある」
「…嘘でしょ?」
「嘘じゃない」
「どうする気さ」
「言ったら止めるだろう。いいか、今こうしている間にも、ミカサのガスは減っているんだ。間に合わなくて泣くのはごめんだと思うならさっさと行け。優先順位を考えろ」
「っ!」
唇を噛み締め、必死に考えているようだ。
綺麗な金髪に隠れた目には涙が溜まっている。賢いこいつのことだ、俺が生き残る確率でも計算しているのだろうか。
「…きっとアニは泣くよ」
「…それは困るな」
「僕も泣く」
「変な意味がなければ喜ぼう」
「皆…泣くよ」
「…良いから行け」
「…ありがとう」
そう言うとアルミンは、俺の顔も見ずに飛び出す。そして、練習でも出したことのない速度で遠ざかっていく。
あの速度なら最後尾くらいにはすぐ追いつくだろう。
「さて、ミカサの演説のおかげでお前の存在はうまくなかったことになったな」
さきほど俺に切りかかって来た男は完全に意識を失っている。
エレンが死んだと聞いてすぐ意識を刈り取ったのだ。
男のガスは全くないほどではなく、少なくとも使い方を考えれば本部くらいには行けるだろう。
ガスを俺の方へ付け替えると男を担ぎ、本部とは違う方向へ飛ぶ。
男を抱え、飛ぶ、飛ぶ、飛ぶ。
目的はガス。
ガスは基本的には本部にしかない。当然、一部例外除けばだが。
俺はその例外を目指している。目標は現在抱えている男から先程ガスを奪ったのと同様。
もちろん、今回の相手は生きていないだろう。
―――いわゆる死体漁り。
巨人は殺すことを目的にしているとされているため、一定のサイズの巨人ならば体の一部が残っていることも珍しくない。
事実周りを見渡すと、上半身のみや腕だけなどはごろごろ転がっている。
言い方は悪いが、すぐ死んだ兵士ならガスはかなり余っているだろう。
「おっと」
下から巨人が手を伸ばしてくる。サイズは大きくない。5Mと言ったところか。口元が血で濡れているためどこかで人を食ってきたばかりだろうか。
「馬鹿どもが」
唇を噛み、怒りを抑え込む。
さほど遠くない場所だが、そこに首から上がない兵士の死体が転がっている。よくは見えないが恐らくガスは無事だろう。いや、無事であってほしい。
怒りの訳は死体に関してではない。俺はそんなに優しくないつもりだ。
「死体よりも生きている人間の方がお好みか…?」
怒りの訳は、なぜか急に数が増えだした巨人共だ。目的を果たさせまいと言わんばかりに増えやがる。
一応その辺のケアはできているんだがな…っ。
一際高い建物の上に乗ると、今まで抱えていた男を兵士の死体とは逆の方向へ投げる。
どういう理屈なのかはわからないが、生きてると判断したらしく巨人共は一斉に男どもに群がりだす。
「…悪いな」
群がったことで意識を取り戻したのか絶叫が響き渡るが、そのおかげか多くの巨人は死体から離れてくれた。
それでも近くにいる巨人は何とか処理し、死体に近づく。
死体は女性の兵士の物で、ガスに触れるとかなりの量残っているのが分かる。これならば本部に戻った後もそこそこ戦えるだろう。一応警戒のため刃は地面に立てておく。
「おっとっ!!」
ガスを変えたはいいが巨人に掴まれてしまう。さすがの体格からの腕力で骨がミシミシと音を立てるがすぐさま刃に手を伸ばし、そのまま指を切り落とし脱出する。
「この…っ!ゴミ屑がぁ!!!!」
腕は仕方がなかった…あのときの俺には力がなかった。
だが、命までは渡せない。
「殺す」
ワイヤーの突き刺さった巨人を中心にガスの勢いと遠心力を利用し一気に項を削ぎ落す。
さらにワイヤーを抜いたことで遠心力で宙を滞空する。少し遠いが巨人がこちらに向かってきているのが見える。先程の男はもう食いつくされたのだろう。
このままではぶつかって戦闘になり、時間とガスを大量に消費してしまうだろう。
最優先事項は本部に向かう皆の援護だろう。かなりの高度にいるため、少し低めの建物にワイヤーを射出、そのままガスを吹かし速度を殺さず着地する。
「ぐっ!」
屋根にめり込みつつも、巨人に見つかったかどうかの判断より先にさらに立体起動に移り、巨人から距離を取っていく。
息を切らしながら距離を離し続ける。チラリと背後を振り向くと巨人は追ってきていないようだ。
「優先順位を間違えるな…か」
ほんの少しだが熱くなってしまって、まだまだ未熟だった。
人の事は言えないな、アルミン。だが何とか生きているぞ。
まぁいいけど。
作品内では伝えきれないことも多いので一応補足。
今回の話を見ると、主人公はとんでもない外道だと思う人が大多数だと思います。
正直私も自分の中の設定がなくてこれを見ればそう思います。
ですが、あえて補足しますとこの主人公は自分の中で優先順位がしっかり決まっているためこのような行動をとります。
原作のジャンの言葉にもありますが、「誰しも他人のために自分の命を賭けられるわけではない」です。
主人公の技量なら前話で腕を切り落とさずとも制圧できたかもしれませんが、自分の命を賭けてまで命を狙ってきた相手を生かす理由がなかったからです。
刃を振り下ろされてるのにそれ以外を狙うのは非常にリスクのあるため腕を落としました。
今回の話では餌として使いましたが、当然最初は主人公にそんな気は有りません。
まぁ、今後こんなにブラックな話はなかなかないとは思いますがとにかく誤字脱字・感想待ってます。
今回の話を見て「あぁ、こういうのダメだわ。」と思った方は申し訳ありませんが、ストーリー構成上こうなってしまったのでお許しください。
長々失礼しました。