進撃の剣人   作:カムカム@もぐもぐ

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なのはを書こうとすると、うまく書けなくて絶望中です。
そして新しい作品の案が浮かんだのでそれを書こうかなって思うけど巨人もなのはも放置したくない思いが強くてどうしたらいいかわからない私です。

キリよくしようとすると文章量の調節が難しいですね。

ちょっと今回は賛否あると思います。どうぞ。


5話

 

「し…質問の意味が分かりません!」

「シラを切る気か?化け物め!!もう一度やってみろ!!貴様を粉々にしてやる!!一瞬だ!!正体を現すヒマなど与えん!!」

 

ぎりぎりのバランスで保たれていたコップの水も、割れる寸前まで空気を入れたボールだって、いつかは弾ける。

エレンの言葉は、当然だった。真っ当な人間だったら恐れ慄き、恐怖の戦慄を体験するような質問。

 

“お前は巨人なのか?”

 

「大勢の者が見たんだ!!」

 

「お前が巨人の体内から姿を現した瞬間をな!!」

 

「我々人類はお前のような得体の知れない者をウォール・ローゼ内に侵入させてしまっているのだ!!」

 

「たとえ貴様らが王より授けられし訓練兵の一人であってもリスクの早期排除は妥当だ!!私は間違っていない!!」

 

「今にもウォール・マリアを破壊したあの『鎧の巨人』が姿を現すかもしれない!!」

 

「今我々は人類存亡の危機の現場にいるのだ!!もう5年前の失態は許されない!!」

 

「分かったか!?これ以上貴様相手に兵力も時間も割くわけにいかん!!」

 

「私は貴様らに躊躇無く榴弾をブチ込めるのだ!!」

 

誰が納得できるだろうか。

自分は分からないけど、気が付いたら人類の天敵へと変貌していた。

きっと俺たちの後ろにいるエレンは、呆然としているのだろう。

いや、もしくは何かを思い出しているのかもしれない。

 

あぁ、そうだな。お前の言うことは正しい。

俺がお前でも、きっと同じことを言う。なにも間違ってなさ過ぎて、反論できない。

だが、立場が違う。

お前は俺らに死ねというが、俺はお前に死ねと言いたい。

俺はお前に死ねと言っても、お前は俺らを殺すだろう。

正しさの裏に潜む凶暴性が、真実をひた隠しにするんだ。

 

―お前、目が曇ってるぜ。

 

 

反抗的?時間の無駄?バラす?

 

訂正

 

―お前ら目が腐ってるぜ。

 

「私の特技は」

 

「肉を…削ぎ落すことです」

 

「必要に迫られればいつでも披露します」

 

「私の特技を体験したい方いれば…どうぞ一番先に近づいて来てください。」

 

 

剣を構え、蜜のような濃密な殺気を発するミカサにお偉方は怯んでしまう。

明確に向けられたわけでもない殺気に、冷や汗が出るとはな。

 

「ミカサ」

「?」

「“私の”?“私たち”だ」

「…どうぞ」

 

残念だが、肉を削ぐ事に関してはお前に負けることはないと自負している。

必要な場面は限られるだろうが、こと剣技に関して誰かに劣ってるという事はないはずだ。

俺自身も剣を構え、ミカサの少し後ろに立つ。

 

俺のことなど気にも留めていないのだろうが、ミカサのことはさすがに警戒しているのか緊張感が伝わってくる。

 

「オイ…お前らは何を…?何でここにいるんだ!?」

「ミカサ…人と戦ってどうするんだ?ハンクも!この狭い壁の中のどこに逃げようっていうんだ…」

「どこの誰が相手であろうと」

 

「エレンが殺されるのは阻止する」

 

「これ以外に理由は必要ない」

 

ミカサならそういうだろう。別に俺がエレンに思い入れがあるかないかは別としてもだ。

 

 

なぁ、エレン。

 

お前がいれば、俺の夢は終わらない。

 

「だそうだ」

「ハンク!」

「俺にも色々あってな、エレンを殺されるくらいならあいつらを殺す」

「話し合うんだよ!誰にも…なんにも状況が分からないから恐怖だけが伝染してるんだ…」

 

俺とミカサは歩を進める。ここで立っていても榴弾で死ぬんだ。

無駄に時間を浪費するくらいなら最善手を打つ。本当に最善かは知らんが。

 

「もう一度問う!!」

 

「貴様の正体は何だ!?」

 

何を言っても無駄なんだろう。

貴様の正体?話も聞こうとしない屑がよく言う。

 

「…じ…自分は…!!」

 

エレン。たぶんお前は・・・

 

「人間です」

 

あぁ、そうだろう。

 

「…そうか…」

 

手を上げるような素振りを見せる。

 

「悪く…思うな…」

 

最低だ。

 

「仕方無い事だ……」

 

あぁ。

 

「誰も自分が悪魔じゃないことを」

 

どっちでもいいけど。

 

「証明できないのだから…」

 

一発殴る。

 

「エレン!アルミン!ハンク!上に逃げる!!」

「よせ!オレに構うな!!お前ら!!オレから離れろ!!」

「マズい……このままじゃ」

「上にも…!?」

「き…聞いてください!…」

 

後ろで色々言ってるが、もう何も聞こえない。

極限まで昂った屑どもへの怒りが思考力を低下させているのだろう。

ぐいぐいと後ろへ引っ張られて、倒れてしまう。

すぐさま振り向くと、エレンに引っ張られたアルミンが俺の服を掴んだらしい。

 

音が消える。

 

いや、走馬灯というのだろうか、

 

空気の流れが見えるほどゆっくりの世界で、

 

榴弾がこちらへ飛んで来ているのが分かる。

 

俺らに当たる寸前、俺はなぜか手を噛もうとする。

だが、それより早く空気が爆発し、何かが榴弾を防いだ。

 

 

 

 

爆発が収まり、煙が晴れると俺たちは“巨人の中にいた”

 

 

 

 

 

 

 

「訓練兵!!装備を万全にして次の指令まで班編成で待機だ!!」

 

駐屯兵団の兵士の声が響き渡る。

その声を聞いた訓練兵の大半は、ようやく一段落できると安堵の息を吐く者。

もしくは、先程までの地獄を思い出し、恐怖し、戦線を離脱したいという者までいる。

とある一角に、先程まで必死にガスを手に入れようとしていた訓練兵たちの姿があった。

 

「そんで何とかガスが手に入ったんだ…」

「……そんなことが…」

 

坊主頭の訓練兵…コニーは先程までの話を他の場所で戦っていた同期に話ていたのだ。

相手はクリスタなど訓練兵の中でも、目立った存在の相手だ。

クリスタはその話を聞いて顔を青くさせている。

 

「ごめんなさい…何度も皆の補給の救援を志願したんだけ…」

「せっかく私達はガスを確保できたのにな…。みんなに知らせる!つって飛び出したのはコイツだ…」

「じゃ…じゃあ今ここにいない人は全員…」

「…あぁ」

「ハンク…」

「本当か?あのミカサもか?」

「ん?イヤ…ミカサもハンクもジャン達と一緒に遅れてきたと思ったんだが…」

「ジャン…まさかハンクもミカサも負傷でもしたのか?」

 

その言葉に反応したのは、ミカサやハンク達と一緒に巨人殺しを生かそうとしていた面々である。

その中でも話しかけられたジャンと、アニの顔色が特に優れない。

 

「守秘義務が課せられた…言えない。もっとも…どれほどの効果があるのかわからんが…」

 

仲間内にも言えないほどの命令。

…もともと命令とはそういうものだが、いつもとは全く雰囲気の違う仲間たちに色々な感情と思いが浮かんできたのは当然だろう。

そして、大きな爆音が響く。

 

それは何のための攻撃だったのか。

安全な壁の中での攻撃。

一部の連中は気付いたようだが、それ以外の人達は呆然と立っていることしかできなかった。

 

 

 

なんだ?

なんだったんだ?

 

なぜ俺は、手を噛もうとした?

完全に反射的だった。熱い鍋を触ってしまった時に手を引っ込めるように、俺は無意識に手を噛もうとしたのだ。

踏みとどまったからよかったもののあのまま噛んでいたら歯が欠けていただろう。

義手を噛むなんて言うのはストレス発散くらいにしかならない。

 

いや、これはもういい。忘れ――――後で考えよう。

 

 

「熱…!!今…僕たちは巨大な骨格の内側に!?」

「エレンが…私達を守った…。今はそれだけ理解できればいい」

 

つまり俺たちは巨人の内側にいるってことか。

なんだか気分が悪いな。

暴れてるのを見ている時はそうでもなかったが、巨人は巨人か。

 

「エレン!?これは―」

「わからん!!…ただこいつはもう蒸発する!!巨人の死体と同じだ少し離れるぞ!!」

 

降りてきたエレンは必死に現状を整理する。

どうやらエレンは何かを思い出したらしい。

 

――地下室に行けば何かわかる。

 

エレンの住んでいた家はシガンシナ区だったか。

巨人に関する秘密が壁の中にあったんじゃ、今までの調査兵団の連中は無駄死にってことか。

少なくとも5年前までの死者には申し訳が立たないな。

今ですらそんなところを見ているわけがない事を考えると本当にいい迷惑だ。

エレンの親父は見つけ次第殴ろう。

 

エレンはエレンで巨人化してどこかへ行くとか言い出す始末。

なんなんだ、なんなんだ、なんなんだ。

なんなんだこいつは。

なんだか無性に腹が立ってきた。ビビり指揮官はイラつくし、目的のために本気で守ってる張本人は離脱するだと?

お前にどっかに行かれたら意味がないんだよ!

 

「私も行く」

 

「ダメだ。置いていく」

 

「行くなら、お前を殺す」

 

 

 

 

 

「は?」

 

それは誰の声だったか。

いや、考えるまでもない俺以外の3人の声だろう。

何を意外そうな顔をしている。慈善的に、“友達だから”なんて理由でここまでするわけないだろ。

 

「…何を言ってるの?」

「そ、そうだよハンク!」

「俺がミカサを助けたり、エレンを守ろうとするのには理由があった」

 

視線を向けると、こちらの真意を探るかのようにじっと目を向けてくる3人。

 

「だが、それはあくまで俺の目的にミカサや巨人化するエレンの力が必要だと感じたからだ。」

 

「ここでエレンを行かせてしまった場合。リスクに反してリターンが少なすぎる」

 

「なぁエレン」

 

「お前が言う“とりあえず”から始まった行動というのは、俺や壁の中の人間全員に対して希望を与えられるものなのか?」

 

「あくまで推測だが、ここまでお前を守っていた俺たちは、お前がいなくなった後拷問にでもかけられるだろうな」

 

「“オレを庇わなければ”…本当にそう思うか?お前を狙ったとはいえあの威力の榴弾を人間に撃つような連中だぞ?」

 

「そんな危険な賭けに賭ける位なら、俺はお前を殺して投降する。そして、」

 

「お前のその、シガンシナ区のお前の家の地下に何かあるという情報を提供して、地道に巨人を狩ろう」

 

「お前という前例があるんだ。少しは世界も、前へ進むだろうしな」

 

 

言葉が出ないようだ。

剣を抜く。半分脅しで半分本気。何とかできるかどうかは別問題としても、ここでエレンを行かせるわけにはいかない。

剣を抜いたことで危機感を覚えたのかミカサが再び剣を構える。

だが、ミカサには珍しく戸惑いがあるのか先程のような濃密な殺気を出してはいない。

きっとミカサにもわかっているのだろう。本当に全てを好転させるには、相応のリスクを伴うことに。

 

「エレンはやらせない」

「なら、お前も殺すだけだ」

「は、ハンク!ミカサ!お前らが争ってどうするんだ!!」

 

元凶はお前だろ。公言はしないが目で訴えかける。

 

「ハンク!!聞いてくれ!!」

「お前の妄想には付き合っていられない」

「さっき考えが2つあるって言っただろ!!これはオレが思いついた最終手段を判断材料として話したまでだ!あとは……」

 

あとは?

 

「アルミンの判断に任せる」

「え……?」

 

は?

 

どうやらエレンはさっきまでの話が現実的じゃない事はわかっていたらしく、巨人の力は調査兵団で利用した方が良いに決まっている。

無茶だとは思うが、アルミンが駐屯兵団を説得できるならそれに賭ける。

無理なら先程の作戦をとるとのこと。

 

「オレは、アルミンを信じる」

「考えがあるなら…私もそれを信じる」

 

ミカサの目が俺を見る。

 

「…ハンクは?」

「…」

「ハンク。オレが前にアルミンの話をしたことがあっただろ?お前、言ってたよな。本当にそうならいつか見てみたいって」

「…」

 

考えるまでもない。説得できるならそれが一番いい。

 

「アルミン」

 

名前を呼ぶと、恐る恐るといった様子でこちらを見る。

 

「任せた」

 

 

 

 




とりあえず、一言。
主人公には主人公の思惑がある(キリッ

何考えてるかわからない系主人公を書いているはずなのに書き方は一人称。
でもまるっきり内容をひた隠しにするよりかは読み手にはわかりやすいかなーくらいで書いてます。


あんまり確認できてないのであったら誤字脱字報告等お願いします!
でわー。
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