やる気更に出てきました!
~3週間前 ブルマ宅~
「おっすブルマ!」シュン
「きゃ!…なによ孫くんじゃない」
ガシャン、と珈琲カップを落とすブルマ
相変わらずいきなり現れる悟空に辟易しながらブルマは尋ねる
「今日はどうしたのよ。べジータならトランクス連れて遊園地に行ってるわよ」
カチャカチャと片付けながら行き先を教えるブルマ
「いや、今日はべジータはいいんだ。オラちゃんと仕事しようと思ってブルマに相談に来たんだ」
ブルマは振り返って目を丸くする
「何か変なものでも食べたわけ?」
「いや、オラいろんな人に迷惑かけちまってるからちゃんと働こうと思って」
それが変だって言うのよ、という言葉を飲み込んでブルマは思案する
「チチにも悟飯にもそうだし、べジータにまで世話になっちまったからな」
悟空はポリポリと頭を掻く
「あんたにできる仕事ねぇ…。天下一武道会がいまやってたら勧めるんだけど」
なかなか悟空にできそうな仕事が思い浮かばず悩むブルマ
「そうだわ!ちょうどネテロさんが人集めてたのよ」
思い出したとばかりに手を打って電話をかけるブルマ
「ネテロって、あのハンター試験のじいちゃんか?」
「ちょっと黙ってて!…あ、もしもし?ブルマだけど。確か腕に自信があって単独で力を発揮できる人?探してたわよね?」
電話口でうんうん、と頷くブルマ
「ピッタリなやついるのよ。ちょっと強すぎるくらいだから手加減させるけど。どうー?」
そわそわしながら静かに待つ悟空
「おっけー。じゃぁすぐ行かせるわ」
電話を切って振り返るブルマ
「ネテロさんに仕事頼んでもらうように言ったわよ。いまからネテロさんところに行けば大丈夫よ」
「さんきゅー!ネテロのじぃちゃんは…、と」シュン
あっという間に消えていなくなる悟空
「何があったか知らないけど…いい傾向じゃない」
フフ、と笑って時計を見るブルマ
「お昼、か。ちゃんとべジータ支払いできてるかしら?」
トランクスではなくべジータにクレジットカードを持たせたブルマの心配は尽きることがなかった
~同じく3週間前 ハンター協会会長室~
シュン
「おっす!」
ガタン!
盛大に転けるネテロ
「い、いきなりなんじゃ!?」
「オラだよじいちゃん」
悟空はにっこりとネテロに笑いかける
「お、おぬしはこの前の…」
「あんときは世話んなったな!ハンター試験合格できなかったのは残念だったけどすんげー楽しかったぞ」
「ブルマさんからの紹介というのはお主かの?」
ネテロは落ち着いて確認を取る
「そうだ、オラ仕事探してて」
「まぁお主なら確かに充分じゃろ」
「んで、何すればいいんか?」
ヤル気満々の悟空
「ちょっと待つのじゃ。誘いたい者もおるからの」
電話をかけ始めるネテロ
「ワシじゃ、ネテロじゃ。うむ、元気にしとるかの?すまんが200階クラスの担当者に回してもらえんかの」
そのまま無言で待つネテロ
「おお、久しぶりじゃの。あの件を進める時が来た、と言えばわかるかの?最上階のあの者をスカウトしたいんじゃが…、なんと!自分に勝てたら行ってやる、とそう言ったか…うーむ」
電話をしながら考え込むネテロに悟空はやきもきし始める
「一度引きずり下ろすかの、フォッフォッフォッ」
そう笑いながら悟空を見るネテロ
「ちょうど良いやつがおるんでな。そちらに行かせるとするかの」
それで電話を切ったネテロは悟空に振り返る
「仕事の前に連れて来て欲しいものがおるのじゃが」
「誰だ?強ぇのか?」
「腕は十二分に確かじゃろうて。だが時間がないのでな」
そう言って地図を広げるネテロ
「あと2日で大仕事が始まる。それまでに連れて戻ってきて欲しいのじゃ。無理ならお主だけで行ってもらうことになるがの」
「オラ別に一人でもいいけど、強ぇやつなら戦ってみてぇな」
そしてネテロは地図を指す
「ここじゃ」
『天空闘技場』
べジータ達が200階で念を習得している時間から遡ること3週間前
悟空はネテロのところへ来たいた!
そして天空闘技場へ!