~200階 バトルステージ~
"ご覧下さいこの大歓声!!!歓声の波でウェーーーブが出来そうなほど!!!"
かつてないほどの熱気に会場は包まれている
"カストロ選手は2年前、ここでヒソカ選手に惜しくも破れています!今日はそのリベンジとなるか!?"
キャーーーーーー
カストロにスポットライトが当たった瞬間、黄色い女性の声援が飛ぶ
"対するは悪魔とも呼ばれるヒソカ選手ーー!戦ったら負けなし!フロアマスターに最も近いと言われる選手です!"
ウォラアアアアアアア
ヒソカにスポットライトが当たった瞬間、罵声と怒号が飛ぶ
「凄い熱気だね」
ゴンが苦笑いする
「そりゃな。ヒソカからポイント取ったのってあのカストロだけらしいしな」
調べてきたキルアがゴンに教える
べジータはうるさい観客にイライラしながらも、抜け目ない眼差しでヒソカを見ていた
(この戦いでヒソカの本領がわかるはずだ。あのカストロとかいうやつ相手に手加減しながら勝てるとは思えん)
舞台の上ではカストロとヒソカが言葉を交わしていた
「この2年…特に師を仰いでからのこの1年、力を磨くことに注力してきた」
カストロの強い意志がオーラとなって体から溢れ出す
ピピピ
『101…365…1064』
「相当、頑張ったみたいだね◆」
ヒソカにしては珍しく、少し驚いた顔をする
「余裕ぶっていられるのもあと僅かだぞヒソカ」
「それはボクが決める◆」
シャーーーー、とトランプを弾きながら笑むヒソカ
「それと、師とは誰だい?」
「君では絶対に勝てない人、としか今は教えられない」
「殺さずに倒せば教えてくれるのかな◆」
ヒソカの笑みが深くなる
「それができれば、だがな。師からは君と戦うにはまだ早いかもしれないと言われたが、それでも私は負けるつもりなどない」
そしてその会話を区切るように会場にアナウンサーの声が響き渡る
"さぁ!!いよいよ始まります!!!ヒソカ選手VSカストロ選手のバトル開始です!"
「始めぇええええ!!!」
ドゴォオオオオン
会場の壁に何かが衝突する
舞台にいるのはカストロ選手のみ
「………!く、クリティカル!&ダウン!カストロ選手3ポイント!」
一瞬何が起こったかわからず固まった審判員
ガラガラ
瓦礫から起き上がるヒソカ
口からは血を流している
「やれるか!?」
「…もちろん◆」
嬉しそうにヒソカは審判員に答え、スタスタと歩いて舞台へ戻る
「まだまだこんな物ではないぞ」
カストロは忠告するようにヒソカに言う
「やるね…確かに速さは本物◆」
「ゆっくりでも避けられはしないさ」
ゆらっ
カストロは先程とは違い、ゆらりとヒソカへ近寄る
ヒソカの眼前まで近づいた瞬間に拳を振り抜く
ブンッ
ヒソカは紙一重で避けたと思ったところに
ドガァ
ヒソカは倒れ込む
「クリーンヒット!&ダウン!カストロ選手合計5ポイント!」
(避けたはずなのに当たった…)
ヒソカは流れる鼻血を親指で拭いながら考える
「いま、キミがブレたように見えたけど◆」
「謎解きをしている間に終わるぞヒソカ」
「まだまだ余裕◆」
煽り返すヒソカ
「ならばその腕でももらってやろう」
カストロは両手を前に出し、上下に構える
"おおっとー!出たーーー!カストロ選手!虎咬拳の構え!!大木をも切り裂くと言われる強力な技!ヒソカ選手なすすべなく殺られるのかー!?"
カストロ選手が虎咬拳の構えを取り、気を高めていたとき
会場の中段にあるVIPルームに一人の子供が入る
?1「おま!なんて格好してんだ!」
?2「えへへ、いいだろー。すんげぇ可愛い子がいたからつい」
女性の下着を被った子供とは思えないセリフを吐く
?3「まさか盗んで来たんですか!?」
?2「ちげぇよ、ちゃんと脱いだあとのをシャワー室からこっそり」
にへへへへ、と笑うその様は異様だった
そして舞台の上ではカストロの気が手に集まっていた
「すげぇオーラだ」
「うん、充満してるのがわかる!」
キルアとゴンは固唾を飲んで見守る
「準備はできた?◆」
ヒソカは待っていたとばかりに、左腕を差し出す
「遠慮なくもらうぞヒソカ」
ダッ
左腕に向かって駆け出したカストロ
ザンッ
鈍い音と共にヒソカの腕が飛ぶ
だが、飛んだのは右腕だった
さぁ、どうなるヒソカ!
リベンジはなるのかカストロ!
次回、ヒソカVSカストロ(後半)をお楽しみに!