「レンとはヨンタイギョウの1つっす」
そしてズシは続ける
「ヨンタイギョウとはシンを高め、シンを鍛える。全ての格闘技に通じる基本っす。テンを知り、ゼツを覚え、レンを経て、ハツに至る。要するにこれ全てネンの修行っす」
「ネンだと!?やはりレンはネンに繋がっていたか!」
べジータがズシに迫る
「いまの説明だけではわからん!さっさと教えろ!」
そこへ部屋の入口から声がかかる
「ズシ、あなたはいつから人にモノを教えられるほど偉くなったんですか?」
ゴンが反応して振り返る
「ウイングさん!」
「あなたたちも。生兵法は大ケガの元、と言われるくらいですからね」
「でも、オレはいまから知りたいんだよ」
キルアがウイングに食って掛かる
「べジータさんはご存知のはずですが?」
ウイングはキルアから視線をずらしてべジータを見る
「オレたちが使っているのは"気"だ。ネンなどというわけのわからんものではない」
(念を知らない?知らずにオーラを出している…?)
ウイングは暫し黙り込む
(キ…!確かキルア君やゴン君たちは亀仙流だと!ならば"気"!)
「キというのは気のことですね?体の中を巡るエネルギーを爆発させて力を増幅する…」
「気は知っているということか」
べジータは苦々しげにウイングを見やる
「そういうものがある、ということだけですが。基本は同じものだということです」
「同じものだとしても、オレはネンのことが知りたいね」
キルアが話に流されずにウイングに詰め寄る
(気を操れるならば、素質は充分以上あるということはわかるが…念を簡単に教えるわけにはいかない…)
ウイングは悩みながら口を開く
「…、いいでしょう。こちらへ」
ウイングはキルアたちの視線を受けて、自分の部屋へと案内する
~ウイングの部屋~
「ネンとは、"燃"。心を燃やすこと。つまり意思の強さです」
そしてウイングは四大行について説明をする
・"点"で心を1つにまとめ
・"舌"で思いを言葉にする
・"錬"で意思を高め
・"発"で行動に移す
「つまり、思いの強さが力となり、圧迫感が増すということです」
それでウイングは締めくくる
「確かにオレたちサイヤ人は怒りの思いを力にしてきた」
べジータは納得した風に頷く
(サイヤジン?)
ウイングたちは何か聞き慣れない単語を聞いた感じを受けながら、また話を続ける
「実際にやって見せましょう」
ウイングは優しげに微笑みながら続ける
「みなさん、あなた達を殺したいと思います」
そう告げると
「点…舌…錬…"君達を殺す"…発!」
ズオッ!
ウイングから3人に向けて圧がかかる
「…っ!」
ゴンとキルアは一歩だけ後ずさる
「近距離で気を飛ばされると効くな…」
そう呟くキルアにウイングは驚く
「いまのを耐える…?君たちは一体…?」
「何が言いたい。貴様がやったのはただ殺気を込めて気を放っただけだ」
べジータがウイングの前に立つ
「べ、べジータさんやめようよ!」
慌ててゴンがべジータを止める
「ちっ、知っている風なことを言ってただ気を上げるだけか。時間の無駄だったぜ」
べジータはそう言いながら部屋を出る
ゴンとキルアもそれについて一緒に部屋を出て行った
残されたウイングは無言のまま
「師匠…なんで本当のこと言わなかったっすか?」
ズシが覗き込んで来るように聞いてくる
「あの3人は既に本物のほうの纏までできている…。べジータさんに至っては錬も習得している…。そんな3人に無闇に念を教えることはできない」
「危ないから、っすか…?」
「そういうことです。念を凶器として使わないか、それがはっきりとするまでは教えることはできません」
(3人とも悪いことに使う人には見えなかったっすけど…)
ズシは一人納得できないまま、鍛練を始めた
~60階受付~
「ファイトマネーは全員6万ジェニーとなります。いまお受け取りになりますか?」
受付で先ほどの賞金を受け取る3人
基本勝利の5万+KO勝利の加算1万で合計6万となっていた
「6万くらいなら受け取っとこうかな」
ゴンを皮切りに、3人が受け取る
「今日はもう遅いからバトルできねーぜ。宿も探さないといけねーし、夕食も取らなきゃいけねーし、いろいろめんどいよな」
これからやることを並べて面倒がるキルア
「宿代は足りる?」
心配するゴンにキルアは大丈夫だと手をヒラヒラさせる
「高くても1万ジェニーもしねぇよ。52階に5000で泊まれるとこあったからそこにしようぜ」
「オレは別に野宿でもいいんだがな」
そう言いながらべジータはキルアたちについて行き、宿を確保した
「んじゃ次は飯にでもしよーぜ」
経験者のキルアが2人を案内する
「食べ放題、というところがいい」
べジータは静かに提案する
「それならちょっと高いけど美味しいとこあるぜ?」
キルアが指をさした先は『焼肉&寿司』の食べ放題店だった
「あそこ、一回で1万も取られるけど味は食べ放題にしては納得できる美味しさなんだぜ」
そう話ながら店へと入っていく3人
べジータは店内の料理を見回して呟く
「ほぅ、良さそうだ。毎食使えるな」
この日を境に、店では朝昼夕と食事時のタイミングで品切が発生することとなる
ちょっとドタバタしてきたので2日に一回くらいになるかもです!
でもがんばります!