CCさくらの兄に転生 ~妹は誰にもわたさない~(ネタです)   作:GGアライグマ

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カードキャプター誕生!

 実は俺は転生者だ。

 ある日目覚めると、知らない女性に抱かれていた。

 いや、知っている人だった。

 

 木之下撫子。某マンガの主人公の母親だ。

 俺はマンガは持っていないが、アニメは見ていたから知っていた。

 ちなみにツバサクロニクルは全巻持っている。どうでもいいことかもしれないが。

 

 で、その人物に抱かれていたとはつまり、その人から生まれたということだ。赤子として。

 当然驚いたが、しかし、それ以上に喜びが大きかった。

 人生を最初からやり直せるし、妹としてサクラが生まれるだろうし、魔法の才能があるだろうし、血筋的にイケメンだろうし、美しい母のピンクなアレを遠慮無しに吸えるだろうから。

 

 そう思うと、父親にイラッときたこともあった。

 こんな美しい母とやってしまったのだ。それも女子高生の時に。

 羨まし過ぎるだろう。

 しかし、自分を生み出してくれた感謝と、サクラを生み出してくれるだろう感謝のために、なんとか許すことができた。

 

 1年後、サクラが生まれた。

 赤ん坊ながら、他とは一線を超す美しさだった。

 これはもうシャオランにはやれないだろう。

 俺は固く固く、彼女の処女を守ることを誓った。いや、隙あらば俺が……。

 

 さて、赤子はさせてもらえることが少ないので、この頃に「じちゅはぜんしぇのきおくがあって……」と言って説明した。

 当然驚かれたが、彼らは過ぎるほどにいい人なので、変に疑われたりはしなかった。

 代わりに、マンガを読ませてもらったり、一緒に将棋をしたりしてもらえるようになった。

 家事も母を手伝うようにしている。サクラで手いっぱいなので助かっているらしかった。

 

 また、この頃に魔法の練習を始めた。

 使えるとうれしいし、黙って使って無双とかおもしろそうだし、それに、いずれサクラに協力するために、鍛えておいた方がいいと思ったから。

 とは言え、これまた当然のことながら、その方法など全く知らなかった。

 よってハンターハンターやドラゴンボールを思い出し、念や気を魔力に応用できないかと考えた。

 確かウィングさんも孫悟飯も、内なる力を開放とかなんとか言っていた気がする。

 集中力が必要だとも言っていたと思う。

 だから、目をつぶり、息を整えて、瞑想するような形で両手を出して、それを感じようとしてみた。

 

 すると、3年後のこと。

 母が突然頭痛を訴え、倒れてしまったことがあった。

 その時に「絶対に助けるんだ」と思っていると、体から何かがあふれて、母を包んだ。

 結局母は亡くなってしまったが、魔力は感じ取れるようになった。

 

 ちなみに、母が亡くなったことは悲しいが、いつでも会えると言うか、実は幽霊としていつも近くにいて、会話もできるから、そこまでは悲しくなかった。

 と言うか、泣いている時に本人がやってきて「ごめんなさい」と辛そうに謝ってきたから、あまり悲しい様子は見せないようにしようと思った。

 

 

 そうして時間は過ぎていき、原作が始まる年になった。

 現在俺は小学5年。サクラは4年。桃矢は高校2年。以上!

 

「ただいまー」

「おかえりー。お兄ちゃん」

「おかえり。兄ちゃん」

 

 4時半ごろになると、兄が帰って来た。

 いつものことだ。

 

「こんにちわ。桜ちゃん。梅雄くん」

「こんにちわ。雪兎さん」

「こんにちわ」

 

 雪兎も一緒らしい。

 これもよくあること。

 

「よし桜。俺達はどこかへ遊びに行こうか。2人の邪魔しちゃ悪いからな」

「うーん。ま、そうだね。そうしよっか」

 

 俺はこのように、サクラをあまり雪兎に近づけないようにしている。

 雪兎が恋人レースから脱落するのは知っているが、サクラが彼に振られたショックの隙をシャオランに付け入れられてしまうかもしれないからだ。

 

 今日は映画館にやってきた。

 子供らしくアニメを見ることになったが、注意が必要だ。

 

「あっ、メジャー。これ友達がおもしろいって言ってた」

「うーん、それなあ。茂野はいいんだけど、本田はなあ。声がなあ」

「もしかして、またアネムの人だからダメって言うの?」

「まあその、何と言うかな。受け付けないんだよなあ」

 

 このように、シャオランの声はシャットアウトだ。

 声に惚れることもあるからね。一応ね。

 というか、なぜこの世界はふつうに前世の地球が交ざっているんだ。

 俺というイレギュラーのせいか?

 

 

 映画はジャンプ系のアニメを見た。

 サクラはそこそこ満足していた。

 

 これからスーパーに寄って、晩飯と朝飯のおかずを買い、帰ることになる。

 のだが、移動中は意識して走ったりもする。

 現状サクラには、魔法に関しては何もさせていないが、身体は鍛えさせている。もちろんカードキャプターの試練に備えて。

 魔法もなんとかしたいが、以前に教えようとした時は信じてもらえなかったし、それでもとやらせてみても、魔力を感じないらしかったから、諦めた。

 おそらく見えない何かで封印されているのだと思う。よって放っておくことにしている。

 どうせうまくいくだろうし。

 

 

 そんな感じで日々を過ごしていた。

 

 しかし、ある日の夕方のこと。

 兄も父も遅くなると言うので、俺とサクラは家で2人っきりでゴロゴロしていた。

 のだが、ある時、急に何かが流れた。

 いや、俺はすぐに魔力だと分かった。

 

「お兄ちゃん。今、何か……」

「ああ、感じたな。地下室からだ」

 

 サクラも感じ取ったようだ。魔力の封印も解かれたようで、今までになかった力の流れを感じる。

 これでようやくカードキャプターさくらの誕生だ。

 そして俺とシャオランによる闘いの日々も幕開けるのであろう。

 

「よし行くぞ。付いて来い」

 

 俺はサクラの腕をつかみ、軽く引っ張る。

 

「えっ? 行くの?」

 

 しかし、サクラは踏ん張って動かなかった。嫌そうな顔をしている。

 かわいらしく上目遣いにもなっていて『お兄ちゃんだけで行ってきて』とでも言いたげだ。

 それはもうズキューンと来る。普段なら間違いなく落ちる。が、こればっかりは譲れない。

 間違いなく、彼女こそがカードキャプターに最もふさわしいからだ。エリオルがそんなことを言っていた気がするし、それに、いずれツバサクロニクルでも必要になってくるからね。

 

 が、ちょっと怖がっているので、おだやかな魔力でサクラの体を覆って「大丈夫だ。俺が付いているから」といいセリフを言ってみた。

 

「……うーん。じゃあ、行ってもいいかなあ。でも、この手は絶対に離さないでよ! 分かった!?」

 

 丸い手でギュッと握られ、あはぁん、と力が抜けそうになるのを、なんとか堪える。

 俺はちょっと強引なヤレヤレ系で妹を引っ張る兄なんだ。クワッ。

 

「分かった分かった」

「じゃ、行こっか」

 

 うまくいったようだ。

 しかし、こうあっさりと説得できてしまうと、逆に心配になってしまうな。悪い人に騙されなければいいのだが。

 

 

 ホラー的な演出はやめてほしいのだが、地下は足音がやけに響いた。

 それに謎の音も聞こえてきて、その度にサクラがビクンと反応して、怖がってしまった。

 かわいそうだ。かわいいけど。

 

「あっ、光ってる」

 

 と、封印の書? はあっさりと見つかった。

 

「よし、開けてみよう。ほら」

「え? 私が?」

 

 本に近づき、手に取り、サクラに手渡す。

 サクラはしぶしぶ受け取り、開いた。

 

「なんだろう、これ」

 

 サクラは本の中にあったカードを漁りながら言う。

 今手に取ったのは、おそらくガーディの進化系だろう。もうすぐ突風が吹くはずだ。

 

「ウィンド? いや、ウィンディ?」

 

 予想通り、その名をつぶやいた。

 途端に膨大な魔力が流れ、魔法陣が浮き出て、突風が吹き出す。

 他のカードは方々に飛んでいく。

 

「ほええっ、何これえっ! 何これえっ!」

「大丈夫だ。問題ない」

「何が大丈夫なのおっ! ほええっ」 

 

 俺は返答せずにうなずいて見せる。口には出さないが、全てはクロウ・リードの読み通りのはずだから、きっと安全なのだ。

 しかし、身をよじらせる我が妹はかわいらしいな。

 あっ、パンツ見えた。いつも見てるけど。大半は洗濯ものだけどね。

 

 しばらくすると、風が止んだ。

 サクラは唖然としている。

 のだが、その間にも本が光り始め、黄色い何かが浮き出始めてしまう。

 ぬいぐるみのケルベロスだ。

 そいつは完全に本から脱すると、自力で立ち、笑顔になり、口を開いた。

 

「こにゃにゃちわー」

「うわあっ」

「ぷっ」

 

 サクラはただ驚いたが、俺はちょっと笑ってしまった。

 やっぱこの挨拶って変だもん。

 

 ケルベロスはどこかへ行ってしまったカードを集めるようにと言った。

 その際に俺とサクラとどちらがカードキャプターになるか選べとも。

 

「俺は向かないと思う。心に黒いものがあるから。サクラがいいんじゃないの?」

「えっ、私? ……お兄ちゃん、面倒だからってサクラに押し付けてない?」

 

 俺が視線が寄こすと、サクラは驚いてから、かわいらしくほほをふくらませた。

 

「そんなつもりはないさ。サクラの方が向いていると本心で思っているんだ」

 

 とは言ったが、改めて考えてみると面倒だね。確かに。

 

「うーん。ワイもどっちか言うとサクラの方が似おうてる思うなあ。兄(あん)さんの方が魔力は上やけど、なんでかなあ。潜在能力っちゅうやつやろか」

「ええーっ。潜在なんてしないよおっ」

 

 サクラはまだ抵抗したが、押しにはそれほど強くないので、3分ほどで説き伏せられた。

 「絶対に協力してよ」とは頼まれたけどね。まあ「望むところだ」と応じておいたよ。

 

 

 

 数時間後。

 兄が帰ってきて、ご飯も食べて、パジャマに着替えたころに、突然風が強くなった。

 窓から外を見ると、巨大な魔力の塊、学校1つすっぽり覆い尽くせるくらい大きな鳥が飛んでいた。

 

「ええーっ。あんなの無理だよおっ」

「世界で1人のカードキャプターが何言うてんねん!」

「お兄ちゃん、やっぱり代わってくれる?」

「うーん、どうだろう」

 

 安全だとは思う。だが、あいつはあまりにも大きい。

 万が一クロウが読み誤るかもしれないし、そもそも俺というイレギュラーがいるし……。

 だから、そうだな。ほとんど俺がやっつけちゃおうか。

 

 と言っても、暴力的なことは避けたい。

 殴る蹴るとか、割と得意だけど、それはカードがかわいそう。いずれサクラの仲間になってくれるってこともあるし。

 だから、どうしようか。

 

「なあケロッピ。カードに胡椒は効くのか?」

 

 と、思いついたままに尋ねてみた。

 のだが、ケルベロスが反応しない。

 

「………………ってワイかあっ! 誰がケロッピやねん! ケルベロスや!」

 

 やっと返事してくれた。キレのいいツッコミ付きで。

 だけど、ケロちゃんと言えばケロッピのイメージなんだけど、ダメなのかなあ。

 

「それで、胡椒は効くの?」

「うーん、どないやろう。まあ多少は効くんちゃうか? あいつは鳥の姿をしてるさかいな」

「クロウがどれだけ本物に似せたかが問題になるわけかな」

「そういうこっちゃ」

 

 まあ試してみる価値はあるだろう。

 それでダメなら……。心苦しいが、石でもぶつけて落としてみよう。

 

 

 俺はキッチンに行って塩胡椒を手に取ると、サクラとケルベロスと共に家を出た。パジャマのまま。

 移動中に軽く話し合い、作戦と呼べるかも微妙だが、俺が胡椒で鳥をほぼ動けないようにし、そこでサクラがウィンディを使って完全に動けないようにして、封印することになった。

 

「お兄ちゃん、頑張って」

「おうよ!」

 

 返事をし、サクラと少し距離を置く。

 

「オラー! ボケ鳥ー! 何暴れとんじゃいガキかーーー!」

 

 こちらからは近づけないので、こっちに来るように挑発してみた。

 鳥はその声に反応し、本当に怒ったのか分からないが、雄叫びを上げて、翼を羽ばたかせ、こちらを向いた。

 

「ヒュイイイイイイイ!」

 

 そして、襲いかかってきた。

 

「ぶるるううあああああ! 胡椒を食らええええええ!!!」

 

 俺は塩胡椒のふたを外し、中身を空中にぶちまける。

 そして即座にかがむ。

 

 頭の上を巨大な鳥が通り過ぎる。

 大型トラックがすぐ近くを通ったような圧迫感、そしてそれ以上の風圧が襲ってくる。

 けっこう怖いが、まあ俺は頑丈だからね。魔力で身体を強化すれば大丈夫だと思うよ。

 

「ゴバアッ。ゲフュッ、ゲエフュッ。ヒュイイイヒュッ、ヒュッ、ゲフュッ、ゲフュッ」

 

 ちょうど鳥が過ぎ去った方向から、無様なくしゃみが聞こえてきた。

 作戦成功。胡椒はちゃんと効いてくれたようだ。

 振り返ると、鳥は苦しそうに身体をもじらせていた。

 

「サクラ今だ! 地面をのたうち回っているうちに!」

「うん。 ……風よ、戒めの鎖となれ。ウィンディー!」

 

 サクラが声と共に杖を振り下ろすと、カードが輝き、風っぽい美女が現れた。

 そいつは鳥に近づくと、縄状になって、鳥にからまっていく。

 優雅な光景だ。

 

「ちゃーちゃーん、ちゃちゃちゃちゃーちゃーん。ちゃちゃちゃーちゃーん。ちゃちゃちゃーちゃちゃちゃーん」

 

 思わずあのBGMを口ずさんでしまったが、仕方のないことだろう。

 

「汝のあるべき姿に戻れ! クロウカーーーッド!」

 

 封印も始まった。

 鳥はちゃんとカードに入っていっている。

 と、終わったようだ。

 

「ふう」

 

 サクラは一息つくと、ペタンと座り込んだ。むろん内股で。

 パジャマだからパンツは見えないが。

 

「よっしゃあ! この調子やでえ!」

「ほえほえほえ」

「兄さんもやるやないか! 見直したで!」

「まあっゴホッ、ゴホッ。アアアッ。ゴホッ、ゴホオッ」

 

 まあねと言おうとしたら、急にのどがむずがゆくなって、咳が止まらなくなってしまった。

 俺も胡椒を食らってしまったらしい。

 

「なんや兄さん。しまらんやつやなあ」

「ふふっ。でもお兄ちゃんありがとうね。助かったよ」

「ゴホオッ、ゴホオッ」

 

 く、苦しい。

 せっかく妹が感謝してくれているのに、何も答えられない。

 まあ、妹の笑顔を見れたから、良しとしてもいいけど。

 

 その後、サクラは新しく手に入ったカード、鳥、もといフライを発動させ、気持ちよさそうに空を飛んで家に帰っていった。

 俺は1人さびしく歩いて帰った。




なんかCCさくらの熱気が高まっていた気がしたから。
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