sideアラタ
「ソーナちゃんから離れろ!!」
その声とともに、魔法が俺に向かって放たれた。
「ぐっ!」
俺は躱すことが出来ず被弾し、右腕が吹き飛んだ。慌てて右腕を掴み後ろに下がりつつ、
「いい加減にしてください、お姉様!私を助けてくださった方に、何をしているんですか!?」
sideソーナ・シトリー
お姉様が彼に魔法を放ち、それによって彼の腕が吹き飛んでいるのを見た時、私はお姉様に
「いい加減にしてください、お姉様、私を助けてくださった方に、何をしているんですか!?」
それに対してお姉様は、
「だって、ソーナちゃんが襲われてると聞いて焦っていたんだもん!仕方ないじゃん?」
「仕方ないじゃん?じゃありません!」
思わず怒鳴った私は、悪くないでしょう。
「そんなことより、腕が吹き飛んでいるから、急いでくっつけないと!」
「そんなことって、ただ確かにそうですね。急いでフェニックスの涙を使わないと!」
お説教は後にすることにして、治療をしようとすると
「治療する必要は無いぞ。既に腕は、くっついている。」
いつの間にか彼は、私たちの近くに来ていた。
ただ彼の言葉の意味は、聞こえていたが理解することが出来なかった。
「「えっ!今、何と?」」
「だーかーら、もう既に、腕はくっついているって言ってるんだよ。」
確かに彼の腕はくっついて元通りに見える。
だが、この疑問が浮かび上がる
「「一体どうやって!?」」
「俺の力でくっつけた」
「「あなた、普通の人間じゃないの!?」」
そう問いかけると、彼は
「俺は、吸血鬼の真祖の力を持ってるんだよ」
と答えてきたが、彼の気配は人間の気配だ。そう思ってるとお姉様が質問をしてくれた。
「じゃあなんで、気配が人間の気配なの?」
彼は、一瞬何を言われたのか、分からなそうにしていたが、突然納得したように
「あーー、そういえば隠蔽の指輪貰って、つけたままだったなー。」
そう言いながら、彼が指輪を外すと、とてつもなく濃密で重苦しい魔力があたり一面を覆った。彼は、私が苦しそうにしているのを見ると、指輪をまたつけ直した。そうして息を整えていると、お姉様が
「じゃあ、最後の質問ね。あなた、一体何者?」
と、問いかけた。
それに対しての彼は、誤魔化そうともしない様子で、こう答えた。
「俺は、クジによってチートになってしまった転生者だよ。」