着々とお気に入りも増えているようで嬉しすぎて泣きます。
人にはやらかしてしまう時がある。
小学校で先生のことをお母さんと呼んでしまうとき。
中学校で暗黒世界の病気にかかってしまうとき。
高校で病気を治してデビューして失敗してしまうとき。
これはそういった次元の話なんだ。
いつかお父さんみたいに大きな背中で
いつかお母さんみたいに静かな優しさで
どんなことも(やらかしたことも)超えてゆける
家族になろうよ(決め顔で
これはまじでやらかしましたよ!!!
気持ちが先走って、違う意味にとらわれる言い方をしてしまった!
これ告白じゃん!求婚じゃん!雅治もビックリじゃん!
ちょっとシリアスなところから一変、俺の心は急激に恥ずかしさを覚えてきた。
落ち着け。落ち着くんだ俺。
これは告白ではない。
ましてや求婚でも無い。
だったらそのことを頼光さんに言えばいいんだ。
間違ったニュアンスで言ってしまった、と。これは結婚してくださいって意味ではないと。
そうと決まれば今すぐにでも言おう。
伝えるんだァ!この気持ちをヲ!
プロポーズではなく、ただ姉と弟のような関係になろうと!
「あ、あの頼光さん!?」
やばいテンパってるぞ俺。
お、落ち着け。深呼吸だ。ひっひっふー。
ラマーズ法やん!
・・・ツッコミしたら落ち着いたわ。
「ふぅ、あの頼光さん今のは・・・」
「えぇ、分かってます。」
改めて、訂正しようと頼光さんと向かい合った。
すると、頼光さんはまるで、分かってる皆まで言うなと言わんばかりの顔、そう菩薩のような顔で俺を見つめていた。
おぉ、さすが頼光さん。ちゃんと姉と弟のような関係のことだと分かっていらっしゃる。
いや、そりゃそうか。頼光さんは俺より年上。かくや俺は小学6年の年齢にすら達していない。現代でいう高校生と小学生の関係だ。勘違いするはずもなかった。
・・・その割には、熱っぽい瞳で見つめきてるんですがぁ。
「家族になりましょうツナ。」
「それって姉と弟ってことですよね!?」
「えっ、求婚ではないのですか!?」
「違いますよ!」
〜頼光さんに説明中〜
「そうですか・・・、求婚ではないのですか・・・」
なんでちょっとガッカリしてるんですか・・・。
頼光さんもしかしてショタコン?
「と、とりあえずそういうことなので姉と弟のような関係になりましょう頼光さん。」
頼光さんのことを気にしながらやってるッと深い意味に捉えちゃうので基本は知らんぷり、聞こえないふりでやっていこう。
「べ、別に私は求婚の意味でも構わないのですが・・・(ボソッ)」
え、なんだって?(難聴)
よく聞こえなかった。いやまじだから。こんな至近距離だけどまじで聞こえなかったから!
「何か言いましたか頼光さん?」
とりあえず聞き返してみる。聞こえなかったからね。ツナウソイワナイ
「・・・いえなんでもありません。」
なんか残念そうにしている頼光さんがいたが。
まあこういってる事だし、たぶん大したことじゃなかったんだろう。
少し時間を空けて、俺と頼光さんは落ち着きを取り戻す。その間お互いは月を見上げ、心の整理を付けていた。
これからのこと。そして今。
自分たちがどうあるのか。
俺の心はもうずっと前から決まっている。あとは頼光さん次第。
またお互い向き合う。
それは儀式のように神聖な感じがした。
これは確認だ。
「では、ツナは私の家族になってくれるのですね。」
頼光さんはどこか重苦しい雰囲気を漂わせながら言う。
「はい、家臣として弟としてこれからもずっと頼光さんを支えます。」
俺はそれに答える。言い方はあれだが、頼光さんのために尽くすのは当然だ。なんせ俺は渡辺綱だから。
「・・・ッ。そ、そうですか。私を支えてくれるのですね。」
それはちゃんと確かめるように。
「はい」
だったら俺は真剣に応える。
「頼ってもいいのですね」
「はい」
「嫌いにならないですか?」
「どんな頼光さんでも。」
「・・・・・・わ、私と一緒に居てくれますか?」
「当たり前です。僕はずっと頼光さんの味方です。」
そう答えると、頼光さんは俯き出す。
そして、静かに。それでいて綺麗に泣き出すのだった。俺が来る前に泣いていた涙とは違う。ずっと溜まっていた何かを吐き出すように。
しばらくして、頼光さんは顔を上げて俺を見た。
その眼はここ数ヶ月しっかりと見れていなかったものだから俺は思わず顔を逸らしかけたが、ぐっと堪えて見つめ返す。
そして頼光さんは覚悟を決めたかのように言った。
「これからよろしくお願いしますねツナ。」
「はい頼光さん。」
こうして俺と頼光さんは姉と弟。家族になった。
「あっ、それで結局ここ数ヶ月避けてた理由ってなんなんですか?」
「ふふ、もう大丈夫ですよ。なんせたった今その理由が解決したところですから。」
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頼光side
私がツナを避けていた理由は簡単です。嫌だった。ツナが私を嫌うのが。
私の出生は特殊です。生まれた時から牙が生え、髪は長く、両目はまるで朝日のように輝いていたそうだ。我が父満仲はそんな私を見て鬼子として忌み嫌い私を殺そうとした。これはあとになって知ったことですが。
それを止めたのが母で、私は隔離されるが如く寺に入れられた。
そしてあとはツナに語ったとおり、十五になった私を父が京に連れ戻し今に至る。
ツナには言いませんでしたが、そのときに私は源頼光という名前が与えられました。
父は期待していたように見えます。私を見てくれませんでしたが、京を守る武士として。
ですが所詮は鬼子。父の期待に応えようと人間だろうが物の怪だろうが斬ってきましたが、その様はまるで人間ではなく魔性の様だ。
そのことに気づいていましたが、考えないようにしてきた。
ツナが来るまでは。
あの時、ツナと一緒に鬼退治に行った数ヶ月前。
何も考えずにいました。その時まで忘れていたのだから。
ですがツナが心を痛めながら、鬼を斬るさまを見た時に思った。
私とは違う。魔性の私とは違うと。
ツナはまさしく人だった。
そこから私はツナのことを避けるようにした。
無意識の行動だったのです。
人とは、自分が理解できないものにたいして排他的になります。鬼がその最もたるものでしょう。人を襲い、人を食べる。そんな存在だからこそ人々は忌み嫌い、そして私たち武士に誅伐を依頼する。
だったらならば。
人ならざる私をツナが気づいてしまった時。ツナは私を嫌うからもしれない。忌み嫌われるかもしれない。
私はそれが嫌だった。嫌われたくなかった。
付き合いは短いけれども、私にとってツナは大きな存在だったのだ。だからこそ避けた。無意識のうちに。
けれど。けれども。
ツナは言ってくれた。言ってくれたのだ。
どんな存在であろうと関係ない。私は私なのだと。
そして、家族になろうと。
嬉しかった。とても嬉しかった。
求婚の意味でなかったのは残念、そう非常に残念でしたがそれでも嬉しかった。
私を肯定してくれて。
こんな私を認めてくれて。
魔性であると知ってなおツナは私と共に居てくれると。
そんな。こんなのって。
好きになってしまうじゃないですか。
ツナは姉と弟と言いましたが、私はそれ以上の関係になりたい。
それこそ家族に、本当の家族に。
ふふ、逃しませんよツナ。
これからもずっと末永くよろしくお願いしますね。
「おおう、なんか寒気が」
そっれ、だっぶん〜。へいっ、だっぶん〜。
脈絡もない文章です、本当にスミマセン。
それとこの場を借りて、高評価してくださった方々本当にありがとうございますm(_ _)m