ハイスクールS×S  蒼天に羽ばたく翼   作:バルバトス諸島

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お待たせしました、新章突入です。

明日はビルド最終回…
???「嫌だ…やだァ!やだァァァ!!」

ビルドダイバーズ、サラが千翼みたいだと言われてるけどそれならビルドダイバーズは長瀬軍団に…。チャンピオンとかも集まってそのうちNGS48でも結成しそう。
運営「お前を殺しに来た」
「「「「「サラァ!逃げルォ!」」」」」」


Count the eyecon!
現在、スペクターの使える眼魂は…
S.スペクター
1.ムサシ
3.ロビン
4.ニュートン
5.ビリーザキッド
7.ベンケイ
11.ツタンカーメン
12.ノブナガ
13.フーディーニ



死霊強襲編 《コード・アサルト》 第一章 停止教室のヴァンパイア
第25話 「魔王との再会」


「私と付き合ってくれ」

 

「えっ」

 

寝起き早々に俺は思わぬ爆弾発言の爆撃を受けた。

こんなことを言うのは一人しかいない。先月から我が家にホームステイしている同居人、ゼノヴィア。俺はまだパジャマ姿でベッドに転がっていたというのに彼女は既にジャージ姿に着替えている。

 

「聞こえなかったか?もう一度言うぞ、私と」

 

「いやいや聞こえたから!バッチリ聞こえたからいいって!」

 

寝起きで重い瞼を持ち上げ体を起こす。俺の脳は既に先の発言でWake up burning!している。しかし俺の脳はまだこの急展開に追い付いていない。

 

「とにかく、すぐに支度しろ」

 

「え!?いきなり!?」

 

「ああ、こういうのは早い方がいいし早朝にするときっと気持ちいいだろうからな。先に外で待ってるから動きやすい服装で来てくれ」

 

「お、おう…」

 

そう言ってゼノヴィアは俺の部屋を後にした。それを見てすぐにベッドから下り部屋のタンスをあけ、言われたとおりに動きやすい服装に着替える。

 

気持ちいい…動きやすい…付き合ってくれ…このワードから導き出される結論は一つ。

 

「ついに…ついに来たァー!」

 

やはり来てしまったのか、我が世の春!いやでもホームステイから一か月も経ってないのに早すぎる気が…これにつながる前兆とかフラグもなかったし、単に俺が気付かなかっただけか?

 

それにまだ朝の6時だぞ。24時間のコンビニとかなら開いてるだろうが…それに今日は学校もあるし。

 

でもいきなり気持ちいいって…あいつは男女の関係というものを何段飛ばしで進めようとしているんだ?こっちは少し気恥しいが、でも向こうがそうしたいというのならやぶさかではない。

 

「悠、早くしろー」

 

「すぐ行きまーす!」

 

外から聞こえた呼び声に応じて、机の上の財布を鞄に詰めてドタバタと部屋のドアを開けて階段を駆け下り、玄関を飛び出す。

 

「お待たせ!」

 

「ん?お前どこかに寄るつもりか?」

 

外で腰を落として屈伸していたゼノヴィアが不思議そうな顔で俺が手に引っ提げてる鞄を見つめる。

 

「え?」

 

自分でも顔が若干引きつったのを感じた。

 

…まさか、あの誘いはそういう意味じゃないのか?

 

「気がはやって言うのを忘れていたよ」

 

屈伸を一通り終えたゼノヴィアが、告げた。

 

「これから毎朝、私と”ランニングに”付き合ってくれないか?」

 

刹那、頭の中が真っ白になった。

 

 

 

 

 

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小鳥のさえずりが聞こえる早朝、俺はゼノヴィアと共に団地をランニングしていた。

もうすぐ一周に差し掛かるところである。

 

「いやー早朝のランニングは気持ちいいな!…どうした悠?」

 

隣で額の汗を拭いゼノヴィアが笑う。

 

「…べっつにー」

 

別に我が世の春が来たと喜んでたわけじゃないし。早とちりして卑しいこと考えてた俺が悪うござんした。

 

そもそもあの言い方がよくないだろ。あの場合は私”に”付き合ってくれが正解だろ。でも俺の早とちりも悪いか。一つ、教訓になったと思えばいい。これからは気を付けよう。

 

「しかしなんでいきなりランニングを…」

 

「思いついたことを即実行に移すのは私のポリシーの一つだ。日本には思い立ったが大吉と言う言葉があると聞いたぞ」

 

「大吉じゃなくて吉日な」

 

俺がツッコミを入れるとゼノヴィアは「そうなのか?」と言って訂正した。思いついたことをすぐ実行に移す、か。…こいつが悪魔になったのもそれが理由なんだろうな。

 

「…そういえばお前、部長さんと何を話していたんだ?」

 

昨日、旧校舎の掃除を終えて部室に戻ってくると悪魔の仕事で兵藤たちが留守にしている部室でゼノヴィアと部長さんが二人で何かを話し合っている所を見た。二人とも神妙な表情だったので俺がいたら邪魔だろうと思い、ドアを開けてその様子を見た瞬間すぐに引き返したが。

 

「私のこれからの生き方についてちょっとね。今まで主の教えを信じて生きてきたから悪魔に転生した今、どうすればいいか分からなかったんだ」

 

ゼノヴィアは複雑な表情で答えた。

 

きっとそれには自身の変化だけでなく環境の変化もあるのだろう。教会に尽くす戦士からそれに仇なす悪魔への転身、教会での質素な暮らしから経済大国と謳われる日本の暮らし。今まではその変化に戸惑うばかりであまりこれからのことについて考える余裕がなかったのだろう。

 

「ふーん。で、どうするんだ?」

 

「今も考えているが、もう少しで答えが出そうだ」

 

おー、俺の時と違って随分と答えを出すのが早いじゃないか。いや、俺が逆に遅すぎただけなのか…?

 

「なら、その時は聞かせてもらおうかな」

 

「ああ、お前の前で堂々と宣言しよう」

 

他愛もない談笑の後、再びランニングに集中する。三周してようやく終了したころには汗びっしょりだったが息はそれほど上がっていなかった。これも強化合宿のおかげだろうと思いながら俺たちは自宅の玄関を開けた。

 

 

 

 

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「冗談じゃないわ…!」

 

ある日の放課後、オカルト研究部の部室で怒りをあらわにするのは我らが部長さん、リアス・グレモリー先輩。どういう流れかは知らないが兵藤を膝枕しながら怒りに身をプルプル震わせている。

 

俺が部室に入った時には既に部長さんがお冠状態だったので何事かと木場に訊ねると、どうやら堕天使総督のアザゼルが素性を隠して兵藤の悪魔としての営業の相手として接触したのだという。

 

「いくら会談がこの学園で行われるとはいえ、まさか堕天使総督が断りもなく縄張りに侵入していたなんて…」

 

先月のコカビエルとの一件を受けて三大勢力のトップがこの駒王学園に集まり、会談を行うことが決まった。グレモリー眷属と会長さん率いるシトリー眷属は事件の説明、そうではない俺は事件の関係者として会談に参加することが決まった。

 

サーゼクスさんはまだしも天使や堕天使のトップがいる中に参加するって緊張で俺の胃がリミットブレイクしそう。粗相のないようにしないと最悪俺の首が飛びかねない。

 

「ぶ、部長…」

 

「安心なさいイッセー、あなたは私がしっかり守り抜くわ」

 

部長さんは子供をあやすように兵藤をなでなでする。やはり部長さんは母性の塊か…。

 

「…それにしても何でアザゼルってのはこのタイミングで兵藤を狙ったんですかね」

 

疑問に思ったことをふと漏らした。

 

今じゃなくても俺たちは会談に参加するのだからその時に十分接触を図れるはずだ。わざわざ素性を隠してまで兵藤とコンタクトを取りたい理由でもあるのだろうか。

 

「イッセー君が赤龍帝って言うのもあると思うけど、アザゼル自身が神器マニアだというところが大きいと思うね」

 

俺の疑問に木場が答えた。

 

「神器マニア?」

 

「うん、アザゼル率いる『神の子を見張る者』は神器を研究し、優秀な神器所有者を引き入れているそうなんだ」

 

優秀な神器所有者…代表格は神滅具使いか。それなら納得がいくな。大方兵藤の神器に興味を惹かれて気がはやったと言ったところだろう。神滅具と聞くと先月姿を現した白龍皇を思い出す。そういえばあいつ、アザゼルの羽はどうたらと言っていたがもしかして既に白龍皇は堕天使側についている…?

 

あれこれ考えていると木場が膝枕されている兵藤に歩み寄り、その手を取った。

 

「イッセー君、君は僕が守るから安心して。僕の聖魔剣と赤龍帝の力、紀伊国君の力を合わせればどんな脅威も打ち破れるさ」

 

「うおい、俺もか」

 

さらっと俺を入れたな今。…オカルト研究部の男子部員三人か。今度からオカ研三銃士とか名乗ってみるのも面白そうだ。

 

「木場…気持ちはありがたいけど中々キモイこと言ってるぞ」

 

「ええっ!?そんな…」

 

兵藤が顔を引きつらせながら言うと、木場がショックを受けてしょげた。

 

「まあまあ!お前も兵藤に助けられたし、『騎士』としての誇りがある。だよな?」

 

兵藤の言葉に同感だが流石に本心で言っているであろう木場がかわいそうなのでフォローを入れる。

 

「うん。…あの事件以来、君といると心構えが緩くなって胸が熱くなるんだ。でも嫌な感じじゃない、これは…」

 

ぼそぼそ呟き、瞳を潤ませながら自分の胸に手を当てる木場。

 

「……」

 

うーん、いつもは変なことしてドン引きさせる立場の兵藤が真顔でドン引きしている。

 

木場…お前本当にどうしたんだ。あの事件の後、憑き物が落ちて今までよりも笑うようになった一方でこんな風に変化していたとは…。

 

「それにしてもどう動くべきか…下手すれば会談前に悪魔と堕天使の関係悪化につながりかねないわ…」

 

頭を抱えてあれこれ思案し始める部長さん。以前は堕天使幹部だったのに今度は総督とか、俺らでなんとかできるレベルをとっくに超えている。

 

「アザゼルは昔からああいう男だよ」

 

部室に響く第三者の声。皆が一斉に声の聞こえた方へ向いた。

 

「やあ」

 

「お、お兄様!」

 

そこにいたのは以前会った部長さんの兄である紅髪の魔王、サーゼクス・ルシファー。その隣で控えているのはグレモリー家のメイド、グレイフィアさん。

 

部長さんたちが存在を認めると慌ててその場で跪いた。兵藤とアルジェントさん、俺だけが対応に困ってあたふたしていた。ゼノヴィアに至っては不思議そうに眼前の魔王を見ていた。

 

「彼はコカビエルのようなことはしないだろう、しかし予定よりも早い来日だな」

 

良かった…総督まであんな戦争狂だったら俺の胃は潰れていたかもしれない。でも、欲を抱いて堕ちた天使だからまだ油断はできない。

 

…正直に言うと俺はあまり堕天使にいい印象を持っていない。先月は町を吹っ飛ばそうとするわ、一度は兵藤を殺すわ、そして俺の命を狙ってくるわでろくな思い出がない。

 

「ああ、今日はプライベートで来ているからそう気構えずにくつろいでくれたまえ」

 

サーゼクスさんが手を挙げてそう促すと皆立ち上がった。

 

「お兄様、どうしてここに…?」

 

最初に疑問をぶつけたのは部長さん。その様子を見る限り全く心当たりがないようだ。

 

「どうしてもなにも、授業参観があるのだろう?兄として妹が勉学に励む姿を見に行くのは当然じゃないか」

 

サーゼクスさんはさも当然と言った顔で答えた。…もしかしてこの人は大和さんと同類ではないだろうか。

 

部長さんははっと思いついた表情の後、呟いた。

 

「グレイフィア義姉様ね…」

 

「はい、学園からの報告は私の下へ行きます。当然我が主への報告もしっかりとさせていただきました」

 

グレイフィアさんの変わらず丁寧な物言い。部長さんはそれを聞いて苦い顔をした。

 

ひょっとして俺らの年頃にありがちな授業参観とか親に来てほしくないって奴か。母性の塊だと思っていた部長さんもそういう年頃の少女な一面もあるんだな。

 

「当日は父上も来られる。それに、会談の会場の下見を兼ねているので魔王の職務としても問題ない」

 

え、サーゼクスさんのお父さんということは部長さんのお父さんが!?サーゼクスさんのお父さんと言うことはもしかしてサーゼクスさんよりも強かったりして…?

 

「本当にこの学校で会談が…」

 

「ああ、私の妹、赤龍帝、魔王レヴィアタンの妹、聖魔剣使い、デュランダル使いが所属し、先月の一件ではコカビエルにエクスカリバー、白龍皇までもが現れたんだ。どうにもこの学園は強者を引き寄せるらしい。その中心にいるのが兵藤一誠君、君だと私は思うよ」

 

サーゼクスさんが兵藤を一瞥し、今度は俺の方へ視線を向けた。

 

「紀伊国君、久しぶりだね」

 

穏やかに挨拶するサーゼクスさん。

 

「どうも…」

 

久しぶりに会う魔王を前に緊張して声のボリュームが小さくなってしまう。俺も最後に会ったのはライザー戦の後。それが5月の半ばだから大体1か月半と言ったところか。

 

サーゼクスさんは俺の顔を見ると嬉しそうに言った。

 

「初めて会った時と比べてずいぶん逞しくなったね。どうやら答えを見つけ出せたようだ」

 

「はい、おかげさまで。ありがとうございました、サーゼクスさん」

 

俺は感謝の念を込めて深々と頭を下げた。

 

俺が答えを見つけ出せたのはポラリスさんのおかげだがそもそも『答え』を探すというきっかけを与えてくれたのはサーゼクスさんだ。この人なくして今の俺はなかった。あ、人じゃなくて魔王か。

 

「ハハハ!約束も守ってくれて嬉しいよ!」

 

心底嬉しそうに笑うサーゼクスさん。

 

人柄の良さ100点、容姿100点のスーパーイケメンがここにいます。サーゼクスさん魔王じゃなくて天使でいいだろ、というか天使だろ。セラフにだってなれるよ。なんであんたみたいな人が魔王なんだ。

 

「初めまして、魔王ルシファー。私はデュランダル使いのゼノヴィアと言う者だ」

 

皆の前に進み出て物怖じせずに挨拶するのはゼノヴィア。相手が魔王でも堂々とした立ち振る舞いを崩さないのは流石と言ったところだ。

 

「ごきげんよう、ゼノヴィア。君のことはリアスから報告を受けているよ。伝説のデュランダルを扱えるものが悪魔に転生し妹の眷属になったと聞いた時は耳を疑ったよ」

 

サーゼクスさんも穏やかに返した。

 

普通聖剣使いって聖剣の特性上、悪魔と敵対している印象がある。それが伝説のデュランダルときたらなおさらだろう。

 

「私も今まで敵対してきた悪魔に転生することになるとは思ってもみなかった。…しかし私は何故悪魔に?あのときはやけくそで…うーん、本当に良かったのだろうか…」

 

額に手を当て悩み始めるゼノヴィア。思いついたことを即実行はするけど後のことはあまり考えないタイプのようだ。

 

「はは、ゼノヴィア、まだ勝手はわからないだろうけどこれからリアスをしっかり支えてほしい。よろしく頼むよ」

 

「ああ、伝説の魔王に頼まれた以上はしっかりとやらせてもらおう」

 

「ありがとう」

 

サーゼクスさんが朗らかに笑って礼を言うとゼノヴィアは恥ずかしそうに顔を背けた。

サーゼクスさんの魔性のイケメンフェイスから放たれる笑顔に照れてしまったのだろうか。

 

「さて、どうしたものかな…こんな夜中に宿泊施設は開いているだろうか?」

 

顎に手を当て、悩むサーゼクスさん。悪魔の仕事は基本的に夜になるのでこうなるのも致し方ないところではある。

 

「あ、それならウチに泊まっていきますか…?」

 

兵藤の提案にサーゼクスさんが目をぱちくりさせた。内心、俺もびっくりしている。魔王に自分の家に泊まっていけと言う奴なんて今まで見たことがない。ド〇クエの宿屋もびっくりだよ。

 

サーゼクスさんは逡巡の後、「わかった、厚意に甘えるとしよう」といい快諾した。

俺の近所に魔王が泊まるのか…!

 

この後、俺とサーゼクスさんとの関係について部長さんたちに根掘り葉掘り聞かれた。

 

 

 

 




今までが長すぎただけで本当は一話これくらいの長さにしたい。

次回、「新たな夢」
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