TIME IS MONEY   作:遠人五円

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第3話 能ある鷹は爪を隠す

「どういうことだ?」

「いや、どういうことって言われても……」

「なんでその腕で剣道部に入っていない!」

 

  一夏は中学の三年間で腕が鈍ってしまった。などということは勿論なく、中学2年のある頃から、友人の皮肉を背に受けながら鍛錬を密かに続けていた。

 

「いや、まあいろいろ忙しかったし」

「むう、だがどうも変な動きだったな。剣道ではないというか」

「それは友人の教えのせいだな」

 

  ちらりと剣道場の壁に背を預けて一夏達を傍観している友人に視線を送る。それを追って箒の鋭い視線がハリに突き刺さり、ハリは肩をすくめることもなく、面倒臭そうにそれをないこととして受け流した。表向きは自己防衛の手段として。なぜかやたら実践的な修練を一夏に課したハリがいったい何者であるのか。見る者が見れば不思議に思っただろうが、それに気付く者はここにはいない。

 

  箒からすれば、自分勝手ではあるがハリのことが気に入らない。自分とお揃いだったものが、似たような別のものに作り直されているというか。知っていたはずのものが、知らないものに変わっている驚きと、自分の知らない時間を過ごした愛する者との時間への嫉妬。それがなんとなく分かるハリにはたまったものではなく、関わり合いにはなりたくないと視線をそらす。

 

「とにかく動きは問題ないだろ? だからISのことを」

「ダメだ! 私がその性根を叩き直してやる!」

「いやなんでだよ⁉︎ ISで剣道するわけじゃないだろ⁉︎」

「うっ……いやだが」

「まあ実戦経験は大事でしょうし、無駄にはならないでしょう。貴方のお姉さんも昔剣術を嗜んでいたというのですから、道は間違っていないはずですし、僕に剣のことは分かりませんから、すいませんね篠ノ之さん」

「そうだろうそうだろう!」

 

  見ているだけではどうにもなりそうにないと判断した。ここで箒から望ましくないレッテルを貼られては色々と面倒だ。さりげなくハリがフォローを入れてやれば、大変満足気に箒は強く頷き、取り敢えずこの場は凌げた。が、面白くないのは取り残された一夏だ。

 

「あのなあハリ! じゃあお前はどうするんだよ、そうやって見てるだけでさあ!」

「いや僕は」

「確かにそうだ、よし! 次はハリだ!」

「いや僕はいいですよ」

「遠慮するな! 私がお前の剣の腕を見てやる!」

「いや僕は剣道家でも剣術家でもないので」

「さあさあ!」

 

  箒は何かしらの鬱憤を晴らそうとする気満々だ。一夏に助けを求めようにも、一人だけボコられるのは嫌だとニヤついた顔で見てくるだけ。握り締めた拳を放つわけにもいかず、仕方なく渋々、本当に渋々竹刀を手に取った。

 

  そんなことが約束の勝負の一週間前にあったのだが、一週間経った一夏とハリの顔は悪い。竹刀で殴られ青タンが、ということではなく、二人とも眉間に皺を寄せて不機嫌オーラ全開で席に座っている。

 

「なあ箒……」

「なんだ一夏」

「気のせいかもしれないんだが」

「そうか、なら気のせいだろう」

「ISのことを教えてくれる話はどうなったんだ?」

 

  一週間。ISのイの字さえ出ることなく連日剣道、剣道。篠ノ之博士の妹だからと、少なからず話されるだろうISの話に期待していたハリもこれにはがっかりだった。「筋はいいな」とありがたくない評価など必要ない。やり慣れない剣の動きをしたせいで、普段筋肉痛にならない部位が筋肉痛になるという土産を手に入れられただけだった。当の箒は気にした素振りは薄く、流石に不味かったかと黙るだけで何も言わない。

 

「おい……」

「し、仕方ないだろう、お前のISもなかったのだから!」

「まあ、そうだけど……じゃない! 知識とか基本的なこととかあっただろ! そっち方面は夜にハリと一緒に参考書とにらめっこしてた記憶しかねえぞ!」

「……」

「目 を そ ら す な !」

 

  このままでは勝負が危ういとして時すでに遅し。もうすぐ勝負が始まってしまうのだ。気が気でない一夏をよそにハリは入っていた肩の力を抜く。

 

「まあここまできたら腹をくくるしかないでしょう。一応策は考えてあります」

 

  これぞ天の助け、持つべきものは友人だと勢いよく一夏はハリの方へ振り向く。「本当か⁉︎」と目を輝かせる一夏と、疑わしい目でハリを見つめてくる箒。影ながら手助けしてやっているのに酷いものだと、箒のことは一先ず無視して口を出す。

 

「あちらは玄人、対してこちらは素人二人。二人で一人前とはいかずとも半人前くらいにはなれるでしょう。この勝負二人で勝つとしましょうか」

「二人で?」

「二人がかりで戦う気か? それは卑怯だ!」

 

  何を早とちりしたのか箒の方が突っかかってくる。話の腰を早速折られて話す気が失せてくるが、そうもしていられない。手で箒の話を制し、最後まで聞けと促す。だいたい勝負に卑怯もクソもない。一応『スポーツ』、始まる前に相手のISに細工をするというのなら卑怯だろうが、策を用いることまで卑怯とまで言われてはたまらない。

 

「あくまで戦うのは一対一ですよ。ただ少し小細工を。相手が油断していようがいまいが効きそうなものをね。そして、この竹刀を振り続けた一週間が無駄ではなかったと証明もしましょうか」

 

  そうハリが言ってやれば、この一週間に箒も思うことがあるためか何も言ってこなかった。

 

「でも準備とかどうするんだ? もう時間あんまりないだろ」

「準備なんていりませんよ、まあ聞いてください」

 

  不思議な顔をする一夏にハリは静かに話し始める。一夏も箒も話が進むにつれて納得の表情を浮かべていき、どうやら策を始めることはうまくいきそうだ。ハリが話し終えるのと同時に、慌ただしく走って来た麻耶を見て、時間が来たようだとハリは顎で麻耶の方を指し示す。一夏と箒が振り向けば、麻耶と共に千冬が丁度来たところだった。

 

「来ました! 織斑君の専用IS来ましたよ!」

「織斑、すぐに準備をしろ。設定など諸々あるからな。その関係でハリに先に出てもらうことになるが、いいな?」

「ええ、寧ろその方がいい」

 

  一夏は届いた専用ISを受け取りに行き、箒もそれについて行く。ハリは一人ピットに向けて足を進めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  静かだ。

 

  一人の時間がハリは好きだ。ピットには準備された学園のラファール・リヴァイブ一機とハリしかおらず、世界にただ一人のような空間が心地いい。一夏といる時も嫌いではない。お人好しの友人を見ていると、世界は平和なのかもしれないと思えるから。だが、そのおかげでハリが感じる心労を考えると一人でいる時が一番だとハリは思う。試合開始までもう時間はない。少しでも長くこの時間を堪能しようと目を閉じていたハリだったが、不意にピットの入り口が開いた音がする。

 

  そちらへ目を向ければ一夏達の姿。もう設定が終わったようで激励に来たらしい。そして口を開いて何かを言っているのだが何を言っているのか全く聞こえない。耳を抑えた麻耶がピットにある機械のボードへと走っていき、近付いて来た千冬がハリの頭に出席簿を落とした。

 

「何をやっているんだお前は」

「痛いですね織斑先生、試合前ですよ?」

 

  ハリは悪びれ見せず済ました顔をしている。作業を終えた麻耶がヘトヘトになってハリの方へと目を向けた。

 

「いったいどうしたんですか?」

「いえ別に、ロックを流していただけですよ」

「あんな大音量でピットに垂れ流す奴があるか馬鹿者!」

「周りが騒がしいと落ち着くものでして、昔からの癖なんです」

 

  というより癖にされたんですとは続けて言わなかった。別にロックが好きなわけではないのだが、何かをする前にロックを聞くのがハリのルーティンのようなものになってしまっている。それを唯一知っている一夏だけが苦笑いを浮かべ、箒は驚いた顔をして固まっていた。

 

「それより時間だ。言った通りお前が使えるのは既存の武器ではなく試作兵器だ。もうラファール・リヴァイブには入っているはずだが」

「ええ確認しました。ライフルが二丁、剣じゃなくてよかったです」

「? そうか? 織斑や篠ノ之と剣道場で特訓していたと聞いたが」

 

  ハリが言ったことは勿論皮肉であるのだが、それだけではない。これもハリの策のためであり、またハリは銃の方が得意だ。『みつるぎ』製のライフルはハリの手によく馴染み、一度握っただけで問題ないなともう分かっていた。

 

「さて、行くとしましょうか」

 

  特に話すこともない。策は授けた。後はもうやるだけである。ラファール・リヴァイブを纏えば、いつもよりも明瞭になる視界と、体の中を走る僅かな痛みに目を顰めて、セシリアの待つアリーナへと向かって浮き上がる。

 

「おいハリ!」

 

  ハリに向かって一夏は声を掛けるが、名前を呼ぶだけでその先はない。ハリの策を聞いた後、それを了承してしまった一夏にはその先が言えない。だから、ハリはいつものすまし顔で淡々とした口調を持って、「勝つとしましょう」そう言い残してアリーナへと進んだ。

 

「あら、逃げずに来ましたのね」

 

  開口一番、偉そうな女に向けるハリの顔は興味はないといったもので間違いない。ピットの先の待ち人がこんな相手では本当なら来たくはなく、学園の屋上で昼寝でもしていた方が遥かにマシだとは思いつつも、セシリアの纏うIS、ブルー・ティアーズにだけは興味を示す。

 

  鮮やかな青色の機体、蒼い雫とは洒落た名前だが、そのISには似合っている。王国騎士のような洗練された佇まいは、打鉄やラファール・リヴァイブといった量産機にはない美しさがある。……のだが、それ以上を知っているハリは、鼻を鳴らし不敵に笑った。

 

「なんですの?」

「いえ、馬子にも衣装という言葉が日本にはありましてね、それを思い出しただけですよ」

「はあ? よく分かりませんわね」

「褒めているんです」

「あら、それはどうも。やはりあなたはちゃんと自分の立場を理解しているようですわね」

 

  嬉しそうに優雅なポーズを取るセシリア。そんなセシリアを見て、ピットに繋がっている通信から一夏の笑い声が響く。中には千冬の小さな笑い声も混じって聞こえたが、ハリは聞こえなかったことにした。

 

「そんなあなたに最後のチャンスをあげますわ」

「チャンス?」

「わたくしが一方的な勝利を得るのは白明の理。ですから、ボロボロになった惨めな姿を見せたくなければ、今ここで許しを請うというのなら、許してあげなくもなくってよ」

 

  どこまで偉ぶりたいのか分からないが、流石にハリも我慢の限界だ。何もやっていないのにどうして謝らねばならないのか。一々口に出すのも嫌になる。と、口を開く代わりに右のライフルを向けて引き金を引く。乾いた音がアリーナに響き、チュンと虚しい音がブルー・ティアーズの装甲を傷つけ、アリーナの地面にポトリと落ちた。セシリアの顔が驚きに変わり、続いて怒りの形相へと目まぐるしく変化する。

 

「あなた!」

「もう始まっているんですよ? 戦う気がないならそのままいい的でいてください」

「くっ⁉︎」

 

  急に始まった戦いに少しわたわたとしたセシリアだったが、腐っても代表候補生、すぐに体制を立て直し二メートルを超えるレーザーライフルを構えて引き金を引くのだが、

 

「なっ⁉︎」

 

  当たらない。ハリの姿は残像のように消え去って、セシリアは驚いている間もなく横合いから衝撃を感じる。

 

瞬時加速(イグニッションブースト)……」

 

  ピットにいた一夏達も驚きに目を見開く。何がなんだか分からない一夏と箒の代わりに、千冬がポツリと呟いた。瞬時加速(イグニッションブースト)、IS運用における加速機動技術の一つ。都合2回分のエネルギーで瞬間的な直線加速を行う。普通は相手との間合いを詰める近接戦に使われるそれをただ回避に使う。骨折の恐れすらあるそれを見ている分には何度も使用しているハリは異常だ。

 

「そんな! ISを知ってまだ日が短いはずのハリ君がなんで⁉︎ IS適正だって低いのに……ありえません!」

「そりゃあハリは天才だからさ」

 

  答えを唯一知っている一夏が答える。稼働時間が少なかろうと機体が旧式だろうと関係ない。ハリは天才。初めてISに触れ動かした時にさえ、まるで呼吸するかのように当たり前に瞬時加速(イグニッションブースト)を研究員達の前で披露した。入試の時は相手が勝手にずっこけたせいで一夏もハリも実力を披露することはなかったが、これがハリの実力。

 

  天才、その凄まじさを千冬、一夏、箒の三人は嫌という程よく知っている。コスプレのようなふざけた格好をしながらもその頭脳は他の追随を許さず、世界すら変えてしまった。

 

「まさかハリ君がこんな……あのセシリアさんが」

「まるで大人と子供だな」

 

  セシリアも才能という点では決して低くはない。イギリスの代表候補生にまでなった実力は当然高いのだが。才能、生まれ持った一生変わらないその大きな壁がセシリアの前に立ち塞がる。

 

「セシリアさんの方が機体稼働時間も機体性能も上なのにここまで抑えられるなんて」

「ハリのせいだ」

 

  現れては消えるハリはセシリアに決して近寄らず、動きずらいように弾をばら撒き動き回る。弾丸を放つのではなく、相手に絶対当たるように置く作業。その動きを唯一千冬だけが理解できる。頭を使う天才とは違う。戦いの天才ということでなら千冬とハリは同じだ。

 

  ハリの動きを止めようと、セシリアはブルー・ティアーズを象徴する特殊兵器を起動するがいい手ではない。縦横無尽に動き続けるハリを捉えるのに、セシリア自身BT兵器を動かすのに止まらなければいけない以上満足に動かせない。

 

「ぐっ⁉︎ ちょこまかと⁉︎」

 

  機体性能で上回っているのに操縦技術で上をいかれる。信じられない。信じたくない。見向きもしていなかった相手が自分の遥か上にいたことが。才能というどうしようもないものへの恐怖から、セシリアの中で焦りが生まれる。余裕などという言葉は消え去り、ハリを止めるためにやたらめったら引き金を引くが空を切るばかり。

 

(なんですのなんですのなんですのなんなんですの⁉︎)

 

  一度姿を捉えても次の瞬間右にいる。それを捉えようとすれば左へ。一人ではなく何人とも戦っているようなそんな錯覚に陥った。幽鬼の大行進、手にはつかめぬ百鬼夜行の中へと放り込まれたような、朧げに揺れるラファール・リヴァイブは名前の通り。疾風となってセシリアの視界の中を走る。

 

  混乱の極みにいるセシリアは、だがこのままで終わるわけにもいかないと歯を噛み締める。大口を叩いたくせに負けるなどありえない。その思いが通じたのか、銃から放たれた閃光がハリのラファール・リヴァイブの装甲を掠め、それだけでアリーナの地面へと糸が切れたように落ちていく。

 

  当たりどころが良かったのか、何かのトラブルか。なんであろうといい、今がチャンス。ここでハリを叩かなければ勝ちの目はないかもしれない。ハリに向かってレーザーライフルを構えるセシリアは、しかしその指を引くことはなかった。

 

「試合終了、セシリア・オルコットの勝利だ。二人ともピットに戻れ」

 

  千冬のアナウンスが入る。瞬時加速(イグニッションブースト)を使いすぎてエネルギーが無くなったわけでもない。突然の試合終了、しばらくの間セシリアは惚けていたが、いつまで経っても動かないハリがおかしく思いその隣へと降り立つ。

 

「……どうしましたの?」

「……何がですか?」

 

  アリーナに寝転がったハリの顔には脂汗が浮き出ており、顔は血の気が引いて真っ青だった。息も荒く、このまますぐにでも意識を失ってしまいそうに見える。

 

  わたくしの勝ちですわね。まあみっともない。相手を扱き下ろすような言葉が幾つもセシリアの中で湧いてくるが、どれも口から外には出ない。

 

「……立てないのですか?」

「……ええ、残念ながらそのようです」

「なぜです?」

 

  見ればわかるだろう喋らせるなというハリの眼光を受けてセシリアは小さく後ずさるも、なんとか踏み止まる。セシリアにだって分かっている。この勝負、自分に有利であったにも関わらず結果ではなく内容で負けた。なのに譲られるかのように得た勝利など、そんなのセシリアのプライドが許さない。眉を顰めテコでも動かなそうなセシリアが鬱陶しい。

 

「……僕のIS適正はEです」

「なっ⁉︎ あの動きでそんなわけ⁉︎」

「長くても五分……それが僕がISを動かせる限界です。時間が過ぎれば人形と同じ、指先一つ動かない」

 

  嘘だ。そうセシリアは言いたかったが、出来なかった。普段タレ目のハリの目はよりしょぼくれていて霞んでさえ見える、焦点があまり定まっていない。ISを動かせる時間に制限があるなどという話をセシリアは聞いたこともないのだが、ハリの様子を見る限り嘘はない。

 

「同情ですか? 哀れだと思いますか? 下らない。例え五分しかなかろうと、僕も彼も勝つために動く。人を笑ったり、自慢気に自分を語っている時間など貴女にはありませんよ」

「……忠告ですか? なぜ? わたくしが慢心していた方がこの後の試合、織斑さんに有利でしょうに」

「彼は勝ちますよ、僕がここまでお膳立てしたんですからね」

 

  難しい顔をするセシリアを後に残し、教員達に引き摺られるように戻ってきたハリを待っていたのは教師陣と箒の微妙な顔。それにも増して苦々しい一夏の顔だった。ハリの戦闘時間に限界があることは教師には周知の事実だが、あれほど動けるとは誰も思っていなかった。そのため、なんと言葉を掛けていいものか、言葉を選んでいたのだが、元々知っていた一夏が誰より早くハリに寄る。

 

「全く……お前勝てたろ、今の勝負」

「馬鹿言わないでください、あの機体と武器じゃ無理ですよ。瞬時加速(イグニッションブースト)のしすぎでスラスターが限界ですし、ライフルの弾も底を尽きました。むしろ五分もたせたことを褒めて欲しいですね」

「それは」

「ここまでやったんです、下準備は出来た。後はあなたが勝てばこちらの勝利だ。分かっていますね?」

「勝てって?」

「当然です」

 

  ブルー・ティアーズの損傷は最低限、すぐに一夏の出番がやってくる。そうなるようにハリが仕向けた。『白式』、専用機を纏う一夏がピットに立つ。その背中は頼もしさには少し欠けるが、まあ悪くはないとハリは珍しく笑顔を浮かべた。

 

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